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#3788 フィルタベント装置を設置していなかったのは法令違反 July 22, 2018 [東日本大震災&福島原発事故]

 福島第一原発事故に関して、フィルタ付き格納容器ベントシステムを採用しなかったことが法律違反であると主張する技術者の方がいる、防災部会緊急時対応ワーキンググループの永嶋氏である。原子力発電の専門家で物理学者である。彼の主張を通して見えてくるものは生真面目なお人柄方であり、技術者としての良心に則って行動しているようにお見受けした。なお、この問題を弊ブログで採り上げることと、引用については快く許可いただいている。

 永嶋氏は法律違反の論拠として「原子力災害対策特別措置法」第3条を挙げている。
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原災法第3条で、事業者に災害を抑制する責務を規制しました。規制する程度は防災部会(能澤部会長)がEPZ10kmとしていました。原災法の法案は、防災部会緊急時対応WG(能澤、近藤、永嶋等が委員)に諮られ、異論は出ませんでした。EPZ10kmを達成するもっとも有力な方法はフィルタベントを設置することであり、チェルノブイリ原発事故後にヨーロッパで実施していました
----------------------------------------
(以上、永嶋氏のFBから引用)

 原子力災害対策特別措置法第3条第2項は次のようになっている。
----------------------------------------
二 前号に掲げるもののほか、当該原子力事業所の区域との距離その他の事情を勘案し、当該市町村の区域につき当該原子力事業所に係る原子力災害の発生又は拡大の防止を図ることが必要であると所在都道府県知事又は関係周辺都道府県知事が認めること。
----------------------------------------


  EPZ(Emergency Planing Zone)とは、災害時の避難区域だが、シビアアクシデント時の避難範囲は100㎞だが、それを防災部会では近藤委員長の判断で10㎞にしたようだ。前提条件はフィルタベント装置を取り付けることだった。東電は事故はありえないとして、装置を付けなかった、だから3条第2項に違反しているというのが永嶋氏の主張のようだ。原子力災害対策特別措置法や防災指針を作成する際に実務担当者として議論に加わっていた方である。チェルノブイリ事故以後ヨーロッパではフィルタベント装置取り付けが実施されていたのに、東京電力はやらなかった、手抜きしたのである。

 なぜか東電はこの法律違反を問われていないし、3つなされた調査委員会もこの点を指摘していない。東京電力はフィルタベント装置を取り付けずにベントを行って事態を一層深刻なものにしたのだから罪に問えというのが永嶋氏の主張である。フィルタベント装置がついていたらあのように高濃度の放射能をまき散らす事態には至らなかった。

 永嶋氏の意見は、法令違反を問い、東電社長以下責任のある幹部が罪に服せば、原発再開はもっと早くやれたというのである。この辺りは、原子力技術者らしい物言いであり、わたしは頷けない部分である。彼の立場は明確で、原子力災害対策特別措置法違反があったのだから、その罪を問い関係者が法的罪を償えば原発は規制を強化することなく速やかに再稼働できるというもの。後ほど物理学者の山本義隆氏や武谷三男の言を引用して述べるが、この点に同意はできない。
 しかし、フィルタベント装置を取り付けていなかったのは法令違反で罪に問うべきだという永嶋氏の主張は頷ける

 永嶋氏の下記ブログに詳しく書いてあるので、お読みいただきたい。
*原子力防災システム研究会
https://genboken.wixsite.com/mysite



<わたしの意見>
 わたしは意見が違う。1号基建屋と2号基建屋については原子炉にフィルタベント装置があれば、放射能汚染は軽減できたかもしれぬ。しかし、3号炉は別だ。フィルタベンド装置がついていても3号機はメルトダウンを起こして、原子炉格納容器の上部が吹っ飛んだと推測しているから、高濃度の放射能放出は避けられなかった。3号炉は格納容器の下の映像は公開されたが、上部については事故後一度も公開された映像がない。骨組みだけを残して上部が吹っ飛び瓦礫と化した3号基建屋に黄色い色の構造物はなかった。その写真は弊ブログでアップしてある。赤い閃光を発して爆発で吹っ飛んで、黒いキノコ雲状の煙が吹きあがりばらばらと大きな構造物が落ちてくるショッキングな映像はテレビで放送されていた。本欄左側のカテゴリー「東日本大震災&原発事故」をクリックすれば、2011年にアップした記事の中から見つけることができるだろう。3号炉の爆発は1・2号炉建屋の爆発とは様相がまったく違った。1号炉建屋と2号炉建屋ときは白いか煙が上がったが、大きな構造物の落下は認められなかった。3号炉の爆発のときの落下物は遠くからの映像だったがずいぶん大きかった、原子炉建屋の壁は粉々の瓦礫となり、あんなに大きな塊にはならないだろう。原子炉本体の上部が吹っ飛んだのなら納得のいく映像である。
 はっきりしていない重要なことは他にもある。福島第一原発事故が実際にどのようにして起きたのか、いまだにわかっていない、放射線量が高くて調べられないからだ。震度6の地震で格納容器の下にぶら下がっていたたくさんの計器類が破損して、制御不能になったと推定している学者もいれば、津波で電源喪失しメルトダウンが起きたという学者もいる。タコの足以上にたくさんぶら下がっている計器類や廃線が震度6で破損したかもしれないのだが、だれも原子炉下部には立ち入れないからわかっていない。メルトダウンしてしまっているからそれらの計器類や配線が地震でどういう状態だったのか7年が過ぎてもつかみようがない。
 そしていまだに故郷に戻れない人たちが数万人いる。汚染された森林はまったく除染されていないし、汚染度はあちこちにシートで覆われて積み上げられている。汚染水も増え続け、トリチウムは処理の方法があっても莫大にお金がかかるので処理できないでいる。凍土壁はほとんど役に立たなかったようで汚染水は地下水を汚染し続けている。
 1号炉と2号炉建屋で起きた事故は永嶋氏の意見に頷けるが、3号炉はメルトダウンを起こして、原子炉格納容器の上部が吹っ飛んだと推測しているから、フィルタベント装置の有無は関係がない、高濃度の放射能放出と深刻な汚染が避けられなかったように思う。3号炉は格納容器の下の映像は公開されたが、上部については事故後一度も公開された映像がない。赤い閃光を発して爆発で吹っ飛んで、ばらばらと大きな構造物が落ちてくる映像はテレビで放送されていた。東電は7年たってもいまだに重要な情報を隠している。
 それだけではない、使用済み核燃料の最終処分地すら決まっていない。物理学者の武谷三男氏は1980年代に「トイレのないマンション」という表現で最終処分場のない原発を揶揄している。万年単位では日本列島の形すら変わってしまうから、安全な処分場など日本列島にはどこにもないのである。山本義隆は『原子・原子核・原子力』(岩波書店・2015年刊)「第7章 原爆と原発」で次のように述べている。
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2013年12月20日付の「東京新聞」は、千葉県柏市の12万~13万年前の地層から鯨一頭の頭や肋骨、背骨の化石数百点が見つかったことを伝えています。場所は房総半島の根元で、東京湾から20kmも離れていますが、そこはかつて海だったのです。つまり10万年ほど前、房総半島は本州から切り離されていたのです。ようするに日本列島は、大陸の内部とは異なり、10万年で地形を変えるような軟弱な大地なのです。…212頁
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 再処理済みの半減期2.4万年のプルトニウムはすでに47tも貯蔵されている。放出放射線量が1/8になるのに10万年かかるのである。ウラン235は半減期43億年である。このままではこうした放射性廃棄物が増え続け、いつか日本列島を汚染し人の住めない土地にする。原子力発電の安全性などどこにもないと思わざるを得ない。
 山本義隆は2018年1月の最新刊『近代日本150年 科学技術総力戦体制の破綻』「第7章 原子力開発をめぐって」でも福島第一原発事故を取り上げている。福島地方裁判所の大飯原発三・四号機運転差し止め裁判の判決にある国富の定義をとりあげ、「福島の事故は、明治以来、「富国強兵」から「大東亜共栄圏」をへて戦後の「国際競争」にいたるまで一貫して国家目的として語られてきた「国富」の概念の、根底的な転換を迫っているのである。」と総括している。
 福井地方裁判所の判決を同書から抜粋引用しておく。
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 コストの問題に関連して国富の流出や喪失の議論があるが、たとえ本件源波うの運転停止によって多額の貿易赤字がでるとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失であると当裁判所は考えている。…287頁
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<元東大全共闘議長山本義隆氏のこと>
 山本義隆は1968年の学生運動で東大全共闘議長に推された。当時は大学院博士課程で未来を嘱望されたエリートだった。ノーベル物理学賞の湯川秀樹が絶賛し、ノーベル物理学賞に一番近い人材と述べていた。東大へは残れず、駿台予備校で物理の専任講師をしているかたわら、精力的に本を出し続けている。駿台予備校で彼の物理講義を聴講した学生は少なくないだろう。わたしがいま教えている生徒の父親に彼の講義を聴いた人がいる。いまだに記憶に残っているほどすばらしい授業だったと語っている。日本最高の知性の一人であることは間違いがない。本を読めばそれがわかる。職人気質と言いたいほど、学術的に疎漏のない完璧な仕上がりである。当時の東大大学院の知的エリートのなかでもトップであった昔日の面目躍如。

<音読トレーニング>
 9月から高1と中3の希望者を相手に『近代日本150年 近代科学技術総力戦体制の破綻』をテクストに取り上げて音読トレーニングをする。漢文読み下し文が引用にふんだんに使われていることもあって、使われている語彙は広いし、論旨は緻密、中身の濃い音読トレーニングになりそうだ。
 原発に関する彼の主張をそのうちに箇条書にしてまとめたみたい。


*#1460 「原子炉圧力容器損傷か?:写真で検証
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-03-1

 #1462 「裸の王様:原子炉圧力容器は破損している 論より証拠、よく写真を見てごらん
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-05

 #1463 「福島第1原発3号炉はもう無い:東京電力社員退去要請の意味」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-06

 #1607 児玉龍彦国会で告発(2):(書き起こし) July 31, 2011 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-07-31

 #1611 児玉龍彦教授(3):息子さんからのエール Aug. 3, 2011 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-08-02-1

 #1655 あらら、何を隠そうとしているの?:原子炉建屋にコンクリートの覆い Sep.21, 2011 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-09-21

 #2323 次の原発事故のために(1):甲状腺癌と情報操作?:U.N. experts see no increase risk of cancer … Jun. 6, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-06

 #2324 次の原発事故のために(2) :福島県で12人が甲状腺癌 Jun. 7, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-07

 #2325 次の原発事故のために(3):Tyroid cancer hits 12 kids in Fukushima: Jun. 8, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-08

 #2377 次の原発事故のために(4):小児甲状腺癌18人に  Aug. 21, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-21

 #2379 次の原発事故のために(5) 8000万ベクレル/ℓ 高濃度汚染水漏洩 Aug.22, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-22

 #2381 次の原発事故のために(6): 超高濃度汚染水と浄化システムALPS  Aug. 25, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-24

 #2383 次の原発事故のために(7): 漏洩はセシウムとストロンチウム合計で30兆Bq  Aug. 26, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-27


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#3787 大震災時の避難所の仮設トイレ② July 20, 2018 [自然災害への備え]

  100m×150mのグラウンドに深さ1m、幅50㎝の溝を小型ショベルカ―で掘って、30㎝間をあけて板を2枚敷いて、それにまたがり、間にぽっとんと落とします。そういう方式を基本に前回考えました。
 よっちゃんから避難所に井戸を掘り、そのそばに仮設トイレをつくったら、地下水が汚染されかねないと指摘がありました。汲み上げて飲み水につかっている水が汚染されたのでは危険です。
 
 そこで、1mではなく50㎝の深さに変えたらどうでしょう。溝の幅は60㎝にします、和式トイレよりも少し大きめのほうがよさそうです。男のおしっこ専用仮設トイレは別途必要ですね、これはあとで考えましょう。


 溝に沿って掘った土を積み上げて起き、ポットンしたら、シャベルで土をかけます。こうすると土壌細菌で糞の分解が速くなり、臭いも軽減できそうです。

 5列の溝だと30個の仮設トイレが10グループ作れますから、3日ごとに仮設トイレを移動して30日もちます。トイレ小屋には屋根も必要ですね、雨降りの日もありますから。ペグか何かで固定したいですね、根室は北西風が強いですから長いペグが必要です。垂木の先を削って代用してもいいですね。その場合は木槌も用意しておきたい。3日毎に移動するので、引き抜き方も考えておきましょう。てこの原理を利用して引き抜けるような仕掛けがあったほうがいい。3日ごとに土をかけて30個のトイレ小屋の移動をします。みんなで協力して作業しましょう。臭気を消したり虫よけにヨモギを使うなら、ヨモギ採り部隊も編制したいですね。使い方やいぶし方も考えて置いたらすぐに利用できます。アイヌのトイレに関するブログがありましたが、あれが参考になるかな。前回ブログにURLがあります。いずれにしろ仮設トイレの維持は、利用する皆さんが手間をかければかけるほど快適にできます。
 根室なら1か月あれば下水道の点検修理と下水処理場の復旧ができるでしょうから、4m間隔で19列つくれるので(19列×6日=114日)処理量としては十分に余裕があります。
 溝を浅くすることでたまる糞尿の量が少なくなるのと、3日後には土をかけてしまうので土壌細菌が分解して、地下水を汚染しないで済みそうです。小型シャベルカーで5列一か月分を一気に掘ってしまうのがいいですね。

 地下水汚染のリスクに関する実証実験が必要ですが、できるかな?できないでしょうね。(笑)
 何らかの方法で、代替実験しないといけませんから、なにかアイデアがあれば投稿していただけませんか?

 足場にする板を30組準備しておきたいですね。1m×25㎝の板を60枚、何があるかわからないので20枚くらい余裕をもっておきましょう。

<助け合い:中高生の役割分担>
 災害時には赤ん坊を抱えたお母さんや体の不自由なお年寄りには助けが必要です。体力のある中高生は積極的にボランティア活動に参加しましょう。災害直後は共助の果たす役割が大きい。よっちゃんが投稿欄で具体的に指摘してくれたので転載します。
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ぜひ、年1回地域で「防災教育」をしてください特に中高生は、災害時に幼少の子や高齢者を補助する役目があります。場合によっては、高齢者をおんぶして避難することも高校生の役割です。おんぶの練習も大切です
by よっちゃん (2018-07-21 07:48) 
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<活性炭と殺菌用さらし粉の備蓄>
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防災倉庫には、簡易浄水機用の活性炭を20kgくらい置いておくといいと思います。それから殺菌用のさらし粉も。
by よっちゃん (2018-07-21 07:49)

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 FB上での「お友達」との議論と弊ブログ投稿欄でのブレーンストーミングで、災害時の飲み水とトイレの確保について、イメージがはっきりしてきました。準備があれば、避難所の生活は水とトイレだけは心配しなくて済みます。
 関係諸機関のみなさんが、弊ブログでの議論を参考にしてもっと具体的で優れた方法にまで練り上げて災害に備えられんことを切に望みます

 FB上での議論がさらに進んだり、弊ブログに投稿があればさらに本欄へアップしてまいります。
 関連記事は本欄右側にある「カテゴリー欄」のリストの中に「自然災害への備え」という項目があるので、ダブルクリックしてご覧ください。議論の過程がわかります。

 引き続き、仮設トイレ小屋のデザインと材料の議論をしたいと思います。基本案を三種類ほど考えてみたいと思います。


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#3786 大震災時の避難所の仮設トイレ:根室ならではの解決方法 July 20, 2018 [自然災害への備え]

 カテゴリー「自然災害への備え」でこのところ避難所付属の仮設トイレについて数人の方と議論を進めてきました。大阪のある研究所の施設管理の責任者の「よっちゃん」、アマチュア無線の愛好者で漁船無線の専門家である高校1年の時の同級生のK浦さん、そして異色の論を吐いてくれている糞土ソフィアのさっちゃん。
 顧みると、自然にブレーンストーミングにになっていたようです。相手の意見に乗ってさらに自分のアイデアを付けたし、議論を発展させてました。大筋のところが見えたので、まとめておきます。それぞれの人が寄せた投稿は本欄の左側にあるカテゴリー欄「自然災害への備え」をクリックしていただければ閲覧できます。
 投稿欄に書き込んだものをベースにして、編集してアップします。

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 廃校になる小中学校4校を避難施設に指定し、グラウンドに仮設トイレを作ることを考えます。
グラウンドの広さは100m×150mとします。

 仮設トイレ用の溝は深さ1m、幅0.5m、2m間隔とすると、150mでは1列75個設置できます。歩留まりを考慮して1列60の仮設トイレとします。
これを幅100mのところに4m間隔で同じことをすると25列設置できます。これも歩留まりを考えて20列にしましょう。4mの間隔というのは、掘り返した土を横に積んでおくために必要なスペース(2m幅)です。通路も必要ですから。

 一度に30個の仮設トイレとすれば、順に使って40回場所を変えて仮設トイレを造れます。小型ショベルカーで幅50㎝の溝を60m掘るのに1日あれば十分でしょう。避難民20人にトイレひとつが収容の限界とすると、一か所600人、市街化地域で4校ですから2400人の収容が限度です。一施設収容人員は500人までとみておいた方がいいでしょう。

 2週間で新しいトイレを造っていっても、同じ場所をトイレにするのは1年半経過しているので、糞尿はとっくに土中細菌や虫たちに分解されて、土に還っています。そして土は掘る前よりも柔らかい。無限に利用可能ということです。

 下水処理の必要もありません。堆肥交じりのいい土ができています。
 食事で他の生き物の命をいただいて、排泄物は命の源である土に返す。

 ヨモギの生えている季節なら、蓬(ヨモギ)をいぶして仮設トイレを燻蒸できたらいいですね。臭いのきつい季節には土は凍結していないので、排便後にスコップ一杯の土をかけたら、糞便の分解が進み臭いが半減するのでしょう。簡便な燻蒸方法をどなたか考えてください。

 災害時にみんなでヨモギ取りに原野まで散歩して刈り集めて濡れないように保管する。空いている教室を一つ使えば大丈夫です。
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 さて、その辺にたくさんあるもの、手軽な材料でつくれる仮設トイレのデザインと作り方をebisuと一緒に考えてみませんか?基本の3パターンくらいつくってみたい。3日間で30個作るというのが目標値です。


 糞土師のお一人であるさっちゃんの目から鱗が落ちる意見を引用しておきます。こんな意見は初めて目にしました。
 弊ブログ#3785投稿欄より引用
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冬場の野糞方法はアイヌの知恵を拝借するのが良いよ。

都会の人はスコップ以外にツルハシも準備しておくのが良いね。歩道のアスファルトなら除去できないこともない厚さだから。
参照
https://www.excite.co.jp/News/bit/E1266851639504.html

もしくは、各自自宅で用を足したら池や川に捨てればよいよ。普段は法律で縛られているけど、池や川だって本来の自然の力で人間のウンチなんて分解するのへっちゃらさ。
微生物にとっては良いご馳走になるよ。
by さっちゃん (2018-07-20 01:05) 
----------------------------------------------------
野糞するのに簡易トイレも水も不要。
見られたくないなら折りたたみし式の携帯囲いで良いし、
尻を拭くのは葉っぱで良い。
もしウンチが手やスコップや囲いなどに着いたら
これもやはり自然の力を授かるしかない。
周りにある泥や土で擦って拭う!
やはり微生物がちゃんと分解してくれるよ。
by さっちゃん (2018-07-20 01:12)
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アイヌのトイレ事情

移動生活時代
http://www.hokkaidolikers.com/articles/168
定住生活時代
http://www13.plala.or.jp/habakari/page/habarepo/shiraoi.html
by さっちゃん (2018-07-20 09:27)
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#3785 アリとキリギリス⑤:野糞用シャベルはどれがいい? July 19, 2018 [自然災害への備え]

 どうやら夏場なら、災害時は野糞が最善の解決法らしい。50㎝も掘れば臭いはほとんど出てこないし、数週間で分解して栄養分の豊かな土へ還るようだ。NHKミクロワールド「獣の糞 土に還る秘密」と「糞土師」さんのブログに詳しい。過激な「野糞フィア」のさっちゃんが投稿して教えてくれた。愉快な人がいる。「野グソをこよなく愛する人」の意だろう。
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ミクロワールド「獣の糞 土に還る秘密」
https://www.nhk.or.jp/rika/micro/shiryou/2013_033_01_shiryou.html
便論糞ぷん
http://nogusophia.com/category/benron/page/
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 そこで野糞をするときには先のとがった「剣先スコップ」を使うと効率のよい穴掘りができる。必要なのはスコップと簡易遮蔽具である、大きなスコップもって行くのは恥ずかしいという年頃のお嬢さんは小さなシャベルがいい。お手製の囲いをもって行って、その中でする。
 さて、あなたはどのサイズのスコップを使うのだろう?恥ずかしい人は一番小さな園芸用のもの。効率重視ならちょっと重いけどサイズの大きな奴、中間サイズの選択が多いと想像する。うな重のメニューで松竹梅とあれば「竹」を注文する人が多いから、理屈にならない理屈をこねてしまった。あはは。

SSCN1789.JPGSSCN1790-2.jpg

一番小さいスコップは16㎝、2番目は21㎝、大きいのは30㎝ある。いざというとき防災グッズとして使えるな。あとは庭のどこかに場所を考えておけばいい。日中は都合が悪いから、簡易トイレがあったほうがよさそうだ。持って行って穴に埋めて土を書けたらいいだけ。簡易トイレを洗うには水の確保が必須だ。

<アジサイ>
一月ほど前に鉢植えのアジサイを庭に移した、ここ2日ばかり天気が良かったので色づき始めた。
SSCN1791.JPG



*#3777 四百年に一度の巨大地震(78%)が来ても水道は大丈夫? July 4, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-04

*#3780 アリとキリギリス:西日本豪雨災害⇒死者203人、不明50人近く July 14, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-14

*
#3782 アリとキリギリス②:水とトイレの災害対策 July 16, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-16

*#3783 アリとキリギリス③:大災害時の下水処理の問題 July 17, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-17

*
#3784 アリとキリギリス④:水とトイレの中間まとめ July 18, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-18


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#3784 アリとキリギリス④:水とトイレの中間まとめ July 18, 2018 [自然災害への備え]

 11時の気温は15.8度、北風2.8m/s、いいサイクリング日和である。牧の内Bコース18㎞を走ってきた。走行時間は56分、信号がないから軽快に走れる。17日ぶりのサイクリングだった。

 ところで、3回にわたって災害時の水とトイレの問題を論じてきた。上下水道の本を十数冊読んだ技術者のよっちゃんことSさんが専門的な観点から具体的な問題を指摘してくれたことで、どこに問題があるのかわたしにも整理がついてきた。これまでの議論でえられたところを箇条書きにしてみたい。

①避難所に井戸を掘って、カランを20個ほど用意しておくこと
②電動ポンプと手動ポンプを設置しておく⇒最悪のケースでは昼間だけ動けば良しとする
③ソーラパネル+小型の風力発電装置+蓄電装置の設置およびこれらの出力と容量計算をしておく
④トイレは仮設トイレで様式のものを備蓄しておく
⑤野ぐそ併用をする
 小さなシャベルで穴を掘ってそこにウンチして、土をかける⇒小型のシャベルが必要
 庭があれば庭にする。
⑥仮設トイレが埋設タンクを設置して水洗化可能かどうかを検討する
 タンクからの汲み取りと汚物処理の作業フローを描いて、災害時に一貫処理ができるかどうか検討すること

 屎尿処理施設は化学プラントのようなもの、どうやら屎尿(しにょう)処理の仕組みを理解しないといけないようだ。これを災害時に動かすにはどうしたらよいのか、電気の確保だけではすまない、プラントを操作する技術者もいなくてはならない。

 いま西日本で起きている豪雨災害をみても、飲み水や食事の支度の水、洗い物の水など水の問題が大きい。これを緩和するには非常時用の井戸を避難所に掘っておくことで緩和できそうだ。
 次に排泄の問題だが、これは簡単にはいかない。下水が普及するまでは汚水を流せないからそれを前提に処理フロー図を書いてみなかればならない。一番良いのはHNさっちゃんが提案してくれたように「野ぐそ」である。その都度、小型シャベルで小さな穴を掘って野グソしてその上に土をかぶせたら、ウンチは数日で微生物に分解されてしまう。この方法が使えないのは冬である。地面が50㎝くらいの深さまで凍結しているのでアウトだ。冬は別途考ておかないといけない。

<余談:深刻な災害ごみの問題>
  テレビで西日本集中豪雨災害のごみ処理問題を取り上げている。たとえば床上70cmの浸水だと、家財道具が使い物にならなくなり、数日で悪臭を放ち始め、とても1階には住めないという。災害ごみの投棄場所はすぐに満杯になり、遠いところがごみの投棄場所に指定される。ところが運搬手段がない。産廃業者はてんてこ舞いだが間に合わぬ。平穏な生活は災害によって想像を絶する悪環境のただ中での暮らしへと変わる。
 ゴミ焼却場もオーバーフローだ。災害ごみはいたるところに投棄され、処理が終わるまで何か月も悪臭を放つ。災害時用の簡易焼却炉と災害地へ緊搬送するための船舶と車両開発が必要だろう。既成のコンテナに収まるようなモジュールになっており、現場で組み立てられたら優れものだろう。
 こういうところへ政府予算を使ってもらいたい。

 四百年に一度の根室沖巨大地震による津波被害で、沿岸の家屋が被害に遭ったとして、その瓦礫で燃えるものは、内陸部の市町村のごみ焼却場へ輸送して焼却処分すればいい。そのほうが簡単だ。運送費と焼却費用は政府予算で賄うルールを法律で規定してしまうのが混乱がなくていいだろう。

参考:
<バイオトイレの仕組み>
バイオトイレはおが屑が入っており、それを攪拌して55度くらいまで温めて微生物で分解すると同時に水分を飛ばすようになっています。電源の確保が必要条件ですね。
*バイオトイレの仕組み
http://seiwa-denko.co.jp/civil.html
管理する


*屎尿処理の仕組み
http://www.ikouiki.or.jp/seisou/shinyo-shikumi.htm

ウィキペディアより
https://ja.wikipedia.org/wiki/し尿処理施設

*#3777 四百年に一度の巨大地震(78%)が来ても水道は大丈夫? July 4, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-04

*#3780 アリとキリギリス:西日本豪雨災害⇒死者203人、不明50人近く July 14, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-14

*
#3782 アリとキリギリス②:水とトイレの災害対策 July 16, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-16

*#3783 アリとキリギリス③:大災害時の下水処理の問題 July 17, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-17


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