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#4014 教育と地元企業の経営改善こそが町の未来の決め手 Jun. 9, 2019 [89.根室の過去・現在・未来]

 わたしが古里根室へ平成14年(2002)11月に戻ってきた。
 根室市政は、藤原市政(平成10年9月から2期8年)⇒長谷川市政(平成18年9月から3期12年)⇒石垣市政(平成30年9月から)という流れになっている。
  2006年7月にはスキルス胃癌と巨大胃癌の併発、胃と胆嚢の全摘、リンパ節と浸潤していた大腸一部切除、よく生き延びたものだ。
 平成10年⇒1998年
 平成14年⇒2002年
 平成18年⇒2006年

*歴代根室市長
https://www.city.nemuro.hokkaido.jp/lifeinfo/shinitsuite/aboutnemuroshi/rekidai/1322.html

 道庁の根室支庁長から市長になった藤原氏だけが大卒、北大水産学部だったと記憶する。地元にしがらみのない人だった。根室市役所は大卒比率が1割程度ではないのか。おそらく道内の市では最低レベルだろう。全国的に見たら大学進学率が50%にもなっているのだから、異常である。
 20年くらいかけて根室市役所職員の大卒比率を7割くらいにもっていくべきではないのか?

 藤原市政のときには平均して毎年400人前後の人口減だったが、長谷川市政の後半になって年600人に加速している。長谷川市政を引き継いだ石垣市政になってもその傾向はかわらない。


 根室市の衰退には二つ大きな原因がある。一つは長年にわたる教育、とくに子どもたちの基礎学力の軽視である。町の礎は教育にあるが、過去20年間どうだっただろう?地元の元校長のWさんが8年教育長をやったが、学力向上には興味がなかった。体育系の教員だったと記憶する。任期が終わったとたんに根室から去った、どうしてあんな人を教育長にしたのだろう?そのあとは道教育局職員が4人入れ替わり教育長になったが、任期が終わると判で押したように根室から去っている。どなたも根室に愛着がひとかけらもなかったのだろう。留萌から来た教育長のS山さんは、ニムオロ塾を読むなと言ったようだ。何か気に障ったことでも書いてあったかな?ご本人は弊ブログを読んでいた。(笑)
 根室へ教育長として赴任してきた道教育局の職員たちと比べると、根室高校で学力の現状に関する教育講演会を開催してくれた道教育局次長の武藤さんは文科省からの出向でとびっきりの人物だったが、数年で本省へもどって何かの室長をやりいまはブラジル大使館一等書記官である。ポルトガル語ができるので、リオデジャネイロ・オリンピックの少し前に抜擢されて赴任して文科省になかなか戻らない。それにしても文科省からいきなり一等書記官というのはほとんどありえぬ異動だ、まだ若いからね。経産省からイタリア大使館一等書記官に転任した異例の人が一人いる。森友学園問題で首相夫人の秘書的な役割を演じていた谷査恵子さんという女性である。とくに官邸に特別なコネクションのない武藤さんが一等書記官就任というのはどれほど彼が有能であるか物語っている。
 北海道の教育長になって戻ってきてもらいたい。オリンピックから4年たっても出向解除にならぬところを見ると、外務省から将来の大使候補要員として引きがかかっているのではないか、外務省にだってあれだけ仕事のできる有能な官僚はすくないだろう。
 問題が生じたときに
彼の助け舟がなかったら、根室市教委と当時の根室教育長はアウトだったね。全国紙で叩かれただろう。武藤さん、間髪入れず道教育局3課長連名で授業の進捗管理に関する全道通達を発信(この時の肩書は教育局義務教育課長)、じつに鮮やかな対応で火消しをした。結果から見たら、火消しがなかった方が根室のそして北海道の教育改革が進んだのかもしれない。武藤さん、有能すぎました。(笑)
*#3185 教育シンポジウム(10): 武藤久慶氏による基調講演⑧ Nov. 21, 2015
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-11-21-1
#3184 教育シンポジウム(9): 武藤久慶氏による基調講演⑦ Nov. 21, 2015

https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-11-21
*#2207 「武藤久慶氏(道庁義務教育課長)」講演会のお知らせ  Feb. 11, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-02-11-1
 #2214 北海道庁教育局義務教育課長「講演会」でどよめきあり Feb.16, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-02-17
 #2218 論旨の違う新聞報道:市PTA連合会主催講演会 Feb. 19, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-02-19
 #2582-4 "基礎学力不足は明らか"と道教委学校教育次長武藤久慶 Feb. 3, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-02-03-3


 学力に力を入れている釧路は市役所職員が教育長になっている。釧路の教育を考える会の会長である角田さん(釧路江南高⇒北大卒)も昔、釧路市役所経済部長のあとに釧路教育長をしていたし、現在の教育長の岡部さんも若い時に角田さんの部下だったことがある市役所職員である。四月から教育指導参事に大山さんが就任しているが、校長職を退職したあとに民間会社へ就職していたが、基礎学力の強化を願う釧路市長に懇請されて就任した。民間企業で使えるくらいの力量の人が教育指導参事になった。かれは「基礎学力保障条例」に忠実に各学校へ向けて具体的な方針指示をしている最中である。
(わたしが話したことのある釧路市役所の部長職数名は全員大卒である。釧路では市役所管理職が大卒であるのは普通のことのようで、人材が豊富だ。長年にわたる採用のしかたが人材の質に大きく影響するから、根室市役所も釧路に学べばいい。)

 根室管内には学力向上に実績のある元校長がわたしの知る限りで2名いる。ひとりは数年前に啓雲中学校長をした佐藤義昭さん、かれは荒れていた啓雲中学校を立て直した。弊ブログ記事#1307のURLを貼り付けておくので、ご覧いただきたい、北海道新聞が平成10年に取材してその惨状をシリーズ記事にしている。学校の荒れがおさまると学力も大幅に上がった。だが、校長が変わると学力が下がった。
*#2429 基礎学力 就職に有利 :根室にも教育改革の芽がある Oct. 2, 2013
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-10-01-1
*#1307 教育再考 根室の未来 第2部 低学力④:荒れる中学校 Dec.19, 2010 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-12-19-1


 もう一人は別海中央中学校長を昨年3月に退職した青坂さんである。彼のホームページ「http://office-aosaka.com/」をご覧いただけば力量がわかる。根室管内の先生たちに彼が発信した「学校通信」を読んでもらいたい。
 わたしの知っている限りで2名だから、おそらく他にもいるのだろう。根室市教委はこういう実績のある先生を嫌う。こういう人が教育長になって腕を振るって各学校をバックアップしてくれたら、落ち続けている根室の子どもたちの学力は下げ止まるに違いない。なぜこういう人材を教育長に向かえないのか?教育こそは地域の未来を拓くカギである。

 もう一つは地元企業の経営改善である。経営改善は経営者が私利私欲を離れて、「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」の経営をしてこそ築けるもの。決算資料を従業員に公開するのはもちろんのこと、予算制度を採り入れ、予算達成のときは賞与をいくら支払うのかも予算で決める。退職金規程を定め、毎年従業員一人一人にいまやめたら退職金がいくら支給されるのかを文書で通知する。それくらいのことをやらないと都会の企業の待遇とは勝負にならない。
 経営者の
心根が真っすぐで学力が高ければ企業の経営改善はとんとん拍子に進むもの。そういう地元企業の多い町は活気にあふれているだろうし、大学へ進学した若者も戻ってきて地元企業に勤めるから、人口も減らない。移住政策で人口を何とかしようなんて愚の骨頂。まっとうにやればいいだけ。
 ふるさと納税制度で、根室の企業の経営はずいぶん甘いものになっている。脱税を勧めるようなもので、こんな性悪な制度はいずれ消滅する。その時にゆるんでしまった経営体質を元に戻せるのはよほど有能な経営者のみ、ふるさと納税制度がなくなったら地元企業の倒産が相次ぎ、3年間は年間の人口減が1000人を超えるようなことにならなければいいが…この制度を提案したのは菅という官房長官殿だそうだ、罪が深い。目先でのごまかしは大きな災いの種を撒いているようなもの。時間がたてばたつほど、大きく育ってついには刈り取りの時期を迎えてしまう。あな恐ろしや。

<学力低下へのメモ>
 いまも根室の子どもたちの学力は低下し続けている、普段の学力テストの五科目平均点の推移をみたらいい。100点(300点満点)を切る学校が昨年は3校中2校だった。
*#2606 根室の中学校の過去6年間の学力低下を検証する  Feb. 28, 2014
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-02-27-1

 
記事のURLを眺めると、北海道新聞根室支局は2010年と2011年に、根室の教育問題をずいぶん積極的に取り上げてくれたことがわかる。小山さんという記者とその前任者が教育問題への関心が強かった。ありがとう。
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*#2607 生徒の学力低下に気がつかぬ学校と根室市教委 Mar. 1, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-03-01

 #2118 経営理念をもちそして臨機応変に: クラスに集まる生徒にあわせた授業 Nov. 6, 2012 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-11-05

 #1935 フリー授業参観に行こう:啓雲中学校  May 14, 2012 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-05-14

  #1758 教育再考 根室の未来第 シリーズ4部⑤:新聞活用(北海道新聞) Dec. 1, 2011
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-12-01

 #1757 教育再考 根室の未来第 シリーズ4部④:小中一貫教育(北海道新聞)
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-11-30-1

 #1756 教育再考 根室の未来第 シリーズ4部③(北海道新聞) Nov. 30, 2011
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-11-30

  #1753 「教育再考 根室の未来第 シリーズ4部②(北海道新聞)」
 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-11-27-1

 「#1750 教育再考 根室の未来第 シリーズ4部連載開始(北海道新聞) Nov. 25, 2011 」
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-11-25


 #1307 教育再考 根室の未来 第2部 低学力④:荒れる中学校
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-12-19-1

 #1306 教育再考 根室の未来 第2部 低学力③:若手多く指導に苦戦も
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-12-19

  #1304 教育再考 根室の未来 第2部 低学力②:「学ぶ意味」尊重されず 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-12-17

  ◎#1253 教育再考 根室の未来(5):第1部⑤高校統廃合(北海道新聞)
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-10-24

  ◎#1251 教育再考 根室の未来(4):第1部④高校統廃合(北海道新聞) 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-10-22

 ◎#1250 「教育再考 根室の未来(3):第1部③高校統廃合(北海道新聞)」
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-10-21

 ◎#1249 「教育再考 根室の未来(2):第1部②高校統廃合(北海道新聞)」
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-10-20

 ◎#1248 「教育再考 根室の未来(1):第1部①高校統廃合(北海道新聞)」
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-10-19

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サリー

漁師になろうが、市役所職員になろうが、基礎学力は大切だと思います。昭和に比べると今は格段にいい教材と環境に恵まれているのに根室っ子の学力はなぜ低くなる一方? なぜ、大人になっても、努力して学ぼうとしない人が増えてるの? それが、塾長が言う「人」に要因があるように思えます。 良い教師、良い校長、良い教育長に恵まれて良い教育を受けられるなら、根室っ子はもっともっとレベルが上がるはず。 ドングリの背比べをさせ、出る者に杭を打つような画一的な教育じゃ伸びるわけがない。 勉強をしない、努力をしない、与えられたものをやるだけの人間で終わってしまうのです。大学に行かなくてもメシは食っていける。でも仮に、ロシア人とビジネスしなければならなくなったら、高い金を払って通訳を雇うより直談判できる方がいい。その時に基礎学力と最低限の国際的マナー知識をもっているかどうが問題なのです。 私は道に対して学費を返せ!と思えるくらいにひどい教育を受けたので、今の根室が学力低下の一途であるならば、むしろ、学校で学びきれなかった大人のための公的教育機関を設けてもらいたい。市は、若者の学園、成人教室などに公費を使ってますが趣味粋で終わらせずに、もっと実用的に考えてみてもいいのでは?と感じます。
なんて、かっこいいこと言いましたが、塾長がスキルスに打ち勝って今も健在でいることは根室伝説に残ると思います。塾長の気力や努力もあると思いますが、ドクターや家族や知人らの力は大きいと思います。やはり「人」ですね。 私もそれを励みにして、癌サバイバーになれそうな気がします。 ありがとうございます!
by サリー (2019-06-11 16:47) 

ebisu

サリーさん

 元気いっぱいの投稿ありがとうございます。
 漁師になろうが市役所職員になろうが、どんな職業でも確かな学力は未来を明るく照らします。ロシア人とのビジネスを例に挙げて説明してくれてありがとう。

 学校で学びきれなかった大人のために公的な教育機関の設置というのは面白いアイデアです。趣味ではなくて、もっと実用的なもの、あるいは教養を高めるものがあっていい。

 どんなものがありうるか思いつくまま書き連ねます。
●日商簿記2級講座
●日商簿記1級講座
●英字新聞読解講座
●経済学講座
●ロシア語会話講座
●プログラミング講習
●病院システム講座(事例研究)
●数Ⅲ学習講座
●古典文学朗読講座
●物理基礎講座
●株式公開要件を学ぶ講座
●会社の諸規程整備の仕方を学ぶ講座
●オープン経営講座
●EXCELを使った経営分析講座
●初等統計講座
●基礎学力向上のためのワークショップ
●根室のこどもたちの学力分析ワークショップ

 市内にこういう講座の講師をやれる人がいるか、いなければ、近隣の市町村にいるか、他にどのようなものが考えられるか、ワイワイガヤガヤやればいい。
 そして手の付けられるところからはじめたらいい。

 市議さんたち、どなたか手を貸してもらえませんか?

(スキルス胃癌と巨大胃癌の併発、手遅れだったにもかかわらず生きているのは、家族のお陰、外科執刀医後藤幹裕先生(音更町・東木野クリニック)のお陰、癌の診断をつけてくれて、術後の健康管理を担当してくれている岡田優二先生のお陰、採血や点滴をしてくれる看護師さんたちのお陰、周りにいる友人知人たちのお陰、そして生徒たちのお陰です。生き甲斐があることがエネルギーの素です。皆さんに助けられて生きていますからとってもありがたい。でもいつか寿命は尽きます。それまで健康に留意して、自分にできる範囲のことをやって、いずれ故郷の土に還ります。
古里の暮らしがちょうど35年、東京の暮らしが35年になりました。1日1日根室の暮らしのほうが増えていきます。(笑))

by ebisu (2019-06-11 22:35) 

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