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高速学習(#3) [High Speed Learning]

2,007年12月12日   ebisu-blog#021

 高速学習と個別指導の関連についてはebisu-blog#013をご覧ください。思いつくままに書き連ねました。
 「高速学習と個別指導」というタイトルで書いてあります。(12月12日22時32分にアップロードしました)

High Speed Learning”というカテゴリー項目を新設して、高速学習に関するトピックスをまとめました。
果たして本当に首都圏の進学校とと同等上のHSL 環境が創りだせいるのか、実験中です。興味がある読者のみなさんに現在進行形で報告します。

スピードは三段階。中低速(1.3倍速)、中速(1.5倍速)、高速(2倍速)です

 大まかな目安として、この3段階のスピードに対応した指導が必要です。 生徒の潜在的能力と性格、学習習慣、生活パターンなどを見極めて、適切な指導をする必要があります
 それゆえ、HSLMは個別指導が絶対条件です。学校教育とはこの点がまったく違います。個別指導には、指導する側に充分な個別指導のスキルのあることが必要条件となります。
High Speed Learning Methodは個人指導の経験を積んだ教師とHSL に向いた上位5%前後の生徒に限定してなされるべきです。そのときに首都圏の進学校を上回る大きな効果が期待できます。
 クラブ活動がきつい場合、潜在能力の顕在化が見られない場合は中速か中低速まで速度を落とすべきです。とくに2時間を超える過度なクラブ活動はHSL とは両立できませんHSL に必要な予習時間が充分にとれないからです。成長期に寝不足は身体的な影響ばかりでなく、精神活動にもダメージが大きいのです。学習効果も著しく落ちます。睡眠中に学習したことが脳の中で自動的に整理されています。
 成長期に睡眠時間を削ると身体的にも精神活動へも影響が大きい、だから睡眠時間を削るような無理をさせてはいけません
。教える側にバランス感覚が要求されます。
 このあたりの判断や臨機応変な対応も、そのベースはすべて経験智にあります。繰り返し申し上げますが、それゆえ指導する側にスキルが要求されます。危険性を充分に理解して指導しないと、社会人になってから強い副作用が起きます。それを防ぐ工夫が指導する側に必要なのです。たとえば、パターン学習は避けるとか、一見矛盾しているように見えますが、スピード重視の授業はしない、回り道をさせることも副作用を抑える重要な指導法なのです。


高速学習と個別指導(#2) [High Speed Learning]

 2,007年12月12日  ebisu-blog#013
                       22:20 総閲覧数⇒1044 m(_ _)m

 高速学習についてなにか好いことだらけのような印象を与えたかもしれないので、高速学習は万能処方箋ではないことをお断りしておきたい。物事には両面があります。いいえ、もっとたくさんの面がある。ひとつの比喩に過ぎませんが、森羅万象ことごとく多面体であると言えるのかもしれません。

 今回は数学の高速学習の危険性についてお話します。

 高速学習は、①生徒の性格、②消化スピード、③思考パターンの三要素を一人ずつしっかり見抜かないと成果が上がりません
 スピードが速くても、質問の少ない生徒は、なぜ質問が少ないのかをこちらが考えて、質問の少ない原因がどこにあるのか「診断」しながら指導します

【解き方はたくさんある】
 予習中心の授業ですから、わからない問題は答えを参考にして学習を進めさせます。それでもわからないところを質問させます。場合によっては別の解法を考えさせることもあります。解き方が一つではないこと、複数あることを学生のうちに刷り込んでおくことは重要です。これは十数年後の「副作用による病気」へのワクチンの役割を果たします。
 解き方が見当つかなかった問題は、どのように攻めれば好いのか、「戦略眼」の醸成や「着眼大局」のトレーニングの題材に利用します。問題にすぐ手をつけずに「鳥瞰」することの重要性を実例で教えてていきます
 答えを参照した問題には識別マークをつけさせますが、指示を守らずにマークをつけない生徒もいるので、問題集をときどきチェックして状態を確認します。

【好奇心が脳の硬直化を防ぐ?】
 質問がでない原因が、問題関心の狭さや、好奇心の欠如にあると思われる場合は、指導の仕方を変えるべきです。要所を押さえて数学の広がり・他の分野との関連の説明をして興味を広げる手伝いをします
 疑問の出ない生徒は、引っ込み思案か数学の体系が見えていないのかのどちらかです。引っ込み思案でなければ部分部分に虫眼鏡を当てて、その解法を覚えているだけの可能性があります
 このような状態を放置すると脳に特定のパターンの思考回路が形成されます。繰り返すことで慣れてしまって、いつか習慣になり、脳は特定の思考パターンに染まり、柔軟性を失います。いわば堅い回路ができてしまいます。それゆえ、解法パターンを覚える勉強を辛抱強く繰り返した生徒ほど、成績は好いが臨機応変な思考のできない硬直脳になってしまうのです。民間企業でこのような人材は必要ありません。創造力が必要とされる重要な仕事を任せることができないからです。任せたらその部門は駄目になります。学校の成績はよくても、社会人としては落第です。

【覚えるだけのパターン練習の弊害】
 私は企業人として先輩や同僚、新入社員をいくつか業種の異なる会社で多数見て来ました。だから、覚えるだけの学習の弊害がみえます。昔からある典型的な詰め込み教育、パターン練習による学習は、成績は上げますが、それを繰り返すことで脳の柔軟性を根こそぎ奪います。パソコンによる学習は昔の詰め込み教育のパターン練習そのものです。さまざまな解法パターンを覚えるために繰り返し練習します。点数が上がっても先がありません。袋小路が待っているだけです。だから、代ゼミや駿台予備校はビデオ授業やDVDは補助教材で使うに過ぎません。人によるナマの講義が中心にあります。

【小田実&吉田松陰???】
 わたしは若かりし頃、代ゼミで作家である小田実の英語授業を受けたことがあります。赤い派手な色のアロハシャツを着て、頭をかきむしりながらせっかちに少しドモリ気味に、機関銃のような早口で教えてくれたことはよく覚えています。講義には全人格的な何かが表出されますそれにも生徒は触発されるのです。古くは吉田松陰の松下村塾があります。吉田松陰の強烈なカリスマ性を抜きにして、松下村塾から明治の元勲が多数輩出したことを理解することはできないでしょう。日本橋人形町界隈を昼休みに散歩していて、吉田松陰が刑死した刑場跡を偶然見つけたことがあります。小さなお寺になっていました。一瞬道路を走る自動車の音が消え、時間が縮まって切腹するときの姿がみえたような気がしました。「粗にして野なれど、卑に非ず」、松蔭のファンであった山口県萩市出身の上司が酒の席でつぶやいた一言を思い出しました。今も昔も教育にとって一番大切な要素は教師と生徒の人間としてコミュニケーションではないでしょうかこれを抜きにしたら教育は語れないでしょう

【私塾は日本固有の伝統文化】
 一人ひとり手間隙を注いで育てていく、それがニムオロ塾のやり方であり、昔からの日本の私塾のあり方と共通する部分ではないでしょうか。私塾は日本固有の文化です。世界中を眺めても、江戸時代に私塾が3万もあった国は日本以外にはありません。当時の世界中のプライベートスクール(私塾)の90%が日本にあったのではないでしょうか。日本は圧倒的に民間の教育熱の高い国です。私塾は誇りとしうる伝統文化です。

【教育は生徒の一生を視野に入れて行うべき】
 硬直脳を作り出してしまうという理由から、わたしは今話題の陰山方式を中学生以上に応用するのは危険だと思います。陰山氏は生徒たちが企業人となったときを見ていません。たんに小学生のときの成績を見ているに過ぎないのです教育は生徒の一生を考慮に入れてなされるべきだと私は思いますその場の成績だけが上がれば好いと割り切るのは、ビジネスであって、教育ではありません。ビジネスと教育が同時に成り立っているのが本来の私塾の姿ではないでしょうか。

【危険性がある場合の対処】
 なぜ?どうして?あれとの関連はどのように理解したら好いの? こういう疑問が次々に出てくる生徒はほうっておいても大丈夫です。
 質問の少ないと感じた生徒は、復習の仕方をチェックし、指示通りにやっているかどうかを確認します。それでも問題がある場合は、テスト前3週間から高速学習をやめて、プリント問題でテスト範囲の理解度のチェックをします。これで、ほとんどの問題は解消します。

【“覚えるよりも考える”授業は個別指導しかない】
 一人ひとり、性格も学習の仕方に影響していますから、教える側はまず生徒自身をよく観察します。その次に具体的にどのように問題を解いているのか、ノートの書き方を観察して確認します。質問しながら解く過程をチェックしてもいいし、ノートの書き方を見てもいい。ケアレスミスが頻発する原因に、ノートの使い方が拙い場合があります。そういうチェックもします。その上で必要があればノートの使い方を指導します。
 大事なことは、学習するほど質問が増えるように指導することです。10理解できたら、さらにその次のわからない領域が3くらい見えてくるようならしめたものです。
 ニムオロ塾では“覚えるよりも考える”ことを主体に授業を工夫しています。何も覚えなくても好いということではありません。英語だって単語や文法は覚える必要があります。数学の公式もそうです。そのうえで考えるということです。この問題が解けない、なぜだろう?問題を3つに分割してみたらどうなるか、5つに分解すればどうなるだろうか。分割すると簡単になる場合が多いことを学ばせます。分割しすぎると役に立たないことも体験させます。下敷きはデカルトです。

【デカルト&ユークリッド】
 哲学者であり科学者でもあり数学者でもあったデカルトが『方法序説』のなかで4つの規則(岩波文庫p.28)を提示しています。その2番目で「第二は、わたしが検討する難問の一つ一つをできるだけ多くの、しかも問題をよりよく解くために必要なだけの小部分に分割すること」と言ってます。数学の問題を解くときや英作文の指導をするときに、生徒がどうして好いのかわからない場面にぶつかったときに、このデカルトの第二規則を使って解いて見せます。古典の名著である『方法序説』の該当ページ数とともに、該当箇所の文そのものを紹介することで、哲学への生徒の興味を広げきっかけができます。古典の本文を理解することで、問題を解く場合に必要な根本的な何かが体得できるのです
 三平方の定理は教科書の証明よりも、ユークリッド『原論』に載っている2500年前の証明のほうがよほどスマートです。記号はすべてギリシャ文字で書かれています。原著のコピーを渡して、教科書の証明と比較検討するだけで、何かが生徒に伝わります。大判の大きな『原論』の印象が頭の片隅に残るだけで充分です。古典は機会があるごとに、その実物や原文を紹介します見たり聞いたり、体験があれば必要なときに生徒自身が思い出して手に取ります。それまで待つ。お酒の醸造のように、仕込んでゆっくり発酵を待ちます。じっくり育てることで好いお酒、いえいえ、社会人となっても潰れない好い大人に育ちます
 古典をたくさん読み、さまざまな考えに触れることは、オーム真理教のようなカルトに対するワクチンとしても有効です。一つのものを絶対視せずに、相対的なものの見方ができるようになります。

【高速学習の要諦】
 高速学習の要諦は生徒をよく観察し、理解することにあります。実に手間隙がかかります。かかるのではなく教育とは一人ひとりの生徒に手間隙を書けることを言うのだろうと思います
 一人ひとり性格もスピードも違います。性格とスピードを考慮して臨機応変に対処してはじめて成果が上がります。ほうったらかしにすると、自分はできているつもりでも単に受験問題の解き方を記憶しただけの学習となり、自己流を繰り返すことで思考パターンが硬直化してしまいます。これが、高速学習の危険性です。教えるほうは脳の硬直化を予防しなくてはなりません。スピードは標準に対して、1.2倍速、1.5倍速、2倍速の三段階くらいに大まかに分けた対処するとうまくいくようです。とにかく生徒をよく見る(診る?)ことに尽きます。

【覚える学習の副作用って何?】
 解き方を覚えるだけの学習は社会人になってからその人の人生を台無しにするほどの強烈な副作用がでます。一緒に仕事をした人の中に東大や一ツ橋出身者が5人ほどいましたが、精神的な障害を抱えてしまう例が高頻度でみられました。覚えるだけの学習を繰り返したために、社会人になってもそうした思考の癖が抜けないのではないかと思います。テーマをブレイクダウンして、具体的な指示をすると、その指示の範囲内ではじつにスピーディな仕事をします。そういう点では優秀です。ところが、「あなたの部門あるいは会社で来期利益を1億円あげなさい」というような抽象的な目標を与えると、途端にパニックになります。経費を削るだけの、ほとんど白痴に近い行動に走ります。何をどうしたら利益を生み出せるのかがわからないのです。
 こういう人は、解法を覚えるだけの思考パターンを繰り返すことで、そうした思考の仕方が習慣となり、その習慣が性格にまでなってしまっています。社会人になる前に、直す機会を失っているのです。習慣化した思考パターンは、堅い回路として脳に刻み込まれてしまうようです。私は脳科学者でも何でもありませんが、観察しているとそういう風にみえるのです。

【硬直脳の行く末⇒管理職になるとどうなるのか】
 現実の問題には決まった解法はありません。たとえば、長期計画が決定され、来年度「君の部門で1億円の利益をあげろ」と年度計画の具体的な部門目標を提示されたときに、脳が硬直化した人は対処の仕方がわからなくて、高い頻度で鬱病になりるます。「利益を1億円増やす」という数字の上では具体的で、達成方法に関してはひどく抽象的な目標に決まった解法があるわけではないのです。今までの経験がまったく役に立たない数学の問題は完璧に解けたのに、現実の問題は解けないどころか、どのように対処して好いかまったくわからない。現実は決まった解法のない問題だらけですから、臨機応変な柔軟な思考が要求されます。
 「覚える」だけの学習を繰り返した人は民間企業人には向きません。前例を踏襲するだけでよしとするような職種が向いています。

【話題の陰山方式対算盤】
 陰山方式が話題になっていますが、小学生には有効な勉強法ですが、中学生以上に有効な勉強方法とは思えません。典型的なパターン学習です。昔、四谷大塚テスト全国2位の生徒を東京渋谷の進学塾で個人指導したことがあります。すごい勢いで問題を解きますが、解法を覚えていて、パターンに当てはめて解いているだけで、頭をあまり使っていないようにみえました。こういう生徒にとっては、既知の解法パターンを適用するだけで解ける問題は、脳に負荷がかからないのでしょう。脳がこういう思考パターン(ほとんど休止状態)に慣れてしまうと、それが習慣化しフル回転しない脳がつくられてしまいます。表面上は一生懸命に勉強しているように見えますが、実際はワンパターンのゲームを繰り返しているのと変わらなくなります。
 百升計算よりも日本の伝統文化である算盤のほうがはるかに優れています。根室の子供たちの半数ぐらいが昭和30年代はそろばん塾に通っていました。だから、中学1年生の60%が基礎計算に問題を生じることなどありえませんでした。繰り返しますが、算盤のほうが遙に効果が高い集中力でも計算力でも、算盤を日本の子供たちが習う限り基礎計算力は世界一です。ところが、いま小学校では算盤を教えていません。そろばん塾へ通う生徒も少なくなりました。基礎計算力が落ちるわけです

 ・・・それではこの稿の結論です。
 脳は繰り返されることに慣れてしまいます。覚えるだけの学習を何年間も継続すると、そういう脳になるのは理の当然でしょう。陰山方式もパソコンによる学習も、その欠点をよく理解した上で、弊害が小さくなるように工夫して生徒に与えないと、社会人になってから大きな副作用となって生徒自身の成長を阻み、ときにはノイローゼによるサラリーマン生活の破綻を招くことにもなるのです。解法を覚えるだけの高速学習だけはニムオロ塾はやりません。その副作用の大きさを35年間いくつかの上場企業で働く中で、上司や同僚や部下の貴重な実例から学びとったからです。お陰様で、生徒一人ひとりがサラリーマンになったら20年後にどのようになっているかがだいたい見当がつくようになりました。

【刹那主義的な考え方の行く末を案じる】
 「学生時代は楽しければ好いんだ」という声が聞こえますが、そういう人はそれなりの人生を歩むことになります。自分の人生ですから、それも善しとしましょう。世の中の厳しさをかみ締めることになるでしょうが、そこで気がついて成長するしかありません。ぜひ、コヤシにして一回り大きな人物へ成長されることを祈ります。「成績がよければそれだけで好いんだ」という人も似たようなものです。惻隠の情のない、薄っぺらな大人があなたたちのの周りにもいるでしょう。
 気がつかない人もいます。そのような人は成長できないだけのことです。年輪を重ねてきてこういうことがようやくみえるようになりました。わたしも若いうちはわかりませんでしたから、年寄りの戯言と聞き流してくださっても結構です。若かりし頃は、トラックバック(#14の「期末テスト(3)」)した方とそう大きな違いはなかったと思います。でも一生懸命に生きていました。いまも人生を三期に分け、最後の時期を駆け抜けたいと思っています。三期とは「学習のとき」「仕事のとき」「社会貢献のとき」です。すっぱり切り分けられるわけではありません。どこにより大きな比重を置くかの問題です。いろいろな人に助けられてここまでこれたのですから、自分にやれることをやって駆け抜けたいと思います。

  

 


高速学習の効果⇒頭がよくなってしまう(#1) [High Speed Learning]

根室の生徒たちが東大受験をするとして、合格者の最大値はどれほどでしょう考えてみてください。

実績は50年間にたった二人です

わたしは年間20人受験可能だと思います
そしてその70%の合格が根室の子供たちの潜在的な能力を引き出せた場合の最大値と考えています。毎年、北大医学部合格者を出せたら、二十年後の根室の医療問題は、少なくとも医師不足ということだけは避けられます。それどころか、全国一医療機関が充実した町にすることができるかもしれません。

何を根拠にそのようなことを言うのかと思われるのではないでしょうか。

 日商簿記三級に中学生で合格したN君と同程度の潜在能力を有している生徒(三年生)がKe中学校には5人いますHa中学校にも同程度いることが確認できています。ここまでは事実です。
 Ko中学校にも、郡部にも同数程度いるものと思われます。つまり1学年当り20人いることになります。

 これら20人の生徒を首都圏を上回るような教育環境で鍛えることができれば、東大合格者を毎年二桁にもっていけます。それには塾と学校それに加えて行政との連携も必要となるかもしれません。
 
 具体例で説明させてください。シャイなN君、例に出してごめんなさい。根室の将来のために君の学習過程を公開させて下さい。きっと何人か後に続く者が現れます。
 N君は中学1年の春からニムオロ塾で勉強して、三年目です。学習速度が通常の生徒の2倍程度あるので、彼の学習スピードに合わせた個別指導をしました。その結果、英語は2年間で首都圏の私立一流校受験用問題集を終わり、今春からケンブリッジ大学発行の300ページの中級レベル英文法問題集をやっています
 一般的には海外留学したときに語学学校で使う問題集で、もちろん全文英語で書かれたものをテキストに使っています。数学は数1とAを終わって数Ⅱをやっています
 高校入学時点で英語は高校の範囲を超え、数学は数Ⅱを完了しているでしょう三年間、受験勉強に専念できる余裕が確保できます東京の有名私立の進学校では2年の前期で高校の範囲を終了するのが標準スケジュールですから、それよりも一年速い。東大受験も哲学書や簿記の専門書を読破しながら、余裕をもって有利に戦えるとは思いませんか?

 なぜこのケンブリッジ大学から出版されている問題集を使ったのかには二つ理由があります。ひとつは自分の娘が高校生のときにこの問題集を使わせた経験があったからです。この問題集をやらせてみたら、日大付属高校で450人中トップになったことがあります。都立の進学校、八王子東高校(毎年東大合格者を10人弱出しています)への進学は実力的に無理でした。それでも日大付属高校では学年トップの成績をとることができたのです。
 ジェンナーの種痘は自分の子供ではなく他人の子供に試して安全性を確認してからから自分の子供に試したのが史実のようですが、この問題集の効果は自分の子供で確認済みだったので、学習速度の速い中学生にこの問題集を使ってみました。やれるんです、充分に。
 もう一つの理由は、英字新聞を読むためには基礎的英文法の知識が不可欠だからです。通常の受験参考書で勉強しても英字新聞記事は容易に読めるようにはなりません。受験参考書には、ひねくり回した特殊な事例やありえない書き換え問題が混ざって出ているので、それらを判断できる「選択眼」が育っていない段階では、英文を読むために必要な文法知識が何かがわからなくなります。だから、英字新聞の記事を読むために素直な英文法問題集が必要で、そのために学参物ではなく、ケンブリッジ大学発行の中級レベル英文法問題集を採用しました。
 Ha中学のIさんも高校受験用問題集を終わって10月からこの問題集にトライしています。2ヵ月で15ユニットを消化しました。全部で133ユニットあります。N君はすでに105ユニットを終わっています。たぶん年内に全問題を解き終わっているでしょう。この時点で英文法は関する知識は大学生レベルに達しているでしょう。時事英語の授業に昨日から出席しているので、半年後が楽しみです。英文法の知識は実例文をたくさん読むことで磨かれます。単なる知識としての英文法では役に立ちません。剣道にたとえると、実際の戦場で真剣を手にした戦いを積むことになります。道場での竹刀での練習と違って、実例文で切りあうのですから、飛躍的に実力が上がります。1年後には首都圏のトップレベルの生徒たちと互角以上に戦うことでしょう。とくに大学入試のために英字新聞をテキストに採り上げているわけではありませんが、高校に入ってから模試の成績が実力の一端をを証明します。
 きちんと英字新聞が読めれば、専門分野をもったときに、原書の専門書を読めます。つまり、高校のうちに大学院入試レベルの英文読解力が養えます。経済や医学の専門書も英字新聞も、修辞法の点ではレベルに差がありません。興味を持ったらどのような分野の専門書でも速く精確に読みうるような基礎的英語力を鍛錬するためのトレーニング講座が「時事英語」授業です。
 受験問題集ではどんぐりの背比べになり、飛躍的な実力向上が期待できません。生徒の能力開発にどのようなテキストを使うかが重要です。成績上位の生徒の能力をさらに飛躍的に伸ばすために、他の塾でも是非この問題集を採用して欲しいと思います。 
 英文法能力の向上だけでは配点が50%ある長文対策にはなりません。長文読解能力は長文を読むことでしか育ちません長文といっても、実際にはパラグラフで10ほどしかありませんので、文章としては非常に短い。そして大学受験に出てくる英文はネイティブの中学2年レベルです。大人のインテリを対象とする「高級紙」である英字新聞のほうが格段にレベルが高いのです。これが読めればあらゆる分野の専門書が読めるようになります。もちろん、背景の専門知識、すなわち専門用語を身につけての話ではあります。英文法の知識は新聞英語の読解トレーニングと並行することで、相乗的な効果が生まれます。多数の英文法運用の実例が英字新聞記事です。文法実例の宝庫といってもよいでしょう。ケンブリッジの中級レベル英文法問題集で培った英文法力を英字新聞記事で磨くことになります。「読解修行」を続ければ、書き手の立場になってある程度読めるようになりますから、作文能力も向上します。
 ニムオロ塾では長文の正解率を90%以上に上げるために、英字新聞"Japan Times"の記事をテキストに使っています。今年は年初から環境問題関係の記事を選んで採り上げてきました。国連のIPCC(気候変動に係る政府間パネル)が5月に最終報告を出しました。国際感覚を英字新聞の記事を通して磨いてもらいたいと思いシリーズで採り上げていました。
 昨日から、9月に掲載された北方領土関係(44パラグラフ)の記事を採り上げています。択捉島蕊取村の山本さん(79歳)の終戦前後の話し("Nemuro raid survivor longs for homeland"Sep. 23, 2007)がA3サイズで大きく載っています。英字新聞記事を使った時事英語講義を4年間やってきましたが、ジャパンタイムスで北方領土問題がこんなに大きく採り上げられたことは初めてでした。
 ついでに言いますが、この山本さんのお爺さんの兄弟は黒田清隆の副官をしていた人です。山本さんは択捉できれいな東京山の手の言葉を話していました。おそらくは山本さんのお爺さんも東京で高級官僚だった可能性が高い。兄弟が黒田清隆の副官ですから薩摩出身でしょう。蕊取村の村長さんは山本さんのお爺さんが札幌へ根回しして決めていたようです。根室の町長さんはそのようなことを知らずに、山本さんのお爺さんが陳情に来たのを袖にしたことがあるそうです。「無礼な奴だ」とカチンときたお爺さんはそのまま汽車で札幌に行きました。当時の町長は任命制ですから本庁から指示電報が届いて慌てたでしょう。汽車で根室に戻ってきたときには役所は大変だったでしょうね。これ以上は書きません。わたしの推測が混じりますから。
 でも薩摩藩出身で、完全な東京山の手の言葉を話す兄弟が、黒田清隆の副官と択捉島蕊取村の住民として隠然たる力を保持していた事実は、背景に面白い物語がありそうです。山本さんのお爺さんが黒田清隆の副官をしていたことは古い北海道新聞の記事に名前が載って紹介されていました。その記事には兄弟が択捉にいることはもちろん一言も触れられていません。西南の役が謎を解く鍵かもしれません。

 脱線が過ぎましたね。英字新聞記事をテキストに使う時事英語授業の話しでした。ジャパンタイムスはいわゆる「高級紙」に属しておりゴシップ記事満載の「タブロイド版」とは読者層を異にしています。「高級紙」はインテリしか読みません。読めないといったほうが精確でしょう。日本の新聞よりも英字新聞は記事が専門的です。その記事に関連する分野をその道の専門家が専門用語を遠慮なく使って書くことが多い。
 英語の弱点は、専門分野についてそれぞれ専門用語を数百は知らないと理解できないことです(私の学生時代の経験ですが、時事英語の授業で前日の英字新聞の社説をテキストに使っていました。いまでも覚えていますが、foreign exchange rateを経済学のバックグラウンドがない担当教師は「外国交換比率」と訳してしまいました。これは専門用語でして「外国為替相場」と訳します。会計学科の生徒には常識でも、時事英語担当教師は英文科出身でしたので、経済記事になると専門用語の誤訳が目立ちました。採り上げる記事について、日本語で専門知識を持っていることが時事英語を教えるための必要条件です)。たとえば、医学用語はラテン語やギリシャ語の接頭辞、語幹、接尾辞から作られていますが、いまではギリシャ語やラテン語をやる学生は皆無でしょう。それゆえ、意味の推測がつかないのです。そして書き言葉は修辞法がこっています関係代名詞の省略が多い。3つや4つの関係代名詞(省略されたものを含めて)のある文が結構な頻度で出てきます。高校の教科書をざっと見てみましたが、関係代名詞がふたつある文までしか載っていませんでした。つまり高校の教科書の範囲を超えた複文の多いことが大人を対象にした論説文の特徴ですそれに加えて、話し言葉とは語彙数がまるで違います。たとえば、同じ意味の言葉の言い換えが機関銃のように出てきます。慣れると見当がつくのでかえって読みやすくなるし、同じ意味でこんな語彙があるのかと語彙強化に役に立ちますが、最初のうちはとまどいます。本をよく読むネイティブは語彙数が増えます。日本人でも同じことです。英文では語彙数の多いことが教養人であることの証になっています。かくして、医学は医学の専門用語を経済は経済学の専門用語を会計は会計学の専門用語を知らないと記事の内容が理解できません。
 これに較べると日本語は便利にできています。基本漢字の意味を知っていればあらゆる分野の専門書を理解することができますこれは他の言語に比べて大変有利です。それ相応の努力は必要です。
 そのようなわけで、英字新聞記事を理解するにはネイティブでも、大学卒業程度の教養が必要で、専門記事になるとその分野の専門知識が不可欠であるということです。だから、英字新聞の記事が辞書を引いてヨチヨチ歩き程度に読めるようになっただけで、ネイティブ中学2年生レベルのセンター試験の長文は90%以上正解できるのです。200点満点で180点以上取りたい人には有効なトレーニングです
 根室高校普通科学年30番程度の成績(駿台偏差値で50弱)ですと、辞書を引いてなんとか予習してこられるようになるまで、1年から1年半かかります。でもそのときには偏差値が駿台模試で15、進研ゼミで20程度上がっているでしょう。センター試験の長文問題が「お子様ランチ」にみえてしまいます。 

 採り上げる記事は、一般的な教養を高めるものや、日本の伝統文化に係る記事根室の子供たちの将来に係る問題をとくに選んでいます。たとえば、タンカー座礁による海洋汚染、中国の水不足、ガソリン価格高騰と経済、地震と原子力発電所、お酒の醸造、三宅島噴火の島民のその後、年金問題、高齢化社会などなどです
 その一方で、わたしの専門分野は、高校生には難しすぎますからなるべく採り上げないようにしています。経済やコンピュータ関係、会計基準に係る問題、医学・医薬など、大学ゼミのレベルになってしまいます。たまには、ちょっとだけ、採り上げることはあっても・・・

 「高級紙」であるジャパンタイムスの記事を教材に使うことで、大学入試程度の長文問題は90%以上の得点が可能になります。駿台模試偏差値なら65超え、進研ゼミなら70を超えるでしょう。
 そのためには、1年くらいの修業期間が必要です。一生懸命に辞書を引いて予習を積み重ねれば9ヶ月ぐらいでそうした領域まで自分の実力を向上させることができるでしょう。しばらくの間は、学校の英語なんか放り投げる覚悟をもって取り組むくらいの気迫が欲しいですね。はやく偏差値65超えを実現することです。その世界に突入してしまえば、学校の英語試験は1~2時間程度の復習で学年トップがとれるようになります。

 ついでにもうひとつ。学校の教科書や時事英語で採り上げたテキストを毎日繰り返し音読してください。毎日欠かさずです。一年たったら自分の力に驚くでしょう。
 すぐには効果は出ません。継続は力なりです。ひたすら内容を理解している英文の音読を繰り返してください
 当塾で採用しているケンブリッジ大学発行の英文法問題集には音読CDが付属しています。一度、このCDでも暇を潰してみてください。自分にあったCD教材を自分の耳で見つけることも大事なことです。

 自分の目で見て、自分の耳で聞いて-つまり体験して-実体験の中で考え選択することが大切です。社会人になったときにこうした経験の積み重ねがものをいうことになります。業種のまったく異なる上場企業3社や役員としての子会社経営、300ベッド弱の療養型病床群の病院常務理事として仕事をして得た経験智の一つです。
 

 ニムオロ塾の英字新聞記事を使った長文読解トレーニングは楽しいぞ! (~o~)


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