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#1171 具体的なデータによる根室の子どもたちの学力 Aug. 23, 2010 [64. 教育問題]

  高校の全国模試のデータがある。そこから中学生の学力が透けて見えてくる。文科省や市教委がいくら隠しても、根室の子どもたちの学力が全国平均とどのくらい隔たっているのかは、根室高校普通科の生徒が受けている進研模試のデータを見ればわかってしまう。今日は教育行政が必死になって隠し続けているデータ、教育の地方格差をご覧に入れよう。
 教育行政側が学力改善策を実施していると言いながら、その実一番効果的な放課後補習が行われず、年々学力が低下しつつある。
 基礎学力が低ければ根室を出て働き口を見つけることが困難であり、子どもたちの学力を道内最低レベルのままに放置するということは、根室に就職がなくて札幌や東京にでたとしても、働き口を見つけられないということだ。夢も希望ももてないねむろっ子を量産していることになる。
 状況はいくらでも改善はできる、まずは5時以降のブカツを自粛し、週に2回放課後補習を実施すべきだ。そのために、学校の先生たちと教育行政は現実を直視して、学校別の全国学力テストデータを公開し、正直に誠実に仕事をすればいい。繰り返すが、根室の子どもたちの学力はいくらでも改善可能だ。学力が下がり続けているのは関係者が職務上なすべきことをなしていないからに過ぎない。
 ねむろっ子たちを鍛え上げるために一緒に汗をかこうではないか。ニムオロ塾では学力不足の生徒には開塾いらいずっと補習体制を続けて効果をあげている。他の私塾も同じだろう。次のステップは公教育が動く番だ。初心を忘れていない教職員がいくらでもいるだろう。初心に帰って教組は根室で教育革命を起こせ!

【進研模試について】
 元資料は根室高校1年生の進研模試データである。進研模試はウィキペディアによれば、2005年度で37万人の受験者がある国内最大手の模試である。公立高校が中心だから、有名私立中高一貫校は参加していない。公立高校でも商業科や工業科などは参加していないから、公立高校普通科のみの模試であると考えていい。国公立を受験する有名私立中高一貫校トップクラスの集団と成績下位の職業科の生徒が抜けている。

【各学年ごとの全国偏差値の分布パターン】
 根室高校普通科2年生だと偏差値50を超える生徒が(120人中)40~45人である。あとでデータを示すが、現2年生が1年次のときの同テストの結果は偏差値50超が35人にすぎなかったから、7人前後増えている。2年生は「特別」に成績優秀であるといえる。内訳を見ると光洋中学出身者が10番以内の半数近くを占める。こんな構成は本当に珍しい。1学年上の3年生では10番以内に光洋中学出身者が1人のこともあった。光洋中学が概して一番学力が低いのは学校が荒れているせいだろう。昨年学校が実施し、公表した保護者へのアンケートからもはっきりしている。かなりきつい表現があったが、学校はそのまま正直に公表した。保護者の多くは荒れた学校について先生たちにもかなり強い不満を持っていることがわかる。
 とにかく高校2年生は進研模試の偏差値50超がおおよそ三分の一、偏差値60超が13%の15人前後だ。おおむね全国平均に近い分布で成績優秀であるといえる。
 ところが、1年生は偏差値50を超える生徒が17人しかいない。2年生が偏差値50超が40~45人だから2年生の半分以下に過ぎない。偏差値50超が(120人中)15%に満たないのである。
(根室の高校1年生合計を300人とすると、全国偏差値50以上の生徒数は5.7%で、94.3%は全国偏差値50以下ということになる。)
 3年生は1年生のとき現1年生よりも悪かった。3年間のデータを並べてみよう。
       偏差値50超  60超  平均SS  3科目合計の平均点
  2010年  17人     2人   41.9     76.3点
  2009年  35人     8人   46.5    101.1点 
  2008年  12人      5人   42.9     83.5点

 中学校で全国一簡単だといわれる北海道の学力テストでふやけてしまっているので、高校入学後の初めての進研模試のデータは3年間で一番悪い。それにしても、全国偏差値50を超える生徒のプラス・アルファは10人以下である。

【成績上位層が痩せだした】
 高1の成績不振は、この数年間中学生の学力が急激に低下しているので、それが高校生の模試の得点分布に現れはじめたと見るべきだ
 中学校の学力テストで420点くらいの成績の生徒が高校1年生になると進研模試偏差値が50くらいだ。市街化地域の3中学校の一つで、400点以上がゼロの学年が出始めているから、学力低下は深刻だ。
 5年程前には3校で400点超が65人もいたが、最近は25人前後となっている。この5年間に生徒の数が20~25%ほど減少しているが、400点以上の層は60%減だ。成績上位層が急激に「痩せ」だした

【小中学生の学力は公教育の「自滅」現象】
 400点以上の得点ができる中学生が60%も減少してしまっているから、根室高校普通科1年生の学力低下は今年だけの特別な現象ではないということだ。来年度以降、この傾向は続くことになる。
 市教委がいくら全国学力テストデータを隠しても、高校生の全国模試データが公開されているから、こちらから根室の教育の惨状が数字で客観的に把握できる。レベルの低い問題の全道学力テストデータよりはよほど信頼性が高い。
 市教委と学校が手をこまねいているうちに、都会との学力格差は急速に拡大しつつある。都会がよくなっているという事情ではなく、根室が急激に悪くなっているという自滅に近い現象が起きている

 さて、偏差値は50が平均点である、偏差値40なら下位15.9%、偏差値60ならば上位15.9%である。
 根室高校普通科の1年生の平均点は全国偏差値だと40である。つまり、下位15.9%であり、普通科の半数の生徒が全国の公立高校普通科の生徒の下位15.9%の成績しかとれなかったということになる。偏差値の分布が校内偏差値と全国偏差値で10ずれているのである。たいへんな地域格差である

【学力不足から根室高校普通科卒業生の進学先が大きく変る】
 進研模試偏差値40で一般入試で合格できる学校は、はっきりいって願書を出せば合格できるレベルの学校になる。だから、根室高校普通科の真ん中以下の生徒は偏差値40前後の大学か短大もしくは専門学校への進学を余儀なくさせられる。就職を考えるとこのクラスの大学では実際問題採用する側も慎重にならざるを得ない。
 偏差値50以上の中位以上のランクの学校へ進学できるものは2年後には20%、24人程度ということになる。中標津高校にすら大きく水を開けられることになるだろうが、中標津がよくなるからではなく、根室が為す術無く自滅しつつあるのだ。

【大事なのは成績上位層の育て方】
 団塊世代の2学年下が7人北大に合格者を出したことがある。その中の一人はIQ180だった。こういう生徒はなにをどうしても勝手に北大現役合格してしまう。塾にすら通う必要はない。でもそういう生徒の出現率は、2年に一人程度だろう。
 そういう意味では成績上位15%の育て方が大事だが、その上位層がようやく全国偏差値50超では情けなさすぎる
 根室の教育の何かが間違っている。小学校、中学校の教え方、家庭のしつけ、家庭でも学習習慣私塾のあり方、反省点はいくつも見つかるだろう。学校も家庭もそうじて子どもたちの学力が伸びない育て方をしていると言わざるを得ない。もちろん、きちんと家庭学習習慣を育む家庭もあるにはあるのだが、数が少ない。数ヶ月間補習をやって、低学力の生徒の学力向上に努力される先生はいるのだが、少ない。

【レベルの低い学力テストの弊害】
 その結果、中学生で学力テスト420点超の生徒は市街化地域の3校で合計15人程度しかいない、それほど成績上位層が痩せ細ってしまった。普段の学力テスト問題がやさしすぎて、430点超の上位層はケアレスミスの有無の勝負にすぎない。平均点で90点とれば自分が優秀だと勘違いしてしまうのは当たり前だ。問題がやさしすぎるなんてことは学校の先生が言ってくれない。高校へ入って進研模試を受けてみて、中学校の学力テストがいかに低レベルの戦いだったのかを思い知ることになる。レベルの低い北海道の公立中学校の学力テストは生徒を欺くものである。この学力テストのお陰で成績上位の者たちが勘違いを起こしてしまう。全国的には真ん中よりわずかよいだけなのに「トップクラス」だという勘違いを、生徒自身と保護者が起こす。かように標準から大きく外れたレベルを下げた問題は地域間格差を広げる役割を果たしてしまうのである

【高校の先生たちの努力=組織的なボランティア講習】
 実際、高校1年生になってレベルのさして高くない進研模試ですら、根室高校普通科の平均点は20点台にすぎない。問題の難易度が上がったとたんに90%以上の生徒が「沈没」してしまう。中学の学力テストで90点取れていても、進研模試では60点取れれば立派なものだ。国語はゼロ、数学は2人、英語は4人、三科目合計で150点を超えた者は3人である。科目ごとの平均点も書いておこう。
 平均点 (英語、24.7点)、(数学、23.7点)、(国語、27.8点)

 根室高校の先生たちは夏休み、冬休み、春休みにボランティアで「進学講習」を開いてくれている。放課後もやってくれている時期がある。こうした努力があって、3年生になるころには生徒の偏差値はすこし上がっていくが、高校では遅い、小中学校でも対策を打つべきだろう。
 市長と市教委と小中学校の先生たちの正直で誠実な仕事に根室の子どもたちの学力がかかっている。それらに加えて親たちの家庭での躾けも根室の子どもたちの学力向上の重要なファクターだ。


【基礎学力の重要性】
 小学生のときに日本語の優良なテクストをたくさん読ませ、語彙と語感を育てるべきだ。来年から小学生の英語必修化が実施されるので、日本語が理解できない生徒がますます増えるだろう。
 長い文が理解できない中高生が多くないだろうか?日本語であるにも関わらず、仕事の指示を理解できない新人があなたの職場にいないだろうか?
 中学校で学力テスト5科目150点以下の層は、会話ですら少し長いセンテンスは理解できない。日本人なのに日本語が通じない場合がある。仕事に必要なレベルの会話ができずに、友達同士の簡単な会話しかできない。そういうところへ小学校で英語授業の必修化が来年から始まる。
 大数学者の岡潔も、フィールズ賞(数学のノーベル賞)受賞者の小平邦彦も、『国家の品格』の著者藤原正彦も数学者たちは小学校で英語を教えることは子どもをダメにすると言っている。母語の語彙を増やすべき「季節」を逃したら、日本語の語彙や日本的情緒が育たないと言っている。この時期に徹底してやるべきことは、「基礎学力の素=読み・書き・ソロバン(計算)」と仲間と遊ぶことだ。
 算数は小数や分数の四則計算を徹底的に教えるべきだ。40%もの生徒がこれらの計算が苦手あるいはできないままに中学生になっている。逆九九を教えない小学校の先生がいる。逆九九を教えなければ2割くらいの生徒が割り算が苦手になる。商の見当がつかないのだ。こうした生徒の計算を見てみると、商を立てるところで手が止まってしまう。小学校の算数教育は細心の注意が必要だが、小学校の先生たちはみなこういうことを熟知して教えているだろうか?分数の乗除算に関しては学習指導要領どおりに教えたら、かなりの生徒が混乱を起こすが、分かって教えているだろうか?分数同士の乗除算から教えたほうが生徒はスムーズに理解できるのだが、「分数×整数」「分数÷整数」から教えていないだろうか?「掛け算は分子にかける」「割り算は分母にかける」などと愚かな教え方をしてはいないだろうか?学習指導要領ではなくて目の前の生徒を見て教えればすぐにわかることである。
 中学では小数や分数の四則計算を教えないし、補習もしない。かくして根室西高校の先生たちが新入生に3ヶ月ほど、小数や分数の四則計算を教える羽目になっている。その間は高校の授業内容は教えられない。基礎学力不足のまま大半の生徒が卒業していく

【基礎学力のない社会人には働き口がない】
 このままでは根室の子どもたちの学力はまだまだ下がり続ける。偏差値で30付近の学力の低い子たちの多くは都会へ出て自立して働く力がない
 根室に残っても、領収書にお客様の名前が漢字で書けない、仕事に必要な資格が取れない、そういった地元企業でも採用できない人材になってしまう。

 何が何でも根室の子どもたちの学力を上げなければならない。ほとんどが都会に出て仕事をしなければならないのだから、最低限の学力はつけてやらなければ働き口を見つけられない

【コラボレーションの呼びかけ】
 保護者は小学校低学年で家庭学習習慣を躾けてもらいたい。そして良質の日本語テクストをたくさん読ませて欲しい。新潮文庫50冊でもいい、百冊でもいい、ネットで検索すればでてくる。本を読む習慣を小学校で育んでもらいたい。そうすれば後はほうっておいても子どもは自分の興味で本を読むようになる。楽しいからだ。
 この記事は小中学校の先生たちに読んでもらいたい。市教委の職員にも読んでもらいたい。そして初心に帰って何をなすべきか考えてもらいたい。正直に誠実に仕事をしよう。
 根室の子どもたちの学力を全道一にすることはできる、同じ目標を掲げ共にがんばろう

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コメント 2

ZAPPER

感動です。
何も言うことがありません…
私も、次のステージへ突入しなければ!
by ZAPPER (2010-08-24 11:24) 

ebisu

ZAPPERさんへ:
お褒めの言葉ありがとうございます。
内容の四分の一はMeiko Aikoku Blogブログが参考になっています。
情報交換によってブログの内容が充実するのはうれしいことです。


by ebisu (2010-08-24 22:16) 

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