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#3911 根室高校入試出願状況: Jan. 26, 2019 [71.データに基づく教育論議]

 平成31年度入試の出願状況が道教委から公表されました。
*http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/kki/h31tousyosyutugan00.htm
根室高校のページ:http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/kki/syutugan-z14.pdf

 根室高校普通科 128(120)
     商業科  26(40)
    事務情報科 7(40)
                *(カッコ内は定員数)


 定員200名に対して出願数合計161人です、こんなに大幅な定員割れは初めてでしょう。とくに事務情報科はニーズがなくなったようですね。40人の定員にたった7人しか出願者がいませんから、商業科に統合していい。根室花咲線のようなもので、利用者が少なくなれば廃線になります。事務情報科は工業簿記が選択できませんから、全商簿記検定1級が受験できません。就職にも進学にもとっても不利です。
 普通科は8名オーバーですが、道内の私立高校を併願受験している生徒もいるので、実質的なことをいうと定員割れでしょうね。


 釧路湖陵高校も41人もの大幅な定員割れ、釧路の「進学校」がこれではさらに深刻な学力低下が生じそうです。釧路と根室は子どもたちの学力に関しては共通の悩みを抱えているようにみえます。それでも釧路市教委と根室市教委が、共通の問題である子どもたちの深刻な学力低下を話し合うことはなさそうです。釧路・根室の共通の問題ととらえていないからかもしれません。根室釧路管内で共通の問題には、市教委も市役所も市議会も広域のプロジェクトをどんどん立ち上げるべきです。広い視野をもち、協働して具体策をまとめたらすばらしい。

 定員割れが常態化すると学力低下が進むので、高校で教える先生たちもたいへんです。根室高校は裁量問題ですから普通科120人の内で五科目合計点(300点満点)100点以下が50%を超えるのではと危惧します。普段の学力テストで120点の得点階層が裁量問題では100点前後になります。
 30年後の町を支えるのは子どもたちですから、高校定員割れが常態化し、地元に残る子どもたちの学力低下が進むのは根室の未来にとって赤信号です。
 子どもたち一人一人の未来も心配です。180点以下では安定した職に就くのはほんとうにむずかしいと思います。この階層はいまでは10%くらいしかいません。

 根室高校でセンター試験受験者は毎年20-30人程度のようです。この数字がどういうことか次回解説してみたいと思います。

<余談>
 12月に入塾した中3の生徒は一生懸命勉強して、点数が大幅に上がりました。行きたい高校へ入って部活三昧の生活をするためというインセンティブがしっかりあります。だからよく勉強してます。
 ところがずっと通っている生徒で得点が横ばいの3年生が1人います。お母さんと話し合って今週金曜日から週4日毎回3~4時間しごくことに決めました。嫌いな数学ですが、まず入試過去問を徹底的にやらせます。全分野は無理なので、とくに2次関数の問題を集中的にトレーニング。あとは得点のとり方を教えます。これから1か月、問答無用です。(笑)
 久々に釧路高専へ進学する生徒がいます。推薦合格が決まって喜んでました。電気のほうへ進みたいというので、金曜日から三角比の勉強に切り換えました。三角関数までやれるかどうかは本人次第。国立高専は60点未満が赤点なので、入学してからは厳しいのです。
 「先んずれば人を制す」


<余談:根室商業>
 昨年の忘年会の席でのことだが、となりに釧路の教育を考える会の会長が座っていたので、四方山話になった。会長は釧路江南高校⇒北大⇒釧路市役所⇒経済部長⇒教育長という経歴の人である。団塊世代のebisuよりも一回り年長である。その会長が、自分たちの世代では釧路から根室商業へ進学した者たちがいるというのである。そのころは釧路湖陵よりも根室商業のほうがまぶしかったとおっしゃった。
 ebisuのオヤジの年代の歯科医の先生たちは根室商業から歯学部へ進学している、中には新聞に時代小説を連載するF先生や作詞をするT先生もおられた。昭和30年代には根室信金の幹部職員は大半が根室商業出身だった。
 こういう歴史と伝統は潰えて久しい、さみしい気がする。事務情報科がなくなってもわたしには何の感慨もないし、消えて当然だとも思っている。最初からニーズに乏しい科だった、広葉樹が秋になって葉を枯らすように、枝から落ちてゆくのだろう。
 日商簿記1級を教えられる先生とプログラミングや情報処理のベテランの先生を年収1000万円で雇えたら、根室高校商業科は全道ナンバーワンになるだろう。五種目1級取得者が量産できる。岐阜商業は日本商工会議所簿記能力検定試験1級合格者を毎年十数名輩出している。そういう高校が北海道にも一つあったら楽しいだろう。地域の活性化にも資するにちがいない。高校生で日商簿記能力検定1級合格者はそのほとんどが税理士試験に3年で合格できるだろうし、大学進学にも有利になる。高校生で日商簿記1級合格するような生徒の3人に一人は公認会計士2次試験にも合格できるからである。専修大学が昨年度12人(卒業生を入れると21人)が公認会計士2次試験に合格している(ニュース専修577号)。どこの大学でも資質の高い学生を囲い込み、公認会計士2次試験の合格者を増やしたいのである。日商簿記の力検定試験1級合格者に推薦枠のある学校が少なくないだろう。そして、大卒で日商簿記1級合格なら、一部上場企業の経理部門へ就職できる。募集してなくても、人事部や履歴書を出して、中途採用するときにはぜひ連絡くださいと書いておけばいい。
 (なお、全商簿記実務検定1級は日商簿記能力検定2級相当、日商のほうは記述式問題が出るの論理的な文章が書けるように答案練習が必要なので合格者がすくない。根室高校で日商簿記1級合格者はまだいない。ebisuも高校3年の6月検定を受験したが15点ほど足りなかった。)
 

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麒麟

センター試験を受験するのが20人から30人ということは、単純計算してもトータルで6割以上の得点が出来る者が10人そこらということです。どこかの国公立大学、中堅以上のまともな私立大学に一般入試で引っ掛かるかどうかというレベルで、高校の教科書レベルの内容の文章であれば多少のばらつきはあるものの概ね理解できますし、文章や説明を理解して決められた手順を実行・習得することにそこまで大きな支障はないでしょう。業務で必要に応じて専門書を読む場合、ビジネス文書を作成する場合においても同様です。専門スキルやマネジメント能力が上がれば給料も上がりやすくなります。就職活動および仕事がとても順調にいけば結婚して家族を養い奨学金なしで子供を大学進学させてやれるくらいの経済力がつくかな、というところだと思います。
一方で中学の学力試験で300点満点で180点未満しかとれないということはどういうことかというと、中学の教科書レベルの内容理解、時には小学校の教科書の内容理解が怪しいということです。当然高校卒業後はほぼ無試験同様のところしか進学先がありません。語彙力や数の概念の理解、既知の事項から関連づけて物事を理解する力などが弱いため、文章や説明を理解しその手順を実行・習得することに支障が出やすくなります。業務に必要とされる資格のテキストを読むことも困難かもしれません。もっというと、忍耐力の欠如・社会的規範からの逸脱傾向など学習や仕事以前の問題を抱える可能性も高くなります。そのため、労働市場において低い評価を受けがちになり、ブラックな労働環境や非正規雇用で働いたりニートになる確率は高まります。
国際成人力調査という読解力(蔵書検索、問い合わせ先の検索、参加者の取り纏めなど)・数的処理能力(グラフの読み取り、比率の計算など)・ITを使った処理能力(システムを使った会議室の予約、条件に沿った並び替えなど)を計り点数化する試験がありますが、日本においても、参加国の平均点においても、単純作業労働者が一番低く、ハイレベルなホワイトカラーが一番高いという結果が出ています。早い話がホワイトカラー的な事務処理能力に長けた人(ニアイコール学力の高い人)ほど給料が高いのはどこの国でも同じだということです。そして前者の業務はどんどん自動化されているため、AIが進歩すればこれまで以上に前者は貧困に陥りやすくなるでしょう。高校入試が全入であることに甘えて学齢期に学業を怠り思考力を鍛え損なうことはとても恐ろしいことなのです。
by 麒麟 (2019-01-28 22:35) 

ebisu

麒麟さん

いつものことですが、具体的で説得力のある投稿ありがとうございます。

センター試験は過去3年間の受験者数が56-58万人ですから、その学年総数を120万人とすると48%が受験していることになります。
2018年度と2019年度の根室高校の受験者数は国語と英語が27人、数ⅠAが24人数ⅡBが22人です。根室市内では1学年230人ほどですから12%しか受験していないのです。
つまり上位10%と全国平均では上位48%の平均値を比べることになります。国語は0.8点全国平均値よりも高いが、数ⅠAは-6.5点、数ⅡBは-7.2、英語筆記が-16.1点、英語リスニング-305点です。

全国レベルという物差しで計測したらどういう評価になるのかという視点が根室に欠けています。それは子どもたちの学力にとどまりません。地元企業も同じです。

いま根室の子どもたちの学力が全国レベルでどういうことになっているのか、データで具体的につかみ、議論しておくべきです。市教委も、市議会も、市長も、商工会議所や中小企業家同友会、ロータリークラブなどの地元経済界、みなさんこぞって議論すべきです。子どもたちの学力は、根室の町のそして地元経済界の未来にかかわる重大な問題なのですから。


昨年度の入試や今年の入試を五科目合計点180点で足切りしたら、根室高校へ入学できるのは20人いるかな?標準問題で入試をやってもそれくらいな人数です。
来年度の受験者は高校入試が根室高校のみとなった最初の学年ですから、来年以降はセンター試験受験者数がおそらく20人を割ります。センター試験受験者数が10%を切りそうです。
次回、データをアップしますが、道外の大学受験者が激減しています。半分なんてもんじゃありません。

<センター試験受験者数の推移>
2018年27人⇒2019年21人⇒2020年15-18人?

by ebisu (2019-01-29 00:15) 

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