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#3842 良質のテクストと日本語音読指導 Oct. 20, 2018 [44. 本を読む]

 先々週から中3人と高1の生徒に音読指導を再開した。テクストは西岡常一。小川三夫・塩野米松共著『木のいのち 木の心 天地人』である。
 西岡氏は法隆寺に代々伝わる棟梁の末裔、小川はその弟子である。師匠と弟子の対話は読みごたえがある。
 いわゆる宮大工だが昔は番匠といっていたらしい。明治の廃仏毀釈運動*が宮大工を激減させた事実は、歴史の教科書には載っていない。
 名人の域になると、古代建築に関しては東大教授も足元にも及ばない専門知識をわんさかもっている。手の技だけではなく、建築材料である檜がいつから使われているかを、日本書紀の文を引用しながら解説している。
 5か月ほどたのしい時間となりそうだ。
(裏話をすると、工業高校へ進学して、建築士になるという生徒が二人いるので、職人仕事の精髄を伝えたくて急遽選んだのがこの本である。わたしは小学生のころ大工さんになりたかったことがあるので、西岡氏と小川氏の本は出版されたときに単行本で読んでいる。)

 高1の生徒から昨日、福沢諭吉『福翁自伝』を読み終わったと報告があった。「次は何をやりますか?」と問うので、山本義隆著『近代日本150年 科学技術力総力戦体制の破綻』をとりあげると通告した。
 山本は日本でトップクラスの物理学者である、そして知の巨人でもある。緻密な論証の技は一流の職人そのもの。語彙が豊富で引用文の読解に苦労するところはある、たとえば鉄を意味する用語に充ててある漢字が漢和辞典には載っていない字だったりする。明治に鉄がはいってくるが、従来の鍛冶屋の製鉄とは違うので、その違いを表現する字を創ったのだろう。明治の人々が外国へ行き、見聞きしたものを紹介するのに、既存の漢字では表現しきれぬものを感じたのだろう。そういうみずみずしい感動も引用文から伝わってくる。
 山本義隆氏の緻密な論証の積み上げを味わってもらいたい。
 『福翁自伝』は途中まで一緒に音読し、残り2/3を独力で読ませた。高校1年生でこのレベルが読めたら、明治期のものの半数くらいは読めるだろう、十分に目的は達成した。
 日本語語彙力と読解力はセットになっている。日本語読解力の大きな者は日本語語彙も豊富である。そして外国語の読解が母語である日本語の読解力を上回ることはない。そういう意味で日本語語彙が豊かで日本語の文章の読解力が大きいということは英文読解の基礎をなしている。今年初めころから英文読解トレーニングをしている、だいぶこなれた日本語にできるようになってきたので、精読と合わせて頭から読みこなす速度アップトレーニングを数か月前から始めた。一緒に読んで、やりかたを伝授するだけ。半年後にジャパンタイムズ記事を読むことになるだろう。ジャンルが様々だから、よいトレーニング材料になる。

 当代の知の巨人の一人である山本義隆は1968年に東大全共闘議長だった。団塊世代には懐かしいネームである。

 #3640より
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-11-17
〈 音読リスト:#3405より 〉
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< 国語力アップのための音読トレーニング >
 中2のトップクラスのある生徒の国語力を上げるために、いままで音読指導をしてきた。読んだ本のリストを書き出してみると、
○『声に出して読みたい日本語』
○『声に出して読みたい日本語②』
○『坊ちゃん』夏目漱石
○『羅生門』芥川龍之介
○『走れメロス』太宰治
○『銀河鉄道の夜』宮沢賢治
 『五重塔』幸田露伴
 『山月記』中島敦
●『読書力』斉藤隆
●『国家の品格』藤原正彦
 『日本人は何を考えてきたのか』斉藤隆
 『語彙力こそが教養である』斉藤隆 

 これから読むものをどうしようかいま考えている。
●『すらすら読める風姿花伝・原文対訳』世阿弥著・林望現代語訳
 『福翁自伝』福沢諭吉
 『善の研究』西田幾多郎
 『古寺巡礼』和辻哲郎
 『風土』和辻哲郎
 『司馬遼太郎対話選集2 日本語の本質』文春文庫
 『伊勢物語』

(○印は、ふつうの学力の小学生と中学生の一部の音読トレーニング教材として使用していた。●印の本はふつうの学力の中学生の音読トレーニング教材として授業で十数年使用した実績がある。音読トレーニング授業はボランティアで実施、ずっと強制だったが2年前から希望者のみに限定している。)
・・・
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木のいのち木のこころ―天・地・人 (新潮文庫)

木のいのち木のこころ―天・地・人 (新潮文庫)

  • 作者: 西岡 常一
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/07/28
  • メディア: 文庫
新訂 福翁自伝 (岩波文庫)

新訂 福翁自伝 (岩波文庫)

  • 作者: 福沢 諭吉
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1978/10
  • メディア: 文庫
近代日本一五〇年――科学技術総力戦体制の破綻 (岩波新書)

近代日本一五〇年――科学技術総力戦体制の破綻 (岩波新書)

  • 作者: 山本 義隆
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2018/01/20
  • メディア: 新書
 明治初期の廃仏毀釈運動とその寺院・仏閣・伽藍の破壊や経典・仏像類の国宝級の文化財破壊の凄まじさについては井沢元彦の下記の著作をご覧いただきたい。中国の文化大革命は他人事ではないのである。
逆説の日本史23: 明治揺籃編 琉球処分と廃仏毀釈の謎

逆説の日本史23: 明治揺籃編 琉球処分と廃仏毀釈の謎

  • 作者: 井沢 元彦
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2017/10/25
  • メディア: 単行本

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#3841 化学のモルの計算-2 Oct. 19, 2018 [51. 数学のセンス]

 #3832「化学のモルの計算がわからないので教えて」という記事を書いた。たのまれたので問題を50題ほど解いて教えたところまで書いた。ようやく学校の授業がそのあたりに入ったようだが、モルの計算の解説を授業で聴いた1年生の生徒は少し不満顔。
 単位系の説明が計算過程でまったくなされなかった点に不満があったようだ。札幌で開催された河合塾の夏季合宿授業をうけたときには単位も計算式にいれて解説していたという。
「ebisu先生と同じ解説を河合塾の先生がしていたが、高校の先生は単位を計算式に入れないで説明していた、僕は予習していたからわかっていたけど、あれでわかる人いるのかな?」
「河合塾の先生やわたしの説明がことさらいいわけではなくて、当たり前の教え方だよ、受験参考書に載っているふつうのやりかた。単位換算や単位変換を計算式の中に入れずに説明したら難解になるから、根室高校1年生で理解できる生徒はいないと思うよ。君が危惧した通りだろう。」

(この生徒は小6の時から、「距離・時間・速度」の文章題の計算には、表を用いた便利な解法と単位をつけた立式で説明していたので、単位を含めた計算説明に慣れがあったとはいえる。それでも河合塾の夏季合宿の化学の講義だけではモルの概念と他の諸概念との関係や式の展開が呑み込めなかったようす。わたしがちょっとフォローしだけで呑み込めるのは、標準的な生徒よりも格段に理解力が大きい証拠である。だから数学も英語も教えすぎないよう、独力でで道を拓き正解へと辿りつけるように配慮することが多くなる。教えすぎると「ひ弱な学力」に育つ。7月進研模試で3科目総合偏差値が80を少し切ったレベルだから、全道一の進学校である札幌南高校へ編入しても成績上位グループの学力である。
 ニムオロ塾では個別指導をしているから、生徒の学力や学力の段階に応じた解説をする。だから、同じ質問があっても生徒の学力が異なれば説明のしかたも違ってくる。学力の低い生徒には初めの内は十分では足りないので十二分の解説をすることになる。(笑) 学力が伸びてくれば解説は次第に簡略になる、それで理解できるからだ。)

 「単位の換算」は時間を分や秒に換算するというような事柄を指し、「単位変換」は物質量と1モル当たりの分子量を掛けてモルへ変換することをいう。物質量、原子量や分子量、モル、アボガドロ数、体積、密度、溶質、溶液など関係する概念の定義と相互関係、そして計算操作に現れる単位換算や単位変換の仕組みを理解すればモルの役割はよくわかる。
 前回とりあげた「溶液のモル濃度る[mol/L]」を計算する具体例で説明してみる。

<チェック問題3>…p.64より
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 グルコース(分子量180)18gを水に溶かして250mLとした水溶液のモル濃度[mol/L]を少数第2位まで求めよ。

(18g×1mol/180g)÷(250mL×1L/10^3mL)=0.40[mol/L]
---------------------------------------------------

 溶液のモル濃度の単位は[mol/L]で、「溶質÷溶液」が濃度計算の計算式。出発点は物質量の18gであるから、溶質が何molあるか計算するのと、次に溶液が何Lあるか計算しなければならない。これら二つの商が溶液のモル濃度[mol/L]である。

 最初の項は物質量をモルへ変換する操作であることは、単位だけを分離して計算するとすぐに了解できるだろう。「g*(1mol/g)=mol」となり部質量18gが「mol/分子量g」を媒介にしてmolという単位へ変換がなされている。
 第2の項は「mL*(1L/10cm^3)=L」であるから、mLをLへ単位換算したもの。
 これら二つの商で物質量[g]が溶液モル濃度[mol/L]へ単位変換されている。
 要するに、物質量gから出発して溶液のモル濃度mol/Lへ変換するだけの話だ、出発点と到達点を確認すれば、あとはどういう換算系や変換系を間に挟むかという話に還元できる。そういう診方をすれば、モルにかかわる計算で混乱することがなくなるだろう。
(単位換算と単位変換という用語は、モルの説明の便宜のためにebisuがつくりだしたもの)

以下は前回#3832からの引用
--------------------------------------------
<化学諸概念と単位換算系・単位変換系
のネットワーク構造>

 秒・分・時・日・年への時間単位換算に困難を感じる高校生は少ない、せいぜい1-2割である。これらはどれも時間という概念で括(くく)れるからだ。
 ところが、距離・時間・速さは三つの異なる概念がそれぞれ他の二つの概念の計算式で表すことができる。概念が三種類になっただけで、この分野が苦手という高校生は半数程度はいるだろう。
 そして化学では1mol=6.02×10^3個という関係をベースにして原子量や分子量、そして物質量、体積、物質の密度、溶質と溶液、化学反応式という具合に、6種類の概念のネットワークが形成され、相互に変換系が存在している。3つが6つになって相互関係が生じるから、構造はとっても複雑になる。
 ほとんどの高校生がmolのところで一度は躓(つまず)くのは無理のない話に思える。概念の関係を整理し、計算トレーニングを積んで克服してください。
  「学問に王道なし」
 わからなくなったら基本に戻って学習すれば理解できます。基礎基本トレーニングをないがしろにしないこと。
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<余談:53年前の化学の授業の思い出>
 ebisuは根室高校2年生の時に化学を習った、もう53年も前のことだ。独力で勉強して公認会計士になると中学生の時に決めて大学進学するつもりがなかったのに、なぜかハードカバーの400頁ほどの化学の参考書をもっており、それを読んでいた。公認会計士2次試験科目に「化学」はない。(笑) 独力で読み進めているとわからないところが出てくるので、化学の授業が終わってからS先生に質問した。しどろもどろで要領を得ない。翌週、またわからないことができたので、同じように質問した、やはり要領を得ない。質問するだけ無駄であると悟った。それで分厚い参考書を読破するのをやめた。このころには公認会計士2次試験参考書兼問題集で勉強を始めていたから、化学まで手が回らなくなっていた。自力で化学の勉強に没頭したら公認会計士2次試験受験勉強の時間が削(そ)がれる。当時の公認会計士2次試験は簿記論・会計学・原価計算論・商法・経済学・経営学・監査論の七科目、尋常な手段では独力で制覇できない。独学でチャレンジしはじめたので、化学に費やす時間をカットした。読んで理解した後の答案練習に時間がかかった。要点を箇条書にまとめ、それを手掛かりに答案を書くトレーニングをしていた。計算がはいるのは簿記論と原価計算論の一部だけで、「~について説明せよ」式の問題が多く時間がかかったから、好奇心の強かった分野の一つである化学を断念した。
 だから、生徒からモル計算を教えてほしいと頼まれたときに、53年ぶりにもう一度化学の本を開く気になった。「化学Ⅰ」の教科書と教科書準拠問題集「化学ⅠⅡ」そして学習参考書を2日間かけて読み、概念を整理し、計算の仕組みをながめ、実際に50題ほど解いたら、そうむずかしいものではないことがわかった。それでも変数が3項目の「距離・時間・速度」「食塩・食塩水・濃度、「合計・人数・平均」の計算問題に比べたら、変数が多いので複雑になっていることは間違いがない。概念の整理になれていない高校生がモルでつまずくのはよくわかる。

 10/17の道新に「道内教員「広き門」」という記事が載っていた。過去20年で最低倍率、小学校1.5倍、中学校3.3倍、高校3.5倍である。五科目500点満点の学力テストで、中学時代にたまにしか400点を超えられなかったレベルの生徒が、学校の先生になる時代が来ている。そういうレベルの先生には成績上位層の生徒は教えられないだろう。
 そして、学校の先生は生徒に勉強しろとは言うが、自ら教えている科目についての参考書や専門書を渉猟している先生は概して少ない。
 市販の問題集の解説を見ただけでも、教え方が上手になるから、すこし努力すればいいだけ。

 件(くだん)の化学先生はebisuたちが卒業してからほどなく別海高校へ転任され、クビになったという風聞を耳にした。それが事実であるかどうかはさだかではないが、「ああ、そうか」と思った卒業生は多かったのではないだろうか。人柄はやさしかったが、教師には向いていなかった。
 いい先生が二人いた。一人は1年生の時に英語を習った沢井先生、低音での音読がすばらしかった、文型の解説とそのトレーニングも徹底していた。英文の読み方がなんとなく理解できた気がした。ほどなく釧路高専の教授になったから、根室にいた期間は5年くらいだったのだろう、北大文学部英文科卒。もう一人は簿記と原価計算を教えてもらった白方先生である。なかなかスマートな授業だった。ebisuは公認会計士2次試験講座(中央経済社)で原価計算論の勉強をしていたから、白方先生の知識がどの程度かよくわかった。学力差の大きいクラスで数人の成績上位層にも下位層にも配慮した授業をされた。指導法をよく吟味されていたということ、千葉商科大学卒だった。優秀な先生というのは、教えている教科はもちろんのことそれ以外も好奇心をもって勉強している人ではないだろうか。白方先生は母校の北見北斗高校へ転任されて、50歳前後で退職されて独立起業されたと聞いている。めずらしいタイプの先生である。
 当時の根室高校でたくさんの授業を聴いたが二重丸が付けられるのはこのお二人だけ、けた外れにダメな先生は2-3倍はいただろう。身分が保障されていると怠惰になるのは人のサガのようだから、いちいち具体例を挙げるのは差し控える。ああ、余り差支えがなさそうな事例を一つだけ挙げたい。「会計」科目担当のY先生が定期テストで出題した問題が公認会計士二次試験講座にあったものと同じだったので、その模範解答通りに書いた。そうしたら半分減点された。理由を訊いたら、「おれが授業で説明したのと違う」ということだった。そういう事例は現代国語の頭の固い定年間際の先生でもあったから、あっさりあきらめた。バカは相手にしてもしようがないことをありがたく学ばせてもらった。Y先生はそのご、道内のどこかの高校の校長先生になられた。


*#3832 化学のモルの計算がわからないので教えて Oct. 10, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-10-09




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#3840 スマホを捨てれば子どもの偏差値は10上がる Oct, 19, 2018 [55. さまざまな視点から教育を考える]

 東北大加齢医学研究所所長の川島隆太教授が標記の調査・分析結果を公表(東洋経済オンライン2018年3月18日)している。
*https://toyokeizai.net/articles/-/212824
 宮城県内の公立中学生22,390人を対象に、

①数学の点数
②平日の家庭学習時間
③平日の景帝電話やスマホの使用時間
 これら三つの関係について、調査・分析した結果、スマホを捨てたら偏差値が10上がるという結論が導き出されたと川島先生が主張している。

 一番最初に描かれているグラフを読み解くと、「平日2時間以上家庭学習している生徒∩スマホ使用ゼロ」のAグループの平均点は75点、「平日2時間以上家庭学習している∩スマホ使用時間3~4時間」のEグループの平均点は62点である。これら2つのグループの違いはスマホを使用しないか、3~4時間使用しているということだけである
 平均点を65点、標準偏差を13点と仮定するとAグループは偏差値58、Eグループは偏差値48である
 成績が悪い生徒は、月曜日から金曜日までスマホ使用時間を測ってみたらいい。毎日3時間を超えていたら、学力低下に協力に作用していると考え、スマホの使用を一時停止することを勧める。

 毎日2時間以上勉強してもスマホを3時間以上やっていると効果がないのは、「ながら勉強」になるからだ。スマホで音楽を聴きながら勉強する、あるいは横に置いておいて勉強している。ラインやツイッターを受信したらそちらに注意を向けることになる。すると、学習していたことが記憶に残らない。
 図は5つある、それぞれに解説がついているから、川島隆太先生の解説をよく読んでみたらいい。

 川島先生の結論は次のようになっている。
 ①スマホ等を使用しないと良い成績が向上していく
 ②スマホ等を使用し続けると悪い成績がさらに悪くなる
 ③スマホ等の使用を開始すると良かった成績が低下する
 ④逆に使用を止めると成績が向上する

 中高生の皆さん、スマホ使用にご用心。
 大人の皆さんも同じです。この便利で携帯できる高性能の機器は、人間の心のなかの何かを破壊するような気がします。そのメカニズムが明らかになったときにはスマホ中毒が抜けられない、あるいは人間が数十万年もっていた心の何かが壊れてしまって修復できぬことにならなければいいのですが…
 1日、1時間ていどにしませんか?




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#3838 高校で宿題専用ノート配布:高校が小学校に Oct. 15, 2018 [64. 教育問題]

 根室高校普通科で宿題提出用ノートが配布された。家庭学習や宿題はそのノートにやって提出することになったようだ。

 高校教育は自主性を重んじるものだと思っていたが、そうではなくなったらしい。理由は新入生の学力が著しく低下しつつあるから。生徒の自主性に任せたいたら標準的な高校普通科の授業に半数以上の生徒がついていけない。だから小学生並みに家庭学習ノートをもたせ宿題を出す。
 こんな教育でまともな大人に育つだろうか?典型的な指示待ち人間ができあがるのではないか。企業側はそのような人材はいらないというだろう。

 全員に低レベルの宿題を課すなんてのは愚の骨頂、成績上位層は自ら目標を立てて学習しているから、低レベルな宿題の強制はそれを阻害するだけの効果しかない。一律はやめよう、進研模試偏差値50以上は宿題免除にしたらいい。この層は、中学校の学力テストで2回に1度は五科目500点満点の学力テストで400点を超えていた生徒たちだ。自主的に学習計画を立てて勉強する習慣がついているから、宿題を課す必要がない。

 ところで、語彙力不足で授業の説明が理解できない生徒が3割はいるだろうから、問題は家庭学習にとどまらない。
 根室市内の高校が来年から根室高校1校になる。根室西高校の入試は昨年からやめているから、入試はすでに1校体制が始まって2年目である。2校の学力差を考慮すれば、同じ教科書で教えるのは不可能と言わざるを得ないし、これら2校の普通科は学力に応じて異なるレベルの教科書を使用していた。それを無視した学科編成の高校統廃合だった。具体的な学力データすら見ないで案を作るからこういう滅茶苦茶なことになる。

 このように学力格差を無視した稚拙な高校統合案は2年たって破綻している。間違いを素直に認めて、学科編成の見直しをするか、入試最低点を五科目300点満点で100点とするか、検討すべきだろう。他に具体案があるなら、それでもよい。閉鎖的な集団で検討するのが間違いのもとだ。オープンな場で議論したらよい。根室高校だけで解決できる問題ではない。
 現状では4割の生徒が100点以下だが、入試最低点を公表すれば真剣に勉強するようになり、100点以下は1割になるだろう。
 子どもたちを甘やかしすぎです。

 子どもたちをダメにしたいなら、1校体制で足切りせずに全員合格で甘やかせばいい、いまそうなっている。すぐに10年くらいたつよ。20年続いたらアウト、育てられてように育つものだ。根室の外に出て行っても生活できない大人が増える。そういう大人が根室に増殖していく。
 子どもたちの未来のために、子どもたちを甘やかしてはいけない、教育が町の礎(いしずえ)なのだから。



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#3837 福島第一原発事故で放出された放射能はチェルノブイリの4.4倍 Oct.15, 2018 [13. 東日本大震災&福島原発事故]

 アップするかどうか、12日間迷いました。

 1~4号炉建屋まで4基の建屋が爆発した福島第一原発事故で放出された放射能はチェルノブイリの1/7であるという数字が東京電力から公表されており、小児甲状腺癌の発生についてもそういう前提で放射能被爆が原因ではないという説明がなされています

 ところが、太平洋の放射能汚染データを調べた結果、事故以前にはセシウムが1Bq/m^3だったのが11Bq/m^3へ増えています(下記URLビデオ3分31秒の個所)。北米の複数の研究機関が米国西海岸で2016年にサンプル採取した検体の分析結果です。矢ケ崎先生の説明では福島第一頑発事故で放出された放射能はチェルノブイリの4.4倍の放射能を放出量です東京電力が公表したデータの30倍という推計値となっています。ebisuはどういう計算で4.4倍になったのか確認したい。シミュレーションは計算式が同じでも前提条件で大きく異なる結果をもたらすからです。でも、シミュレーションと観測事実が一致するなら、おおむねそのシミュレーションの妥当性を認めなけらば行けません。そのあたりを次に論じます。

<放射性物質拡散シミュレーションと観測事実>
 太平洋への放射能拡散シミュレーションは、ヘルムホルツというドイツ最高の科学研究機関16部門のうちの一つであるキール海洋研究センターが2012年7月に公表したもの。このシミュレーションでは5年後1825日で米国西海岸一帯が放射能汚染されてピンク色に染まっています。実際に4年後に西海岸で福島第一原発事故由来の放射能が検出されています。

*「キール海洋研の太平洋放射能汚染シミュレーション」に関して…矢ケ崎克馬先生による解説 2017年8月
https://www.bing.com/videos/search?q=%e6%a0%b8%e6%b1%9a%e6%9f%93%e6%b0%b4%e3%81%ae%e5%9f%8b%e8%a8%ad%e5%ae%9f%e9%a8%93&qpvt=%e6%a0%b8%e6%b1%9a%e6%9f%93%e6%b0%b4%e3%81%ae%e5%9f%8b%e8%a8%ad%e5%ae%9f%e9%a8%93&view=detail&mid=5E05E2E06776C8AA72535E05E2E06776C8AA7253&&FORM=VDRVRV

**太平洋放射能汚染シミュレーション
https://www.youtube.com/watch?v=Z8pBAIqGMC4

 このシミュレーションは、濃い青が10^-6、赤から黄色へ変わるあたりが10^-3となっています。1735日後のあたりで米国西海岸に放射能汚染が到達し、1825日で米国西海岸一帯がピンク色に染まっています。矢ケ崎先生の解説では2016年に米国西海岸へ福島第一原発由来の放射生物質が到達しています。核種の割合を調べると放出先が特定できます。
 キール海洋研究センターのシミュレーションでは5年後の1825日で米国西海岸全域に到達していますが、実際の観測でもそれに近いものになっているから、いまのところキール海洋研究センターのシミュレーション通りに汚染が進行しています
 6年後の2190日では米国東海岸のほうが日本の太平洋沿岸よりも汚染がひどい、オホーツク海や日本海も薄いピンク色に染まり始めます。福島第一原発の汚染水は地下水を汚染し、それがいまも海底から海へ流れ続けていると思われます。台風24号で地下水の流量が増えたでしょうから、汚染水は海へ流出し続けているのでしょう。
 矢ケ崎先生の解説では1Bq/m^3が一桁アップして11Bq/m^3となるだけですから、濃いブルーが1Bq/m^3でピンクが11Bq/m^3ということになりますが、画面右上の数字には単位がありません。画面に表示されている単位は実行線量であるSvだと思われます。
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 Bq/m^3をSvに換算する例が載っているサイトを見つけました。BqからSvへの換算は、条件によって係数が変わるので、前提条件にも留意してください。
 空気中で呼吸によって体内へ吸収される実行線量は28Bq/m^3=1.554μSv/dayですから、1Bq/m^3=0.056μSv/day=5.6×10^-8Sv/dayとなります。水の場合は1Bq/m^3=0.056μSv/day=3.08×10^-8Sv/day。どちらも内部被爆です。
 空気の場合の測定と換算条件は「 3月30日の福島県相馬郡飯舘村におけるダストサンプリング測定結果(文科省HPより)28 Bq/m3のヨウ素131を含む空気を1日吸引した場合」、水の場合は「1kgの野菜に100ベクレルのヨウ素131が付着し、それを毎日200グラムを1週間食べた場合
*換算の具体例
https://blogs.yahoo.co.jp/kazu_room_love2/38560261.html
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<話の前提条件が間違っていたら?>
 小児甲状腺癌は放射能被爆がチェルノブイリの4.4倍なら話が違ってきます。チェルノブイリでは住民は3日間で避難を終えていますが、福島の子どもたちは避難命令がでずに居続けた。チェルノブイリでは内部被爆で孫の世代に病気が頻出しているのです。人は呼吸するし水も飲み食べ物を食べます、そういう生命にとって不可欠な行動を通して放出されたたくさんの種類の核種の放射生物質を吸収し、いまも呼吸し飲んで食べて内部被爆し続けています。森林の除染は費用が掛かりすぎるし、汚染した土壌や木の処理にこまるので手付かずです。町中の除染が終わったからといって森林に囲まれた町に子どもと一緒に住めますか?

 被爆した子どもたちをモニターしている福島医大は、放出された放射生物質がチェルノブイリの1/7に過ぎないから、チェルノブイリよりも早く小児甲状腺癌が多数見つかるのは、検査精度がいいからで、前からあったものを検査で見つけているだけと言い続けています。しかし、チェルノブイリの4.4倍なら話はまったく違ってくるでしょう。福島第一原発事故のほうが子どもたちの被爆ははるかに深刻だということ

 東京電力が広告のスポンサーとなっているテレビや新聞はドイツを代表するキール海洋研究センターの2012年7月のシミュレーションやデータを報じない。原発再稼働にとってはまことに都合が悪いデータとシミュレーションです

 福島第一原発事故が起きてから、食品安全基準を変えました。放射性廃棄物として有資格の放射線専門家が管理しなければいけない100Bq/kgを食品安全基準としたのです。だからそういう基準で安全だと言われても、何の保証にもなりません。福島事故以前にそういう基準で合格とされた食べ物を放射線取扱の有資格者に問うたら、おそらく是とする専門家は一人もいなかったでしょう。
 
<MOX燃料を使っていた3号炉の爆発がカギ>
 キール海洋研究所の太平洋への放射能拡散シミュレーションの冒頭に3号炉の爆発シーンが出てきます。赤く閃光が走り、ついで黒い煙が上がり、大きなコンクリートの塊がばらばら落ちてくるのが映っています。原子炉建屋の壁や床はそんなにコンクリートが厚くありません、あれほど大きな塊は原子炉格納容器の蓋以外にありませんから、合理的な推測は原子炉上部が爆発で吹き飛んだということ。3号炉は再処理した高濃度のプルトニウムを含むMOX燃料を使っているので、爆発でプルトニウムが飛散しています。水素爆発だと白い煙は上がっても赤い閃光と黒い煙が上がることはないでしょう。事故当時から弊ブログでは3号炉の爆発は他の原子炉とは違うことを訴えてきました。後述しますが米国原子力規制委員会(NRC)も3号炉は臨界爆発で格納容器と原子炉上部が吹き飛んでMOX燃料が1.6㎞先まで飛び散ったと見ています。事故直後には1.6㎞離れたところでプルトニウムが発見されたと報道されましたが、その後そうした報道が消えています。
 事故直後にドローンで原子炉建屋を撮った映像がニュースで何度か流れましたが、3号炉だけ黄色い原子炉格納容器の蓋が映っていませんでした。それがあるはずのところまで瓦礫になっていました。1号炉と2号炉は黄色い構造物がはっきり映っています。弊ブログ#3257をご覧ください、2011年3月31日朝日新聞朝刊が報じた3号炉原子炉建屋の写真が見れます。
 キール海洋研究所のシミュレーション映像でご確認ください、赤い閃光が走り、黒いキノコ雲が上がり、ついでばらばらと大きな塊が降り注いでいます。1/2/4号機の水素爆発とはまったく異なるタイプの爆発であることがわかります。水素爆発の直後に白い水蒸気が建屋を包みました。水素が酸素と反応して水になるのですから、白く煙るのはあたりまえです。
 瓦礫と化した3号原子炉建屋の写真が弊ブログの過去の記事の中にあります、URLを貼り付けておきます。

<デトックス> 
 ミネラルはデトックスできることが分かっています。放射生物質も金属だからミネラルです。発酵菌は放射能の除去作用が確認されているので、味噌、麹、ヨーグルト、納豆などを摂取するといい。そして汚染されていないミネラルを摂取すること。残念ですができることは小さい。

<内部被爆は遺伝子を障碍(しょうがい)しさまざまな病気を引き起こす>
 内部被爆は体の中に取り込まれた放射生物質が距離ゼロで崩壊し続け、遺伝子を破壊します、だから恐ろしいのです。破壊された遺伝子のうちの一定部分は次の世代に引き継がれます。広島や長崎の被爆2世の問題が福島第一原発事故でも再現されます。投下された原爆30発~4000発まで、科学者の推計値には幅がありますが、いずれにしても放出された放射生物質は広島や長崎の比ではないということ。米国が落とした原爆の数十倍から数千倍のすさまじい放出量、原発を創ることで、日本人が日本人を内部被爆に追いやったという事実は消えません。原子炉の地下を通って汚染地下水は海へと流出していますから、福島第一原発はいまも太平洋を汚染し続けています。とめるすべがないのです。太平洋を汚染した放射生物質は、魚貝類を食べることで人間の体内へもたらされます。原発事故は起きてしまったら取り返しのつかないものなのです。それが福島第一原発事故で明らかになりました。日本人が賢ければ、原発はすぐにも日本列島から消滅するでしょう。莫大な量の放射性廃棄物を残したままそうなります。これ以上使用済み核燃料棒を増やしてはいけません。
 たくさんの子どもたちが内部被爆をしているでしょう、チェルノブイリでは子どもたちやその子供にも影響が出ています。将来が心配です。

<政治家の皆さんの役割>
 ふるさと根室の政治家の皆さん、道議会議員の皆さん、国会議員の皆さんは、こどもや孫たちのために、そして日本列島にこれから住み続ける数百世代の人たちのために、原子力発電所廃絶に向けて具体的な行動を起こしていただきたい。

<米国NRC>
*http://ex-skf-jp.blogspot.com/2011/08/blog-post_24.html
------------------------------------
もう一つは、2週間ほど前のアメリカの原子力規制委員会(NRC)の会議で、委員会が福島の使用済み燃料プール内の燃料が損傷していない、と述べたこと。

これが本当だとすると、実に恐ろしいことです。NRCは3月の時点で、原発から1マイル(1.6キロ)のところまで燃料棒の破片が飛び散っている、と言っています。これが、最初にNRCが言っていたように3号機の使用済み燃料プール由来でないとしたら、この破片はどこから出てきたのか

ガンダーセン氏によると、NRCはこれらの燃料棒破片は原子炉自体から出た、と考えている、というのです。
------------------------------------

  発見されたのはMOX燃料のかけらでした。米国NRCは3号炉が臨界爆発を起こして原子炉上部が吹き飛び、高濃度のプルトニウムを含むMOX燃料が福島第一原発から1.6㎞まで飛び散ったと言っているのです


*#3257 NHKスペシャル「原発メルトダウン」:真実が見えてきた Mar.14, 2016
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-03-13

*#1460 「原子炉圧力容器損傷か?:写真で検証
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-03-1

 #1462 「裸の王様:原子炉圧力容器は破損している 論より証拠、よく写真を見てごらん
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-05

 #1463 「福島第1原発3号炉はもう無い:東京電力社員退去要請の意味」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-06




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#3836 秋、気温14度のサイクリング Oct. 14, 2018 [サイクリング]

 昨日に続いて、今日もサイクリング。
 11時の気温14.1度、南南東の風6.6m/s、湿度66%

 Aコース(牧の内T字路まで)を走って、さらに自衛隊分屯地4㎞コースを1周した。
 根室高校前を過ぎて自衛隊のレーダサイト手前の道路には二日前の雨の水たまりが残っていた。両側が林になっているので、なかなか乾かない。
SSCN2312.JPG

 奥が牧の内T字路、手前が根室高校、昔の根室高校女子マラソンコース(T字路まで往復10㎞)である。52年前の体育祭最終日に気温が28度、その年の根室の最高気温を記録した、風のない日だった。コースのほとんどは牧草地の一本道で日影がない。ゴールしたとたんに熱中症で十数名がバタバタ倒れ、一人が亡くなった。それ以来、マラソンは中止されたままである。
 当時は「水を飲むな」と指導されていた。男子コースは太平洋岸を下り、友知の坂を上がって左折、ゴルフ場前を通り、T字路をすこしすぎたところで折り返し、T字路から女子と同じコースを走る。ebisuはゴルフ場を過ぎたところの牧場で井戸水を飲ませてもらった、コースから見えるから、同級生が数人「俺も飲む」と言いながら来た。1Lくらい飲んだから、走ると胃の中の水が揺れてちゃぷちゃぷする。走れたものではない、しばらく歩いた。「水を飲んではいけない」というのは半分は真実だった。
 根室高校体育祭最終日恒例の全校生徒マラソンはあの日を最後に消滅してしまった。北方領土マラソンなどいくつかマラソンが催されている。根室高校は全校生徒マラソンを復活させたらどうだろう?

 T字路に向かって真ん中くらいのところに牧場がある。刈り取った牧草が積みあがっていた。
SSCN2309.JPG

 ロールに巻かれた牧草も秋の風物詩の一つに数えていいだろう。

 自衛隊のレーダーサイト前の道路が陥没していた。50㎝×70㎝×5㎝くらいの穴が開いている。少しずつ広がり深くなるから、乗用車だとパンクするかもしれない。路肩に近いところがこういう風に傷んでいるのは見かけるが、センターライン部分ははじめてお目にかかった。なぜセンターラインのところに穴があくのかよくわからないが、この手の穴は数日で補修されている。

SSCN2310.JPG


SSCN2311.JPG


 今日の走行距離:17㎞ 平均時速21.2㎞ 累計走行距離4673㎞
 今年のRBの累計走行距離が700㎞を超えた。MTBのほうは62㎞しか走っていない。こちらは8の字走行とジグザグ・アンダンテ走行専用車となりつつあるから距離が伸びない。1時間乗り続けても走行距離は3km未満にしかならない。


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#3835 久しぶりの晴れ:オホーツク海沿い18㎞コース Oct. 13, 2018 [サイクリング]

 数日降っていた雨が上がり、いい天気になった。
 11時の気温14.5度、北北西の風6m/s、湿度66%

 走りたくなるような気象データでしょ。
 物置からRBを出してタイヤの空気圧を測ると6barに下がっている、空気入れで8.5barにアップ、これで軽快に走れる。空気圧が適正だとペダルが軽い、負荷の違いが平地巡航速度にでる。

 根室高校前でオドメータをリセットした。道路の端っこの方はところどころ水たまりが残っていた。2.6㎞地点で左折すると、オホーツク海へのダウンヒルだ。虫の音が聞こえてくる。ジーという連続音だから夏の虫かな?
 高校前から3.1㎞地点で写真を撮った。うっすら茶々岳が見えていたが、写真には薄い影となって見分けがつきにくい。先週撮った写真のほうが山影が濃かった。
 写真を撮った地点から300mくらいいくと、オホーツク海へのダウンヒルだ。今日はアゲインストで最大瞬間速度が33km/hしかでないが、無風状態だとここは55km/h出る場所だ。

 平地走行だと巡航速度は30-35㎞/hになる、空気圧の賜物といってよい。
 走行距離18㎞、平均時速21㎞。
 
①高校から3100m地点、来た道を振り返って撮った。南方面。
 道路の路肩寄りの部分が罅割れています。なかなか補修できないようです。これから昭和30年代につくった道路や橋や鉄橋やトンネルが次々に耐用年数を超えて補修が必要になります。これ以上インフラを増やさないという考えをもたないと、次の世代が始末に困ります。JR北海道花咲線も整理すべきインフラの一つなのでしょう。
SSCN2286.JPG

②左回転しながら撮る。東方面、20㎞彼方に納沙布岬の塔があるはず。
SSCN2287.JPG

③根室高校生徒玄関前から3100m地点、北方面を臨む。この先にオホーツク海へのダウンヒルがある。
SSCN2288.JPG

④西方面は牧場が広がっている。ドローン撮影なら市街地が遠くに見えるはず。
SSCN2289.JPG

⑤オドメータ
SSCN2290.JPG

⑥知床の山並みがうっすら写っています。<北北東方面>
SSCN2292.JPG

⑦見えるかな?1822mの国後島最高峰茶々岳が…<北東方面>
 画面右端に平べったい建物が写っていますが、日本最東端のラブホです。
 観光案内には載っていません。(笑)
SSCN2291.JPG



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#3834 サバス・ホエイプロティンの功徳:ああ、ありがたや Oct. 12, 2018 [38. cancer]

 ebisuはスキルス胃癌と巨大胃癌で胃の全摘手術を2006年7月20に受けている。術後は体重が11㎏減少して58㎏、それからは59-61kgの間を行ったり来たりしていた。

 弊ブログへ投稿してくれるkoderaさんがサバス・プロティンの飲用を勧めてくれて、根室のドラッグストアで探したがなかったので、そのままになっていた。
 サイクリングによる「出力」と筋肉の材料となるたんぱく質の「入力」のバランスを考えると、「入力」不足を感じていた。ebisuは運動すると筋肉がつきやすい質(たち)なのである。
 ふと思い出してネットで検索してamazonに注文したら日曜日10/7に届いた。引用の規定量は「水もしくは牛乳200-300ccに付属のスプーン3倍」なのだが、そんなに飲んだら下痢して痩せるので、「牛乳100ccにスプーン1杯」を毎日飲んでいる。すでに5日たったが、体重は61.0㎏から62.0㎏へ増えた。これは術後で最大値である。太腿周りは1㎝増えて49.5㎝効いている!koderaさんに感謝!
 大腿部に筋肉がつくと、バランスを失いふらついたときに踏ん張りがきくのでよろけない

 身体に合っているようなのでこのままの分量を続けようと思う。ebisuの身体を使った実験データは随時ブログへアップします。胃癌で全摘手術を受けた方、あるいはこれから受ける方の参考になれば幸いです。

 運動とプロティン補給は両方のバランスがとれれば効果が大きいので、ebisuが普段やっているストレッチや運動のことを書いておきます。
 運動量としてはほとんどカウントできないくらいの軽いメニューをいくつか気の向いたときにやってます。
 毎朝ベッドの上で10-15分くらい4タイプのストレッチをしてから起きますが、これはルーチンですから、毎日やります。開脚で胸がぴたっと床につきます。開脚したまま手の先を握りながらゆっくり左右に倒します。左右3回ずつやります。ベッドの端で背中をそらせます。手術の前まではブリッジしてそのまま立てました。術後は切った部分が突っ張るのでやらなくなったらできなくなりました。最後は足を組んで体をねじります。これも左右3回ずつ。身体がきもちいいと声を発するところまでひねります。4種類ともスローで反動を付けません、身体の重みを利用しながら動かすだけ。動作ごとに身体が「キモチいい」と声をあげます。繰り返しやっていたら身体の声が聞こえてきます。冬以外は窓を開けて朝の新鮮な空気を入れて、すべての動作でゆっくり深い呼吸を続けます。
 気が向いたときに1.2㎏、110㎝の素振り用木刀を50回ほど振ります、身体が温まる程度で十分です。お相撲さんがやるように蹲踞の姿勢ですり足で庭を往復します、もちろん気が向いたときだけですが、大腿部に筋肉がつくだけでなく股関節がやわらかくなります。
 気が向けば車庫前でMTBの8の字乗りやジグザグ走行、車の来ない脇道で時速3㎞以下でのバランス走行、速度計がつねにゼロを指すような速度で。
 あとは週に2度くらい13㎞と4㎞のサイクリング。昨年は毎週18㎞のコースを2回以上走っていました。年間1800㎞走りましたが、今年は半分以下です、自然に減りました。体力が落ちたのでしょう。あるがままを受け入れるようにしています。
 テレビを見ながらスクワットもたまにしてます。使っている筋肉を一つ一つ意識しながら、スローなほど効きます。(笑)

<ザバス・ホエイプロティン>
 袋のサイズが結構大きいのです、これで50日分入っているので、1週間分量くらいを広口の瓶に移して使ってます。
SSCN2200.JPG




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#3833 RBのオドメータが…故障かな? Oct. 11, 2018 [サイクリング]

 週の真ん中の水曜日は昨年4月から休日にし、週休3日で仕事している。体力の衰えと相殺しているつもりだ。(笑)

 気が向いて昨日4時過ぎに自転車に乗った。航空自衛隊根室分屯地一周コースの4.3㎞である。走り始めたら、速度計が6km/hを指している。22km/hくらいの速度で走っているのに14km/hを指したまま動かないと思ったら、急にゼロになった。
 オドメータは表示部のサイクルコンピュータとディテクター部の二つの部品から構成されているから、どちらかに問題が生じたのだろう。なにやら40年前のマイクロ波計測器に構成が似ている。用途の違いからディテクターとコンピュータ部が無線接続であるところが異なる。
 自転車をとめて信号をキャッチする部分がスポークに取り付けた磁石と位置がずれたのかと考え、ぎりぎりの位置に調整した。それでも速度計の反応がおかしい、22km/hから突然14km/hに落ちることがある。平地はふだん20-30㎞くらいで走っているので走行速度は±2km/hの精度で見当がつく、体感速度と速度計の数値が違った。

 表示はされているから、オドメータのほうではなく、ディテクター部分に問題があることははっきりしている。ボタン電池がヘタっているようだ。秋になって気温が下がってきたからかもしれない。午後4時の気温は15.8度だった。

 家に戻ってきてからディテクターのボタン電池を交換して、確認のために走行してみたら、オドメータは正常に反応するようになった。ディテクター部の電池がヘタっていた。

①<ディテクター部分の写真>
 黒い部品がディテクターで、すぐ左下のスポークに取り付けてある丸いものが磁石である。磁石がディテクター部分を通過するとカウントしてオドメータのほうへ送信するようになっている。ハンドルに取り付けてあるサイクルコンピュータのほうでタイヤの外径から距離と速度を計算する。ディテクターの電池がヘタると、カウント信号がときどき途絶えるから速度表示が不安定になるのだろう。サイクルコンピュータのほうの電池がヘタると、ディスプレイ表示が薄くなるので症状が違う。
 電池交換は割れ目に500円玉の端っこを突っ込んで左に回すとすぐに外れて電池が見える。ドライバーの先で引っ掛けて外し、あたらしいのと交換した。電池の規格はCR2032。
SSCN2195.JPG

②<ディテクターと磁石の隙間は2mmほど>

SSCN2194.JPG

③<スプロケット>
 後輪のギアの集合体をスプロケットというが、これにはサイズが2種類ある。一番外側のギアの歯(Teeth)の数が22個のものと28個のものだ。わたしのロードバイクはギアの数が8枚で、一番外側のギアの歯数は22個である。前輪のインナーギアの歯数が44個だからギア比は「前2:後1」、前輪アウターの歯数は48個だからトップギアの歯数の比は「前48:後12」で「4:1」である。
 もちろん22個より28個のほうが急な上り坂はずっと楽だから、ギア比が整数比にならないことを厭わなければ、新しく買う人は28個のほうがいいと思う。最初にこの変速ギアを考えた人は整数比を意識していたようだ。その方が美しい。こういうところにも作り手のエンジニアの美学が現れる。実用上は28個のギアのほうが乗りやすい。
 根室高校前の坂は800mで高さ40mほど、日本のセントアンドリュースと言われている極東のゴルフ場手前の「友知の坂」は1000mで40mほどの勾配である、22Tでは根室高校前の坂がちときつい。
 『自転車トラブル解決ブック』p.130によれば、スプロケットは「12~22T」と「12~28T」の2種類ある。トップギアの歯数はどちらも一緒であるから、ダウンヒルで差がつくことはないが、きつい登りははっきり差が出る。
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 この本は自転車の各パーツ写真が満載だからわかりやすい。

新版 自転車トラブル解決ブック

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  • 作者: 丹羽隆志
  • 出版社/メーカー: 山と渓谷社
  • 発売日: 2013/02/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

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#3832 化学のモルの計算がわからないので教えて Oct. 10, 2018 [51. 数学のセンス]

 「化学基礎」という科目を高校1年生が履修している。Z会の問題を解いていてなにをやっているのかわかわからなくなったので、モルのところ教えてほしいと先週金曜日に要望があった。言うことが振るっている。
  「先生、化学は専門外だろうけどお願いします」
と殊勝なことをいうから、めんこくて無碍(むげ)に断れぬ。「専門外だから、化学の本を読まないといけない、月曜日ね」そう応じた。

 そこで土日に、東京書籍「化学Ⅰ」(平成14年検定済み)教科書の数章に目を通し、準拠問題集『ニューグローバル化学Ⅰ+Ⅱ』と市販問題集『化学Ⅰの点数が面白いほどとれる』のモルに関する数章の50題ほど実際に解いてみた。専門外だから、ちゃんとおさらいしました。(笑)
 モルは原子番号にも分子量にも物質量にも体積にも粒子数にもモル濃度にも、化学反応と熱にも、「1mol=6.02×10^23」というアボガドロ数を通じてつながっている、いわばハブのようなもの。関係する概念の種類が多いので複雑になるからむずかしいことがわかった、なるほど!だが一度理解してしまうと自由自在、それだけにこの概念が捕まえられないと計算を繰り返しなぞってやってみても大きな森の中をさまようことになる。そして突然叫ぶ、
  "Where am I?"
  "Who am I?

 「森からでられない?」「学力は高いのにモルが理解できない」ということにあいなった。
 教科書や準拠問題集の計算を実際にやってみて、解説に目を通したが、受験参考書が計算テクニックの点でずっと優れていた。実際に科学技術用のプロブラマブル計算機HP-35sを使って鉛筆片手に紙に書いてやってみたのであるが、これが結構楽しい。(笑)
 遅い授業時間帯に来た他の生徒に確認したら学校の授業はとっても遅れていて、まだ習っていないところだとわかった。
 月曜日に生徒が来たのでZ会の化学問題のわからないものをピックアップさせて概念の関係と計算の仕方を解説したら、「な~んだ、そういうことだったの」とにっこり。原子量や分子量がそのまま1モルのときの物質量であることが理解できていなかったのと、単位をつけてやる計算が関係が複雑になったので迷いが生じ混乱していた。
 「距離・時間・速度」や「食塩・食塩水・濃度」そして「得点合計・人数・平均」は計算操作という点では同一パターンの問題である、この生徒は小6と中1で単位をつけて計算練習を十分積んだのだが、モルでは関係する概念が倍になったので応用にまごついたのである。
 高校生の中には「3桁×3桁の掛け算」のできない生徒が少なからずいる。成績が上位の生徒の中にもいるから驚きだ。なぜかというと小学校でも中学校でもやっていないからだ。「2桁×2桁」まで、まれに「3桁×2桁」はやることがあるようだが、練習量が十分ではないということだろう。桁数を拡張しても計算の方法は同一だから、一桁増やしてもできると小中学校の先生たちは思っているのだろうが、実際はそうではない。同じ計算法なのに桁数を拡張できない生徒が少なからずいる、高校生に3桁×3桁の乗算をやらせてみたらわかる。珠算を習ったことのある生徒なら、桁数がどれだけ増えても問題なしだ。桁数が増えても操作が同じことを体(指)で覚えているからだろう。
 この生徒は成績がよくて呑み込みが早いから、隘路になっているところを押し流して広げてあげたらあとは自分でやれる。わたしの役割は堰を切って流れをよくしてやるだけ。

 計算については橋爪健作著『決定版センター試験・化学Ⅰの点数が面白いほどとれる』中継出版社の解説がとってもよいから、購入してトライするように伝えた。
 わかっただけではダメで、計算トレーニングをある程度こなすことで、諸概念のネットワーク全体を俯瞰できるようになる。
 ついでにいうと『資本論』を読んでも理解できない経済学者が多いのは、マルクスがこの本の中で展開している経済学的諸概念の関係を理解できていないからだ。経済学の基本諸概念の展開がユークリッド『原論』と類似の演繹的体系構成をもっている。ヘーゲル弁証法にとらわれてマルク氏自身が晩年まで気がついていなかった。ヘーゲル弁証法が使えない代物とわかってからマルクスは沈黙を守り続けて亡くなった。プルードンはヘーゲル弁証法が経済学体系の叙述に使えないことをわかっていたようだ。かれはヘーゲル弁証法と言わずに「系列の弁証法」と書いている。
 世間に流布している『資本論第3版』はエンゲルスの手になる編集で、マルクスそのそれではない。存命なのにマルクスが沈黙したまま亡くなったので、死後にエンゲルスが遺稿をかき集めて編集したのである。『共産党宣言』以後、共産主義は世界中に広がりつつあった、その現実を前にしてどうしてよいのかわからなくなったのだ。まさか、いまさら間違いだったとは言えぬから、沈黙し続けた。それまで積み上げたものが足元から崩れ去ったのだから学者としては気の毒な晩年であった。次の叫びは晩年のマルクスの心の叫びでもある。
  "Where am I?"

 参考に問題例を一つお目にかける。
<チェック問題3>…p.64より
---------------------------------------------------
 グルコース(分子量180)18gを水に溶かして250mLとした水溶液のモル濃度[mol/L]を少数第2位まで求めよ。

(18g×1mol/180g)÷(250mL×1L/10^3mL)=0.40[mol/L]
---------------------------------------------------

 実際の表記は分子と分母に分けて書いてあり、単位を約分して消していくと、答えの単位[mol/L]になる。求める答えの単位になるように、分子分母の単位を選んでやればいいのである。
 最初の( )内はグルコース18gが何molになるか換算計算している。時間を分や秒に換算するのと同じである。gとgが分子と分母になっているので消え、molが残る。次の( )内のはmLをLに換算しているだけの式、分子と分母のmLが約分されて消えてLが残る。
 mLをLに換算するときは「1L/10^3mL」を掛ければいい、逆にLをmLに換算するときはひっくり返して「10^3mL/1L」を掛けたらいいのである。時間を分に、分を時間に、あるいは時間を分に換算するのと同じ操作に過ぎない。単位をつけて計算しているだけ、中身は簡単な話であるのだが、molとかアボガドロ数という新しい概念が導入されると、何か特別なことをやっているような気分になってしまい、迷路に踏み込むことになる。
 最初の括弧で残ったmolが分子、2番目の括弧で残った単位のLが分母である。モル濃度の単位はmolをLで除した[mol/L]であるから、これで計算終了。

 この生徒は、距離・時間・速度の問題や食塩水(食塩・食塩水・濃度)の問題を中学生の時にほぼ完ぺきにマスターしたので化学の計算も問題ないだろうと思っていた。計算操作は同じだが、概念の関係が複雑なだけ。概念の関係が複雑になると、普段できているレベルの計算が道に迷ったようになることがわかった。でも、もうだいじょうぶ。


 面白いのでしばらくの間、教科書準拠用問題集『化学Ⅰ+Ⅱ』と『化学Ⅰ』の両方を解いてみることにする。


<化学諸概念と単位換算系・単位変換系のネットワーク構造>

 秒・分・時・日・年への時間単位換算に困難を感じる高校生は少ない、せいぜい1-2割である。これらはどれも時間という概念で括(くく)れるからだ。
 ところが、距離・時間・速さは三つの異なる概念がそれぞれ他の二つの概念の計算式で表すことができる。概念が三種類になっただけで、この分野が苦手という高校生は半数程度はいるだろう。
 そして化学では1mol=6.02×10^3個という関係をベースにして原子量や分子量、そして物質量、体積、物質の密度、溶質と溶液、化学反応式という具合に、6種類の概念のネットワークが形成され、相互に変換系が存在している。3つが6つになって相互関係が生じるから、構造はとっても複雑になる。
 ほとんどの高校生がmolのところで一度は躓(つまず)くのは無理のない話に思える。概念の関係を整理し、計算トレーニングを積んで克服してください。
  「学問に王道なし」
 わからなくなったら基本に戻って学習すれば理解できます。基礎基本トレーニングをないがしろにしないこと。

<ebisの専門分野:学問と仕事の2分野に分けてみた>
 ebisuの専門分野をおさらいしてみると、大学院での専攻は経済学、それも経済学の体系構成という特殊な分野である。学部は商学部会計学科で簿記と会計学と原価計算が専門、これらは根室高校商業科の時代から「専門家」になるべく公認会計士2次試験参考書・問題集で独学で勉強した延長線上の分野、ほとんど高校時代の蓄積で用が足り、大学で付け加えたものはほとんどなかった。この分野で面白かった講義は茂木虎雄先生の『近代会計学成立史論』だけだった。記憶があやふやなところがあるが、大福帳が複式簿記の帳簿で、戦国時代に宣教師を通じて入ってきて、豪商がそれを理解して商売に利用した。当時の日本人の計算力はダントツに世界一、だからこそ日本で複式簿記が普及しえた。当時は斬新な研究だった。数冊この分野の本を読んでいるので、記憶が混ざっているかもしれない。しかし、会計学が単なる実務技術として公認会計士受験勉強科目にとどまるものではなく、学問として成立していることを知った。こちらへ進む選択肢もあったが、好奇心から経済学を選んだ。
 商学部に居ながら『資本論』や『経済学批判要綱』を読み漁って「学問の体系構成研究」に没頭した。面白かったのである。公認会計士2次試験程度のお受験勉強には学部1年生の中ころに興味をなくしていた。経済学の体系構成という研究テーマは学部で片が付くほど軽いものではなかったので、商学部会計学科から大学院経済学研究科へ進学することになった。異例のコースであるが、好奇心がそうさせるのだからしかたがない。

 仕事では経営分析と経営管理、経理財務、企業買収、経営そのもの(赤字企業の黒字化)、コンピュータシステム開発、2種類の産学共同研究プロジェクトの企画及びマネジメント。ひとつは臨床病理検査項目コードに関する臨床病理学会項目コード委員会と大手六社の共同研究で、数年かかって出来上がった「臨床検査項目コード」は日本標準となった。現在も全国の病院で使われている。コンピュータシステムの内部コードとして使用されている。もうひとつは出生前診断トリプルマーカ基準値(MoM値)に関するプロジェクトで、数年前までデファクトスタンダードであった。新しい検査法が開発されて、そちらへ変更された。

 話が前後するが、臨床検査センターであるSRLへ転職する前に、産業用エレクトロニクス専門輸入商社に1978年から84年1月まで勤務していた。そこでは取扱商品の主力であったマイクロ波計測器を中心に測定原理の勉強はした。営業マンは全員が理系大学出身あるいは国立高専出身者だったが、彼らや技術部の専門家たちに交じって社内勉強会や海外メーカのエンジニアによる新製品説明会に欠かさず6年間出席した。海外メーカのエンジニアによる新商品説明会はもちろん英語でなされるから、英語だけでなくて、測定原理や機器制御用コンピュータ、データ処理とインターフェイス等について周辺知識がなければ理解できない。最初の内は1割程度の理解だったが、制御とデータ処理に使われていたのがHP社のコンピュータだったから理解が楽だった。そこを中心に理解を広げていった。ディテクターの周波数が異なるだけで、構成がほとんど一緒であることに気がつくと、理解は一気に進んだ。しかし、「門前の小僧習わぬ経を読む」の類であるから、この分野に関しては専門家とはとても言えぬ。知らないことを学ぶのが楽しかっただけ。
 欧米50社のメーカの総代理店だったから、世界最先端のさまざまな理化学計測器については、実際のところ制御用コンピュータを中心にいくらか理解していたという程度である。自分の手で機械をいじったことはないので気持ちが悪かった、ハードウェアを自分の手でいじらないとわかった気にはなれない。優秀な技術屋さんが二人いたので、彼らの仕事を観察させてもらった。5プロジェクトで忙しかったので、残業が続くと、息抜きに技術屋さんの作業をみせてもらった。そういうわけでハードウェアのほう経験はなかったが、ソフトウェアは3種類のタイプのコンピュータ言語をマスターした。対象業務の異なるシステムを三つ開発し、それらの統合システムの外部設計をしたたことはあった。システム開発はソフトハウスの腕のよいSEと組んで経験した。オービックと日本電気のソフト会社のSEである。オービックのS沢SEは腕がよかった、その後開発担当役員になった。日本電気のソフトハウスのT島SEは関社長が、統合システム開発をするのでナンバーワンSEに担当させることという条件を付けて、NECの小型汎用機を導入した経緯があった。わたしは外部設計と実務設計を担当したが、一緒に仕事することでかれら2名のSEから技術を吸収できた。仕事運がよかった。
 業種の異なる会社へ転職する都度、取扱商品については勉強させてもらったから、これもありがたかった。
 1984年2月から16年間勤務した国内最大手の臨床検査センターの開発部門では大学医学部や臨床病理学会ドクターとの産学共同研究や製薬メーカと検査試薬の共同開発もしたことはあるが、たしかに化学は専門外。
 学術開発本部で仕事していた時は、直属の上司で取締役のI神さんが、青山学院大学で有機化学を教えていたことのある専門家だった。ラジオアイソトープに関する学会の宿泊研修に行けなくなったので代理出席しろと前日突然に上司のI神さんから依頼されたことがあったが、あれだけは苦痛だった。開発部課長のF波さんは京大理工学部出身だからかれに指示すればいいのに、わたしへお鉢が回された。たぶんF波さんも理系ではあっても放射線医学は専門外だったのだろう。この学会セミナーには20名くらいのワークショップがあった。I神さん、わたしには何でもやれると誤解して様々なタイプの仕事を次々に回してきた、学術開発本部の三部門である学術情報部、開発部、精度保証部、それぞれの仕事で問題のあるものばかり担当させてくれた。仕事を指示するのに大胆な上司であったが、幸いにご要望にはもれなく応え解決した。しかし、化学分野は例外だった、この分野はI神さんのテリトリーで、青山学院大で有機化学を教えていた人の学会セミナー代理出席は荷が重かった。(笑)
 高校生に教えている数学も英語も専門外といえば「専門外」である。数学科や英文学科出身ではないのである。化学に関する学部も大学院も出ていないのだから、そういう意味ではまったくの「専門外」、生徒の言う通りである。(笑)



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決定版 センター試験 化学Ⅰの点数が面白いほどとれる本

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  • 発売日: 2011/07/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
<HP35s>
 計算式を紙に書いてから、この科学技術用計算機を使って計算すると便利です。amazonで12620円(日本語マニュアル付き)です。ずいぶん安くなりました。
 この元になっているプログラマブル計算機HP-67は1978年に11万円、プリンター付きのHP-97は22万円もしました。産業用エレクトロニクス輸入商社に就職した時に、経営分析や利益管理、収益構造変革のために統計計算が必要で両方の計算機を使っていました。入社して1か月目に、社長の関周さんが米国出張の折に買ってきて、プレゼントしてくれました。会社の命運を左右する財務構造と収益構造変革を目的とした5つのプロジェクトを抱えて忙しかったからです。役員と部長クラスの5プロジェクトで、仕事は全部わたしがやり、メンバーはその分析と提案を聴いて、委員会として実行に移す。自分で経営改革案を提案して、やるのも自分ですから、仕事を省力化するためにコンピュータを使わざるを得ません。電卓で統計計算していたのでは埒があきませんでした、それを見ていた社長の関さんは2か月後にはプリンタ付きの高級機を買ってきてくれました。朝8時半ころには出社していますが、机の上に載っていました。向かいに座っている社長秘書のH金さんに訊いたら、「社長が米国出張から戻ってebisuさんにと置いて行きました」、うれしかった。プログラミングのできる科学技術計算機はHP社とTI社(テキサスインスツルメント社)しかなかった。HP社は取扱マニュアル(英文)が断然すぐれていました。2冊あり800頁を超えていました。パソコンがまだおもちゃだった時代です。業務を省力化するために次々にシステム開発を行い、オフコン、汎用小型機を使いました。パソコンが仕事でつかえるような代物になるのは1980年代半ば過ぎ、EXCELが使えるようになるのは1990年ころのことでした。
 SRLへ1984年に転職したときには、統合システム開発のために、当時国内最大の規模の大型汎用コンピュータを使うことになりました。
 スタートがHP-67で経営分析のために作ったプログラミングでした。高校生は数学や化学、物理学を学ぶときに使ってみたらいい。米国では大学入試に持ち込みが許可されています。もちろん、高校数学の教科書もこれらの計算機を使うことを前提に書かれています。



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