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#4018 ホルムズ海峡タンカー攻撃の怪 Jun. 14, 2019 [8. 時事評論]

 ホルムズ海峡で日本のタンカー2隻が「飛来物」による攻撃を受けた。何かが飛んできて右舷側に当たったと国華産業のタンカー乗組員が証言している。

*https://www.jiji.com/jc/article?k=2019061300922&g=int
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日本タンカーに攻撃=ホルムズ海峡近く、別の船も-爆発や火災、全員避難
【カイロ時事】中東の原油輸送の大動脈であるホルムズ海峡近くのオマーン湾で13日、タンカー2隻が攻撃を受けた。報道などによると、砲弾で攻撃されたもようで、船体が大きく損傷した。国土交通省は、このうち1隻は日本の海運会社「国華産業」(東京都千代田区)が運航するケミカルタンカー「KOKUKA Courageous
」(パナマ船籍、総トン数1万9349トン)で、複数回の攻撃を受けたと発表した。
国交省や国華産業によると、同船はサウジアラビアからメタノール2万5000トンをシンガポールとタイに運ぶ途中だった。乗組員はいずれもフィリピン国籍で、全員避難した。船を管理するシンガポールの会社の担当者は取材に「1人は軽傷を負った」と話した。
被害を受けたもう1隻はノルウェーの海運会社が運航するタンカーで、エタノールを積んで台湾に向かっていた。3回の爆発が起き火災となった

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  サウジアラビアでメタノールを積んでタイに運ぶ途中なら、右舷側への被弾はオマーン側の沿岸地域からの攻撃を意味している。イラン沿岸側から砲弾やミサイルで船体右舷に穴をあけることは物理的に不可能だ。
 米国がイランの攻撃だと、イラン革命防衛隊が船に乗って時限機雷を仕掛ける写真を公表した。機雷攻撃なら、「飛来物」はなかったことになるし、右舷側に穴の開いたことも説明がつく。わざわさ右舷側に回り込んで時限装置付きの機雷を仕掛けたという説明である。ではタンカーの乗組員が嘘を言ったのだろうか?
 タンカー乗組員の証言は「飛来物があたった」、それも右舷側である。オマーン沿岸から飛んできたと考えるしかない。そしてもう一つのポイントは、このタンカー攻撃で得をするものは誰かということ。イラン側にメリットはないが米国側にはある。

 思い出したのはベトナム戦争の介入時に米国がやったことである。

*https://ja.wikipedia.org/wiki/ベトナム戦争
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<トンキン湾事件>
その後ジョンソンは、前任者のケネディが増強した「軍事顧問団」の規模を維持するだけにとどめたものの、就任から9か月後の1964年8月2日8月4日
ベトナム沖のトンキン湾で発生した北ベトナム海軍の魚雷艇によるアメリカ海軍駆逐艦マドックス」への魚雷攻撃(トンキン湾事件)が発生し、ジョンソンはこの報復として翌8月5日より北ベトナム軍の魚雷艇基地に対する大規模な軍事行動(ピアス・アロー作戦)を行った。さらにこの軍事行動と合わせて、議会に北ベトナムからの武力攻撃に対する「いっさいの措置を取る」権限を大統領に与えるように求め、8月7日上下両院でこの「トンキン湾決議」が民主党と共和党の議員の圧倒的な支持で承認されて、ジョンソン大統領は実質の戦時大権を得た。

その後1971年6月にニューヨーク・タイムズの記者が、ペンタゴン・ペーパーズと呼ばれるアメリカ政府の機密文書を入手し、8月4日の2回目の攻撃については、ベトナム戦争への本格的介入を目論むアメリカ軍と政府が仕組んだ捏造した事件であったことを暴露し、当時国務長官であったマクナマラも1995年に同様の内容を告白している。捏造は8月4日の事件であり、8月2日に行われた最初の攻撃は、アメリカ海軍の駆逐艦を南ベトナム艦艇と間違えた北ベトナム海軍の魚雷艇によるものであることを北ベトナム側も認めている。 

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 トンキン湾事件では米国駆逐艦を南ベトナム艦艇と誤認して攻撃した北ベトナム海軍の魚雷艇の攻撃を利用して、2回目の事件を捏造したものだ。米国は捏造した事件を口実にベトナム戦争に介入していった。
 米国は安倍総理のイラン外交には期待していなかったということだろう。逆に利用したように見える。イランによる攻撃だという米国に日本政府が反論できなければ、150年間友好関係にあったイランと日本のあいだに楔を打つことができる。イランへはトランプ大統領の要請で行ったのではなかったか。のこのこ出かけて、イスラム教の国イランとキリスト教原理主義の米国との争いにまんまと巻き込まれてしまった。
 米国はじつに戦略思考に長(た)けた国だ。大東亜戦争開戦時にも米国の長期戦略で追い込まれて真珠湾攻撃をして負けたではないか。こちら側の手の内を全部読まれていた。イラク戦争でもイラクが大量破壊兵器をもっているという米国情報に踊らされて、確認もしないままにまんまと乗せられて後方支援を担当した。フセインは血祭りにあげられ遺体すら行方が分からないように「処理」された。日本はいつまでたっても、こうした米国の戦争と外交戦略にはかなわない。
  インテリジェンス機能が弱いから、米国の主張とイラン側の主張のどちらが正しいのか、判断できない。国益を守るために世界各国においている大使館を中心に強固なインテリジェンス網を築く必要がある。毎年数千億円をインテリジェンス網の維持費にかけることになるだろうね。

 こうした事態がありうることを外務省も官邸スタッフも予測すらしていなかったのだろう、間抜けを絵に描いたようなものだ。精度の高いインテリジェンス網も戦略もない外交はいつでも誰かの仕掛けで好いように操られてしまうから危うい
 わたしはいつも健全な保守主義とは何かと考える。ここでは、千年間も続いているイスラム教徒とキリスト教徒の戦いに巻き込まれぬよう、両方の当事国の戦略をシミュレーションして、それを打ち消す戦略を考えだし外交を展開しなければならぬということだろう。安倍外交のいや日本の外交の真価が問われている。いまは脆弱そのもの。



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