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#3667 社会と数学と英語が教科書終了:最速の快挙 Dec. 22, 2017 [データに基づく教育論議]

 市街化地域のC中学校、なにやら大きく変化の兆しあり。3年生の話だが、先週、社会が教科書全部を終わった、そして今週数学が教科書全範囲を終了。理科もあと少しだという。英語は1~9章全部を終わったが、最後のところにある extensive reading 三本が終わっていない。最近、ここに手を付けずに終わらせる学校が増えた。高校入試には長文が多いのだから、ぜひ授業で消化してもらいたい。

 すごいことだ、故郷に戻って15年、はじめて12月に教科書全部を終わった学校がついに出現した、マネジメントの成果だ。学校は中小企業、中小企業の業績はオヤジ次第でどうにでもなるというのは民間企業の話だが、学校のマネジメントも例外ではない。校長先生、ありがとう。


  B中学校の生徒が、11月下旬に平成22年度の入試問題でわからないところがあると問題を持ってきた。裁量問題の大問6の問2の問題だった。問題文を読んだら、確率と三平方の定理と平面座標、三分野の複合問題だった。学校の授業は三平方の定理にまだ入っていなかったので、そこに入った後でやろうと告げた。この生徒には、問題を分解して、基礎から丁寧に教えないと、答えを覚えるだけになってしまう。

 根室高校普通科は裁量問題だから、この生徒のように複合問題を11月下旬方やっている生徒が少なからずいる。そうでなければ入試に間に合わないからだ。市街化地域の3校全部が、12月中に受験五科目の教科書を終えてもらいたい。1月からは三年分の復習と複合問題対策に充当してくれたら理想的だ。

 12月中に時期に教科書全範囲を終えた科目が複数出ただけでなく、理科も終了寸前まで進行している、C中学校の各教科担当の先生たちの快挙である。

 いい仕事をして、いまごろ達成感を味わっているのではないか。


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#3659 根室の中学生の学力低下を道外の人はどうみるか?(2) Dec. 12, 2017 [データに基づく教育論議]

  ハンドルネーム麒麟さんが再度投稿してくれたので、前回の続編をアップします。読んでみてある重要なことに気がつきました。地域医療と過疎化にあらがう移住促進に関係しています。稿を改めてとりあげます。
 少し追記し、青字にしておきました。

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この度はこちらからの依頼に対してデータをあげてくださったことに対して御礼を申し上げます。
私は「地域によって学力差がある現実」を伝えることも、地方の子供に対して危機感を芽生えさせるために必要だと考えています。札幌圏内の某塾のサイトで、札幌及びその周辺の公立中学40校の2017年9月実施学力テスト総合Aの学校別平均点データをまとめたファイル(公開されているお知らせ、通信の類のものです)がありました。そのデータによると、40校のうち1、2、3番目の中学はそれぞれ185点、171点、170点で10番目は153点、20番目は143点、30番目は126点、40番目は109点というものでした。学力試験による選抜のない公立中学でなぜここまで平均点に差が生まれるのか?疑問を持った私は1番の中学と40番の中学について、各学校の評判・クチコミについて書かれたサイトで調べてみました。(ここではこういったサイトの信憑性や、親の所得と子供の成績の相関に関する議論は割愛させていただきます。)
すると、試験の得点以上に雲泥の差としか言いようがないものを目の当たりにしました1番の中学では「学力が高い、周囲のレベルが高く自然と上位の高校を目指すようになる、教育熱心な親・指導熱心な教員が多い、いじめは聞かない・少ない、真面目な子が多くモラルがしっかりしている」、40番の中学では「素行・生徒の質が悪い、低レベル校への進学がほとんどで良い高校への進学は非常に少ない、授業中うるさく問題行動も多い、いじめも多い」という意見が多く見られました
ただ、40番の中学は「自分たちの状態が相対的に非常に悪い」と気づいている生徒・保護者が一定数いるという点でまだ救いがあります。それに対処する方法を考えることも出来るからです。本当に問題なのは「40番の状況(平均点)が普通の状態である」と認識する生徒・保護者が大半を占めてしまうことです。そうなると、水は低いところに流れていくので崩壊は加速的に進行しています。それを食い止めるためには「自分たちの状況は危機的である」ということを明確なデータをもって訴え続けていくしか打開策はありません。これは学力低下の問題に限らず、世の中の諸問題に共通して言えることです。
by 麒麟 (2017-12-10 21:32)
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麒麟さん
 札幌の状況を調べてくれてありがとうございます。釧路の公立13中学校も最低レベルのところで110点くらいですから、根室の市街化地域の2校がいかに学力が低いかわかろうというもの。でも、根室にいれば生徒たちの大半がそういう現実がわからないのです。親も生徒たちも学年順位を基準に学力を判断しています。
 学年5番目は五科目合計300点満点の学力テストで200点よりもだいぶ低い。200点だと高校生になって、進研模試の偏差値が45-48程度です。1学年50-60人の規模で上位10%である学年5番で全国平均に達していない。
 北海道教育文化協会の学力テストは罪が深い。全道平均値すらないのですから。偏差値があれば、全道の中での生徒一人一人の位置がわかるし、自分の通う学校がどの程度のレベルなのかも知ることができますまともな業者へ替えるべきです

 生徒たちにこうした重要な情報を渡さずに、目隠ししたままで、高校へ進学させる。高校へ入学して、7月に進研模試を受験して初めて全国規模で自分の位置を偏差値で知るのです。

 今年度の根室高校普通科の進研模試数学平均点は21点でした、百点満点で21点です。お話にならない。
 そういう状況下にありながら、シラーっと高校入試で進学校対象の裁量問題を採用している根室高校やそれを認めている北海道教育委員会もいけません。
 よってたかって、根室の子供たちをだめにしているように見えます。
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>本当に問題なのは「40番の状況(平均点)が普通の状態である」と認識する生徒・保護者が大半を占めてしまうことです。そうなると、水は低いところに流れていくので崩壊は加速的に進行しています。それを食い止めるためには「自分たちの状況は危機的である」ということを明確なデータをもって訴え続けていくしか打開策はありません。これは学力低下の問題に限らず、世の中の諸問題に共通して言えることです。
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 同感です、だから、データを挙げながら、学力低下の現状を訴え続けてきました。私塾をやっている限りは書き続けます。いつか、教育関係者がこぞって低学力化の進行をとめるべく動き出すことを祈りながら。
 それが大人の義務です。
by ebisu (2017-12-10 22:01)
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*#3657 成績上位グループに難易度の高いプリント: B中学校数学 Dec. 9, 2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-12-09

 #3658 根室の中学生の学力低下を道外の人はどうみるか?(1) Dec. 10, 2017
h
ttp://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-12-10#comments



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#3658 根室の中学生の学力低下を道外の人はどうみるか?(1) Dec. 10, 2017 [データに基づく教育論議]

 

根室の中高生の学力がこの数年間下がりつつあることをデータで論証しながら書き続けてきた。こういう状況を道外の人たちがどう見るのか、外部の目に映った根室の子供たちの未来がどのようなものなのかご覧いただきたい。
 ハンドルネーム「麒麟(キリン)」さんが#3657へ投稿を寄せてくれたので、本欄へアップして紹介する。

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過去のブログを拝見する限りで、C中の201611月の中2平均は230点のようです。その生徒たちの今回学力テスト総合C300点満点で100点ということだと平均184点の今年の二年生が来年3年生になった時、学力テストで100点を切る状態が常態化、総合で90点、10点を切る科目が出てもおかしくないと考えられます

 これが何を意味するか。筆記試験に合格することが必要なまともな学校に入ること、職業につくことが困難な生徒が大量に発生するということですそういった生徒は厳しい労働環境の中自活すらままならない安い賃金で働くことを余儀なくされる、悪魔に魂を売るような道におちてしまう、親に寄生し続けるリスクがぐっと高まります

 そういったことは多くの中学生はおそらくきちんと理解していません。現実として見えているのは、自分はどのランクの高校なら進学出来そうか、ということでしょう。それも、進学する高校によって自分の未来が大きく変わってくるという危機感が多少なりともつかめていることが前提です。定員割れの高校しか存在しない地域では、高校受験が学力低下のストッパーとして機能しません。勉強しなくても、(地域では)まともな高校に入れるのなら平均的な中学生は勉強しません
 
そして、高校を卒業する、その時になって初めて現実に直面します。既に手遅れです
 
地方では子供に勉強・学力・学歴の大切さをきちんと伝えられる大人は多くありません今後もその割合はぐっと減っていくでしょう。
 地方の衰退は、産業や人口に関する統計数値以上に、地方に残る人材の質の低下の問題が深刻であると思われます。そういったものが数十年後の地方崩壊を現在の予測よりいっそう加速させていきます。このように考えると試験の平均点の急激かつ大幅な低下は、数十年後の未来からの重要な警告といっても過言ではないでしょう


by 麒麟 (2017-12-09 20:02)

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麒麟さん

2016年のC中学校2年生の11月9日の学力テスト平均点は223.6点でした。それが3年生になって2017年11月9日の学力テスト総合Cでは100.8点(300点満点)です。
同じ順序で、B中学校は2016年246点、2017年102点です。

B中の現在の2年生の五科目平均点が184.5点ですから、ご指摘のように来年の学力テストの平均点は90点すら危ういといえます。

>これが何を意味するか。筆記試験に合格することが必要なまともな学校に入ること、職業につくことが困難な生徒が大量に発生するということです。そういった生徒は厳しい労働環境の中自活すらままならない安い賃金で働くことを余儀なくされる、悪魔に魂を売るような道におちてしまう、親に寄生し続けるリスクがぐっと高まります。

じつはすでに20代後半から30代で親に寄生している「大人」が増えています。これが5年後には激増することになります。

>高校を卒業する、その時になって初めて現実に直面します。既に手遅れです。

その通りですが、学校も根室市教委も市長も市議会も学力問題に関心が薄いのです。

>地方では子供に勉強・学力・学歴の大切さをきちんと伝えられる大人は多くありません。
今後もその割合はぐっと減っていくでしょう。地方の衰退は、産業や人口に関する統計数値以上に、地方に残る人材の質の低下の問題が深刻であると思われます。

これもその通りで、地元に残った人材の質の低下がすでにいろいろな分野で問題を生じています。問題を指摘する人材も、それを解決しうる能力をもった人材も激減してしまっています。
学力テストデータの示すところは、それがもっともっと深刻化するということです。

>このように考えると試験の平均点の急激かつ大幅な低下は、数十年後の未来からの重要な警告といっても過言ではないでしょう。

企業経営者や教育関係者がもっと子供たちの学力低下に関心をもってもらいたい。
by ebisu (2017-12-09 20:30) 
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差し支えなければB中2年11月実施の科目別平均点及び得点分布を分かる範囲でよろしいですので教えていただけますか?
by 麒麟 (2017-12-09 21:52)  
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麒麟さん

了解。
いまデータをEXCELへ入力したところです。
本欄へ追記します。
入力して、データ処理にミスのあるらしいことが判明しました。五教科合計データの人数は55人ですが、科目別にみるとそれよりも少ない人数になっています。個人別のデータを合計して、55人で割って五科目合計平均点を算出したようです。
本欄へ張り付けて説明します。

by ebisu (2017-12-09 23:12) 
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わたしは根室高校を卒業してから運よく大学、大学院へ進学し4業種の企業で働いた。小学生低学年から家業のビリヤード店で遊び始め、ビリヤードの上手な小さな子男の子がいると評判になり、楽しくて大人の相手をしながら店番を手伝うようになり、高校卒業までビリヤード三昧で暮らした。北海道新聞「卓上四季」と「社説」は小4のころから店を手伝いながら暇を見つけて読んでいた。当時は根室から東京の大学への進学など夢のまた夢、経済的によほど裕福な家でないと考えられなかった。ビリヤードのマスコットボーイは現実をよく見て、公認会計士になろうと決意し根室高校商業科へ進学、独学で公認会計士二次試験7科目の受験勉強を始めた。中学の担任だったy本幸子先生は高校進学相談で2度おふくろを学校へ呼んで、「この子は大学へ進学する子だから普通科へ行かせるべきだ」と説得してくれた。今年亡くなられた鶴木俊介先生は、小学校5・6年生の時の担任だが、何か叱られるようなことをして職員室へ呼ばれたら、「これを読め」と『リア王』を貸してくれた。それからその手の本を読み漁った。あれがなければ、中学時代のSF小説の濫読期がなかったかもしれないと思うと、天が使わしてくれたように思える。中学生の時にも高校生の時にもよい担任に恵まれたから、つくづくついていると思う、ありがたい。「公認会計士になりたいと本人の希望なので、それには商業科だと本人が決めてしまっている…親の意向ではありません」とおふくろは「あのときはなんと説明してよいやらほんとうに困った」と言っていた。
 経済の高度成長の時代だったし、根室の人口も5万人近くになっていたから、家業のビリヤード店と居酒屋はどちらも繁盛して、経済的な状況が変わった。高校3年生の12月になって、オヤジに「大学へ行っていいか」と訊いたら二つ返事でOKが出た。
 わたしは二つの店の常連さんたちに大学へ行かせてもらったようなもの。だから、50歳を過ぎたら故郷へ戻って、何かの役に立ちたいと思っていたのである。
 時代がよかったので、転職するたびに会社の規模が大きくなったし、3社の株式上場にも仕事を通じて関与できた。そういうわけで、通算35年間東京暮らしだったので、麒麟さんの言うことがよくわかる。低学力だと都会で働くのは容易なことではない。学力が低ければ、スタートは小さな企業で低賃金、身分も収入も安定しない、そこから這い上がるのは容易なことではない、都会生活はとっても厳しいのだ。おいしい食べ物も、こじゃれた居酒屋、レストランもたくさんある、時代の先端の商品があふれているのに、お金がなければつらさは倍加するだろう。

 団塊世代は働く気になれば、中小・零細企業をいとわなければ正社員で働く場所があった。ところが、世の中はがらりと変わって非正規雇用が40%を占めている、新卒ではもっと比率が大きいだろう。非正規雇用は正規雇用の4割程度の年収だから、嫁をもらっても一人の稼ぎでは暮らしていけない。非正規雇用同士が結婚して二人で働いたら、子供が生まれたときに経済的に破綻する。親は根室、自分は都会ということになるから子育てで困ったときに親の手助けも当てにできない、暮らしにくくなった。

 安倍総理は「働き方改革」なんて声高に叫んでいるが、おぼっちゃま育ちで、こうした普通の暮らしが視野に入っていないのだろう。ちゃんとした経済ブレーンをもたないから頓珍漢なことが多い。

 

*#3657 成績上位グループに難易度の高いプリント: B中学校数学 Dec. 9, 2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-12-09

#3659 根室の中学生の学力低下を道外の人はどうみるか?(2) Dec. 12, 2017 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-12-12

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#3657 成績上位グループに難易度の高いプリント: B中学校数学 Dec. 9, 2017 [データに基づく教育論議]

  B中の三年生が小さなプリントを2枚もってきた。難易度の高そうな数学の問題が載っていた。分野は「円と円周角/中心角」なのだが、8題中6問がわからなかったというので、質問を受けた。授業の終わりのほうで先生がざっと解説したようだが、呑み込めなかったという。
  弧の長さと円周角は比例関係がある、そこは教科書にあるから、慣れればいいだけ。円に内接する四角形の性質を利用すれば、問題を解く手がかりが見つかるが、高校の範囲である。勘のよい生徒は、教えなくても内接四角形の対角の輪が180度であることにすぐ気がつく。発展的内容として教えていいはずで、生徒が聞き漏らしたのだろうか。
  難易度から判断して、おそらく、どこかの私立高校入試問題からの採録だろう。道立高校入試には出題されない種類の問題だった。

  この生徒は2週間前に平成22年度(?)の入試問題の「大問6」が解答を見てもわからないので解説してほしいともってきた。平面座標と三平方の定理と確率の複合問題である。3分野の複合問題はわたしの分類ではCクラスの難易度。三平方の定理は学校ではまだやっていないから、そこをやってから説明するから、そのときにもう一度もってきて質問するようにと伝えた。三平方の定理の基本問題を一通りやってからでないと、解説しても理解できないだろう。
  根室高校入試には裁量問題が使われているから、そろそろこうした複合問題にトライしないと間に合わない。定期テストで、3分野の複合問題は見たことがないから、生徒は独力でやらざるを得ない。教科書全分野を終わるのは、早くても1月末だから、生徒たちは1か月しか複合問題にトライする期間がない。これでは3分野複合問題はアウトだ。
  1月末までに教科書を終わればいいというのは、最低限のことで、できれば12月中に教科書を終えて、複合問題の演習を授業でやってもらいたい。根室高校普通科は裁量問題なのだから。

  ところで、学力テスト総合C(11/9実施)のB中3年生の数学平均点は14.5点(60点満点)、20点以下が56人中40人だから、71.4%を占めている。この生徒たちは3分野の複合問題は学力的に無理だろう。2分野の複合問題を2か月くらいみっちりやってあげたら平均点が伸びる。
  根室高校普通科ひどくレベルが低下してしまったが、なぜか裁量問題を採用している。10年前は150点でも不合格だったが、根室西高校の廃校が決まってからは合格最低点の底が抜けてしまった。五科目合計点が50点でも合格できるだろう。
  五科目合計点で100点以下は不合格とすべきではないのか、まったくやる気のない生徒を公立高校で受け入れる必要はないとわたしは思う。甘やかしてはいけない、高校が荒れることになる。

  B中学校の三年生担当の数学の先生が、上位1割の成績の生徒に難易度の高い問題プリントを配布するようになったのは大きな改善である、拍手喝采したい。ちょっと難しすぎたかもしれない。8題中6問質問した生徒は、2年生の時は4回の定期テストで3回が90点越え、11月下旬の定期テストでも80点台だったから、上位10-20%の得点層である。B中の学年トップでも1時間で4問正解するのは無理そうだ。いい刺激になっただろう。

<定期テスト数学問題の難易度チェック>
 学力テスト総合Cの平均点(百点満点換算)と定期テストの平均点を比べる。
         C      定期テ    差
 B中: 24.2   60.7   +36.5
 C中: 18.2   40.2   +22.0

  数学に関しては、どちらの学校も定期テストの難易度が学力テスト総合Cに比べて著しく低い。とくにB中は定期テストの難易度がゆるすぎる。
  C中は難易度をだいぶあげたように見える。両校に共通する問題は低学力層へのテコ入れである。

<高校1校体制の弊害>
  今年度の入試から、根室西高校が募集を停止したので、根室高校1校体制になっている。だれでも入れるから、成績下位層に勉強をしない生徒が増えた。それは学力テストの平均点の低下にはっきり表れている。学力テスト総合Cの五科目平均点はB中学校が102.9、C中学校が100.8点である。いままで、100点を切った学校は見たことがないから、過去15年間で最低水準にある。
 気になって、B中学校2年生の11/9実施の学力テスト平均点を見たら、500点満点で184.5点、200点を大きく割ってしまった。この学年も勉強にやる気を失った生徒が増えた。

  学力上位層の枯渇化現象がどんどん進んでおり、それに加えて、高校1校体制でだれでも根室高校に入学できるから学力下位層のなかでまったく勉強をしない生徒が増殖している、その結果学年平均点がガンガン落ちていく。
  この子たちが、20年後30年後に根室の町を支える主力である。教育を軽視すれば町の未来がどうなるかは火を見るよりも明らかだろう。
 一番困るのはますます人材難にあえぐことになる地元企業経営者ではないか?地元企業が人材難で倒れていけば、根室の人口減少が加速する。10年後、20年後、30年後の根室の町は、いまわたしたちがなにをするかで決まってしまう。10年たってからあわてても手遅れ。自分たちの町の未来はそこに住む者が決めている。


<B中学校2年11/9の学力テストデータ>
 ハンドルネーム麒麟さんから投稿欄を通じて要請があったので、B中学校2年生の11/9学力テストデータを貼り付けます。
 EXCELへ入力して分かったのですが、五科目合計平均点人数合計と科目別の人数が一致していません。五科目合計点の分布表のほうは受験者数ではなくて、在籍人数かもしれません。

 
国語 56.2
社会 26.9
数学 31.6
理科 36.6
英語 33.2
合計 184.5

 「得点分布図」に記入してある人数を合計すると55人ですが、科目別分布表の人数を加算すると次のように一致していません。


<科目別得点分布>      
  国語 社会 数学 理科 英語
91-100 1 0 0 0 0
81-90 6 0 0 1 2
71-80 8 0 1 3 2
61-70 9 0 0 7 5
51-60 15 5 7 3 2
41-50 6 6 8 4 3
31-40 3 12 12 16 13
21-30 2 11 15 9 10
11-20 1 11 5 5 11
0-10 2 5 5 3 4
合計人数 53 50 53 51 52

 人数が科目ごとに異なっていますが、仮にこちらが実際の人数だとすると、科目別合計点は次のようになります。

    合計点 真の平均
国語 3091 58.3
社会 1479.5 29.6
数学 1738 32.8
理科 2013 39.5
英語 1826 35.1
合計 10147.5 195.3


 最初の表の平均点に55人をかけた数値が「合計点」です。それを科目別得点分布表の科目別合計人数で割ってだした平均値が「真の平均」です。五科目合計の平均値は、「真の平均値」を合計しています。

 在籍人数が55人だとすると、当日試験を受けなかった生徒が、科目ごとにバラバラなのもちょっと気になります。あとで受けさせたのも加算して科目別平均点を算出したと仮定すると、最初の表の数値は正しい。どういうデータ処理をしたのか、担当している方に確認しないことには、たしかなところはわかりません、悪しからず。


 3年前がどうだったのか、ご覧ください。C中は130点台だったのに、どうしてこんなに下がったんでしょう。市街化地域で断トツに学力が高かったB中学校は3年前もいまと変わらないほど学力が低下してしまっています。(12/10追記)
*#2900 学テ総合ABCで全国平均レベルはどれくらいの得点か  Dec. 10, 2014
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-12-10

*#2865 マルクスの労働観と日本人の仕事観:学校の先生必読 Nov. 13, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-11-13


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#3649 全国学力テスト管内別平均正答率分析 Nov. 29, 2017 [データに基づく教育論議]

  北海道新聞28日朝刊第三社会面に標記記事が載っていた。「全国学力テストの管内別平均正答率」が掲載されているが、元データは道教委のホームページにある。

 「全科目で全道平均を下回った日高、根室管内の中3」と書いてあるから、日高管内と根室管内は惨憺たる結果だ。13管内中の順位をピックアップする。

<小学6年>
 国語A   8位
 国語B   9位
 算数A 12位
 算数B 10位

<中学3年>
 国語A 10位
 国語B 13位
 数学A 11位
 数学B 11位

  小6は4項目の合計では13管内中10位、中3は11位。日高管内が最低で、宗谷管内が12位、ついで根室が11位となっている。
  項目別にみると中3は国語Bが13管内中最下位である。国語Aと国語Bの平均正答率合計値で比べても根室管内が道内最低であることがわかる。これが何を意味しているのかは、国立情報研究所の調査「中高生の読解力に不安」がこの記事の隣に乗っているので、根室の状況と比較しながら稿を改めて紹介する。学力全般を押し下げているのは「読み・書き・そろばん(計算)」の基本技能のうち、最も重要である「読み」の技能が全道最低というところにある、とわたしは見ている。

  さて、根室管内が日高と並び最低グループということはデータでわかったが、根室管内で根室の市街化地域の3校の位置はどうなのだろう?ありていに言えば、根室市は根室管内で上位にあるのか、平均値なのか、下位なのかということ。
  学力テスト総合B(10/11実施)のデータが参考になる。

   根室市柏陵中 113.9点
   根室市啓雲中 103.6点

  生徒がいないので光洋中のデータはない。データのある2校は釧路市内の13校の最低値(大楽毛中120.2、鳥取西中123.3)を下回っている*。中標津K中は130点台別海中央中は140点台である。根室の市街化地域の2校は根室管内の市街化地域の他校と比べると相当に低い。
*http://www.kitamon.com/cpek/datas/1611c.html
(五科目合計点が200点以上の生徒は10年前は各校10人前後いたが、柏陵中学校はゼロ、啓雲中は1人のみ、学力上位層の枯渇化現象が起きている。問題は学力下位層の膨張だけではないのだ。)

  別海中央の校長は厚床小学校で学力向上に実績のあった人である。根室市内でも学力向上で実績を上げた校長がいる。荒れた啓雲中学校の学力向上に努め、教員の協力を得て文武両道を協力に推進したS校長である。彼が赴任前の2010年にどれほど荒れていたかは、北海道新聞が取材している。弊ブログ#1307でとりあげた。学力を上げることで荒れた学校は静かになり、学力テストの五科目平均点が100点台から130点台へ伸びた。
  学校は中小企業である、中小企業はオヤジ(社長)次第でなんとでもなる。校長と数人の先生の連携があれば学校は劇的に変わる。

  根室の歴代教育長は8年の長きにわたって学力向上に無関心だったW氏のあとは道教育局から招いている。まるで根室の子供たちの学力向上をしてはならないような人選、根室という土地に対する愛着がなく、どの人も退任と同時にさっと根室を離れている。根室にいたのは教育長在任期間のみ。前任者のS山氏はわたしのブログを見てはいけないと発言した、教育行政にたいしてはきついことをしばしば書いているから気持ちはよくわかる。そのS山氏は基礎計算力をアップさせるために数人の先生の協力をえて基礎計算問題集「カルク」を作って市内の全中学生に配布した。その後ずっと配布を続けているが、最近2校の生徒たちに確認してみたが学校ではまったく使われていない、宿題にも出されていないから、生徒たちは異口同音に使ったことがないという。配布した後も根室市内の中学生の基礎計算力は落ち続けていることがふだんの学力テストデータではっきりしている。つまり効果ゼロなのだ、この教育長さんは問題集を配布しただけで基礎学力が上がると思ったのだろうか?現場では使われていないから、そろそろ配布をやめたらいかが?面子なんてどうでもいいでしょ、だいじなことは根室の子供たちの学力向上です。

 校長で学力向上に顕著な実績があった人あるいは現在進行形で学力向上を果たしつつある人が、わたしの知る限りでも2人いる、他に何人もいるだろう。どうしてこういうたち方を教育長にしないのか理解に苦しむ。

  道内13支庁管内で、根室の中3が11番目だということは全国学力テストではっきりした。「読解力」は道内最低である。小中学生は20年後には根室の町を支える主力であるから、このまま放置すれば、根室の町の未来がどうなるかはっきりしている。自分たちの町の発展の芽を自分たちで摘んでいるように見える。
 

<地域医療問題と教育への助成>
 二つ問題をとりあげる。看護師と医者の確保にかかわる問題である。私立根室病院では、この十年間ほど看護師の定年退職が大量に出て、確保がたいへんだった。看護学校へ進学した生徒たちへ、月額10万円の奨学金を助成する市条例ができて、その助成を受けた生徒たちが看護学校を卒業して市立根室病院に勤務しだした、その結果、深刻だった看護師確保問題は解消した。残る問題は医師不足であるこれも看護師と同様にやり方次第でなんとでもなるので、具体案を書いておく。
 市内で学力テスト学年トップ3は医学部進学が可能な潜在学力をもっていると考えていい、いまはそういう人材を育てそこなっているだけ。中学生の時から特別な環境を付与して育成すればいい。毎年3人受験すれば1-2人は合格できる。30年やれば30~50人が医者になって市立根室病院の運営を支えてくれることになる。医学部進学特別奨学金制度も市条例を作り、一人につき「学費+月25万円×72か月」(学費+1800万円)認めたらいい。ただし、大学在学中のアルバイトは禁止、勉学に専念してもらう。50歳までに5年間の就業義務を課して、返済免除。
 問題は小中高生の育成である。たとえば、学力テストで2回以上「根室市内3番以内」に入った生徒で将来医学部進学を志す者には、塾の授業料を市で補助したらいい。首都圏なら小学4年生から受験勉強スタートだから、小学生のうちに優秀な生徒を選抜するのが課題になる。
   週3日の個別指導で月5万円ならニムオロ塾でも5人まで受け入れ可能だ、他の塾とも相談してみたらいい。わずかな予算で根室の地域医療を支える人材を育成できる。ふるさと納税資金もこういうところにも使えばいい。根室の町の未来への投資である。現在出ている病院赤字年間17億円は全員常勤医でカバーできる体制を築けば5億円程度は圧縮できるだろう。夢の実現には10年20年の時間がかかる。やらなければそのままだ、いずれ根室の地域医療はつぶれる。

  看護師は地元の子どもたちに奨学金補助というインセンティブで育成体制ができあがった。つぎは、医師の番だ。町に住むわたしたちにできることを見つけてなんとかしよう、自分たちにできることは自分たちでしよう、工夫次第で根室の町は住みよい町にできる。

*道教委データ
http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/gky/gakuryoku.htm

--------------------------------------------
*#1307 教育再考 根室の未来 第2部 低学力④:荒れる中学校 Dec.19, 2010 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-12-19-1

 #3476 学力崩壊危惧ラインは学力テスト平均点でどの辺りか?(中学) Dec. 6, 2016 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-12-06

*#2865 マルクスの労働観と日本人の仕事観:学校の先生必読 Nov. 13, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-11-13

 #2899 問題のすり替え:数学問題文の漢字が読めないのは誰のせい? Dec. 9, 2014
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-12-09

 #2900 学テ総合ABCで全国平均レベルはどれくらいの得点か  Dec. 10, 2014
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-12-10


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#3645 学力テスト総合C:低下する五科目合計平均点 Nov. 25, 2017 [データに基づく教育論議]

 とっくに得点通知表が出ていたのですが、なんとなく記事を書くのをためらっていました。推移データを見てください。

      B中学校                       
          四月    総合A   総合B   総合C  
  国語   32.5    33.2    32.9  32.0
  社会   18.1    20.8    21.0    15.8
  数学   18.3    17.2    18.7    14.5
  理科   17.8    15.0    17.1    16.1
  英語   22.1    23.5    24.2    25.0
  合計 108.8  109.7   113.9  102.9
*総合Cの合計値が合わないが、得点通知表のママ。

     C中学校                       
          四月   総合A    総合B   総合C          
  国語   31.5    32.0    34.1    31.6
  社会   20.0    22.9    17.4    16.1
  数学   16.0    14.9    13.3    10.9
  理科   21.5    18.1    16.7    17.5
  英語   21.7    22.2    21.4    24.3
  合計 112.6  111.7  103.6   100.8
*合計点はどれもあわないが、得点通知表のママ。

  基礎学力の柱である「読み・書き・そろばん(計算)」、つまり国語と数学、そして五科目合計平均点に話の焦点を絞ります。国語はどちらの学校も32点前後を動いていますね、とくに問題がなさそうです。
  しかし、生徒たちの語彙力は落ちています。英語を母語とするネイティブが会話で使う語彙は3000、日本語は10000と言われています。笑うという言葉をとっても、「にににこ」「にこっと微笑む」「微笑み」「薄笑いを浮かべる」「冷笑する」「失笑する」「嘲笑う」「破顔する」「からから笑う」「ニタニタする」「にやける」「にんまり」「苦笑い」「腹を抱えて笑う」「大笑」「どっと笑う」「馬鹿笑い」「目が笑っていない」…といくらでも出てきます。このそれぞれのニュアンスの違いは日本人なら容易にわかりますし、日常使い分けています。擬音語擬態語も英語が350に対して日本語は1200ある*そうです。語彙数や擬音語・擬態語の種類の多さから判断すると日本人は英語圏の人たちよりも3倍以上も微妙なニュアンスを言葉で操りコミュニケーションしています。もっともっと日本語語彙を知り、豊かな表現を楽しんだらいいのだと思います。語彙数の多い文学作品を朗読する授業を小学生のうちからやってもらいたい。小学生のうちに日本語語彙を爆発的に増やすべきです。
 「よくきたね」「いらっしゃいませ」「ようこそお運びくださいました」、同じことを言っているのに使われるシーンや品が違いますね。ちょっとしたことですが、使い分けられたらすばらしい。親や先生に友達言葉で話しかけるなんて、下の下ですからやめましょう。恥ずかしいとだと思えるようになりましょう。

*豊田美加講演会(11/25 NHKラジオ放送より)
http://www.o-bje.net/events/detail/1852

  数学はC校が回を重ねるごとに平均点が落ちていきます。怖いくらいですね。今回は問題の難易度が少し高かったようです、B校も前回に比べて4.2点差下がりました。
  C校の数学はどんなに上手な授業をしても、通常の授業で平均点を上げるのは無理、放課後個別補習が効果的です。わたしのところではこの数か月でC校の3年生が3人、B中の2年生が2人入塾していますが、個別補習を実施しています。「苦手」「できない」という意識を払拭するのに数か月かかります。補習をやれば効果はあるのですが、補習を嫌がり来ない生徒もいます。5人のうち2人がそうですが、もったいないですね。塾は塾生の学力向上という役割を忠実に果たします。学校と塾は生徒の学力向上のための車の両輪です。
  問題演習、そして理解が不足している問題をピックアップして解説し、ときに質問に答えながら、生徒が自分の能力を否定する心の枷(かせ)を外せたらあとは勝手によくなります。わたしはそういう心の枷を外すのをお手伝いできるだけ、枷を外すのは生徒自身。ヒステリシス*、心にも慣性の法則が働いているから、それを変えるには何かきっかけが必要です、わたしはそれを作ってあげるだけ。自分がびっくりするくらいよい点数をとることが一番効くようです。それまでの自分とおさらば、「な~んだ、自分ってできるじゃん」。30点台の点数だった生徒が90点台を何度もとるようになり、たまに下がって75点をとると、「なにこの点数」って言ってます。点数の悪かった以前の自分をすっかり忘れてしまっているんです。そういう生徒を見るとこちらもハッピーになれます。(笑)
  3‐4人に一人くらいの割合でそういう極端な生徒が出てきます。生徒が本来もっている力を信じましょう。

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ヒステリシス: hysteresis 一般に物質や系の状態が、それまでたどってきて系に依存する現象。特に磁気ヒステリシスをさすが、他に、誘電分極や弾性体のひずみなどにもみられる。履歴現象。『大辞林』より。
--------------------------------------

 B校は五科目合計平均点が横這い、C校は毎回低下しています。どの学校も、一昨年までは回を追うごとにご科目合計平均点が上昇していました。根室高校に入学したい成績下位層が勉強し始めるからです。高校統合の影響でしょうが、成績下位層が勉強しなくなりました、それで平均点の底上げが難しくなった。やる気のない生徒が増えていますから、教えている先生がお気の毒。

  C校の数学はもはや担当の先生の問題ではありません。放課後補習体制を組んでも成績下位層は出てこない。学校管理職とPTAの協力体制が必要です。このままでは時間切れで、問題は高校へ持ち越されます。
  中小企業はオヤジ(社長)次第、オヤジがしっかりしていれば業績は上がる、オヤジのしっかりしていない企業はつぶれるとは、中小の病院経営にかんしてSRL元社長のK藤さんがよく言っていたこと、学校も中小企業に比せられます。どうぞ、担当の先生と校長や教頭先生とPTAが協力して、放課後補習体制を敷いて学力向上へ舵を切ってください。3年生は部活がないので放課後補習が可能です。問題は部活担当している先生が時間を取れないことですが、優先順位は部活よりも学業のほうが高い。抵抗勢力は「部活命」の保護者や生徒、これが少なくありませんから、PTAの全面的な協力なしにはできません。たいへんな仕事です。
  根室管内では別海中央中学校が学力向上で成果を上げていると聞きますが、チャンネルがあれば向こうの校長先生にコンタクトしてみたらいかが?
 根室市教委は根室管内の中学校(郡部校除く)の普段の学力テストの五科目合計平均点データを収集してホームページ上で公表したらいかがですか?根室の市街化地域の中学校がどれほどひどいかデータではっきりします。中標津や別海に比べて20-30点低い。事実を知れば、事の重大性に気がつくのではないでしょうか?

 C校の理科の先生頑張ってますね、B校に3勝1敗です。国語の先生は息切れ気味?、今回(11/22)の定期テスト問題は生徒たちがびっくりするぐらい難易度を上げたようですね。平均点が50点くらい、そのまま頑張り続けてください。C校は出題傾向ががらりと変わって、準拠問題集からの丸写し出題はなくなりました。2年生は数学と英語の出題量が多いので時間内に全問解くのがたいへんだったと言ってました。定期テストの難易度が上がり、学力テストの難易度に近づくのはいいことです。いままでは、教科書準拠問題集の答えを記憶しているだけで高得点が可能でした。両校ともに初見の問題が増えました。C校の国語は準拠問題集からの出題は15点以下でした。好い変化です。

<C校の数学の得点分布>
 0-10点  32人
 11-20   19人
 21-30    5人
 31-40    1人
 41-50    1人
 51-60    0人
合計      58人

  学力テストは裁量問題ではないから、大問1の計算問題だけで18点の配分があります。そこで半分以下の得点しかできない生徒が32人/58人(55.2%)もいますから、通常の授業ではこうした計算問題すらフォローできないということ。B校にも10点以下が25人/55人(45.5%)います。A校や郡部校にも同じくらいいるとすれば、根室高校は来年度裁量問題で得点が5点以下の生徒を受験者の約半数120人ほど抱えるかもしれないのです。勉強したい生徒の学習権が大きく侵害されます。高校が統合されて全入になったので、成績下位層は嫌いな勉強をやらなくても入学できるとタカをくくっています。五科目合計平均点が回を追うごとに上がっていかない理由です。
 根室高校は入試で五科目合計点90点以下は不合格でいいのではないですか?標準的な高校教科書に従った授業には90点以下の得点層はついていけないでしょう。勉強しない生徒を甘やかせすぎです、高校は得点30%は赤点だから五科目合計点が3割の90点を越えられない生徒は不合格としましょう。不心得者も追い詰めれば半数はやるようになります。

<余談:ヒステリシス>
 この語彙はkoderaさんのブログで知りました。koderaさんの専門領域の語彙です。仕事の専門領域では集合の交わりに部分(システム開発)が大きいのですが、アカディミックなバックグラウンドはまったく異なります。彼は機械工学、わたしは経済学や会計学や原価計算。異質なバックグラウンドをもっているからこそ、わたしにとって彼のブログは宝の山、吸収すべきものがたくさんあります。
 ブログ「創造性の理論」をご覧ください。
*http://blog.goo.ne.jp/tsuguo-kodera/e/61f86063a612a6f5679bdf1aad8070f2


 3年前がどうだったのか、ご覧ください。C中は130点台だったのに、どうしてこんなに下がったんでしょう。市街化地域で断トツに学力が高かったB中学校は3年前もいまと変わらないほど学力が低下してしまっています。(12/10追記)
*#2900 学テ総合ABCで全国平均レベルはどれくらいの得点か  Dec. 10, 2014
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-12-10


*#2865 マルクスの労働観と日本人の仕事観:学校の先生必読 Nov. 13, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-11-13


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#3635 オブジェクションあり:たとえていうと三次元思考 Nov. 6, 2017 [データに基づく教育論議]

<更新情報>
11/5 午後11時55分 <補足説明>追記
11/6 朝8時 <補足説明-2>追記
11/6 朝10時 <補足説明-3:学校通信>追記


  2項対立と2項協調を比べれば2項協調がいいように見える。たとえば、イスラエルと米国の協調はwin-winの関係だろう。ところがアラブ世界を入れたら、キリスト教原理主義の米国とユダヤ教のイスラエルのwin-winの関係は対立の溝を深くし、戦火が拡大するだけのこと。
  根室では地元経済界と市政がwin-winの関係だが、その一方で95%の普通の市民がwin-loseの関係となっている。
  2項の間に私的win-winが成り立っているときにはそれを「公」の立場からチェックしてみなければならない。
  私的関係の2次元平面へ高さの軸を導入して、一段高い「公」という地点から平面を眺める必要があると思う。

  なんてことはない、簡単な理屈だ。昔から言われている商道徳、「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」でなければいけないということ。売り手と買い手だけがよければすべてよしとはならぬ。

  win-win、win-lose、lose-loseなんていう欧米流の二項対立図式に知らず知らずに染まって、日本的価値観での思考ができなくなるようでは危うい。

  弊ブログはしばしば耳に痛いことを書くし、物議を醸すような論も主張する。毒にも薬にもならぬ論を書くのは、書くほうがつまらないし、読むほうもつまらないだろう。

  最近、ある学校通信で見た校長先生のwin-win礼賛論へのオブジェクションとして書いている。校長先生にとっては迷惑だろう。しかし、生徒たちは物事を相対的に見て考えることに慣れ親しみ、精神的な成長を遂げるためには、何か意見があった時にそれと異質な論が対置されていることが望ましい。そうした材料の提示が考える契機となりうる。
  正論を吐けばいいというものではない、大人げない議論はよしにして、win-winの関係が築けるようなもっと大人の議論をすべきだということが書いてあったが、まことにその通り、ご説ごもっとも。この論に従えば、弊ブログはwin-loseの図式でしか物事を考えないもの、確かにそういう面はあるな。だが、そういう2項図式の論はしばしば「公」というものをないがしろにしていることは先に書いたから再説しない。

  ついでに別の論点を取り上げたい。そこ(学校通信)には正義の論同士がぶつかって戦争が起きるとも書いてある、世界の現状を見るとその通りだと思う。だが、ユダヤ教とキリスト教とイスラム教にwin-winの関係なんてありうるのか?かれらは千年もの間戦争を繰り広げている。これら三つの宗教の神は同じ天地創造の神である、ただ名前が違っている。ヤハウェ、造物主、アッラー、啓典宗教だからこれから千年後も戦っているだろう。
  ギリシアの神々や日本の八百万の神々とは違う。あ、日本も天地創造の神がいた、『古事記』で最初に出てくる参神がそうだ。天御中主神(アメノミナカヌシノカミ)・高見産巣日神(タカミムスビノカミ)・神産巣日神(カミムスビノカミ)の参神であるが、天地を創造したら自分の仕事は終わったとばかり、二度と出てこない。参神だからそれぞれが自分が唯一絶対神だなんて主張もしない、必要な時に現れ、仕事が終わるとそろっていずこともなく消えてしまった。『古事記』には天地創造以後この三柱の神は二度と出てこないのである、じつに偉い。この三柱の神様のお陰でわたしたちはユダヤ教徒やキリスト教徒やイスラム教徒を異教徒=悪魔として殺戮する義務から免れた、どの宗教の教徒とも戦争する宗教的必要がないのである。最初に現れた参神の神は日本に永遠の宗教的寛容性と宗教的平和をもたらしたじつにありがたい神様なのだ。

  ところで、学校通信で一番気になったのはこんなことではない。学力テスト総合Bで数学の平均点が13.4点、釧路の14校、根室の3校、中標津や別海の中学校よりもはるかに低いということへの言及がないことだ。そして学力テストの結果データを見るとが、回を追うごとに数学の平均点と五科目合計平均点が下がっているのである。学力がこれほど低下しているのにそのことへ言及がないのはどうしてか?

*#3630 学力テスト総合B:学力向上をどうやるか Oct.23, 2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-10-21-1

  学力低下と言う不都合な事実は自分の学校の生徒たちの未来にかかわる問題だからどのように取り組んでいるのか言及すべきではないのか?それが学校管理職の本来の仕事、マネジメントそのもの。暢気(のんき)にwin-winなんて論じている場合ではないと民間会社で仕事をしてきたわたしは思うのだが…。赤字の会社が黒字転換への政策について何もアナウンスをしないというのは民間会社ではありえない。2期続いたら、企業存続にかかわる問題となるから生き残りをかけて戦う。こんなに学力が低下しているのに学校はずいぶんのんびりしている。だから、違和感を感じてオブジェクション(異論・反論)を書きたくなった。
  次回の学校通信で学力低下お現状とその対策について数値を挙げて取り上げてもらいたい。ebisuは教育にかかわりのある地域住民の一人として期待している。

  具体的なデータを挙げていろいろ不都合な事実を書くから、たまには取り上げた学校の管理職から顰蹙を買うのは仕方のないこと。反論があっても立場上匿名ですらコメント欄へは書き込めないから、学校通信で自分勤務する学校の生徒たちの学力の現状をデータを挙げて説明し、そして実行に移している学力向上策を具体的に正々堂々と書かれるのがよろしい。
  地域に開かれた学校づくりは文科省が旗を振ってやっている施策の一つだが、さて、どういう風に開くのだろう。

<補足説明>
  学校通信には出典を挙げてあります。『コピィー博士、七つの習慣より』とあります。6分類されているので全部挙げておきます。
①win-loseの関係:自分の意見を通すパターン
②lose-winの関係:相手の言いなりになるパターン
③lose-loseの関係:勝ちたいばかりに自分も損をしてしまう
④win:相手の迷惑や不幸に関係なく、自分の主張だけにこだわるパターン
⑤no dealの関係:違う方法を見つける
⑥win-winの関係:社会で生きていくにはこれがベスト

  わたしにも処世術としては理解できます。
「公」や「世間よし」を忘れたwin-winが企業が大ダメージを受けた例は枚挙にいとまがありません。食肉偽装で問題になった雪印乳業、子会社の不始末でしたが一時はつぶれかけました。拓殖銀行は不正融資でつぶれました。不正融資で業績を挙げて出世した銀行マンがすくなくなかったはず。当時の役員は裁判で有罪、服役しています。マイナーだった北洋銀行が拓銀を吸収して大きくなりました。最近問題になっている神戸製鋼も従業員と役員がwin-winの関係、どちらも不正を承知していながら、改善すればコストアップになるので40年間も不正な製品検査が行われていました。この会社の製品を買っていた取引先企業と最終製品ユーザに多大な迷惑がかかっています。三菱自動車、日産自動車、富士重工…これらは国の検査制度自体に問題がありそうですが、資格をもった検査員が最終検査をしていませんでした。利益が増えれば増えるほどいいわけではありません。必要な経費を惜しんで利益を出してはいけないのです。
  わたしのいた会社でもRI検査試薬の廃棄に関して不正のあったことがあります。ショ糖のまざった検査試薬でした。法定通りに廃棄していませんでした。内部告発があって当時の社長(創業者)はすぐに動きました。担当部長叱責、大きな声で叱っていました。後にも先にも温厚な創業社長のFさんがあんな大声を挙げたのは見たことがありません。わたしは学術開発本部で仕事をしており、背中が社長室の壁でした。急ごしらえの簡易パーティションだから、大きな声を出すとまる聞こえでした。社長のFさんはチェック体制を強化し、1年間ラボに社長室をおいて週に二度は来て、ラボ内を巡回し、社員の話を聞いていました。廃棄にかかわった社員は何も言わなければ、軋轢を起こさずに勤務を続けられました。しかし、それを潔しとせず、内部告発をして辞職しました。典型的なlose-loseの関係ですが、こういう立派な社員がいる企業は永続できます。やるべきことをやるべき時に損得を度外視してもやり抜く、日本の現在の教育にはこういうことが欠けているように感じませんか?
  モノや事実は、光の当たる角度が違ったり見る角度が違えば別のものに見えるもの。中高生は人の意見を聞く都度、相対的な見方・考え方を試してほしいと思います。わたしの意見を含めて、けっして人の意見を鵜呑みしないこと

<補足説明-2>
  根室の中学校では授業の進捗管理がじつにいい加減だった。十数年前は中3数学教科書の最後の章は2次関数だったが、2月半ばに「もうやれないから自分で勉強しておけ」とのたまわった先生がいた。2次関数は高校数学では関数の基礎をなす重要な章であるから、生徒たちは高校数学で大きく躓いてしまっただろう。独力で2次関数をやれる生徒は1割だ。2年生の最後の章「順列・組み合わせ・確率」も章をやり切れずに、3年次へ持ち越し、4月5月にやっている先生すらいた。どちらもB中学校であるが、授業の進捗管理がいい加減なことはほかの学校にも共通していた。故郷に戻り塾を始めてから10年間我慢していたが、私立高校を受験する生徒で問題が起きた。2月中旬の受験だったが、1月下旬に数学担当の先生に「このままで教科書終われるのですか?」確認すると、「やれない、自分でやっておけ」との返事だった。3年生になってから入塾した生徒で将来医学部へ進みたい生徒だったから、もちろんフォローはした、そして希望通りに札幌のある学校の特進コースに合格した。
  この生徒だけの問題ではないので、弊ブログで2013年1月30日に授業の進捗管理のずさんさを取り上げたら、炎上騒ぎが起きた。事情を誤解した十数名の生徒がコメント欄へ何度も書き込みを始めたのである。まずいことに、教頭先生が数学担当の先生へそのような発言を授業中していないことを確認し、保護者へアンケートをとった。わたしが嘘を言っているような文面になっていた。もちろん数学の先生は授業中にそのような発言はしていない、授業が終わってから個人的に確認したのだから。だが、そのあたりの事情を詳しく書くと生徒が特定されてしまうから、一切書かなかった。生徒からも相談を受けたが、口止めした。受験直前の生徒をこれ以上巻き込みたくなかった。教頭先生は市教委へ報告してアンケートをとっていた。公務員として当然の対応である。釧路の教育を考える会でブログ炎上騒ぎが問題となった。ふだんからさまざまな問題を会員専用掲示板で議論していた。名誉棄損で訴えろという強硬意見も出たが、2週間後に道教委から3課長連名で授業の進捗管理強化に関する通達が全道の公立中学校宛に出された。道教委は授業の進捗管理がルーズなことを知っていたがこの炎上事件は授業の進捗管理を徹底するチャンスだった。当時の道教育庁義務教育課長は文科省から出向していた切れ者、武藤さんだった。わたしは意を汲み、穏便に収束する道を選んだ。教頭先生と連絡を取り合い、翌年度の授業管理を徹底する約束をして不問にしたのだ。教頭の管理は見事だった、約束を守り切った。じつにうれしい、そして感謝。翌年度五科目全部が1月末までに教科書を終了した。教頭・校長そして道教委、わたしと三者三様にloseの関係だったが、この「事件」で根室の中学校の授業進捗管理が一時期格段に良くなったことは事実だ。1年たった後に、お互いにようやく「win-winの関係」になったと感じた次第。
  大事な日本的価値観をもう一度書く。

  「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」

  たとえlose-loseの関係になろうとも、損を覚悟でもやらなければならないことがある。始めるときには何にも考えていない、いまやらないでどうする、そういう思いで軋轢を恐れずにやるだけ。根室高校の校訓は「敢為和協」。妥協せずにlose-loseの関係が出現しようとやるべきときにやり、やって後にwin-winの関係を築けという意味だと解釈している。

  この記事に事情がざっと綴ってある。
 *#3032 日高で武藤久慶氏の講演会開催4/18  Apr. 21, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-04-21

  月曜日を部活休止日として文武両道に努めること、事情があり休んでいる先生のフォローなど学校は苦労もしているし努力もしているが、結果が出せていない。理科の先生が生徒が計算問題ができないので基礎計算からトレーニングしている。それでも効果が出ていない、平均点低下に歯止めがかからない。問題はこの学年だけの問題ではないだろう。何をどのように努力しているか機会をとらえて生徒や保護者、そして地域の住民へ説明すべきだと思う。学校や根室市教委はこういう面の広報・宣伝が下手。ようするに子どもたちの学力低下が止まり、向上へ向かって動き出せばいいのである。このままではこの学年はまもなく時間切れとなる。問題を抱えたまま卒業ということ。根室高校で低学力と授業崩壊が問題になる。学習権の侵害が起きている、実質全入だからそれは根室高校へ持ち越されてしまう。
  学校の規模が小さくなり、先生が一人長期休暇をとったり、おやめになったりすれば、人事面でのフォローがないので4月までは学校運営が大変になる。いま一学年50-60人規模だが、統合すれば1学年5クラスにできるから、やりくりがずいぶん楽になる。根室市教委は中学校の統廃合が遅すぎる。実害が出ているよ、調査したらいかが?
  無理な対応が続けば、フォローしている先生たちがつぶれてしまう。ほうっておいたら大きな問題になるよ。そうなる前に根室市教委は何か手が打てないの?ebisuは傍からみていて冷や汗をかいている。

<補足説明-3:学校通信>
  前任の校長は学校通信で手を変え品を変えて繰り返し文武両道について具体的に語った。その結果荒れていた学校*(道新根室支局が取材し報道、弊ブログ#1307で記事転載をした)は落ち着きを取り戻し、学力も上がった。全国学力テストの平均正答率まで上がったのである。校長は自分が光洋中学校野球部時代にどのように文武両道を実践したのかを具体的に書いた。遠征時の細切れの時間を使った暗記、普段の学習のやりかたなど、部活をやっている生徒たちが大会でよい成果を挙げるたびにそれをほめると同時に、文武両道の大切さを説いた。知識や深い教養の大切さや、学力が社会人となってから人生を戦い抜く場面において有力な武器となることを説いていた。前任の校長が退職してから、先生たちの半数以上が入れ替わった。
 学校の欠点はよい事例が積み重なっても、それが長続きしないことだ。人事で頻繁に先生たちが入れ替わる。それは、悪しき実践もご破算になる(リセットされる)ということ。よき伝統の礎をつくり、それを次の人たちが守り育ててもらいたい。前任校長の学校通信を通して読んだら、どれほど文武両道と学力向上に意を砕いて職務をしていたかをうかがうことができる。中学時代に心根がまっすぐで礼儀正しかった友人(ヨシアキ)がいるが、彼と同姓同名だったこともありよく覚えている。

  団塊世代であるebisuの孫が根室の中学校へ通うことはないが、親戚や友人たちの孫や子どもたちは根室の中学校へ通う。孫子(まごこ)のためになんとかしたい、関係者はご協力をいただきたい。

*#1303 教育再考 根室の未来 第2部 低学力①:人財育成への不安深刻 Dec.16, 2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-12-16

 #1307 教育再考 根室の未来 第2部 低学力④:荒れる中学校
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-12-19-1



<余談>
 ハンドルネーム「後志のおじさん」が何かを主張するときは、反論を覚悟して主張すべしと何度か弊ブログ投稿欄へ書いてくれた。世の中の何事かについて主張を公にすれば、批判があるのは当たり前のこと。
  相互批判を失った根室の町がその典型だが、相互批判がなくなれば町が衰退するのは無理のないこと。小さなwin-winが町をダメにしている。私的利害を脇に置いて、町の未来と地元企業の未来を考えるべきではないのか?地元企業が経営改善して魅力的な企業に生まれ変われば、根室から出て行った若者たちが戻ってくる。株式上場できるレベルのオープン経営に切り替えるべきだと何度も書いたし、やりかたも教えてあげると。十年間ブログで言い続けても一社も手を挙げないところを見ると、地元企業経営者たちは頑迷固陋が揃っているらしい。わがふるさとではあるが、あきれている。経営改善をして著しく業績を挙げたという話も耳にしたことがない。聞こえてくるのは補助金頼みの話ばかり。停滞の町は何も言わない何もしない根室に住んでいるわたしたち自身がつくっている。あきらめたら終わり、なるようにしかならぬ。

 もちろんわたしの論へ反論があれば投稿欄で展開してくれたらいい。いつもそうしているように、ちゃんとお答えするし、わたしと意見が異なるからと言って削除するようなことはしないから、論拠を示して気楽に反論して楽しんでくれたらいい。

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#3630 学力テスト総合B:学力向上をどうやるか Oct.23, 2017 [データに基づく教育論議]

<更新情報>
10/23 午後6時40分追記  11.<余談:小学4年生以前の既習事項の大穴と個別補修>
10/25 朝8時半追記 英語学習の最終獲得目標と日本語音読の副次効果について
10/28 午前0時追記 12.<学力テスト総合B五科目合計平均点根室管内4中学校比較>


  10月11日に3年生対象に実施された学力テスト総合Bの結果データをアップします。丸括弧内の数字は学力テスト総合A、カギ括弧内の数字は4月の学力テストです。すべて60点満点。

        B中学校                       :  C中学校
         総合B   総合A    四月        総合B  総合A     四月
  国語  32.9  (33.2)  <32.5> :   34.1  (32.0)  <31.5>
  社会  21.0  (20.8)  <18.1> :   17.4  (22.9)  <20.0>
  数学  18.7  (17.2)  <18.3> :   13.3  (14.9)  <16.0>
  理科  17.1  (15.0)  <17.8> :   16.7  (18.1)  <21.5>
  英語  24.2  (23.5)  <22.1> :   21.4  (22.2)  <21.7>
  合計113.9 (109.7)<108.8> : 103.6(111.7)<112.6>


1.<データでみる学力上位層の枯渇化現象>
  市街化地域の3校の学年トップの話から始めましょう。得点分布表を見ると学年トップはB中学校は201-250点の階層に一人います、おそらく240点前後。C中学校は264点、A中学校は243点です。市街化地域の3校の生徒で200点を超えた者は各学校ごとに1-2名しかいません。

  C中の学年トップは1年生から全テストで五科目合計点トップを走り続けています。学力テストも定期テストも、難関大学医学部受験には関係ないのでトップにこだわらずともよしと言い続けているのですが、わたしが何と言おうがこだわりがあるようで、なかなか頑固。こだわりが過ぎると学習速度にブレーキがかかるので、バランスに苦慮しています。
  300点満点の学力テストではコンスタントに260点台、500点満点の定期テストで一番良いときは493点でも、1年前倒しでセンターレベルの難易度の数1・Aの問題集をやっていないと、高校1年生になった時の全国模試の偏差値はなかなか60に届きません。難関大学にターゲットを絞っている生徒は同学年には競争相手がいないのです。全国レベルを視野に入れて学習する必要があるのですが、目の前のニンジン(学年トップ)がどうしても気になる、それもダントツでトップでいたい。総合Bを入れてもあと4回で中学卒業ですから、学力テストと定期テストすべて学年トップの記録を残したいという気持ちはよくわかります。(笑)
  この生徒は英語も1年先をやっています。9月から高校教科書を使用していますが、3か月で高校1年のそれを、3.5か月かけて2年の教科書を、4か月かけて3年の教科書を消化します。大学院入試レベルを視野に入れて教えているので、教科書を終わったらジャパンタイムズ記事を読み漁ることになります。B4版1枚くらいの英文を読んでその抄訳が60分で書きあげられるようになればOKです、そこが大学受験までの到達目標ですから、大学受験英語の範囲を完全に無視して教えています。小学生5年の1月に入塾してきましたが、中1になるまで英語は教えていません、小学生の内は英語を教える必要がないからです。その代わりに良質の作品をいくつも選んで日本語音読トレーニングを徹底しました、今も継続中です。さて問題は英単語の発音トレーニングと英文音読トレーニングですが、これはCDやDVDを利用して自分でやるのが効率が良いようですから、わたしのほうは教材を4つばかり指定するだけ、その中から自分で選べばいい。とくに発音トレーニングは口の開け方、動かし方、舌の位置、音の出し方、基礎をみっちりやる必要があります。そうしないとリスニン力が伸びなくなってしまいます。大学卒業後に欲が出てハーバード大学へ留学したくなるかもしれません、そのときに困らぬように布石を打っておきたい。
  日本語音読トレーニングは13冊目に入りました、『福翁自伝』(岩波文庫)を読んでいます。明治期に書かれたものは語彙の範囲が広いので、ずいぶん骨折りの様子、いままでとは反応がまるっきり違っています。あたふたあたふた。(笑) 
  入塾当初は国語が苦手のようでしたが、日本語音読トレーニングで読解力が上がり、中高レベルの日本語テクストは読むだけで正確に理解できますから、苦手だった社会科も国語と一緒に点数が上がっていきましたので、五科目全部学年トップのことが多くなりました。日本語音読トレーニングの副次効果でしょうね。もちろん、得意の理科も教科書や興味に沸いた本を読むことで、学力が強化されているのだろうと想像します。英文の文脈読みや段落読み(論理展開読み取り)にも効果が出ているはず。日本語読解力が学力の基礎ですから、そこを小学生のうちに強化しておくことは長期学習戦略上大きな意味があります。英語が苦手だったお父さんやお母さんたちは、小学生の子どもに英語を習わせる方が多いように思いますが、良質の日本語テクストを読まずに大事な母語の基礎作りの時期を過ごしてしまうことがどれほど長期的な学力強化に弊害があるかご存じない
  いまでは、中学生の四人に一人が教科書を読めないか、読んでも理解できないというすごいことになっています。国立情報研究所の最近の調査データでは、教科書を読み理解することができない生徒の割合は五人に一人となっています。市街化地域の3中学校の生徒たちの国語力については、何度も弊ブログ具体的なデータを挙げて取り上げていますが、2-3割の中学生が小四程度の国語力しかありません。全国レベルでもそういうことが起きていたのですね、国立情報研究所の調査データで知りました。社会人になった時に上司からの仕事の指示は半分も理解できないでしょう。正規雇用の社員の職はほとんどアウト、資格の必要な知的職業に就くことも困難です。非正規雇用で年収100-150万円の職に就かざるをえません。働く意欲のある若い人たちみんなが正規雇用の職に就き、結婚して幸せに暮らすことのできる社会になってほしい。
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 国立情報研究所の中学生に対する最新のリーディング・スキル(日本語読解力)調査結果を紹介しています。
*#3460 根室高校入試倍率はどうなる? Nov. 19,2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-11-19-1

---抜粋------------------------------------
< 日本語読解力の急激な衰え:自己肯定感の喪失 >
 この(五科目合計点百点以下の)うちの半数(44人)は高校の教科書を読んで理解する読解力がないと推定されます。
国立情報研究所が最近やったリーディングスキルに関する予備調査でも340人中20%の中学生が教科書を読んで理解できないと判定されました
-------------------------------------------
*#3620 読んで理解する能力:学力テストデータから Sep. 26, 2017

http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-09-26
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  自分が高校生だったら通いたくなる塾、それがニムオロ塾の理想です、だんだん近づいてきました。到達しそうになったら、人生の残り時間もなくなっているのかもしれません。好きなことたくさんやらせてもらったから、まあ、よしとしましょう。

  ところで、わたしが考える学力上位層は220点以上ですが、B中では200点を超えているのは学年トップの一人のみC中は2人のみ2校でたった3人です。10年前には市街化地域の3校では各校200点超が7-12人くらいいました。ちなみに2007年度はB・C両校で20人も200点超がいました学力上位層の枯渇減少がデータに明瞭に現れています

2.<学力低下が進めば地域の未来に暗雲を立ち込める>
  地元企業経営者のみなさん、成績上位層が激減し、こんなに根室っ子たちの学力が劣化を続けていますがあなたの企業の未来は大丈夫ですか?地元企業が人材難で経営破綻していけば根室の人口減少が加速します。若い人たちは職を求めて根室を出ざるをえません。
  市教委さんは学力テストデータの推移を見なくていいのですか?データ見ないで学力向上へ向けた効果的な教育政策が立てられるわけもない。ずいぶん前にS山教育長が配布した基礎計算問題集『カルク』は効果がありましたか?やっている生徒はほとんどいません、配るだけでは効果なし、生徒の数学力は低下し続けていますよ。教育政策は自分たちが立案した政策を学力テストデータで検証すべきです。

3.<五科目合計平均点が低下しているのは15校でC中のみ>
 B中学校は4月、総合A、総合Bと順次五科目合計平均点が上昇しています。生徒たちが試験慣れすることと、3年生は部活から卒業して勉強し始める者が多いからそうなるのが当たり前です。ところが、C中学校は回を重ねるごとに点数が低下しています。
 釧路市内の13校の学力テスト総合AとBのデータが次のURLに載っていますが、総合Aから五科目平均点が下がったところは一つもありません。高校統廃合の影響だとわたしは考えています。2016年度のデータとなっていますが、右端のAとBのデータが今年の学力テストデータです。

*2016年11月実施 総合C学力テスト釧路市・釧路町 中学校平均点 
http://www.kitamon.com/cpek/datas/1611c.html

4.<科目別分析>
  C中学校の五科目平均点が低下は異常です、なぜこのようなことが起きているのでしょう?科目別にブレイクダウンしていきます。
  ◎国語は生徒たちが苦手な記述式問題を集中的にトレーニングしたから、その効果が出たと見てよいでしょう。4月に比べて上がり続けています。弱いところを集中的にフォローすれば学力を上げることができることを実証してくれました。国語担当の先生、ご苦労様。
  ◎社会科は4月と総合AはB中学校に勝っていたのに、今回は3.6点負けています。次回がんばってもらいたい。
  数学が極端に悪いのです。昨年11月の釧路の13校の学力テストデータでは大楽毛中学の17.2点が最低ですが、それよりも3.9点も低い、釧路と根室の市街化地域の3校で最低でしょうね。中標津のK中の数学は26.3点、五科目合計平均点は134.6点でですから、中標津の中学生の半分しか根室のC中学校の生徒は数学の点数が取れていないのです
  ◎数学の点数の分布をみると、10点以下の層ががちょうど半数の28名います。「大問の1」が計算問題と作図問題でで18点の配点ですから、そこが半分以下しかできていない生徒が半数いると考えなければいけません。
 分数や少数の加減乗除の計算が怪しい生徒が半数いるようです。学校は何らかの手を打っているはずですが、16.0⇒14.9⇒13.3と低下し続けているところをみると効果なしです。

  授業参観したことがありますが、どの学校の先生も授業のやり方がそっくりですから、授業技倆に差はありません。でも生徒の半数は基本計算があやしい、そして文章題がまるでできないのは、小学校の算数授業に大きな問題があったと考えるしかない。それを中学校でフォローできなかったのは数学の先生と学校管理職のマネジメントに問題があったことを示唆してはいないでしょうか。
  どういうことか具体的に説明しておきます。31点以上の点数の生徒は56人中たったの4人です。11-20点の層が18人、0-10点が28人。B中は55人中11人ですから、C中にはB中の2.5倍も10点以下が存在しています
  学習指導要領通りの標準授業をこのような学力分布の生徒たちにしたらどういうことになるでしょう。授業のピントは30点台の2人に合わせられることになります、広目にとっても20点台後半の9人が対象の授業にならざるをえません。56人中11人を対象にした授業になってしまっているから、点数がこんなに低くなってしまったと思います。授業は生徒たちの学力分布を考慮して工夫しなければならない。生徒の半数28人が10点以下の学年で、標準授業をやり続けたら結果は悪くなるだけ。
  市街化地域の他の学校の数学の先生が変わって担当したとしても、やるのは学習指導要領に忠実な「標準授業」ですから、結果は同じことになったでしょう。それだけC中学校の3年生は問題の根が深く、通常の対応では改善が著しく困難な状況にあります。このままでは根室高校へ問題が持ち越されます。後で具体策を書きます。
  <余談>で小学校4年生以前の既習事項に問題があることを解説しています。そこを何とかすれば、数学の学力の底上げは可能です。

4.2<<教育労働者と教育の職人の違い>>
  学校の先生は「教育労働者」ではありません、「教育の職人」「授業の職人」です。「教育労働者」自分を労働力商品として売っているのですから、既定の時間だけ授業をすればいいと考えます。仕事に対する責任は自分にはない。「授業の職人」は自分の仕事に誇りと責任を持ちます。結果が出せなければ、どうすればいいか考え続けます、そして日々工夫をして改善に努めます

  ◎理科は両校で勝ったり負けたり。基礎計算力に不足で理科の計算問題ができない生徒が多いことに気がついたC中の理科の先生は生徒たちの基礎計算力アップもやっているようですが、なかなか点数アップにつながってこなくて辛いですね。数学の学力テストで10点以下が半数いますから、無理ありませんよ、気長にやりましょう。
 もうずいぶん前になりますがB中の理科のS先生が、小テストを頻繁に繰り返して、既習事項の記憶定着に留意した授業をしていました。いつも他の学校よりも学力テストの平均点が20点(百点満点)ほど高かった。

 ◎英語はB中学校が毎回平均点がアップしていますね、ご立派。C中は横ばいですが、差は少しですから学力テスト総合Cで逆転してください。両校で切磋琢磨。中標津のK中学の英語の平均点は28.3点ですから、大きく水が開いています。B・C両校とも、学力全般が低いので、長文問題のトレーニングがなされていないのでしょう。どちらの学校も長文問題の解き方に関する指導がなされていないようです。総合Cの前にやっておきましょうよ。国語だって記述式問題の解き方を具体的にトレーニングすれば平均点が上がったのですから、頑張ってください、きっと効果があります。問題文の中から答えを探すだけの簡単な問題もあります。

5.<学習に対するあきらめ感が蔓延していないか?>
  どうもC中学校の生徒の中には、勉強をあきらめた人が多いように感じます。勉強しなくても根室高校に入学できるから、嫌いな勉強はやらない、そういう人が増えているのではないでしょうか。小6程度の計算や文章が理解できない、文章が書けなければ、高校を卒業した後で困るのですよ。根室高校へ入学してそれで人生が保障されるわけではないのです。非正規雇用が4割を超えています。給与格差は3倍あります。正社員で働く人のおおよそ1/3しかもらえませんから、自立も困難です。高校卒業してから厳しい現実が待っています。働く意欲があるのに正社員の仕事のない若い人たちが半数います、ほんとうにかわいそうです。
  結婚して生活を営むには非正規同士ではなかなか経済的に自立してやっていくことができません。二人で働いて年収300万円がいいとこ、車は2台必要になりますから、家賃を7-8万円とすると、とても無理でしょ。

6.<資格が必要な職に就くにはどれくらいの学力が必要か?>
 根室高校普通科1年生160人中、数学アルファクラスは「アルファ1」が25人、「アルファ2」が20人いますが、看護師とか理学療法士とか学校の先生とか経理など多少とも知的な職業に就くのは著しく困難です。資格の必要な職業に就くには、受験参考書をかなりの部分は独力で勉強しなければならないのです。たとえば看護師は300点満点の学力テストで150点以上とっていないと看護専門学校への進学はほとんど無理です。180点超なら独力で道内の看護専門学校へ合格できます。入学してから30冊も専門書を読んで理解しなければなりません。そうしなければ看護師の国家試験に合格できません。経理の仕事なら、日商簿記2級あるいは全商簿記1級に合格していなければ職が見つからないでしょう。大地みらい信金だって、そういう人材しか高卒は採っていません。大地みらい信金の採用はほとんどが大卒です。昔は根室高校で中の上以上の成績なら採ってくれました。あのころは根室信金、「信金さん」と呼んでいました。懐かしい響きです、親しみがこもっていましたよ。

7.<地域医療を支える人材を育てよう>
  どの中学校にも共通していましたが、過去8回の授業参観数学の授業で高校で学ぶことを視野に入れた「発展的内容」に踏み込んでいるところはありませんでした。英語の授業も「発展的内容」に踏み込まないところはまったく同様でした。たとえば、3年生で関係代名詞が出てくる前に、分詞形容詞が出てきますが、あれは「主格の関係代名詞+be動詞」の省略によって生成された文です。3分しかかからないから、ちょっと触れて予告するだけでいいのだがやらない。現在完了の継続用法は基本が現在完了進行形であるから、そこも3分間だけ踏み込めばいい。日本語にはない冠詞の説明をしている授業もありませんでした。そういうトピックスを毎回一つ入れるだけで成績上位層の生徒が授業に興味を持ち続けます。そういう発展的内容を含まない授業を日々繰り返すことで、成績上位層を育てそこなっているように思います。
  市街化地域の3校をだけでも、学年トップクラスを小4から上手に育てたら、道内の国公立大学医学部に毎年1-2名の合格者を出すことができるでしょうそうすれば市立根室病院で常勤医が足りないなんて事態は起こさないですみます。30年で45人も医者になる者が出せたら、根室の地域医療は自前で半数程度は賄える時代が来ます。可能な話ですよ、要はやるかやらないかです。

8.<独自な指導法は正攻法を教えてから>
  C中の3年生は昨年度までは数学は二人の先生が教えていましたが、お一人は変わった方法で教えることがあり、生徒たちが2年続けて混乱していました。生徒は新しい単元で最初に教えられやり方をそのまま素直に吸収してしまうから、ちゃんとしたやり方で教えないと文字式の基礎計算能力に瑕ができます。塾側で教えなおすのに大変手間がかかりました。2乗の多項式の展開で「2乗2倍2乗」という教え方をしたものだから、(a+3)^2の展開の時にa^2+2a+9 とやる生徒が続出しました。教え方のまずい箇所はテストで生徒たちに不正解が続出するのでわかるはずですが、観察していないようでした。塾では「真ん中の項は中身をかけて2倍」と教えています。(2a+3b)^2でも生徒が混乱を起こすことはありません。「サクランボ方式」にも困りました。正攻法の素因数分解のやりかたを教えないから、発展的内容につながりません。その場だけはなんとかなりますが、塾へ通えない生徒たちは高校数学で後遺症が出ます。素因数分解の正攻法を知らないのですから、小学校で習ったGCMやLCMの計算とも連絡がつけられなくなります。中学校の先生は高校数学を視野に入れて、必要なところを押さえた授業をしてもらいたい。わたしからのお願いです。

9.<小学校から引きずっている問題が中学校でさらに拡大>
  小学校で学級崩壊とか、算数授業が苦手な先生た担任だった場合に、四則計算がマスターできていない生徒を大量に生産して、中学校へ送り込むことがあります。一年置きくらいにそういうことが起きているようにみえます。たいへんですよね、小学校の先生は国語・算数・理科・社会、そして英語まで教えないといけません。全部が得意なんて先生はほとんどいません。生徒たちを通して観察していると、とくに算数が苦手の小学校の先生が多いように感じます。毎日、計算問題や短文章問題を宿題にして、丁寧に添削をしていたS鳥先生を知っていますが、それとは真逆の例も知っています、こちらは具体例を出しません。書いても詮のないことですから。
 指導技倆の巧拙に差があるのは当たり前、生徒自身の計算練習不足が輪をかけます。苦手になってしまうと、たいがいの生徒がわけがからずに計算トレーニングすら億劫になります。計算練習が圧倒的に少ないから、計算を速く正確にできる生徒は10人に一人いればよいほう。
 問題を言い換えると、半数の生徒が基礎計算応力すら怪しい状態のときに中学校の数学担当の先生は何をすべきかということ。C中の場合は標準授業では学力的に対象になる生徒は2割、あとの8割はスポイルされてしまいます。わからないから授業は聴かない、おしゃべりが始まる。ときどき先生の説明の声が聞こえないだけで、聞こえなかったところが何なのか見当がつかず、話の全体が理解できなくなります。そういう生徒たちを前にして先生たちもたいへんでしょうね。いまのままでは、問題が小学校から中学校へ、そしてそのまま根室高校へ持ち越されます。根室高校の授業が荒れるということ。生徒が先生を殴るなんてことが最近テレビで問題になっていましたが、根室の中学校でも何度も起きています。強い先生がいてもダメ、そういう生徒は弱い先生を狙ってやります。やっかいですね。体罰禁止で、小学生のころから何をやっても先生に殴られることがないから、舐め切っています。高校生になったら抑えが利きませんから、何かあったらさっさと退学にするしかありません。自業自得というやつでしょうが、スポイルされ続けた生徒が退学になるのは気の毒としか言いようがありません。半数は掬えるのではないですか?
 高校新入生は7月に全国模試を受けていますが、今年は根室高校普通科の平均点が21点(百点満点)だったと聞いています。来年は20点を切るかもしれませんね。それでも根室市教委は学力テストの結果データも見ずに、効果のない教育政策を立案し続けるのでしょうか?
  入試で五科目合計点数が100点に満たぬ生徒は不合格というのが現実的な選択肢としてあります、普通科の標準授業を消化できる学力は150点の辺りですから、100点未満は問答無用で切り捨てていいと思います。12年前のことですが、Fランク150点で3人が不合格となって事務情報科に入学しています。

10.<改善の具体策:教育の職人たれ!>
  学力テストで数学が10点以下の生徒は、強制参加で放課後補習をするのが効果が大きい。C中は月曜日が部活休養日になっていますから、月曜日の放課後を補習授業に当てたらいい。1・2年生の学力テストは百点満点ですから20点以下の生徒は1年次から強制補習体制をとれば、小学校で「落ちこぼし」ても、中学校で半数は掬(すく)えます。たいへんですよ、一人ひとりわからないところを観察してピックアップして、そこを補うのですから。普段の授業は準備して、それをやるだけでいいのですが、成績下位層の生徒は個別にどこに穴が開いているのか観察して突き止めなければいけません。1か月くらいやってみたら、チェック用の問題を10枚くらい作成できます。そのあとそれを改善していけばいい。とにかくやってみることです、そうすれば高校の先生たちの苦労は半分になります。「教育労働者」というスタンスはやめにして、「授業の職人」「教科指導の職人」になりましょう。教頭先生や校長の協力が必要です。成績下位層の生徒は呼びかけるだけでは補習授業に参加しませんから、PTAを巻き込む必要もあります。このように現状を変えるのは大仕事です。
  私塾は学校ではやれないことをやります、補完機能を果たすということです。上下にはみ出した生徒たちを掬いとります。全部を学校でというわけにはいかないでしょうから、足りない部分を無理せずできる範囲内でやるのみ。
 
11.<余談:小学4年生以前の既習事項の大穴と個別補修>
  ニムオロ塾では、入塾してきたときに国数英の点数を聞き、数回様子を見ます。既習事項に穴があると判断すると、1-2か月間の補習体制を組みます。

  数学が苦手の中学生を観察していると、九九が苦手の段があったり、逆九九がスムースに言えなかったり、割り算の商をたてるのに時間がかかったり、桁のなかにゼロが入っているときの引き算ができなかったりと、小4以前の既習事項にほとんど例外なしに問題点が見つかります。もちろん、4年生以降の学習事項である少数や分数の四則混合算にも穴が開いています
  C中学校3年生にはそういう生徒が学年56名中半数の28名いるのですから、問題の根が深い。数学担当の先生が対応できないでいるのも理由があります。

「鉄は熱いうちに叩け」とばかり、入塾最初の3か月間で学力向上を実感させます。たまに補習に来ない生徒がいますが、これはどうしようもありません。昨年から、「3か月間はお試し期間だから、無断欠席ややる気がみられない場合は効果がないのでやめてもらいます」、体験入塾者希望者には「すぐに入塾を決めなくていいから、数日よく考えてからにして」と伝えています。
  塾に通わせたって、やる気がなければ親はお金の無駄、わたしは時間の無駄、「やる気になってから来てね」ということ。プロですから、生徒の学力に応じた効果的な個別指導をしますが、中学生は半大人ですからやる気は本人の問題です。小学生は別でして、やる気を起こさせるのも教師の側の役割が半分。
  小学生で一番大事なことは親の躾です挨拶、箸の持ち方、鉛筆の持ち方、姿勢など低学年のうちにしっかり家庭学習習慣をつけるのは親の役割ですよ。そこをやり損なったらあとで補うのがたいへんです。少年団活動三昧で、家庭学習習慣の躾をし損なう親の多いのが釧路や根室の地域的特性です

12.<学力テスト総合B五科目合計平均点根室管内4中学校比較>
  根室市立C中(103.6点) < 根室市立B中(113.9点) < 中標津町立のある中学校(130点台) < 別海町のある中学校(140点台)

  根室の市街化地域の2校が別海よりも中標津よりもはるかに低いという残念な結果になっています


*#3618 学力テスト総合Aの結果データ: ほめる教育 Sep. 23, 2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23



 #3620 読んで理解する能力:学力テストデータから Sep. 26, 2017

http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23



*#3618 学力テスト総合Aの結果データ: ほめる教育 Sep. 23, 2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23

 
#3421 数学:低学力のメカニズム Sep. 24, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-09-24-1

*#3460 根室高校入試倍率はどうなる? Nov. 19,2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-11-19-1

 #3482 問題消化スピードの差の現実 Dec. 17, 2016 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-12-17

 #3483 学力テスト教科別分析 Dec. 18, 2016

http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-12-17-1

 #3484 学校別学力テストデータ比較分析 Dec. 19, 20
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-12-18

#1307 教育再考 根室の未来 第2部 低学力④:荒れる中学校 Dec.19, 2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-12-19-1


<参考>
 #3344 高2の英語教科書をチェックする  June 25, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-06-24-1


*「教育困難大学」で大暴れする不良学生の実態 学ぶスキルも意欲もないのに入学できる現実
http://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%ef%bd%a2%e6%95%99%e8%82%b2%e5%9b%b0%e9%9b%a3%e5%a4%a7%e5%ad%a6%ef%bd%a3%e3%81%a7%e5%a4%a7%e6%9a%b4%e3%82%8c%e3%81%99%e3%82%8b%e4%b8%8d%e8%89%af%e5%ad%a6%e7%94%9f%e3%81%ae%e5%ae%9f%e6%85%8b-%e5%ad%a6%e3%81%b6%e3%82%b9%e3%82%ad%e3%83%ab%e3%82%82%e6%84%8f%e6%ac%b2%e3%82%82%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%ae%e3%81%ab%e5%85%a5%e5%ad%a6%e3%81%a7%e3%81%8d%e3%82%8b%e7%8f%be%e5%ae%9f/ar-BBEH4LM?ocid=DELLDHP#page=2

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#3626 定期テスト問題の難易度アップ:B・C中学校 Oc. 12, 2017 [データに基づく教育論議]

  C中学校の定期テストの難易度が上がってきていたのは確認していたが、B中学校も定期テスト問題の難易度が上がった。学力テストに比べると平均点が2倍にもなる科目があったのだが、そういうイージーな問題作成が減ってきていることは、この地の子どもたちの学力向上を考えるうえで重要な変化である。
  データで確認してみよう。
  データは①Jun.1学期期末テスト、②Sep.2学期中間テスト、③それらの平均、④4月学力テスト、⑤9月学力テスト総合A、⑥それらの平均の順序に並べる。学力テストは満点が60点なので、比較のために⑥の平均点のみ百点満点に換算表示する。⑦=③-⑥
 
<B中>   ①J    ②S      ③       ④A     ⑤B       ⑥       ⑦
  国語   54.2   46.2   50.2    32.5    33.2    54.3    -4.1
  社会   73.8   68.5   71.2    18.1    20.8    32.4   38.8
  数学   54.5   48.0   51.3    18.3    17.2    29.6   21.7
  理科   46.9   42.3   44.6    17.8    15.0    27.8   16.8
  英語   63.3   48.5   55.9    22.1    23.5    38.0   17.9
  合計 292.7 252.0  273.2  108.8  109.7  182.1   91.1  
  ①J - ⑥合計 110.6
  ②S- ⑥合計   69.9

<C中>   ①J    ②S      ③       ④A     ⑤B       ⑥       ⑦
  国語   71.0   56.6   63.8   31.5     32.0    52.9   10.9
  社会   51.4   47.3   49.4   20.0     22.9    35.8   13.6 
  数学   50.2   38.3   44.3  16.0      14.9    25.8   18.5
  理科   53.8   47.8   50.8  21.5      18.1    33.0   17.8
  英語   53.7   40.4   47.1   21.7     22.2    36.6   10.5
  合計 280.1 235.0  257.6  112.6  111.7  186.3   71.3   
  ①J-⑥合計 93.8 
  ②S-⑥合計 48.7

  生徒たちの大半は「学力テストは成績に関係ない」と言い、定期テストの点数さえよければいいと考えているから、定期テストの難易度が極端に低くても70点も取れたら学力があると勘違いしてしまう。たとえば、B中で6月に実施された社会科で70点をとっても、学力テストでは38.8点しか取れていないのだから、社会科の学力はかなり低い。C中の6月の定期テストの国語も同様で、70点取れる生徒が学力テストでは52.9点だから、平均的な点数に過ぎない。国語の定期テスト点数が50点以下の生徒は小4程度の語彙力があやしい
  ⑦は学力テストの平均点を百点満点に換算して比較可能に処理した数字と定期テストの平均点を科目別に比べたものであるが、20点以上の差があるのがB中学校社会38.8と数学21.7である、問題の難易度下げすぎだから次回は改善を期待したい。
  C中の9月定期テストの国語問題は記述式の問題が多かった、それも教科書からの出題ではなく、授業では取り上げていないテクストからの出題だった。記述式問題の解き方に重点を置いた授業を数回したようだ。学力テストの国語平均点が数点アップすることを期待したい。記述式問題は苦手な生徒が多いから、その克服は効果が期待できる。

  五科目合計点で見ると、B中は6月の定期テストの平均点292.7点に比べて、9月の定期テスト252.0点は39.3点下がっているから、定期テストの難易度に変化があったと言える。全科目の難易度が上がっているようだ、とくに英語が大きい。C中は280.1から235.0点へ45.1点低下している。国語と数学と英語のテスト問題の難易度を上げたように見える。

  各学校で教えている先生たちは、簡単すぎる定期テスト問題の難易度を上げる方向に変えつつある。2回の学力テストの平均点を基準にして測定してみると、B中は6月の定期テストでは五科目合計平均点で110.6点差があったが、9月の定期テストではそれが69.9点に縮まっている。現状を変えようと努力している。C中は93.8点から48.7点へ縮まった。学力テスト問題と定期テスト問題の難易度格差が縮小しつつあるのは結構なことで、歓迎したい。

  気になるのは、根室西高校の入試が今年春から停止されたので、低学力層が勉強しなくなったこと。五科目平均点が上がらなくなった。以前は学力テスト総合A、B、C、模試へと15点くらい上がった。根室高校へ進学したいと下位4割くらいの生徒たちの中に秋以降一生懸命に勉強し始める者が少なくなかった。高校統廃合で学習動機が弱くなった。

<参考データ:教育こそ地域発展のカギ>
 5年前のB中4月の学力テストの五科目合計平均点144.7点であった。今年4月のそれは108.8点35.9点も下がっている釧路市内で一番学力の低い学校よりもさらに低い

  根室の教育関係者、とくに根室市教委は危機感をもってもらいたい。
  人口減少が年間400人だった十数年前に比べて年600人近くに加速しており、その点からも商売の環境はいっそう厳しくなるし、加えて資源の減少も加速しているから、地元企業は優秀な人材確保が必要不可欠、地元企業経営者こそ教育=学力向上に関心をもつべきだ。


<余談:6月定期テスト範囲の特殊性と出題難易度調整>
 6月の定期テストはテスト範囲が狭いので平均点が高く出る傾向があるのは事実である。数学に関していえば、「第一章 多項式」「第二章 平方根」だから、計算問題がほとんどである。それでも難易度の調整はむずかしくない。たとえば、式の展開問題、

   ① (a+b)^3
   ② (a-b)^3
   ③ (a+b)(a^2-ab+b^2)
   ④ (a-b)(a^2+ab+b^2)
   ⑤ (a+b+c)^2
   ⑥ (a+b)(b+c)(c+a)
   ⑦ (a-b)(b-c)(c-a)

 因数分解問題
 ⑧ 3x^2+8x-3
   ⑨ 6x^2+11x+3

  などの展開問題を出題することで難易度アップは簡単にできる。こういう問題をやらせることで、基本対称式や基本交代式の性質や概念に気がつく生徒がいるかもしれない。これらを授業で教えてもよし、教えずに既習事項の応用問題として出題してもよい。発展問題として学習指導要領の範囲を超えて高校の内容を先取りすることは数年前から公に認められているのだから、授業で高校の内容の先取り学習がまったくなされていないことのほうが異常な状態に見える。
 短文章問題を全体の3割くらい出題することで、計算偏重の出題を避けることができる。市販の問題集の中には短文章問題を付録に載せている便利なものがある。文章を読み、文字式を組み立てるのが苦手な生徒が7割はいるから、数学の学力を伸ばすにはこういう短文章問題トレーニングも不可欠だ。

*#3618 学力テスト総合Aの結果データ: ほめる教育 Sep. 23, 2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23

 #2732 グッドニュース!:C中学校も学校全体で授業進捗管理 July 12, 2014
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-07-12

*#2608 A中学校授業進捗管理が格段に進化した:<教頭先生の仕事>  Mar. 1, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-03-01-1


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#3620 読んで理解する能力:学力テストデータから Sep. 26, 2017 [データに基づく教育論議]

<更新情報>
9/27 朝8:45 <結論>追記

  9月13日に中3年生対象に行われた「学力テスト総合A」のBC両校の五科目合計平均点データを#3658で分析してみた。今回は国語テスト結果データから、生徒たちの日本語テクストの読解力を推測してみたい。
  満点は60点である。データはB校とC校の2校。市街化地域にはもう一校Aがあるがデータがない。A校は年度によってバラツキが大きく数年に一度「当たり年」がある、2016年もそういう年だった。学力に地域的な偏りがあるのはどの町でも同じだろう。

<データと評価>
①  国語が20点以下の層は小4以下の国語力: 16.5%
   
 (B+C)/(B+C)… 分子は20点以下の人数、分母は学年人数
 
   (8+10)/(57+52)=16.5%
  中3の16.5%が小4以下の国語力である。スマホとゲームと部活で大半の生徒たちが生活時間を奪われ、読書の時間がなくなっている。いや、本を読む興味すらないというのがこの層だろう。読んでも漫画の本のみ、活字が並んだ本を読む根気もない。

②  21-25点: 小5~6年生程度の国語力: 12.8%
 
データの階級の区切りが10点刻みなので、比例配分した。
   (9+5)/109=12.8%
  児童書までは読んだが、それ以上のレベルの本への橋渡しがなされなかった層である。離乳食(児童書)でとどまり、大人が食べる硬い食材をかみ砕く歯と顎ができていない。
  この階層は自分で興味をもって大人のレベルの本へチャレンジする気力がなく、語彙力が貧弱で、硬い本を読んでも理解できない。大人が橋渡しのお手伝いをしてやらなければ、読書のレベルアップができない。

③  26-30点: 小学校卒業程度の国語力: 12.8%
 
  (8+6)/109=12.8%


④  30点以下: 教科書を独力で読んで予習ができない: 42.2%
 
  (25+21)/109=42.2%

⑤  41点以上: なんとか教科書を読み予習できるレベル: 27.5%
   (16+14)/109=27.5%
  高校生になって、独力で教科書を読み、予習のできる生徒はおおよそ4人に一人。ちなみに、51点以上はB校1人、C校3人である。この生徒たちは独力で教科書を読み予習できる、五科目合計点で200点を超える階層(4+4=8人、7.3%)と重なる。
  五科目合計点200点で高校の全国模試で偏差値52付近だから、根室の市街化地域の中学校学年3番は全国レベルでは真ん中よりも少し上ということ。偏差値55が上位1/3である。

<予習方式での学習にはとれくらいの国語力が必要か>
 
中学3年生にもなれば、予習の習慣がついていて当然であるが、そういうことが可能なレベルの国語力をなんとか有していると思われるのは両校で4人に一人。確実なことを問われたら51点以上の4人にすぎぬ。根室の中学生のほとんどが予習をしていないということ。
  高校の授業は教科書を読んである程度理解して授業に臨まなければついていけない。中3までに教科書を独力で読んで、予習する習慣のある生徒とそうでない生徒は高校生になってからの学力の伸びが違う。予習のできない生徒の学力が伸びるはずもないから、中学校の学力テストで国語が30点以下の生徒のほとんどは学力が低下する。標準的な高校の授業が理解できないレベルの国語力。

<読む力の低下は全国的な現象でもある>
 
国の機関、国立情報研究所は、20%の中学生が日本語独解力不足で教科書を読んで理解することができないという調査結果データを公表している(#3460、3483、3484参照)。根室はそういう高校生が4割を超えていそうだ。根室の市街化地域の学校は釧路の14校の底辺校と一緒、9月の学力テスト総合Aの五科目合計平均点では中標津よりも下で、別海よりもかなり下。
  読書スキルが伸びないのは、読書のレベルを上げていかないからだ。語彙が豊富な作品を読むには一定の語彙力がないと読みこなせない。ゲームにスマホそして過度な部活が子どもたちから読書時間を奪っている。レベルを上げると辞書を引かなければ意味が分からない文が出てくるが、それは一時のことで、一人の著者が使う語彙はそれほど多くないからすぐに慣れる。こういうことを繰り返しながら語彙レベルが上がっていく。

<学力テスト問題の語彙範囲は貧弱>
  ところで中学校の国語の学力テスト問題に採録される作品は、常用漢字の範囲内だから語彙の範囲がとっても狭い。そういう限定された語彙数の文章ですら読み切れていない生徒が中学生の半数を占めている。
  高校生になれば、中島敦や幸田露伴、芥川竜之介などの語彙が豊富な作品が教科書に満載になる、語彙数は一挙に10倍ほどにもなるから、60点満点の学力テスト国語で30点程度の「読み」能力ではとても文意や文脈が理解できない。
  「読み・書き・そろばん」の先頭に位置しているのが「読み」であるから、これが劣るとその次の「書き」はもっとひどいことになる。社会人になっても与えられた時間でまともな文章が書けるとは思えない。語彙力が著しく劣っているから、上司からの仕事の指示すら正確に理解するのは無理だ。危なくて仕事を任せられない。もちろん、仕事に必要な資格も取得困難になる。資格取得は独力で参考書を読み、専門用語を精確に理解して問題集を解かなくてはないらないからだ。「読み」のスキルがあらゆる学習の土台をなしている。

<結論>
 
全国模試の偏差値で52以上は40%強の割合を占めてよいはずだが7%しかいない。根室は学力上位層の生徒たちの学力を伸ばしそこなっているとも言える。もったいない話だ。根室の閉塞状況は学力を軽視して数十年にわたって人材を育成しそこなった結果である。それに輪をかけて、自分の私的利害を優先して、ふるさとの未来を顧みないずるい大人が増殖してしまったことも原因の一つに数え上げられる。
  そろそろ気が付こう。自分たちの現在の心の在り方と行動が未来を決めている。

<各人が自分にできる小さなことをしよう>
 
 大人たちにできることはある。市議は文教常任委員会で学力向上と根室の未来について議論したらいいし、根室市教委は公開の場で学力の現状とその底上げについて市民と議論したらいい、学校長は己の仕事をまっとうすればいいし、現場の先生たちは低学力の子どもたちの部活を制限し必要な放課後補習体制を取ればいい。わたしも良質のテクストを選び、音読トレーニング授業をやっている、もちろんボランティアだ。はじめてから14年目、いつまでやれるか分からぬが、この次の授業はできる、体を鍛え体力を維持しながら一歩一歩前へ進めばいい。
  ふるさとの子どもたちのために、自分にできること見つけ、小さなことから始めよう。無理はしなくていいのだから。


<余談:民間企業の現実>
  わたしは30代後半のころに2年間ほど国内最大手の臨床検査ラボで機器の固定資産管理と購入を担当し年間「購入協議書」数百枚の申請(金額合計20-30億円)の受付・チェックをしていたことがあるが、半数は意味不明の文章が並んでいた。平明な文書が書けない社員が多かったから、添削指導をして書き直しさせていた。埒があかないときは代書してあげた。購入協議書は金額に応じて決裁権限が定められており、ラボでは検査課長職が作成するか部下が作成した協議書に決済印を押すことになっていた。だからほとんどは課長職が書いたものだった。金額の大きいものは別途稟議決裁が必要で、決裁された稟議書の添付が義務付けられたいた。稟議書もわけのわからないものが少なくなかった、とくにシステムがらみは。自前で仕様書が書けない、実務設計ができないのだから当然のことだった。外注会社に書いてもらっていてチェック能力がないから無責任体制、トラブルが多かった。
どこの会社も文書作成が苦手な社員が多いもの。まともな文書が書けるのは課長職で半数、部長クラスはほぼ大丈夫だった。作成した文書を見れば、どの程度昇進するか判断できた。取締役だって文書作成能力が怪しい者がいたが、能力のあるものがのし上がってくるから長くはいられない。取締役に昇進した時点で社員としての雇用契約は終了しているから、再任されなければ会社を去る、それが民間会社の現実。
  専門的な仕事について、専門外の人が読んでも理解できる平易な文章が書ければ、大企業に勤めていても部長クラスにはなれる。1200ー1500万円クラスの年収を10年くらいいただいてもいいではないか。「読み・書き・そろばん」、大事なのはこの基礎能力。


*#3618 学力テスト総合Aの結果データ: ほめる教育 Sep. 23, 2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23


*
#3460 根室高校入試倍率はどうなる? Nov. 19,2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-11-19-1

 #3483 学力テスト教科別分析 Dec. 18, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-12-17-1

 #3484 学校別学力テストデータ比較分析 Dec. 19, 20
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-12-18

<余談2: 2007年は200点以上が学年10名前後だった>
  学力テスト総合Aで200点超はB校が2人、C校が4人、2校で6人ですが、弊ブログ#1367に2007年のデータがあります、両校で20人です。学力上位層が1/3に減少しています。

*#1367 看護専門学校はむずかしいな Feb. 3, 2010 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-02-03



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 いま中2の生徒に音読テクストとして使っている本です。希望者のみに限定している月に2回の1時間半の授業ですが、次回で読み終わります。毎回、25-30ページ読んでいます。日本語音読授業はボランティアでやっていますので、授業料はナシです。希望者がいたら塾生でなくても受け入れますが、やる気がない生徒はお断りです。60分はほとんど「格闘技」です、渾身の力をふり絞ってやる、それくらい音読トレーニングはキツイということ。
  10月第3週からは、斎藤隆著『日本人は何を考えてきたのか』(祥伝社 2016年刊)を読みます。12回、6か月で読み終わります。
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