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#3635 オブジェクションあり:たとえていうと三次元思考 Nov. 6, 2017 [データに基づく教育論議]

<更新情報>
11/5 午後11時55分 <補足説明>追記
11/6 朝8時 <補足説明-2>追記
11/6 朝10時 <補足説明-3:学校通信>追記


  2項対立と2項協調を比べれば2項協調がいいように見える。たとえば、イスラエルと米国の協調はwin-winの関係だろう。ところがアラブ世界を入れたら、キリスト教原理主義の米国とユダヤ教のイスラエルのwin-winの関係は対立の溝を深くし、戦火が拡大するだけのこと。
  根室では地元経済界と市政がwin-winの関係だが、その一方で95%の普通の市民がwin-loseの関係となっている。
  2項の間に私的win-winが成り立っているときにはそれを「公」の立場からチェックしてみなければならない。
  私的関係の2次元平面へ高さの軸を導入して、一段高い「公」という地点から平面を眺める必要があると思う。

  なんてことはない、簡単な理屈だ。昔から言われている商道徳、「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」でなければいけないということ。売り手と買い手だけがよければすべてよしとはならぬ。

  win-win、win-lose、lose-loseなんていう欧米流の二項対立図式に知らず知らずに染まって、日本的価値観での思考ができなくなるようでは危うい。

  弊ブログはしばしば耳に痛いことを書くし、物議を醸すような論も主張する。毒にも薬にもならぬ論を書くのは、書くほうがつまらないし、読むほうもつまらないだろう。

  最近、ある学校通信で見た校長先生のwin-win礼賛論へのオブジェクションとして書いている。校長先生にとっては迷惑だろう。しかし、生徒たちは物事を相対的に見て考えることに慣れ親しみ、精神的な成長を遂げるためには、何か意見があった時にそれと異質な論が対置されていることが望ましい。そうした材料の提示が考える契機となりうる。
  正論を吐けばいいというものではない、大人げない議論はよしにして、win-winの関係が築けるようなもっと大人の議論をすべきだということが書いてあったが、まことにその通り、ご説ごもっとも。この論に従えば、弊ブログはwin-loseの図式でしか物事を考えないもの、確かにそういう面はあるな。だが、そういう2項図式の論はしばしば「公」というものをないがしろにしていることは先に書いたから再説しない。

  ついでに別の論点を取り上げたい。そこ(学校通信)には正義の論同士がぶつかって戦争が起きるとも書いてある、世界の現状を見るとその通りだと思う。だが、ユダヤ教とキリスト教とイスラム教にwin-winの関係なんてありうるのか?かれらは千年もの間戦争を繰り広げている。これら三つの宗教の神は同じ天地創造の神である、ただ名前が違っている。ヤハウェ、造物主、アッラー、啓典宗教だからこれから千年後も戦っているだろう。
  ギリシアの神々や日本の八百万の神々とは違う。あ、日本も天地創造の神がいた、『古事記』で最初に出てくる参神がそうだ。天御中主神(アメノミナカヌシノカミ)・高見産巣日神(タカミムスビノカミ)・神産巣日神(カミムスビノカミ)の参神であるが、天地を創造したら自分の仕事は終わったとばかり、二度と出てこない。参神だからそれぞれが自分が唯一絶対神だなんて主張もしない、必要な時に現れ、仕事が終わるとそろっていずこともなく消えてしまった。『古事記』には天地創造以後この三柱の神は二度と出てこないのである、じつに偉い。この三柱の神様のお陰でわたしたちはユダヤ教徒やキリスト教徒やイスラム教徒を異教徒=悪魔として殺戮する義務から免れた、どの宗教の教徒とも戦争する宗教的必要がないのである。最初に現れた参神の神は日本に永遠の宗教的寛容性と宗教的平和をもたらしたじつにありがたい神様なのだ。

  ところで、学校通信で一番気になったのはこんなことではない。学力テスト総合Bで数学の平均点が13.4点、釧路の14校、根室の3校、中標津や別海の中学校よりもはるかに低いということへの言及がないことだ。そして学力テストの結果データを見るとが、回を追うごとに数学の平均点と五科目合計平均点が下がっているのである。学力がこれほど低下しているのにそのことへ言及がないのはどうしてか?

*#3630 学力テスト総合B:学力向上をどうやるか Oct.23, 2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-10-21-1

  学力低下と言う不都合な事実は自分の学校の生徒たちの未来にかかわる問題だからどのように取り組んでいるのか言及すべきではないのか?それが学校管理職の本来の仕事、マネジメントそのもの。暢気(のんき)にwin-winなんて論じている場合ではないと民間会社で仕事をしてきたわたしは思うのだが…。赤字の会社が黒字転換への政策について何もアナウンスをしないというのは民間会社ではありえない。2期続いたら、企業存続にかかわる問題となるから生き残りをかけて戦う。こんなに学力が低下しているのに学校はずいぶんのんびりしている。だから、違和感を感じてオブジェクション(異論・反論)を書きたくなった。
  次回の学校通信で学力低下お現状とその対策について数値を挙げて取り上げてもらいたい。ebisuは教育にかかわりのある地域住民の一人として期待している。

  具体的なデータを挙げていろいろ不都合な事実を書くから、たまには取り上げた学校の管理職から顰蹙を買うのは仕方のないこと。反論があっても立場上匿名ですらコメント欄へは書き込めないから、学校通信で自分勤務する学校の生徒たちの学力の現状をデータを挙げて説明し、そして実行に移している学力向上策を具体的に正々堂々と書かれるのがよろしい。
  地域に開かれた学校づくりは文科省が旗を振ってやっている施策の一つだが、さて、どういう風に開くのだろう。

<補足説明>
  学校通信には出典を挙げてあります。『コピィー博士、七つの習慣より』とあります。6分類されているので全部挙げておきます。
①win-loseの関係:自分の意見を通すパターン
②lose-winの関係:相手の言いなりになるパターン
③lose-loseの関係:勝ちたいばかりに自分も損をしてしまう
④win:相手の迷惑や不幸に関係なく、自分の主張だけにこだわるパターン
⑤no dealの関係:違う方法を見つける
⑥win-winの関係:社会で生きていくにはこれがベスト

  わたしにも処世術としては理解できます。
「公」や「世間よし」を忘れたwin-winが企業が大ダメージを受けた例は枚挙にいとまがありません。食肉偽装で問題になった雪印乳業、子会社の不始末でしたが一時はつぶれかけました。拓殖銀行は不正融資でつぶれました。不正融資で業績を挙げて出世した銀行マンがすくなくなかったはず。当時の役員は裁判で有罪、服役しています。マイナーだった北洋銀行が拓銀を吸収して大きくなりました。最近問題になっている神戸製鋼も従業員と役員がwin-winの関係、どちらも不正を承知していながら、改善すればコストアップになるので40年間も不正な製品検査が行われていました。この会社の製品を買っていた取引先企業と最終製品ユーザに多大な迷惑がかかっています。三菱自動車、日産自動車、富士重工…これらは国の検査制度自体に問題がありそうですが、資格をもった検査員が最終検査をしていませんでした。利益が増えれば増えるほどいいわけではありません。必要な経費を惜しんで利益を出してはいけないのです。
  わたしのいた会社でもRI検査試薬の廃棄に関して不正のあったことがあります。ショ糖のまざった検査試薬でした。法定通りに廃棄していませんでした。内部告発があって当時の社長(創業者)はすぐに動きました。担当部長叱責、大きな声で叱っていました。後にも先にも温厚な創業社長のFさんがあんな大声を挙げたのは見たことがありません。わたしは学術開発本部で仕事をしており、背中が社長室の壁でした。急ごしらえの簡易パーティションだから、大きな声を出すとまる聞こえでした。社長のFさんはチェック体制を強化し、1年間ラボに社長室をおいて週に二度は来て、ラボ内を巡回し、社員の話を聞いていました。廃棄にかかわった社員は何も言わなければ、軋轢を起こさずに勤務を続けられました。しかし、それを潔しとせず、内部告発をして辞職しました。典型的なlose-loseの関係ですが、こういう立派な社員がいる企業は永続できます。やるべきことをやるべき時に損得を度外視してもやり抜く、日本の現在の教育にはこういうことが欠けているように感じませんか?
  モノや事実は、光の当たる角度が違ったり見る角度が違えば別のものに見えるもの。中高生は人の意見を聞く都度、相対的な見方・考え方を試してほしいと思います。わたしの意見を含めて、けっして人の意見を鵜呑みしないこと

<補足説明-2>
  根室の中学校では授業の進捗管理がじつにいい加減だった。十数年前は中3数学教科書の最後の章は2次関数だったが、2月半ばに「もうやれないから自分で勉強しておけ」とのたまわった先生がいた。2次関数は高校数学では関数の基礎をなす重要な章であるから、生徒たちは高校数学で大きく躓いてしまっただろう。独力で2次関数をやれる生徒は1割だ。2年生の最後の章「順列・組み合わせ・確率」も章をやり切れずに、3年次へ持ち越し、4月5月にやっている先生すらいた。どちらもB中学校であるが、授業の進捗管理がいい加減なことはほかの学校にも共通していた。故郷に戻り塾を始めてから10年間我慢していたが、私立高校を受験する生徒で問題が起きた。2月中旬の受験だったが、1月下旬に数学担当の先生に「このままで教科書終われるのですか?」確認すると、「やれない、自分でやっておけ」との返事だった。3年生になってから入塾した生徒で将来医学部へ進みたい生徒だったから、もちろんフォローはした、そして希望通りに札幌のある学校の特進コースに合格した。
  この生徒だけの問題ではないので、弊ブログで2013年1月30日に授業の進捗管理のずさんさを取り上げたら、炎上騒ぎが起きた。事情を誤解した十数名の生徒がコメント欄へ何度も書き込みを始めたのである。まずいことに、教頭先生が数学担当の先生へそのような発言を授業中していないことを確認し、保護者へアンケートをとった。わたしが嘘を言っているような文面になっていた。もちろん数学の先生は授業中にそのような発言はしていない、授業が終わってから個人的に確認したのだから。だが、そのあたりの事情を詳しく書くと生徒が特定されてしまうから、一切書かなかった。生徒からも相談を受けたが、口止めした。受験直前の生徒をこれ以上巻き込みたくなかった。教頭先生は市教委へ報告してアンケートをとっていた。公務員として当然の対応である。釧路の教育を考える会でブログ炎上騒ぎが問題となった。ふだんからさまざまな問題を会員専用掲示板で議論していた。名誉棄損で訴えろという強硬意見も出たが、2週間後に道教委から3課長連名で授業の進捗管理強化に関する通達が全道の公立中学校宛に出された。道教委は授業の進捗管理がルーズなことを知っていたがこの炎上事件は授業の進捗管理を徹底するチャンスだった。当時の道教育庁義務教育課長は文科省から出向していた切れ者、武藤さんだった。わたしは意を汲み、穏便に収束する道を選んだ。教頭先生と連絡を取り合い、翌年度の授業管理を徹底する約束をして不問にしたのだ。教頭の管理は見事だった、約束を守り切った。じつにうれしい、そして感謝。翌年度五科目全部が1月末までに教科書を終了した。教頭・校長そして道教委、わたしと三者三様にloseの関係だったが、この「事件」で根室の中学校の授業進捗管理が一時期格段に良くなったことは事実だ。1年たった後に、お互いにようやく「win-winの関係」になったと感じた次第。
  大事な日本的価値観をもう一度書く。

  「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」

  たとえlose-loseの関係になろうとも、損を覚悟でもやらなければならないことがある。始めるときには何にも考えていない、いまやらないでどうする、そういう思いで軋轢を恐れずにやるだけ。根室高校の校訓は「敢為和協」。妥協せずにlose-loseの関係が出現しようとやるべきときにやり、やって後にwin-winの関係を築けという意味だと解釈している。

  この記事に事情がざっと綴ってある。
 *#3032 日高で武藤久慶氏の講演会開催4/18  Apr. 21, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-04-21

  月曜日を部活休止日として文武両道に努めること、事情があり休んでいる先生のフォローなど学校は苦労もしているし努力もしているが、結果が出せていない。理科の先生が生徒が計算問題ができないので基礎計算からトレーニングしている。それでも効果が出ていない、平均点低下に歯止めがかからない。問題はこの学年だけの問題ではないだろう。何をどのように努力しているか機会をとらえて生徒や保護者、そして地域の住民へ説明すべきだと思う。学校や根室市教委はこういう面の広報・宣伝が下手。ようするに子どもたちの学力低下が止まり、向上へ向かって動き出せばいいのである。このままではこの学年はまもなく時間切れとなる。問題を抱えたまま卒業ということ。根室高校で低学力と授業崩壊が問題になる。学習権の侵害が起きている、実質全入だからそれは根室高校へ持ち越されてしまう。
  学校の規模が小さくなり、先生が一人長期休暇をとったり、おやめになったりすれば、人事面でのフォローがないので4月までは学校運営が大変になる。いま一学年50-60人規模だが、統合すれば1学年5クラスにできるから、やりくりがずいぶん楽になる。根室市教委は中学校の統廃合が遅すぎる。実害が出ているよ、調査したらいかが?
  無理な対応が続けば、フォローしている先生たちがつぶれてしまう。ほうっておいたら大きな問題になるよ。そうなる前に根室市教委は何か手が打てないの?ebisuは傍からみていて冷や汗をかいている。

<補足説明-3:学校通信>
  前任の校長は学校通信で手を変え品を変えて繰り返し文武両道について具体的に語った。その結果荒れていた学校*(道新根室支局が取材し報道、弊ブログ#1307で記事転載をした)は落ち着きを取り戻し、学力も上がった。全国学力テストの平均正答率まで上がったのである。校長は自分が光洋中学校野球部時代にどのように文武両道を実践したのかを具体的に書いた。遠征時の細切れの時間を使った暗記、普段の学習のやりかたなど、部活をやっている生徒たちが大会でよい成果を挙げるたびにそれをほめると同時に、文武両道の大切さを説いた。知識や深い教養の大切さや、学力が社会人となってから人生を戦い抜く場面において有力な武器となることを説いていた。前任の校長が退職してから、先生たちの半数以上が入れ替わった。
 学校の欠点はよい事例が積み重なっても、それが長続きしないことだ。人事で頻繁に先生たちが入れ替わる。それは、悪しき実践もご破算になる(リセットされる)ということ。よき伝統の礎をつくり、それを次の人たちが守り育ててもらいたい。前任校長の学校通信を通して読んだら、どれほど文武両道と学力向上に意を砕いて職務をしていたかをうかがうことができる。中学時代に心根がまっすぐで礼儀正しかった友人(ヨシアキ)がいるが、彼と同姓同名だったこともありよく覚えている。

  団塊世代であるebisuの孫が根室の中学校へ通うことはないが、親戚や友人たちの孫や子どもたちは根室の中学校へ通う。孫子(まごこ)のためになんとかしたい、関係者はご協力をいただきたい。

*#1303 教育再考 根室の未来 第2部 低学力①:人財育成への不安深刻 Dec.16, 2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-12-16

 #1307 教育再考 根室の未来 第2部 低学力④:荒れる中学校
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-12-19-1



<余談>
 ハンドルネーム「後志のおじさん」が何かを主張するときは、反論を覚悟して主張すべしと何度か弊ブログ投稿欄へ書いてくれた。世の中の何事かについて主張を公にすれば、批判があるのは当たり前のこと。
  相互批判を失った根室の町がその典型だが、相互批判がなくなれば町が衰退するのは無理のないこと。小さなwin-winが町をダメにしている。私的利害を脇に置いて、町の未来と地元企業の未来を考えるべきではないのか?地元企業が経営改善して魅力的な企業に生まれ変われば、根室から出て行った若者たちが戻ってくる。株式上場できるレベルのオープン経営に切り替えるべきだと何度も書いたし、やりかたも教えてあげると。十年間ブログで言い続けても一社も手を挙げないところを見ると、地元企業経営者たちは頑迷固陋が揃っているらしい。わがふるさとではあるが、あきれている。経営改善をして著しく業績を挙げたという話も耳にしたことがない。聞こえてくるのは補助金頼みの話ばかり。停滞の町は何も言わない何もしない根室に住んでいるわたしたち自身がつくっている。あきらめたら終わり、なるようにしかならぬ。

 もちろんわたしの論へ反論があれば投稿欄で展開してくれたらいい。いつもそうしているように、ちゃんとお答えするし、わたしと意見が異なるからと言って削除するようなことはしないから、論拠を示して気楽に反論して楽しんでくれたらいい。

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#3630 学力テスト総合B:学力向上をどうやるか Oct.23, 2017 [データに基づく教育論議]

<更新情報>
10/23 午後6時40分追記  11.<余談:小学4年生以前の既習事項の大穴と個別補修>
10/25 朝8時半追記 英語学習の最終獲得目標と日本語音読の副次効果について
10/28 午前0時追記 12.<学力テスト総合B五科目合計平均点根室管内4中学校比較>


  10月11日に3年生対象に実施された学力テスト総合Bの結果データをアップします。丸括弧内の数字は学力テスト総合A、カギ括弧内の数字は4月の学力テストです。すべて60点満点。

        B中学校                       :  C中学校
         総合B   総合A    四月        総合B  総合A     四月
  国語  32.9  (33.2)  <32.5> :   34.1  (32.0)  <31.5>
  社会  21.0  (20.8)  <18.1> :   17.4  (22.9)  <20.0>
  数学  18.7  (17.2)  <18.3> :   13.3  (14.9)  <16.0>
  理科  17.1  (15.0)  <17.8> :   16.7  (18.1)  <21.5>
  英語  24.2  (23.5)  <22.1> :   21.4  (22.2)  <21.7>
  合計113.9 (109.7)<108.8> : 103.6(111.7)<112.6>


1.<データでみる学力上位層の枯渇化現象>
  市街化地域の3校の学年トップの話から始めましょう。得点分布表を見ると学年トップはB中学校は201-250点の階層に一人います、おそらく240点前後。C中学校は264点、A中学校は243点です。市街化地域の3校の生徒で200点を超えた者は各学校ごとに1-2名しかいません。

  C中の学年トップは1年生から全テストで五科目合計点トップを走り続けています。学力テストも定期テストも、難関大学医学部受験には関係ないのでトップにこだわらずともよしと言い続けているのですが、わたしが何と言おうがこだわりがあるようで、なかなか頑固。こだわりが過ぎると学習速度にブレーキがかかるので、バランスに苦慮しています。
  300点満点の学力テストではコンスタントに260点台、500点満点の定期テストで一番良いときは493点でも、1年前倒しでセンターレベルの難易度の数1・Aの問題集をやっていないと、高校1年生になった時の全国模試の偏差値はなかなか60に届きません。難関大学にターゲットを絞っている生徒は同学年には競争相手がいないのです。全国レベルを視野に入れて学習する必要があるのですが、目の前のニンジン(学年トップ)がどうしても気になる、それもダントツでトップでいたい。総合Bを入れてもあと4回で中学卒業ですから、学力テストと定期テストすべて学年トップの記録を残したいという気持ちはよくわかります。(笑)
  この生徒は英語も1年先をやっています。9月から高校教科書を使用していますが、3か月で高校1年のそれを、3.5か月かけて2年の教科書を、4か月かけて3年の教科書を消化します。大学院入試レベルを視野に入れて教えているので、教科書を終わったらジャパンタイムズ記事を読み漁ることになります。B4版1枚くらいの英文を読んでその抄訳が60分で書きあげられるようになればOKです、そこが大学受験までの到達目標ですから、大学受験英語の範囲を完全に無視して教えています。小学生5年の1月に入塾してきましたが、中1になるまで英語は教えていません、小学生の内は英語を教える必要がないからです。その代わりに良質の作品をいくつも選んで日本語音読トレーニングを徹底しました、今も継続中です。さて問題は英単語の発音トレーニングと英文音読トレーニングですが、これはCDやDVDを利用して自分でやるのが効率が良いようですから、わたしのほうは教材を4つばかり指定するだけ、その中から自分で選べばいい。とくに発音トレーニングは口の開け方、動かし方、舌の位置、音の出し方、基礎をみっちりやる必要があります。そうしないとリスニン力が伸びなくなってしまいます。大学卒業後に欲が出てハーバード大学へ留学したくなるかもしれません、そのときに困らぬように布石を打っておきたい。
  日本語音読トレーニングは13冊目に入りました、『福翁自伝』(岩波文庫)を読んでいます。明治期に書かれたものは語彙の範囲が広いので、ずいぶん骨折りの様子、いままでとは反応がまるっきり違っています。あたふたあたふた。(笑) 
  入塾当初は国語が苦手のようでしたが、日本語音読トレーニングで読解力が上がり、中高レベルの日本語テクストは読むだけで正確に理解できますから、苦手だった社会科も国語と一緒に点数が上がっていきましたので、五科目全部学年トップのことが多くなりました。日本語音読トレーニングの副次効果でしょうね。もちろん、得意の理科も教科書や興味に沸いた本を読むことで、学力が強化されているのだろうと想像します。英文の文脈読みや段落読み(論理展開読み取り)にも効果が出ているはず。日本語読解力が学力の基礎ですから、そこを小学生のうちに強化しておくことは長期学習戦略上大きな意味があります。英語が苦手だったお父さんやお母さんたちは、小学生の子どもに英語を習わせる方が多いように思いますが、良質の日本語テクストを読まずに大事な母語の基礎作りの時期を過ごしてしまうことがどれほど長期的な学力強化に弊害があるかご存じない
  いまでは、中学生の四人に一人が教科書を読めないか、読んでも理解できないというすごいことになっています。国立情報研究所の最近の調査データでは、教科書を読み理解することができない生徒の割合は五人に一人となっています。市街化地域の3中学校の生徒たちの国語力については、何度も弊ブログ具体的なデータを挙げて取り上げていますが、2-3割の中学生が小四程度の国語力しかありません。全国レベルでもそういうことが起きていたのですね、国立情報研究所の調査データで知りました。社会人になった時に上司からの仕事の指示は半分も理解できないでしょう。正規雇用の社員の職はほとんどアウト、資格の必要な知的職業に就くことも困難です。非正規雇用で年収100-150万円の職に就かざるをえません。働く意欲のある若い人たちみんなが正規雇用の職に就き、結婚して幸せに暮らすことのできる社会になってほしい。
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 国立情報研究所の中学生に対する最新のリーディング・スキル(日本語読解力)調査結果を紹介しています。
*#3460 根室高校入試倍率はどうなる? Nov. 19,2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-11-19-1

---抜粋------------------------------------
< 日本語読解力の急激な衰え:自己肯定感の喪失 >
 この(五科目合計点百点以下の)うちの半数(44人)は高校の教科書を読んで理解する読解力がないと推定されます。
国立情報研究所が最近やったリーディングスキルに関する予備調査でも340人中20%の中学生が教科書を読んで理解できないと判定されました
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*#3620 読んで理解する能力:学力テストデータから Sep. 26, 2017

http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-09-26
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  自分が高校生だったら通いたくなる塾、それがニムオロ塾の理想です、だんだん近づいてきました。到達しそうになったら、人生の残り時間もなくなっているのかもしれません。好きなことたくさんやらせてもらったから、まあ、よしとしましょう。

  ところで、わたしが考える学力上位層は220点以上ですが、B中では200点を超えているのは学年トップの一人のみC中は2人のみ2校でたった3人です。10年前には市街化地域の3校では各校200点超が7-12人くらいいました。ちなみに2007年度はB・C両校で20人も200点超がいました学力上位層の枯渇減少がデータに明瞭に現れています

2.<学力低下が進めば地域の未来に暗雲を立ち込める>
  地元企業経営者のみなさん、成績上位層が激減し、こんなに根室っ子たちの学力が劣化を続けていますがあなたの企業の未来は大丈夫ですか?地元企業が人材難で経営破綻していけば根室の人口減少が加速します。若い人たちは職を求めて根室を出ざるをえません。
  市教委さんは学力テストデータの推移を見なくていいのですか?データ見ないで学力向上へ向けた効果的な教育政策が立てられるわけもない。ずいぶん前にS山教育長が配布した基礎計算問題集『カルク』は効果がありましたか?やっている生徒はほとんどいません、配るだけでは効果なし、生徒の数学力は低下し続けていますよ。教育政策は自分たちが立案した政策を学力テストデータで検証すべきです。

3.<五科目合計平均点が低下しているのは15校でC中のみ>
 B中学校は4月、総合A、総合Bと順次五科目合計平均点が上昇しています。生徒たちが試験慣れすることと、3年生は部活から卒業して勉強し始める者が多いからそうなるのが当たり前です。ところが、C中学校は回を重ねるごとに点数が低下しています。
 釧路市内の13校の学力テスト総合AとBのデータが次のURLに載っていますが、総合Aから五科目平均点が下がったところは一つもありません。高校統廃合の影響だとわたしは考えています。2016年度のデータとなっていますが、右端のAとBのデータが今年の学力テストデータです。

*2016年11月実施 総合C学力テスト釧路市・釧路町 中学校平均点 
http://www.kitamon.com/cpek/datas/1611c.html

4.<科目別分析>
  C中学校の五科目平均点が低下は異常です、なぜこのようなことが起きているのでしょう?科目別にブレイクダウンしていきます。
  ◎国語は生徒たちが苦手な記述式問題を集中的にトレーニングしたから、その効果が出たと見てよいでしょう。4月に比べて上がり続けています。弱いところを集中的にフォローすれば学力を上げることができることを実証してくれました。国語担当の先生、ご苦労様。
  ◎社会科は4月と総合AはB中学校に勝っていたのに、今回は3.6点負けています。次回がんばってもらいたい。
  数学が極端に悪いのです。昨年11月の釧路の13校の学力テストデータでは大楽毛中学の17.2点が最低ですが、それよりも3.9点も低い、釧路と根室の市街化地域の3校で最低でしょうね。中標津のK中の数学は26.3点、五科目合計平均点は134.6点でですから、中標津の中学生の半分しか根室のC中学校の生徒は数学の点数が取れていないのです
  ◎数学の点数の分布をみると、10点以下の層ががちょうど半数の28名います。「大問の1」が計算問題と作図問題でで18点の配点ですから、そこが半分以下しかできていない生徒が半数いると考えなければいけません。
 分数や少数の加減乗除の計算が怪しい生徒が半数いるようです。学校は何らかの手を打っているはずですが、16.0⇒14.9⇒13.3と低下し続けているところをみると効果なしです。

  授業参観したことがありますが、どの学校の先生も授業のやり方がそっくりですから、授業技倆に差はありません。でも生徒の半数は基本計算があやしい、そして文章題がまるでできないのは、小学校の算数授業に大きな問題があったと考えるしかない。それを中学校でフォローできなかったのは数学の先生と学校管理職のマネジメントに問題があったことを示唆してはいないでしょうか。
  どういうことか具体的に説明しておきます。31点以上の点数の生徒は56人中たったの4人です。11-20点の層が18人、0-10点が28人。B中は55人中11人ですから、C中にはB中の2.5倍も10点以下が存在しています
  学習指導要領通りの標準授業をこのような学力分布の生徒たちにしたらどういうことになるでしょう。授業のピントは30点台の2人に合わせられることになります、広目にとっても20点台後半の9人が対象の授業にならざるをえません。56人中11人を対象にした授業になってしまっているから、点数がこんなに低くなってしまったと思います。授業は生徒たちの学力分布を考慮して工夫しなければならない。生徒の半数28人が10点以下の学年で、標準授業をやり続けたら結果は悪くなるだけ。
  市街化地域の他の学校の数学の先生が変わって担当したとしても、やるのは学習指導要領に忠実な「標準授業」ですから、結果は同じことになったでしょう。それだけC中学校の3年生は問題の根が深く、通常の対応では改善が著しく困難な状況にあります。このままでは根室高校へ問題が持ち越されます。後で具体策を書きます。
  <余談>で小学校4年生以前の既習事項に問題があることを解説しています。そこを何とかすれば、数学の学力の底上げは可能です。

4.2<<教育労働者と教育の職人の違い>>
  学校の先生は「教育労働者」ではありません、「教育の職人」「授業の職人」です。「教育労働者」自分を労働力商品として売っているのですから、既定の時間だけ授業をすればいいと考えます。仕事に対する責任は自分にはない。「授業の職人」は自分の仕事に誇りと責任を持ちます。結果が出せなければ、どうすればいいか考え続けます、そして日々工夫をして改善に努めます

  ◎理科は両校で勝ったり負けたり。基礎計算力に不足で理科の計算問題ができない生徒が多いことに気がついたC中の理科の先生は生徒たちの基礎計算力アップもやっているようですが、なかなか点数アップにつながってこなくて辛いですね。数学の学力テストで10点以下が半数いますから、無理ありませんよ、気長にやりましょう。
 もうずいぶん前になりますがB中の理科のS先生が、小テストを頻繁に繰り返して、既習事項の記憶定着に留意した授業をしていました。いつも他の学校よりも学力テストの平均点が20点(百点満点)ほど高かった。

 ◎英語はB中学校が毎回平均点がアップしていますね、ご立派。C中は横ばいですが、差は少しですから学力テスト総合Cで逆転してください。両校で切磋琢磨。中標津のK中学の英語の平均点は28.3点ですから、大きく水が開いています。B・C両校とも、学力全般が低いので、長文問題のトレーニングがなされていないのでしょう。どちらの学校も長文問題の解き方に関する指導がなされていないようです。総合Cの前にやっておきましょうよ。国語だって記述式問題の解き方を具体的にトレーニングすれば平均点が上がったのですから、頑張ってください、きっと効果があります。問題文の中から答えを探すだけの簡単な問題もあります。

5.<学習に対するあきらめ感が蔓延していないか?>
  どうもC中学校の生徒の中には、勉強をあきらめた人が多いように感じます。勉強しなくても根室高校に入学できるから、嫌いな勉強はやらない、そういう人が増えているのではないでしょうか。小6程度の計算や文章が理解できない、文章が書けなければ、高校を卒業した後で困るのですよ。根室高校へ入学してそれで人生が保障されるわけではないのです。非正規雇用が4割を超えています。給与格差は3倍あります。正社員で働く人のおおよそ1/3しかもらえませんから、自立も困難です。高校卒業してから厳しい現実が待っています。働く意欲があるのに正社員の仕事のない若い人たちが半数います、ほんとうにかわいそうです。
  結婚して生活を営むには非正規同士ではなかなか経済的に自立してやっていくことができません。二人で働いて年収300万円がいいとこ、車は2台必要になりますから、家賃を7-8万円とすると、とても無理でしょ。

6.<資格が必要な職に就くにはどれくらいの学力が必要か?>
 根室高校普通科1年生160人中、数学アルファクラスは「アルファ1」が25人、「アルファ2」が20人いますが、看護師とか理学療法士とか学校の先生とか経理など多少とも知的な職業に就くのは著しく困難です。資格の必要な職業に就くには、受験参考書をかなりの部分は独力で勉強しなければならないのです。たとえば看護師は300点満点の学力テストで150点以上とっていないと看護専門学校への進学はほとんど無理です。180点超なら独力で道内の看護専門学校へ合格できます。入学してから30冊も専門書を読んで理解しなければなりません。そうしなければ看護師の国家試験に合格できません。経理の仕事なら、日商簿記2級あるいは全商簿記1級に合格していなければ職が見つからないでしょう。大地みらい信金だって、そういう人材しか高卒は採っていません。大地みらい信金の採用はほとんどが大卒です。昔は根室高校で中の上以上の成績なら採ってくれました。あのころは根室信金、「信金さん」と呼んでいました。懐かしい響きです、親しみがこもっていましたよ。

7.<地域医療を支える人材を育てよう>
  どの中学校にも共通していましたが、過去8回の授業参観数学の授業で高校で学ぶことを視野に入れた「発展的内容」に踏み込んでいるところはありませんでした。英語の授業も「発展的内容」に踏み込まないところはまったく同様でした。たとえば、3年生で関係代名詞が出てくる前に、分詞形容詞が出てきますが、あれは「主格の関係代名詞+be動詞」の省略によって生成された文です。3分しかかからないから、ちょっと触れて予告するだけでいいのだがやらない。現在完了の継続用法は基本が現在完了進行形であるから、そこも3分間だけ踏み込めばいい。日本語にはない冠詞の説明をしている授業もありませんでした。そういうトピックスを毎回一つ入れるだけで成績上位層の生徒が授業に興味を持ち続けます。そういう発展的内容を含まない授業を日々繰り返すことで、成績上位層を育てそこなっているように思います。
  市街化地域の3校をだけでも、学年トップクラスを小4から上手に育てたら、道内の国公立大学医学部に毎年1-2名の合格者を出すことができるでしょうそうすれば市立根室病院で常勤医が足りないなんて事態は起こさないですみます。30年で45人も医者になる者が出せたら、根室の地域医療は自前で半数程度は賄える時代が来ます。可能な話ですよ、要はやるかやらないかです。

8.<独自な指導法は正攻法を教えてから>
  C中の3年生は昨年度までは数学は二人の先生が教えていましたが、お一人は変わった方法で教えることがあり、生徒たちが2年続けて混乱していました。生徒は新しい単元で最初に教えられやり方をそのまま素直に吸収してしまうから、ちゃんとしたやり方で教えないと文字式の基礎計算能力に瑕ができます。塾側で教えなおすのに大変手間がかかりました。2乗の多項式の展開で「2乗2倍2乗」という教え方をしたものだから、(a+3)^2の展開の時にa^2+2a+9 とやる生徒が続出しました。教え方のまずい箇所はテストで生徒たちに不正解が続出するのでわかるはずですが、観察していないようでした。塾では「真ん中の項は中身をかけて2倍」と教えています。(2a+3b)^2でも生徒が混乱を起こすことはありません。「サクランボ方式」にも困りました。正攻法の素因数分解のやりかたを教えないから、発展的内容につながりません。その場だけはなんとかなりますが、塾へ通えない生徒たちは高校数学で後遺症が出ます。素因数分解の正攻法を知らないのですから、小学校で習ったGCMやLCMの計算とも連絡がつけられなくなります。中学校の先生は高校数学を視野に入れて、必要なところを押さえた授業をしてもらいたい。わたしからのお願いです。

9.<小学校から引きずっている問題が中学校でさらに拡大>
  小学校で学級崩壊とか、算数授業が苦手な先生た担任だった場合に、四則計算がマスターできていない生徒を大量に生産して、中学校へ送り込むことがあります。一年置きくらいにそういうことが起きているようにみえます。たいへんですよね、小学校の先生は国語・算数・理科・社会、そして英語まで教えないといけません。全部が得意なんて先生はほとんどいません。生徒たちを通して観察していると、とくに算数が苦手の小学校の先生が多いように感じます。毎日、計算問題や短文章問題を宿題にして、丁寧に添削をしていたS鳥先生を知っていますが、それとは真逆の例も知っています、こちらは具体例を出しません。書いても詮のないことですから。
 指導技倆の巧拙に差があるのは当たり前、生徒自身の計算練習不足が輪をかけます。苦手になってしまうと、たいがいの生徒がわけがからずに計算トレーニングすら億劫になります。計算練習が圧倒的に少ないから、計算を速く正確にできる生徒は10人に一人いればよいほう。
 問題を言い換えると、半数の生徒が基礎計算応力すら怪しい状態のときに中学校の数学担当の先生は何をすべきかということ。C中の場合は標準授業では学力的に対象になる生徒は2割、あとの8割はスポイルされてしまいます。わからないから授業は聴かない、おしゃべりが始まる。ときどき先生の説明の声が聞こえないだけで、聞こえなかったところが何なのか見当がつかず、話の全体が理解できなくなります。そういう生徒たちを前にして先生たちもたいへんでしょうね。いまのままでは、問題が小学校から中学校へ、そしてそのまま根室高校へ持ち越されます。根室高校の授業が荒れるということ。生徒が先生を殴るなんてことが最近テレビで問題になっていましたが、根室の中学校でも何度も起きています。強い先生がいてもダメ、そういう生徒は弱い先生を狙ってやります。やっかいですね。体罰禁止で、小学生のころから何をやっても先生に殴られることがないから、舐め切っています。高校生になったら抑えが利きませんから、何かあったらさっさと退学にするしかありません。自業自得というやつでしょうが、スポイルされ続けた生徒が退学になるのは気の毒としか言いようがありません。半数は掬えるのではないですか?
 高校新入生は7月に全国模試を受けていますが、今年は根室高校普通科の平均点が21点(百点満点)だったと聞いています。来年は20点を切るかもしれませんね。それでも根室市教委は学力テストの結果データも見ずに、効果のない教育政策を立案し続けるのでしょうか?
  入試で五科目合計点数が100点に満たぬ生徒は不合格というのが現実的な選択肢としてあります、普通科の標準授業を消化できる学力は150点の辺りですから、100点未満は問答無用で切り捨てていいと思います。12年前のことですが、Fランク150点で3人が不合格となって事務情報科に入学しています。

10.<改善の具体策:教育の職人たれ!>
  学力テストで数学が10点以下の生徒は、強制参加で放課後補習をするのが効果が大きい。C中は月曜日が部活休養日になっていますから、月曜日の放課後を補習授業に当てたらいい。1・2年生の学力テストは百点満点ですから20点以下の生徒は1年次から強制補習体制をとれば、小学校で「落ちこぼし」ても、中学校で半数は掬(すく)えます。たいへんですよ、一人ひとりわからないところを観察してピックアップして、そこを補うのですから。普段の授業は準備して、それをやるだけでいいのですが、成績下位層の生徒は個別にどこに穴が開いているのか観察して突き止めなければいけません。1か月くらいやってみたら、チェック用の問題を10枚くらい作成できます。そのあとそれを改善していけばいい。とにかくやってみることです、そうすれば高校の先生たちの苦労は半分になります。「教育労働者」というスタンスはやめにして、「授業の職人」「教科指導の職人」になりましょう。教頭先生や校長の協力が必要です。成績下位層の生徒は呼びかけるだけでは補習授業に参加しませんから、PTAを巻き込む必要もあります。このように現状を変えるのは大仕事です。
  私塾は学校ではやれないことをやります、補完機能を果たすということです。上下にはみ出した生徒たちを掬いとります。全部を学校でというわけにはいかないでしょうから、足りない部分を無理せずできる範囲内でやるのみ。
 
11.<余談:小学4年生以前の既習事項の大穴と個別補修>
  ニムオロ塾では、入塾してきたときに国数英の点数を聞き、数回様子を見ます。既習事項に穴があると判断すると、1-2か月間の補習体制を組みます。

  数学が苦手の中学生を観察していると、九九が苦手の段があったり、逆九九がスムースに言えなかったり、割り算の商をたてるのに時間がかかったり、桁のなかにゼロが入っているときの引き算ができなかったりと、小4以前の既習事項にほとんど例外なしに問題点が見つかります。もちろん、4年生以降の学習事項である少数や分数の四則混合算にも穴が開いています
  C中学校3年生にはそういう生徒が学年56名中半数の28名いるのですから、問題の根が深い。数学担当の先生が対応できないでいるのも理由があります。

「鉄は熱いうちに叩け」とばかり、入塾最初の3か月間で学力向上を実感させます。たまに補習に来ない生徒がいますが、これはどうしようもありません。昨年から、「3か月間はお試し期間だから、無断欠席ややる気がみられない場合は効果がないのでやめてもらいます」、体験入塾者希望者には「すぐに入塾を決めなくていいから、数日よく考えてからにして」と伝えています。
  塾に通わせたって、やる気がなければ親はお金の無駄、わたしは時間の無駄、「やる気になってから来てね」ということ。プロですから、生徒の学力に応じた効果的な個別指導をしますが、中学生は半大人ですからやる気は本人の問題です。小学生は別でして、やる気を起こさせるのも教師の側の役割が半分。
  小学生で一番大事なことは親の躾です挨拶、箸の持ち方、鉛筆の持ち方、姿勢など低学年のうちにしっかり家庭学習習慣をつけるのは親の役割ですよ。そこをやり損なったらあとで補うのがたいへんです。少年団活動三昧で、家庭学習習慣の躾をし損なう親の多いのが釧路や根室の地域的特性です

12.<学力テスト総合B五科目合計平均点根室管内4中学校比較>
  根室市立C中(103.6点) < 根室市立B中(113.9点) < 中標津町立のある中学校(130点台) < 別海町のある中学校(140点台)

  根室の市街化地域の2校が別海よりも中標津よりもはるかに低いという残念な結果になっています


*#3618 学力テスト総合Aの結果データ: ほめる教育 Sep. 23, 2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23



 #3620 読んで理解する能力:学力テストデータから Sep. 26, 2017

http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23



*#3618 学力テスト総合Aの結果データ: ほめる教育 Sep. 23, 2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23

 
#3421 数学:低学力のメカニズム Sep. 24, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-09-24-1

*#3460 根室高校入試倍率はどうなる? Nov. 19,2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-11-19-1

 #3482 問題消化スピードの差の現実 Dec. 17, 2016 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-12-17

 #3483 学力テスト教科別分析 Dec. 18, 2016

http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-12-17-1

 #3484 学校別学力テストデータ比較分析 Dec. 19, 20
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-12-18

#1307 教育再考 根室の未来 第2部 低学力④:荒れる中学校 Dec.19, 2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-12-19-1


<参考>
 #3344 高2の英語教科書をチェックする  June 25, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-06-24-1


*「教育困難大学」で大暴れする不良学生の実態 学ぶスキルも意欲もないのに入学できる現実
http://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%ef%bd%a2%e6%95%99%e8%82%b2%e5%9b%b0%e9%9b%a3%e5%a4%a7%e5%ad%a6%ef%bd%a3%e3%81%a7%e5%a4%a7%e6%9a%b4%e3%82%8c%e3%81%99%e3%82%8b%e4%b8%8d%e8%89%af%e5%ad%a6%e7%94%9f%e3%81%ae%e5%ae%9f%e6%85%8b-%e5%ad%a6%e3%81%b6%e3%82%b9%e3%82%ad%e3%83%ab%e3%82%82%e6%84%8f%e6%ac%b2%e3%82%82%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%ae%e3%81%ab%e5%85%a5%e5%ad%a6%e3%81%a7%e3%81%8d%e3%82%8b%e7%8f%be%e5%ae%9f/ar-BBEH4LM?ocid=DELLDHP#page=2

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#3626 定期テスト問題の難易度アップ:B・C中学校 Oc. 12, 2017 [データに基づく教育論議]

  C中学校の定期テストの難易度が上がってきていたのは確認していたが、B中学校も定期テスト問題の難易度が上がった。学力テストに比べると平均点が2倍にもなる科目があったのだが、そういうイージーな問題作成が減ってきていることは、この地の子どもたちの学力向上を考えるうえで重要な変化である。
  データで確認してみよう。
  データは①Jun.1学期期末テスト、②Sep.2学期中間テスト、③それらの平均、④4月学力テスト、⑤9月学力テスト総合A、⑥それらの平均の順序に並べる。学力テストは満点が60点なので、比較のために⑥の平均点のみ百点満点に換算表示する。⑦=③-⑥
 
<B中>   ①J    ②S      ③       ④A     ⑤B       ⑥       ⑦
  国語   54.2   46.2   50.2    32.5    33.2    54.3    -4.1
  社会   73.8   68.5   71.2    18.1    20.8    32.4   38.8
  数学   54.5   48.0   51.3    18.3    17.2    29.6   21.7
  理科   46.9   42.3   44.6    17.8    15.0    27.8   16.8
  英語   63.3   48.5   55.9    22.1    23.5    38.0   17.9
  合計 292.7 252.0  273.2  108.8  109.7  182.1   91.1  
  ①J - ⑥合計 110.6
  ②S- ⑥合計   69.9

<C中>   ①J    ②S      ③       ④A     ⑤B       ⑥       ⑦
  国語   71.0   56.6   63.8   31.5     32.0    52.9   10.9
  社会   51.4   47.3   49.4   20.0     22.9    35.8   13.6 
  数学   50.2   38.3   44.3  16.0      14.9    25.8   18.5
  理科   53.8   47.8   50.8  21.5      18.1    33.0   17.8
  英語   53.7   40.4   47.1   21.7     22.2    36.6   10.5
  合計 280.1 235.0  257.6  112.6  111.7  186.3   71.3   
  ①J-⑥合計 93.8 
  ②S-⑥合計 48.7

  生徒たちの大半は「学力テストは成績に関係ない」と言い、定期テストの点数さえよければいいと考えているから、定期テストの難易度が極端に低くても70点も取れたら学力があると勘違いしてしまう。たとえば、B中で6月に実施された社会科で70点をとっても、学力テストでは38.8点しか取れていないのだから、社会科の学力はかなり低い。C中の6月の定期テストの国語も同様で、70点取れる生徒が学力テストでは52.9点だから、平均的な点数に過ぎない。国語の定期テスト点数が50点以下の生徒は小4程度の語彙力があやしい
  ⑦は学力テストの平均点を百点満点に換算して比較可能に処理した数字と定期テストの平均点を科目別に比べたものであるが、20点以上の差があるのがB中学校社会38.8と数学21.7である、問題の難易度下げすぎだから次回は改善を期待したい。
  C中の9月定期テストの国語問題は記述式の問題が多かった、それも教科書からの出題ではなく、授業では取り上げていないテクストからの出題だった。記述式問題の解き方に重点を置いた授業を数回したようだ。学力テストの国語平均点が数点アップすることを期待したい。記述式問題は苦手な生徒が多いから、その克服は効果が期待できる。

  五科目合計点で見ると、B中は6月の定期テストの平均点292.7点に比べて、9月の定期テスト252.0点は39.3点下がっているから、定期テストの難易度に変化があったと言える。全科目の難易度が上がっているようだ、とくに英語が大きい。C中は280.1から235.0点へ45.1点低下している。国語と数学と英語のテスト問題の難易度を上げたように見える。

  各学校で教えている先生たちは、簡単すぎる定期テスト問題の難易度を上げる方向に変えつつある。2回の学力テストの平均点を基準にして測定してみると、B中は6月の定期テストでは五科目合計平均点で110.6点差があったが、9月の定期テストではそれが69.9点に縮まっている。現状を変えようと努力している。C中は93.8点から48.7点へ縮まった。学力テスト問題と定期テスト問題の難易度格差が縮小しつつあるのは結構なことで、歓迎したい。

  気になるのは、根室西高校の入試が今年春から停止されたので、低学力層が勉強しなくなったこと。五科目平均点が上がらなくなった。以前は学力テスト総合A、B、C、模試へと15点くらい上がった。根室高校へ進学したいと下位4割くらいの生徒たちの中に秋以降一生懸命に勉強し始める者が少なくなかった。高校統廃合で学習動機が弱くなった。

<参考データ:教育こそ地域発展のカギ>
 5年前のB中4月の学力テストの五科目合計平均点144.7点であった。今年4月のそれは108.8点35.9点も下がっている釧路市内で一番学力の低い学校よりもさらに低い

  根室の教育関係者、とくに根室市教委は危機感をもってもらいたい。
  人口減少が年間400人だった十数年前に比べて年600人近くに加速しており、その点からも商売の環境はいっそう厳しくなるし、加えて資源の減少も加速しているから、地元企業は優秀な人材確保が必要不可欠、地元企業経営者こそ教育=学力向上に関心をもつべきだ。


<余談:6月定期テスト範囲の特殊性と出題難易度調整>
 6月の定期テストはテスト範囲が狭いので平均点が高く出る傾向があるのは事実である。数学に関していえば、「第一章 多項式」「第二章 平方根」だから、計算問題がほとんどである。それでも難易度の調整はむずかしくない。たとえば、式の展開問題、

   ① (a+b)^3
   ② (a-b)^3
   ③ (a+b)(a^2-ab+b^2)
   ④ (a-b)(a^2+ab+b^2)
   ⑤ (a+b+c)^2
   ⑥ (a+b)(b+c)(c+a)
   ⑦ (a-b)(b-c)(c-a)

 因数分解問題
 ⑧ 3x^2+8x-3
   ⑨ 6x^2+11x+3

  などの展開問題を出題することで難易度アップは簡単にできる。こういう問題をやらせることで、基本対称式や基本交代式の性質や概念に気がつく生徒がいるかもしれない。これらを授業で教えてもよし、教えずに既習事項の応用問題として出題してもよい。発展問題として学習指導要領の範囲を超えて高校の内容を先取りすることは数年前から公に認められているのだから、授業で高校の内容の先取り学習がまったくなされていないことのほうが異常な状態に見える。
 短文章問題を全体の3割くらい出題することで、計算偏重の出題を避けることができる。市販の問題集の中には短文章問題を付録に載せている便利なものがある。文章を読み、文字式を組み立てるのが苦手な生徒が7割はいるから、数学の学力を伸ばすにはこういう短文章問題トレーニングも不可欠だ。

*#3618 学力テスト総合Aの結果データ: ほめる教育 Sep. 23, 2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23

 #2732 グッドニュース!:C中学校も学校全体で授業進捗管理 July 12, 2014
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-07-12

*#2608 A中学校授業進捗管理が格段に進化した:<教頭先生の仕事>  Mar. 1, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-03-01-1


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#3620 読んで理解する能力:学力テストデータから Sep. 26, 2017 [データに基づく教育論議]

<更新情報>
9/27 朝8:45 <結論>追記

  9月13日に中3年生対象に行われた「学力テスト総合A」のBC両校の五科目合計平均点データを#3658で分析してみた。今回は国語テスト結果データから、生徒たちの日本語テクストの読解力を推測してみたい。
  満点は60点である。データはB校とC校の2校。市街化地域にはもう一校Aがあるがデータがない。A校は年度によってバラツキが大きく数年に一度「当たり年」がある、2016年もそういう年だった。学力に地域的な偏りがあるのはどの町でも同じだろう。

<データと評価>
①  国語が20点以下の層は小4以下の国語力: 16.5%
   
 (B+C)/(B+C)… 分子は20点以下の人数、分母は学年人数
 
   (8+10)/(57+52)=16.5%
  中3の16.5%が小4以下の国語力である。スマホとゲームと部活で大半の生徒たちが生活時間を奪われ、読書の時間がなくなっている。いや、本を読む興味すらないというのがこの層だろう。読んでも漫画の本のみ、活字が並んだ本を読む根気もない。

②  21-25点: 小5~6年生程度の国語力: 12.8%
 
データの階級の区切りが10点刻みなので、比例配分した。
   (9+5)/109=12.8%
  児童書までは読んだが、それ以上のレベルの本への橋渡しがなされなかった層である。離乳食(児童書)でとどまり、大人が食べる硬い食材をかみ砕く歯と顎ができていない。
  この階層は自分で興味をもって大人のレベルの本へチャレンジする気力がなく、語彙力が貧弱で、硬い本を読んでも理解できない。大人が橋渡しのお手伝いをしてやらなければ、読書のレベルアップができない。

③  26-30点: 小学校卒業程度の国語力: 12.8%
 
  (8+6)/109=12.8%


④  30点以下: 教科書を独力で読んで予習ができない: 42.2%
 
  (25+21)/109=42.2%

⑤  41点以上: なんとか教科書を読み予習できるレベル: 27.5%
   (16+14)/109=27.5%
  高校生になって、独力で教科書を読み、予習のできる生徒はおおよそ4人に一人。ちなみに、51点以上はB校1人、C校3人である。この生徒たちは独力で教科書を読み予習できる、五科目合計点で200点を超える階層(4+4=8人、7.3%)と重なる。
  五科目合計点200点で高校の全国模試で偏差値52付近だから、根室の市街化地域の中学校学年3番は全国レベルでは真ん中よりも少し上ということ。偏差値55が上位1/3である。

<予習方式での学習にはとれくらいの国語力が必要か>
 
中学3年生にもなれば、予習の習慣がついていて当然であるが、そういうことが可能なレベルの国語力をなんとか有していると思われるのは両校で4人に一人。確実なことを問われたら51点以上の4人にすぎぬ。根室の中学生のほとんどが予習をしていないということ。
  高校の授業は教科書を読んである程度理解して授業に臨まなければついていけない。中3までに教科書を独力で読んで、予習する習慣のある生徒とそうでない生徒は高校生になってからの学力の伸びが違う。予習のできない生徒の学力が伸びるはずもないから、中学校の学力テストで国語が30点以下の生徒のほとんどは学力が低下する。標準的な高校の授業が理解できないレベルの国語力。

<読む力の低下は全国的な現象でもある>
 
国の機関、国立情報研究所は、20%の中学生が日本語独解力不足で教科書を読んで理解することができないという調査結果データを公表している(#3460、3483、3484参照)。根室はそういう高校生が4割を超えていそうだ。根室の市街化地域の学校は釧路の14校の底辺校と一緒、9月の学力テスト総合Aの五科目合計平均点では中標津よりも下で、別海よりもかなり下。
  読書スキルが伸びないのは、読書のレベルを上げていかないからだ。語彙が豊富な作品を読むには一定の語彙力がないと読みこなせない。ゲームにスマホそして過度な部活が子どもたちから読書時間を奪っている。レベルを上げると辞書を引かなければ意味が分からない文が出てくるが、それは一時のことで、一人の著者が使う語彙はそれほど多くないからすぐに慣れる。こういうことを繰り返しながら語彙レベルが上がっていく。

<学力テスト問題の語彙範囲は貧弱>
  ところで中学校の国語の学力テスト問題に採録される作品は、常用漢字の範囲内だから語彙の範囲がとっても狭い。そういう限定された語彙数の文章ですら読み切れていない生徒が中学生の半数を占めている。
  高校生になれば、中島敦や幸田露伴、芥川竜之介などの語彙が豊富な作品が教科書に満載になる、語彙数は一挙に10倍ほどにもなるから、60点満点の学力テスト国語で30点程度の「読み」能力ではとても文意や文脈が理解できない。
  「読み・書き・そろばん」の先頭に位置しているのが「読み」であるから、これが劣るとその次の「書き」はもっとひどいことになる。社会人になっても与えられた時間でまともな文章が書けるとは思えない。語彙力が著しく劣っているから、上司からの仕事の指示すら正確に理解するのは無理だ。危なくて仕事を任せられない。もちろん、仕事に必要な資格も取得困難になる。資格取得は独力で参考書を読み、専門用語を精確に理解して問題集を解かなくてはないらないからだ。「読み」のスキルがあらゆる学習の土台をなしている。

<結論>
 
全国模試の偏差値で52以上は40%強の割合を占めてよいはずだが7%しかいない。根室は学力上位層の生徒たちの学力を伸ばしそこなっているとも言える。もったいない話だ。根室の閉塞状況は学力を軽視して数十年にわたって人材を育成しそこなった結果である。それに輪をかけて、自分の私的利害を優先して、ふるさとの未来を顧みないずるい大人が増殖してしまったことも原因の一つに数え上げられる。
  そろそろ気が付こう。自分たちの現在の心の在り方と行動が未来を決めている。

<各人が自分にできる小さなことをしよう>
 
 大人たちにできることはある。市議は文教常任委員会で学力向上と根室の未来について議論したらいいし、根室市教委は公開の場で学力の現状とその底上げについて市民と議論したらいい、学校長は己の仕事をまっとうすればいいし、現場の先生たちは低学力の子どもたちの部活を制限し必要な放課後補習体制を取ればいい。わたしも良質のテクストを選び、音読トレーニング授業をやっている、もちろんボランティアだ。はじめてから14年目、いつまでやれるか分からぬが、この次の授業はできる、体を鍛え体力を維持しながら一歩一歩前へ進めばいい。
  ふるさとの子どもたちのために、自分にできること見つけ、小さなことから始めよう。無理はしなくていいのだから。


<余談:民間企業の現実>
  わたしは30代後半のころに2年間ほど国内最大手の臨床検査ラボで機器の固定資産管理と購入を担当し年間「購入協議書」数百枚の申請(金額合計20-30億円)の受付・チェックをしていたことがあるが、半数は意味不明の文章が並んでいた。平明な文書が書けない社員が多かったから、添削指導をして書き直しさせていた。埒があかないときは代書してあげた。購入協議書は金額に応じて決裁権限が定められており、ラボでは検査課長職が作成するか部下が作成した協議書に決済印を押すことになっていた。だからほとんどは課長職が書いたものだった。金額の大きいものは別途稟議決裁が必要で、決裁された稟議書の添付が義務付けられたいた。稟議書もわけのわからないものが少なくなかった、とくにシステムがらみは。自前で仕様書が書けない、実務設計ができないのだから当然のことだった。外注会社に書いてもらっていてチェック能力がないから無責任体制、トラブルが多かった。
どこの会社も文書作成が苦手な社員が多いもの。まともな文書が書けるのは課長職で半数、部長クラスはほぼ大丈夫だった。作成した文書を見れば、どの程度昇進するか判断できた。取締役だって文書作成能力が怪しい者がいたが、能力のあるものがのし上がってくるから長くはいられない。取締役に昇進した時点で社員としての雇用契約は終了しているから、再任されなければ会社を去る、それが民間会社の現実。
  専門的な仕事について、専門外の人が読んでも理解できる平易な文章が書ければ、大企業に勤めていても部長クラスにはなれる。1200ー1500万円クラスの年収を10年くらいいただいてもいいではないか。「読み・書き・そろばん」、大事なのはこの基礎能力。


*#3618 学力テスト総合Aの結果データ: ほめる教育 Sep. 23, 2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23


*
#3460 根室高校入試倍率はどうなる? Nov. 19,2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-11-19-1

 #3483 学力テスト教科別分析 Dec. 18, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-12-17-1

 #3484 学校別学力テストデータ比較分析 Dec. 19, 20
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-12-18

<余談2: 2007年は200点以上が学年10名前後だった>
  学力テスト総合Aで200点超はB校が2人、C校が4人、2校で6人ですが、弊ブログ#1367に2007年のデータがあります、両校で20人です。学力上位層が1/3に減少しています。

*#1367 看護専門学校はむずかしいな Feb. 3, 2010 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-02-03



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 いま中2の生徒に音読テクストとして使っている本です。希望者のみに限定している月に2回の1時間半の授業ですが、次回で読み終わります。毎回、25-30ページ読んでいます。日本語音読授業はボランティアでやっていますので、授業料はナシです。希望者がいたら塾生でなくても受け入れますが、やる気がない生徒はお断りです。60分はほとんど「格闘技」です、渾身の力をふり絞ってやる、それくらい音読トレーニングはキツイということ。
  10月第3週からは、斎藤隆著『日本人は何を考えてきたのか』(祥伝社 2016年刊)を読みます。12回、6か月で読み終わります。
  藤原正彦の『日本人の誇り』も生徒と一緒に読みたい本ですね。生徒たちは近・現代史を知らない。知ったうえでどう考えるかは生徒自身の問題。
語彙力こそが教養である (角川新書)

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  • 作者: 齋藤 孝
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2015/12/10
  • メディア: 新書






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#3618 学力テスト総合Aの結果データ: ほめる教育 Sep. 23, 2017 [データに基づく教育論議]

<最終更新情報>
10/4午前8時35分
10/10 午前8時半 B中の五年前の学力テストデータ追記 五科目合計平均144.7点、195点で学年10位。


  学力テスト総合A4の結果が出ているので数字を並べておきます。根室市議会議員の皆さんはこのデータを基にして学力問題を議論してください。念のために書きますが、根室市教委は学力テストデータを見ていません。普段の学力テストデータを見ないで、効果的な教育政策立案ができますか?たとえて言うと、治療を要する病人がいて検査をしたが、検査結果データを見ずに診断・治療をするようなもの。よほどの名医なら検査は不要だろうが、普通の医者は検査結果をよく見て診断を下し、適切な治療をします。
  どういう理由かわかりませんが、根室市教委は根室市内の子どもたちの学力低下に関心がまるでない。小中学生に行政として基礎学力を保障するのは根室市教委の仕事の本筋です。仕事と責任と報酬はセットですよ、学力向上へ向けて努力を期待します。

  前置きはこれくらいにして、データをご覧ください。

          B中学校           C中学校
  国語  33.2  (32.5)    32.0  (31.5)
  社会  20.8  (18.1)    22.9  (20.0)
  数学  17.2  (18.3)    14.9  (16.0)
  理科  15.0  (17.8)    18.1  (21.5)
  英語  23.5  (22.1)    22.2  (21.7)
  合計109.7(108.8)  111.7 (112.6)

  *(  )内は4月の学力テストです。

  4月の学力テストに比べると回を重ねるごとに点数が上がる傾向が2年前まではありました。1月実施の「模試」まで15点ほど五科目合計点の平均が上がるのが当たり前でした。これから行われる学力テストの五科目平均点の推移に注目です。ほとんど横ばいで、120点を超えることはおそらくない。
  中標津K中学校の五科目合計平均点は123.2点だそうです、数学は17.8点。同じ根室管内の中標津町の中学校に比べても水をあけられています。
  釧路の14中学校と比べても、BC両校ともに最下位ランクです。B校は10年ほど前に一度だけ160点を超えたことがありましたが、130-145点くらいが多かった。5年前の4月のB校学力テストのデータがありました。五科目平均点は144.7点です。五科目合計点195点で学年10位(学年人数76人)でした。C中学校で4月の学力テストがこの点数だと学年(52人中)5位です。わずか10年ほどですさまじい学力低下が起きました。理由は何度か弊ブログで書いています。11年前頃のことです、兆しがはっきりした形で現れました。1年生の学級崩壊が起きました。授業中に先生の声が時々聞こえなくなる、3人ほどの生徒が頻繁に私語をして制止できない、たったそれだけのことで学力テストの五科目合計平均点が40点ほど下がったのです。2年生になってクラス替えが行われると、その3人は3クラスに分かれましたが、それぞれのクラスで仲間をつくって「増殖」しました。2年生全クラスの学力テストの平均点が下がってしまいました。3年生の300点満点のテストでは20点も低下した。このように授業崩壊は数人の生徒が制止を聞かなくなるだけで簡単に起きますが、それを立て直すのは至難の業です。強い先生が制止できても、弱い先生の授業の時に余計に騒ぐようになります。ようするに、授業が理解できない低学力の生徒をそのまま放置してはいけないということです学力最底辺を底上げすることが、授業崩壊を防ぐ有力な対策です。やりかたは色々考えられるでしょう。先生たちの工夫と力量とあきらめない努力、そして学校管理職のマネジメント能力が試されています
  C校は七年前の荒れていた時代の学力レベルに退行しています。立て直しは半端でない手間がかかります。ほんとうにたいへんだろうと思います。

<20年後に根室を支える人材が現在の中学生>
  学力上位層は大学進学してほとんどが戻って来ないのが実情です。根室の地元企業は上位層が抜けたところから採用せざるを得ません。優秀な人材採用ができなくなれば、企業競争力が落ち、徐々に体力も失われます。教育問題をこれ以上放っておいたら、根室の地元企業の未来は暗い。社会福祉・人口問題研究所の地域別人口推計では現在2.6万人の根室の人口が1.8万人になるとされていますが、昨年の減少は600人ですから、推計値を超える勢いで人口減が加速しています。2040年には1.5万人くらいになりそうです。そのときに地元企業を30歳代で支えているのがいまの中学生です。地元企業の半数が消滅しているでしょう。失業して転職を余儀なくされる者が増える中で、学力テストで1/3以下の得点しかできなかった者たちが根室の働き手の主力になります。倒産した地元企業で正社員として転職できる者はわずかでしょう。
  水産資源が激減する中で、新商品を開発したり、製造工程を工夫したり、新規事業を起こせる人材がますます必要です。浜中農協の石橋組合長は組合員の牧場で飼っている牛の乳質の改善のために、周りの反対を押し切って技術センターを設立し、乳質を改善し続け、厳しい品質管理基準を実施しているハーゲンダッツへ原料供給の指定農場へと導いた功労者ですが、「これからの農業には、大企業よりも優秀な人材が必要だ」と語っています。2年前の11月に釧路で行われた、教育シンポジウムの記事(弊ブログ・カテゴリー「教育シンポジウム」)をご覧ください。

*#3186 教育シンポジウム(11): パネルディスカッション Nov. 22, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-11-22
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 石橋さんはJA浜中農協の組合長としてさまざまな改革に取り組んできた人です。1981年に酪農技術センターを設立して、一つ一つの牧場の土壌分析をして必要な肥料をデザインし、牛乳の品質改善を徹底してきました。農協としては規模の小さいJA浜中農協が先進的な酪農技術センターを34年も前に設立して技術指導の拠点にしてきたことは驚異です、その先見性に驚かざるをえません。
……
 これからの農業こそ、科学的データに基づく改革を進めなければならないから、大企業よりも優秀な人材が必要ですという意見を聞いて、隣にいたパネラーの武藤(北海道教育局次長)さん、「すごい人がいるな」とびっくりした顔をしていました。
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  武藤さんはその後文科省へお戻りになって、1年後にブラジル大使館一等書記官として赴任しています。オリンピックがらみで白羽の矢が立ったのでしょう。優秀な人ですから。根室高校で小中の保護者と教育関係者対象に2014年2月15日に講演会(弊ブログ#2214参照)をしていますから、記憶にある保護者の方が200名くらいはいらっしゃるのでは?
*#2214 北海道庁教育局義務教育課長「講演会」でどよめきあり Feb.16, 2014
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-02-17

  根室の経済諸団体は学力低下に意見表明をしませんね。ふるさとと自分たちの企業の未来がかかっているのに自覚なし、まるで関心がない。とても不思議なことです。「オール根室」と市政とのもたれあいはこういうところで大きな弊害の素(もと)になっていませんか?
  それぞれのポジションにある大人一人一人が、言うべきことを言い、やるべきことをやる。


<高校統廃合の弊害>
  根室西高校が募集停止、根室高校へ実質的に全入になったので、中学生の学力下位層が勉強しなくなりました。勉強しなくても根室高校普通科へ入学できることを今年の入試で知ってしまいました。今回の学力テスト総合Aの結果では五科目合計点でBC2校で100点以下が48.6%(53人/109人=48.6%)存在していますから、高校の標準的なレベルの授業についていけない低学力層の生徒が普通科定員の3-4割を占めることになります。300点満点で100点以下というのは中学校の教科内容を1/3しか理解できていないということ。聞いてもわからない生徒たちは退屈で授業中に私語を始めます。こっちを注意するとこんどはあちら、始終私語が飛び交い先生の説明の声がときどき聞こえなくなりますから、説明の文脈を判断して欠落部分を補うなんて高度な技で対応できるのはクラスに数人のみ、根室高校生の学力低下が進むでしょうね。どうしたって授業を聞いていない生徒、騒ぐ生徒が増えます。授業崩壊現象が高校へ持ち越されます。だから数学だけを学力に応じたクラス編成をしても焼け石に水、他の科目だって学力差は数学同様にありますから。
  こういう議論は教育行政ではタブーなのでしょうが、高校の授業内容を前提にすると、入試の得点が100点以下(300点満点)は不合格にしてよいと思います。勉強の努力を放棄したものにまで門戸を広げる必要はありません。勉強したい生徒たちの学習権を保障するためにもそうすべきです。
 教育関係者たちが問題を直視して、具体的な高校入学基準を示すことでも事態を改善できます。やれるところからやりませんか?

<学力向上はマネジメントの問題>
  学力を上げる工夫をしている先生が少なくないことは承知しています。ですが、学校によっては問題のある科目があります。
  科目別平均点は担当している先生の「勤務評定」ですよ。3年間担当して学力を上げられないといのはどこかに問題があります。数学・算数を例にとると小学校の先生の指導力にも問題がありますが、中学3年間でそれをすこしでもリカバーするのが中学校で教科担当をしている先生の役割。どうしたら自分の担当している生徒たちの学力があげられるのか考えましょうよ。教頭や校長と具体的な方法をよく話し合ってください。数字を見れば生徒たちの理解のほどは歴然としていますから、学校管理職(校長と教頭)はマネジメントの腕を振るうチャンスです。こんなに学力が上がりましたって、胸を張って学校通信に書いてください。
  スポーツでいい成績を上げた生徒は褒めますが、学力テストでいい点数を上げた生徒、飛躍的な伸びを示した生徒をほめません、ほめてあげましょうよ。学力テストの平均点を科目別に見ていくと、たまに他校よりも百点満点で20点も高い学校があります。そういう先生は教え方を工夫してますよ。お母さんたちも年に数度ある面談の時はそういう先生を褒めましょう。
  ところで各学年1-3位(科目別と五科目合計点)までの生徒の個人名を学校通信に掲載したらいかがですか?市教委も生徒の学力往生の努力し、成果を上げている学校管理職を表彰したらどうですか?根室管内を見渡すと根室市が一番駄目のようです。別海は中標津よりも学力が高い。
(管内の標津町と羅臼町の中学校のデータはないのでわかりません)
(団塊世代のころの光洋中学校では、1学年550人の成績上位百番まで職員室前の廊下に得点と名前のリストを貼り出していました。10クラスありましたから、どのクラスの平均点が最高かも競っていましたね。担任のY先生の喜ぶ顔が見たくて点数を上げました。)

  中学校は文化祭準備期間に入りました。「8日間×3時間=24時間」 が文化祭準備作業に割り当てられて授業がつぶれます。
  こんなに学力が低下してしまっているのに、いいのですかね。授業進捗状況も問題が出ています。学力テストの試験範囲に合わせたら、1月中に終わりません。特に数学は後半の章がずっと難易度が高い。同じペースでは消化できるはずがありません。すっ飛ばしをすれば生徒が理解できない、それも生徒を学力低下へと誘うことになります。 

<余談:弊ブログ: 先見の明>#3186より
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 ハーゲンダッツが日本に工場をつくるに当たって、原料牛乳確保のために全国各地の牛乳の品質検査をしました。各地の牛乳が品質に問題ありとされる中で、浜中の牛乳に一発でOKが出たのは、酪農技術センターの科学的分析に基づく肥料設計や、牧草分析によって配合飼料の調整をしてきたからです。牛の個体も科学的な調査分析の対象です。とことん科学的な調査分析を重ねています。このようにして浜中の牛乳は品質に科学的データのトレーサービリティが担保されていました。全国でもっとも先進的な酪農を支える仕組みが浜中町に育っていたのです。
 必要なものは必要になってから準備するのでは遅いのです。何もないときにこそ先を読み、具体的な手を打っておかなければ、それが必要になるタイミングに間に合いません、仕事とはそういうものですビジョンそれを実現する戦略、そしてなにがなんでもやり遂げてみせるという実行力の三つが揃わなければ仕事は成らないのです。
------------------------------------------------

*#3620 読んで理解する能力:学力テストデータから Sep. 26, 2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23


<余談2: 2007年は200点以上が学年10名前後だった>
  学力テスト総合Aで200点超はB校が2人、C校が4人、2校で6人ですが、弊ブログ#1367に2007年のデータがあります、両校で20人です。学力上位層が1/3に減少しています。

*#1367 看護専門学校はむずかしいな Feb. 3, 2010 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-02-03


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*日本だけが「AI仕事革命」に乗り遅れる、致命的な欠点が見えた
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52902

仕事消滅 AIの時代を生き抜くために、いま私たちにできること

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#3601 長時間の部活は学力を下げる : 全国学力調査アンケート分析 Aug. 31, 2017 [データに基づく教育論議]

 全国学力テストのときに並行して行われるアンケート調査で標記の結果が出た。
*https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20170828-00000062-ann-soci
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部活時間と正答率の関係に注目 全国学力テスト結果

部活の時間が1時間以上、2時間未満の生徒の正答率が高くなりました

 文部科学省が全国の小学6年生と中学3年生を対象に行った学力テストの結果を発表しました。小学校では去年に引き続いて石川県が、中学校では4年連続で福井県がトップになりました。中学生の部活動の時間についても調べたところ、すべてのテストで一日あたり「1時間以上、2時間未満」と回答した生徒の正答率が高い結果になりました。調査は「30分未満」「3時間以上」など6つの選択肢から選ぶ方式でしたが、文科省は「部活動の時間と学力の因果関係が示された訳ではない」としています。
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  「因果関係が示されたわけではない」としているのは当たり前ではあるが、論点ずらしのズルい表現。統計データで言えるのは相関関係の程度や統計的に有意か否かということだから、そこに言及しないで「因果関係」の有無に話をすり替えるのは判断を誤らせる元。正直に言え、6区分の部活時間と学力の相関関係を分析した結果、部活時間と学力の間に強い相関関係があったと。相関係数を含めてデータを公開すべきだ。
  統計的に正しい言い方は「長時間の部活動は学力を低下させるということがアンケートデータの調査結果から統計的に言いうる。これら2項目の間には強い正の相関関係があると認められた」ということ。統計学の初歩的知識があれば、こういう話のすり替えに騙されることはないから、勉強はやれる時にやっておくべきだ。社会人になってから、あるいはお母さんになってからでも遅くはない。わからないところがあれば、そのあたりを訊くことのできる友人や知人を身近につくるといい。
  ところで長時間の部活はじつは副作用が大きいのだが、みなさんは気がついておられるだろうか?
  工夫せずに似たようなメニューでだらだらと長時間やれば、それが習慣になり、しまには性格になってしまうもの。企業人となっても同じ行動パターンがでてしまう。仕事に工夫をしない、だらだら残業する、そういう人が増えたら会社はしだいにダメになる。地元企業は根室高校の一つ一つの部活がどういうトレーニングをしているのかに関心をもとう。中高と6年間だらだらやる癖をつけてしまったら、8割は性格になってしまっている。一種の「生活習慣病」だから治療はむずかしい。自分で治すしかないが、ほとんどの人はそのまま、難病指定をしてもいいぐらいで、一生その生活習慣病と共生しなけりゃいけなくなる。
  メニューを工夫して短時間トレーニングで成果を上げている部活経験者は仕事のやり方も違うだろう。
  そうした理由で、だらだら長時間部活経験者は民間企業からすると採用要注意である。ちゃんとやっている学校もあるので紹介しよう。

*#2629 文武両道:日本一短い練習で甲子園目指す小山台高校 mar.23, 2014
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-03-23


<生徒たちの未来のために根室の大人たちがやるべきこと>
  中学校の先生たちは部活指導にたくさんの時間を費やしている。土日も部活指導ではたまったものではない。担当教科の授業時間数よりも多いのが普通だろう。本業は授業だから、時間数から見ても本末転倒の姿が現実にある。生徒たちの学力向上と教員の負担軽減のために先生たち自身と関係者の皆さんが協力して次の三項目を実施してはもらえないだろうか。

  ●土日連続の部活禁止
  ●週に2日は部活をしない日をとる
  ●放課後の部活は1時間半を目安とし、2時間以上は禁止

  これくらいのことをしないとだめだろう。市教委が先頭に立ってやらないとできない。部活に異常に熱心な保護者が多いから、学校に任せておいたら解決がむずかしい。市教委と学校とPTAで協力して取り組むべき課題だ。今回の全国学力調査結果を契機にやればいい。
  学力不振の生徒に放課後補習の日を週に1日設けてはくれないか個別指導しないと救えない生徒が根室市内の市街化地域の各学校に2-4割ほどいる。漢字が書けない(小学校卒業程度の漢字が5割程度しか書けない)、大人の話す語彙が理解できない、分数や少数の加減乗除算が満足にできないようでは、社会に出た時に困るから、放置してよい問題ではないとわたしは思う。

<子どもたちの未来を想像する力をもとう>
  学力はどうでもよいと考える保護者は多くないだろう。現在の中学生が30歳になるころには、非正規雇用割合が50~60%になっているだろう。10人中5-6人は非正規雇用で、年収100-180万円だ。経済的に自立できず、結婚できない男の子たちが半数いるということ。男の半数が結婚できなければ、女の子たちも結婚できないことになる。普通の家庭を営むのが難しい世の中に変わりつつある。勉強そっちのけで部活ばかりにうつつを抜かしていたらどういうことになるのか想像力を働かせてもらいたい。
「勉強なんかしなくてよい、船に乗れば稼げる」そんなことがよく言われていたし、実際に稼げた時代があった。減船減船で船も減ったし、資源量も激減したから昔とは状況がまったく違う。



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#2629より転載: 面従腹背
  道教委は旗を振れど、3年半たっても根室市教委は背を向けているという構図か。

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 読売オンラインに掲載されたニュースを紹介する。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hokkaido/news/20140313-OYT8T00019.htm

 
 道教委が大谷翔平選手を起用し「文武両道」と大書きしたポスターを作成した。


20140313-320898-1-N











(読売オンラインニュースより転載)

 日ハムの大谷翔平君がバットを構えた姿に「文武両道」の文字を入れたポスター、なかなかかっこよいではないか。
 北海道教育委員会義務教育課が制作した「啓発ポスター」で、ブカツ偏重のケースの多いことが学力低下の一因をなしているとの認識がベースにあり、過度なブカツを控え、学業と両立させないといけませんよとのメッセージが込められている。学校の先生と「熱狂的なブカツ支持」の保護者へ向けたものだろう。

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#3589 進研模試高1数学の平均点は21.4 Aug,21,2017 [データに基づく教育論議]

<更新情報>
 8/22午後10時20分追記: 全国平均点、受験者総数、全国平均と根室高校平均との差など

  夏休み明け、進研模試の結果がネットでオープンになった。受験した生徒はそれぞれ暗証番号付与されているから、それで自分のデータを閲覧できる。

 根室高校1年生の数学の平均点は21.4点、もちろん百点満点のテストである。わたしは10点台を予測していた。今年から根室西高校は2年後の廃校予定に合わせて募集を停止しているから、根室高校普通科に学力の低い生徒がなだれ込むことになった。今春の入試も定員割れだった。どんなに成績が悪くても、勉強しなくても根室高校普通科には合格できる、そういう時代が来たということ。
  全国偏差値50の得点層は40-42点付近のようだ。根室高校で数学の全国偏差値が50なら学年4クラス156人中上位1割の成績で、15番以内だろう。偏差値50は平均得点層だから、それが上位1割合しかいない根室高校は全国平均を尺度にして測ると学力がかなり低いといえる。学校の偏差値は40-42くらいだろう。どの程度かというと、全国の普通科の公立高校を百校とすると、80-84番ぐらいということになる。

  根室高校普通科の数学の学力がどの程度か推計してみたい。比較の材料にB中学校とC中学校の4月の学力テストの得点分布を利用する
  平均点が21.4ならその半分10.2点の得点以下の生徒が何人いるのかということ。おおよそ何人いるか頭の中にもい浮かべてから、続きを読んでください。

     平均点  平均点以下     平均点の半分以下  合計人数
 B中 18.3   30人(52.6%)   11人(19.3%)   57人 
 C中 16.0   33人(55.9%)   18人(30.5%)   59人
                63人(54.3%)   29人(25.0%)  116人

 平均点以下の割合は2校ほとんど一緒だが、平均点の半分以下の割合は11.2ポイントの差がある。C中は数学が苦手で得点の低い生徒が多い。10点以下がB中は12人、C中はおおよそ2倍の23人いる。どうしてC中の生徒がこんなに数学が苦手の生徒が多いのかはここでは論じない。C中の校長先生や数学担当教諭にとっては大きな問題である。問題は中学校にとどまらない、同じ学区の小学校の算数授業にも問題があることが予想される。

 さてこの割合で根室高校普通科156人の得点分布を推計するというのが狙いだった。百点満点で平均点21.4点以下は、
   156×52.6%=82人
   156×55.9%=87人
   156×54.3%=85人

  平均点の21.4以下の得点層は82-87人いることになる。
  それでは平均点の半分の10.2点以下はどうだろう?
  156人×19.3%=30人
  156人×30.5%=48人
  156人×25.0%=39人

 百点満点で10点以下の生徒がおおよそ30-48人いることになる。学力差がこんなに大きいのに、同じ教科書で授業している。普通科というくくりで同じにしたから、同じ教科書でやらざるをえないのだろう。こんなに学力差が大きいのだから同じ科に包摂すること自体が土台無理な話だ。

  根室高校普通科は数学を入試の得点で6段階に分けたクラス編成になっている。平均点の半分以下の層はどのクラスに該当するのか見当をつけたい。

  ガンマ1    20人
  ガンマ2    15
  ベータ1    40
  ベータ2    35
  アルファ1 25
  アルファ2 20
    合計     155人

 あれ、合計が一人足りない?原因はわからぬ。
 アルファクラスが2クラス計で45人いるから、このクラスがおおよそ10点以下の層に該当する。アルファだけの45人の平均値はおおよそ5-7点程度、0点はこのうち15人はいるだろう。
  特進コースの生徒たちはガンマクラスに属しているが、来年の1年生はガンマクラスの半数が四月の学力テストで30点未満ということになる。「特進コース」を名乗るのはおこがましい、羊頭狗肉の典型にしか見えぬ。普段学校でやる学力テスト問題はいわゆる「標準問題」であって、根室高校普通科が入試に課すのは「裁量問題」だから、もっと難易度が高い。標準問題で31点以上取れる生徒が2校で8人しかいないのに、「裁量問題」を入試でやらせる意味がどこにあるのだろう?

  試験問題の難易度を平均点で見ると、B中の18.3点は百点満点換算30.5点、C中の16.0点は同じく百点換算で26.7点であるから、普通科に進学した生徒の学力が中学生全体よりも平均点が高いと想定すると、全国模試の平均21.4点は有意に低い。問題をみると複合問題がほとんど。中学校の学力テストでは、複合問題は4割以下、それも比較的やさしいものが多い。

  全国偏差値55は上位3割に該当するから、全国の公立高校普通科の生徒を百人と仮定すると、30番目の成績である。これ(全国偏差値55)が学力が低い根室高校だと校内偏差値70近くに跳ね上がる。数学の全国偏差値50を超えた生徒は、1割の15人いなかっただろう。
(実際のデータは、得点の低いほうに傾いた分布を示しているようで、全国偏差値55は上位25%になっている。どうやら日本の公立高校普通科の高校1年生は数学の苦手な生徒の割合が多く、高得点の生徒が正規分布に比べてずいぶんやせ細っているように見える。数学の受験者総数は486,004人。全国偏差値50は全国平均点を表すが、37.3点であった。根室高校普通科1年生の平均は21.4点だから15.9点低い。)

  市街化地域の3中学校と郡部全部を合わせて4校とカウントすると、全国偏差値50(平均的な学力)に届くのは各校4人までということ。道内の大学で言うと、北海学園、釧路公立大、室蘭工大、北見工大クラスなら合格できる学力。
  全国偏差値55以上は156人中たった8人しかいない。根室高校普通科は4クラスだから、クラスの順位が2番あるいは3番の生徒が全国上位3割程度の学力ということになる。中学校で見ると学校別に上位2人が全国偏差値55超ということ。
  面白いから、中学校の4月の学力テストで上位クラスの得点分布を見よう

 51-60点   0     1
 41-50点   1     1
 31-40点   3     3

  中学校の60点満点の学力テスト数学41点以上が高校1年次に全国偏差値55で、全国上位3割の学力ということ。2校でわずか3人である。数学が得意だと胸を張れるのは51点以上だから、両校合わせても一人しかいない。60点満点で半分の31点以上が両校合わせても9人、約1割にすぎない10点以下の生徒がB中が12人、C中が23人いる。この生徒たちは分数の四則計算や少数の四則計算が満足にできないだろう。小学校5年・6年でつまづいている。それが中学2年間で放置され続けたことを表している。
 「カルク」なんて計算問題集を配ったってなんの効果もなかった。あれを考案・主導した根室市教委は反省すべきだ。あのときの教育長は柴山某だったかな。
  物を配っただけでは低学力層に効果はない。先生が大事に手間暇かけてやるしかない、それが教育というもの
  部活なんて週に3日で十分だ、効率的にやればい。あとの2日は放課後個別指導で低学力層を救ってやれ

  コンピュータの普及でなくなってしまった仕事がたくさんある。最近では羽田空港の手荷物カウンター業務だ。受付業務が自動化されてしまったから荷物受付カウンターの仕事がなくなった。単純労働はどんどん機械とコンピュータシステムに置き変わっていく。
  いま非正規雇用は4割だが、人工知能の指数関数的な性能アップで単純労働はどんどん非正規化せざるを得ない。20年後には6割を超え、その年収の平均は120万円程度までさがるだろう
  小学校で少年団活動に、中学校で部活ばっかりして勉強を怠ると、20年後には年収120万円の世界がまっている。男なら嫁をもらいたくてももらえないぞ。半数の男が結婚しない時代が来るということは、女たちの半数も結婚できない。自分の子孫すら残せない男女が激増し人口が急速に減少しかねない

  中学校の学力テストの得点分布データや根室高校普通科の進研模試の結果を見ていると、根室の子どもたちが20年後に生活にあえぐ姿が見えてしまう。根室っ子を使う地元企業の未来も暗い。

  市議選が9月にあるが、学力問題に関心のある市議がほとんどいないのはどういうわけだろう?具体的なデータを引いて解説しているわたしのブログくらい読んだらいかが?
  根室の未来は今の子どもたちの教育にかかっている

<余談:理科が逆転>
 数学と理科は関係の深い科目だ。地震波の問題、質量の問題、濃度の問題、飽和水蒸気の問題、電気回路の問題など計算を要するものが多いことも関連の深さを裏付ける。
  2校の理科の点数を並べてみる。

   B中 17.8点
   C中 21.5点

  数学の平均点はC中のほうが低かったが、理科は逆転しておりC中のほうが高い。わたしはC中の理科の先生に敬意を表したい。このように現場の努力で改善できる余地がある。点数を上げるために何かをしたのではない、I先生な理解を深め知識を定着させるためにまっとうな指導をしている。

*#2709 偏差値と「100人(百校)中の順位」対応表 June 22, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-06-22



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#3558 1学期期末テストに変化の兆しあり June 21, 2017 [データに基づく教育論議]

  前期中間テストのC中学校は先週金曜日、1学期期末テストのB中学校は木曜日と金曜日の2日間だった。

  答案が生徒に戻されたので点数と問題を確認したら、C中学校数学の難易度が少し上がっているように感じた。出題は教科書準拠問題集からだけでなさそうだ。最後の証明問題は正方形をくりぬいた面積と、くりぬいた部分の中心線でできる正方形の周囲の長さに関する証明問題だった。準拠問題集には穴埋め問題として載っていたが、穴埋めではなく証明全部を書かせる出題が望ましい、同じことを数学担当の先生も考えたようだ。成績「中の上」クラスの生徒は何度か書いて理解しておかなければできない問題。その前にあった「5.5^2-4.5^2」の問題も、「この種の問題は大概の先生が出すよ」と生徒に予告してあった問題の一つ。「和と差と積」の乗法公式応用問題。共通因数3.14を括りだす問題もあった。たしか、「76^2*3.14-24^2*3.14」という出題だった。どちらも「標準問題レベル」だが、定期テストは基礎問題がほとんどというのが実態だった。少し良い方向に変化の兆しが見える。百点をとった生徒の評価だと理科の問題も学力テストレベル。
  国語が記述式問題の解き方の実践的トレーニングを授業でやって来たので、出題された記述式問題が解けるようになった生徒が増えたようだ。6月から入塾した生徒が90点獲れたと喜んでいた。記述式問題が確実に解けるようになるのはうれしいものだ。国語の先生は出口の「論トレ方式」を教えているのだろう。本当に成果が出ているかどうかは九月の学力テストの平均点に現れる、楽しみだ。

  先週実施された定期テストの得点通知表が出たら、昨年の3年生のテストと平均点を比べることで難易度の変化が測定できるかもしれぬ。四月の学力テストの平均点も参考に分析してみたい。チャレンジしている先生たちも少なくない。


< 余談 >
 ① 通塾4年目の中3生が初めて五科目合計490点を超えた、三科目が満点だった。いままでの最高点は480点台だったから大きな達成感があっただろう。その一方で難易度の低いテストで493点をとっても、大学進学という観点からはさしたる意味はない。定期テストよりは難易度が上の学力テストで数英二科目同時満点がとれていない。北海道が実施している学力テストの難易度は、東京都のそれに比べて格段に低いのである。だから、この生徒に対する授業の照準は普段の定期テストや学力テストには合わせていない。それよりも難易度の高い問題へのチャレンジと基礎力アップ、1年前倒しで数学と英語をやりきることを目標として個別指導している。小手先の点数アップは一切排除してきた。
  そういう狙いで日本語テクストの音読指導も4年目に入った。先週、斎藤隆『語彙力こそが教養である』(角川新書 を読み終え、12冊目である福沢諭吉緒『福翁自伝』(岩波文庫)の音読トレーニングを昨日から始めた。漢文調の文体で、読めない漢字が多い。中学3年生にはかなり背伸びした読書である。医学部進学予定だが、国語も手を抜かず日本語読解の底力を養う。将来必要となるどのようなレベルの日本語テクストも、そして英語で書かれた専門書も読みこなせるだけの語彙力と読解力を養成したい。
  音読トレーニングは中学生全員に強制していたが、やる気のない生徒が数名でたので、2年前にやめた。やる気のある生徒だけ「補習音読トレーニング」をしている。体力の衰えもあって、やる気のない生徒へのおつきあいは負荷が大きすぎるのでやめにした。

②  6月初めから中3女生徒2人が入塾して、苦手の数学に懸命に取り組んでいたので、部活が休みの月曜日に補習体制を敷いた。集中力が大きいので「モノになる」と感じたからだ。一人は前回期末テストよりも50点アップ、もう一人は40点アップだった。よく頑張った、次の前期期末テストと学力テスト総合Aが楽しみだ。どちらのテストも九月に実施される。手を抜かずにこのまま突っ走ってほしい。勢いで90点ラインを越えてくれたらうれしい。

③  昨年12月に入塾した生徒は2年生だが、4月の学力テストで大幅にアップして学年2位、数学と英語は学年トップに躍り出たのだが、今回はかなり順位を落としそうだ。それでも入塾直前の2学期・期末テストよりも五科目合計点で83点アップしていた。数学と英語は点数が高いが、国語と社会と理科の三科目に課題が見つかった、長期戦で取り組む必要あり。
  数学は連立方程式の問題を2週間前からやっているが、まだ塾用問題集の計算問題が終わらない。やっている個所を確認しているが、前回に塾でやり終わったところから進んでいない、部活が忙しくて必要な勉強時間がとれていないからだ。念のために本人に口頭で確認をしたら推測通りだった。普段は6時半まで、土日もやるきつい部活は文科省の方針にも道教委の方針にも反しているが、根室市教委は何をしているのか?「過度な部活」は生徒たちから文武両道を貫く体力と時間を奪っている。この生徒は上手になりたくて部活が終わってから自主トレもやっている。この生徒の体力では「過度な部活」と勉強の両立は困難にみえる。
 本も読まなければ国語の点数は上がらない。語彙力や文章読解力は普段読んでいる本の質と量に比例する。このままでは本を読む習慣がつかないので今日(隔週水曜日)、日本語音読補習に呼んである。
  音読テクストは『語彙力こそが教養である』。音読させれば理解力が測定できる。適切に先読みして意味をつかんでいないと、よどみのない音読はできないもの。塾で音読トレーニングをしても、家で繰り返さないと効果は期待できない。もちろん、読めない漢字や意味の理解できない漢字は、国語辞典や漢和辞典を引かなければならない。自主的に取り組む領域のあることが大事である、それと塾でのトレーニングが車の両輪となって語彙力や読解力を押し上げる。

6/21追記:
< 音読トレーニングの実際 >

  中学生全員対象だった日本語テクスト音読(輪読)授業は2年前からやる気がある生徒に限定して実施していることはすでに書いた。中学2年生のある生徒に実施している音読授業の実際を書いておく。
  この生徒の場合は月に2度の補習授業で1対1で指導している。昨日の補習授業では『語彙力こそが教養である』P.43からP.58まで15ページ読むのに50分かかった。ヘトヘトになってしまったのでこれ以上は無理と判断して50分で中止した。全員を対象としなくなったので、一人一人の生徒に合わせて指導できる。スキルアップのための音読トレーニングは全神経を集中させる「格闘技」である。
 読めない漢字や意味が分からずに読んだ箇所、助詞の読み違えや余計な語を付け加えて読んだ箇所はすべて再読させる。おかしい読みはどこがおかしいか指摘し、読んで見せる。そして意味が伝わるようにすんなり読めるまで何回でも読ませる。そうしないとスキルがアップできないし、文例とともに語彙が身につかないからだ。だから、最初のうちは新書版15ページの音読トレーニングに50分もかかるが、スキルがアップしてくれば消化速度も上がる。声の出し方や抑揚のつけ方、舌の動かし方もうるさく指導している。流れるように読めるようになったらうれしい。生徒は一人一人抱えている課題が違うので、指導の仕方も生徒によってかなり違ったものになる。集団の輪読による指導から、個人指導に切り替えてから自分の指導の仕方が生徒によって異なっていることに気が付いた。よく考えたら、数学も英語も個別指導だから指導の仕方は生徒に寄ってニュアンスが異なる、自然なことだ。

  音読の速度が2倍になれば、文の理解度は4倍以上にアップする。読解速度と読解力アップは学力全般に影響する。標準速度の倍の速度で(半分の時間で)各教科の教科書や参考書を4倍の理解力で読めたら、学力が飛躍的にアップしないはずがない

  質よいテクストを選んで音読することで、文例ごと語彙を大量にインプットすれば、アウトプット技術(作文)もよくなる。貧弱な語彙では様々なニュアンスを書き分けたり、意味の明確な文を書くことはほとんど不可能であることは諒解いただけるのではないか。作文が苦手という生徒で本をよく読んでいるという例を知らないし、作文が好きな生徒に訊いてみると(いままでのところ)例外なく普段から本をよく読んでいる。読書が生活習慣の一部になっている。当人の意識では読書がエンターティンメント(娯楽)化しており、読まずにはいられないのだろう。
  語彙力や読解力が学力に与える影響を考えると、小中高のいずれかの時代に濫読期を通過すべきで、読書に耽溺する時期が1~2年あってよい。人の2倍の速度でそして4倍の理解力で教科書や参考書や専門書を読み切れるという学力の土台がその時に出来上がる


<付録:日本語音読トレーニング教材>
  中3のある生徒にいままで3年間で消化した音読教材をリストアップしておきますので、参考にしてください。

 斉藤隆   『声に出して読みたい日本語①』
     『声に出して読みたい日本語②』
 音読破シリーズ: 斉藤孝のこのシリーズはルビが振ってあります!ぜひ、お子さんに買ってあげてください。(小学館 本体800円です)
   『坊ちゃん』
   『走れメロス』
   『銀河鉄道の夜』
   『羅生門』
   『山月記』
   『五重塔』
 斉藤隆『読書力』(岩波新書)、
 藤原正彦『国家の品格

  
斉藤孝著『日本人は何を考えてきたのか―日本の思想1300年をみなおす』(2016年3月初版)
   斎藤隆著『語彙力こそが教養である』(2015年12月初版)
 以上、12冊がいままでに音読トレーニング教材として授業でとりあげた本です。

   福沢諭吉『福翁自伝』岩波文庫 (現在音読授業で読んでいる本)

   このほかに、家で読むようにと日本の古典を読む④万葉集(小学館)を預けてある。この生徒は学力テストの国語の点数がいつも90点前後である。塾では国語の授業はしていない。



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新訂 福翁自伝 (岩波文庫)

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  • 作者: 福沢 諭吉
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1978/10
  • メディア: 文庫
語彙力こそが教養である (角川新書)

語彙力こそが教養である (角川新書)

  • 作者: 齋藤 孝
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2015/12/10
  • メディア: 新書

#3554 定期試験範囲でみる授業の進捗状況 June 12, 2017 [データに基づく教育論議]

 根室市内の市街化地域の3中学校では今週定期試験が実施される。B中とC中3年生の数学試験範囲は教科書p.48までである。「2章平方根 第1節平方根」までということ。「第2節根号をふくむ式の計算」(p.49-57)は試験範囲に入っていない。
  試験範囲は「第1章多項式」と第2章第1節だけだから、多項式の展開と因数分解、素因数分解が試験範囲。

  中3の数学教科書は巻末問題や巻末課題編を除くと8-209ページである。1月末で教科書を終了するとしたら、正味202ページを8か月で消化しなければならない
  4月から1月末まで10か月あるがその間には夏休みと冬休み、そして修学旅行や学校際準備、体育祭準備で授業が2か月つぶれるから、8か月で消化しきる必要がある。

  202ページ÷8か月=25.25ページ/月...月平均実消化ページ

  月平均25ページというのが最低速度である。教科書は後半部分が「第4章 2次関数」「第5章 相似な図形」「第6章 円」「第7章 三平方の定理」「第8章 標本調査」と関数や図形の章が並んでいて、第1章や第2章に比べて難易度が格段に上がるから、後半は速度を落とさなければならないという事情がある。だが、根室の中学校では難易度の上がる後半部分に入るや時間数が足りなくなり速度を上げざるを得ない難しい章で速度が上がるのだから、成績下位層の生徒たちは這い上がることができない

 ではどれくらい成績下位層がいるのだろうか、成績下位層を60点満点の学力テストで20点以下と考えると、

  B中学校 34人/55人  61.8% (平均点18.3点)  
  C中学校 40人/59人  67.8% (平均点16点)

  10点以下は、
  B中学校 12人/55人  21.8%
  C中学校 23人/59人  39.0%

  成績上位層が枯渇化現象を起こし、成績下位層の肥大化がこの5年ほどでずいぶん進んだように感じている。51点以上は2校でたった一人である。41-50点の層は2校114人中わずか2人である。

  百点満点換算で33点以下が6割を超えている百点満点換算で17点以下は両校合計で3割存在しているこれらの生徒たちは後半部分をスピードアップされたらたまったものではない。ちんぷんかんぷんとなり、這い上がることができない
  成績上位層の一部が道内の他校へ進学し、大部分は統合された根室高校へ入学となる。「数学の戦場」で「落武者」となった生徒たちが大挙して統合後の根室高校へ実質無試験で入学する。根室市長選挙や根室市議会選挙と妙な相似形をなしているところが気になる。数日前の北海道新聞の報道によれば、9月の市議選挙で出馬を表明したのはまだ4名しかいないそうだ。競争のない状態が長く続くとあきらめと腐食がはじまるから、危機感を抱く市民が少なくない。なぜ、立候補者が少ないのだろう?

(根室高校生の学力低下は目を覆うばかり。根室高校普通科1年生は学力別にアルファ、ベータ、ガンマーの3段階に分けられ、今年からそれぞれ試験問題が違う。昨年までは試験問題がどのクラスも同じだった。7月の進研模試の数学(百点満点)の平均点が10点台に落ちるだろう。)

  では、計算上の単純平均ではどこまでが試験範囲であればいいのだろう比例計算すればいいだけ。

  25.25ページ/月 × 2.5か月 = 63ページ
  8ページ + 63ページ = 71ページ

  「第3章 2次方程式 第1章 2次方程式とその解き方」を授業でやっていなければならない。
  6月半ばで授業の遅れは

    72-48=24ページ

  こういうペースで1月末までやったらどういうことになるのか。これも簡単に推計できる。

    (48-8)ページ ÷ 2.5か月 = 16ページ/月 … 実際の速度
     16ページ/月 × 8.5か月 = 136ページ
      202ページ - 136ページ = 66ページ...積み残し

  現在の「巡航速度」を前提にすると、単純計算では、なんと66ページのやり残しが生ずることになる。そして巻末問題編も巻末課題編もスルーしてしまうことになりそうだ。

  こんな簡単な計算ができない数学の先生はいないだろう、比例計算だから小学6年生だってできる。では、なぜかくも授業の進捗が毎年毎年遅いのだろう?

< 権限があって仕事の責任がない不思議 >
  授業の進捗管理は現場の先生に任せっぱなしになっているのか?
  そんなことはないはずだ、学校管理職の教頭先生と校長先生がいる。現にB中学校は教頭先生が授業進捗管理に気配りしているようだ。それでもこういう状況だから、この速度とスケジュールが根室のスタンダードなのだろうか。わたしには理解できない。
  26年間民間企業で働いてきた経験から言うと、部下の仕事の進捗にこのような遅れが生じたら、早い段階で上司のチェックが入るのが当たり前。仕事の遅れは大きな問題に発展しかねない。それが適切にマネジメントできない管理職がいたとしたら、部下の仕事の失敗の責任を問われる。だから、部下に任せた仕事の責任は他人事ではないのである。ラインの管理職から外されることになるが、学校管理職が教科担当の先生の授業進捗管理の責任を問われて処分されたという話を聞いたことがない。権限があって責任がないというのが学校経営の実情に見える。改めるべきはこのあたりかもしれぬ。



< 余談: 教え方の問題もある >
  試験範囲が48ページまでの学校は1月末までに教科書を終わるためには、難易度の高い問題をやらずに後半部分を「スピード違反」の授業をしてつじつまを合わせることになる。そんなことをしているから、C中の昨年の3年生は最後の模試を除いて数学学力テストの平均点が16点で動かなかったこの点数は根室の市街化地域の2校と釧路市の14校中で最低であった今年も四月の学力テストで平均点が16点、同じ轍を踏んでいると思わざるを得ない
  もちろん進捗管理の稚拙さだけが生徒の平均的な学力を押し下げたのではないだろう。教え方の問題がある。一例を挙げる。多項式の展開公式のところで「2乗2倍2乗」という教え方はやめてもらいたい。(2x-3y)^2という問題の時に、多くの生徒がミスをすることになっているが、気が付いていないようだ。教科書18ページの例題に載っている。「2乗2倍2乗」と教えたらXとYに係数がついたとたんに生徒たちの半数以上が「拡張」ができない。
  二ケタの掛け算はできるが3ケタ同士の掛け算のできない中学生が少なくないが、計算方式の拡張ができないからだろう。生徒たちは真ん中の項を4xyとしたり6xyとする者が多く出てくる。「2乗2倍2乗」では生徒は何を2倍するのかがわからない。誤解が生じないように、わたしは「中身を掛けて2倍する」と教えている。学校でヘンな教え方をされると、それを直すのはとっても手間がかかる。1学期の範囲でいうと、素因数分解でも類似の問題がある。「サクランボ方式」というやつだ。基礎基本をスルーして特異な方式で教えると生徒たちが高校生になってから副作用を生む。高校数学まで考えて指導法を点検してもらいたい。

  こういうことは書きたくないのが本音、いくら故郷の未来のためでも気分がよくない。書かなければいいだろうという方がいるだろう、その通りだ。
  このごろサイクリングの話が増えている。

< 拡張性と計算の仕組みの共通性を意識した教え方 >
  ①(a+b)^2=(a+b)(a+b)=a^2+ab+ab+b^2=a^2+2ab+b^2
  ②(2x-3y)^2=(2x+3y)(2x+3y)=(2x)^2-2x3y+2x3y+(3y)^2=4x^2-2(2x3y)+9y^2
  ③(x+a)(x+b)=X^2+ax+bx+b^2=x^2+(a+b)x+ab

  ①②③は2番目の展開式を内項同士を小さな弧でそして外項同士を大きな弧で結んで見せてやれば、視覚的に同じルールであることが生徒に伝わる。
 だから①と②は「真ん中の項が中身を掛けて2倍」であると教えたらいい。公式を暗記することも大切だが計算の仕組みをちゃんと伝えることはもっと大切なのだ。男子の脳には「大小二つの弧」という視覚的な情報がスーッと頭に入りやすい。
  同じ原理で、③も真ん中の項が (a+b)x であることが容易に理解されよう。同じ仕組みだから、個別に暗記の必要がなくなる。①で符号が変わる場合 (a-b)^2 の場合には、真ん中の項の符号をマイナスに変えればいいだけだということもすぐに了解できる。
  高校数学を視野に入れ、社会人となった時に「どのような能力が要求されるのかまで考慮して、計算の仕組みを拡張性を意識して教えることが肝要なのだ。
 


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#3548 心意気-2 Jun. 1, 2017 [データに基づく教育論議]

  前回#3547でブログ情熱空間の記事を紹介した。成績下位層の約半分は救えるという主張にわたしも同感である。そこで、四月に実施された3年生学力テスト数学のデータを挙げて根室の中学校の状況を解説してみる。
 テストは60点満点である。市街化地域の中学校は3校だが、そのうちの2校、B校とC校のデータを挙げる。

< 6割の生徒が60点満点で20点以下の得点 >
 百点満点換算では33点以下が64.9%もいる。


 < 10点以下 >
  B中学校 12人(55人)   21.8%
  C中学校 23人(59人)   39.0%
     合計   35人(114人) 30.7%

 < 11点以上20点以下 >
  B中学校 22人  40.0%
  C中学校 17人  28.8%
     合計   39人  34.2%

 < 0点-20点 >
  B中学校 34人  61.8%
  C中学校 40人  67.8%
     合計   74人  64.9%

 10点以下は百点満点に換算すると17点以下であるから、いわゆる「箸にも棒にもかからない」というような学力と考えてよい。絶対評価で1をつけるべき学力層であるが、それが30.7%もいる。三人に一人の割合である。「学力下位層の肥大化」が進んでいる。14年前なら十人に一人だっただろう。
 20点以下は百点満点だと33点である。この階層も数学の学力に関しては高校普通科の標準的な教科書はとても無理である高校普通科の標準的な授業についていけるのは30点以上だがこの学力階層はB中で4人、C中で5人、2校でわずか9人(7.9%)しかいない。40点以上は2校で3人しかいない

< 高校1校体制でさらに学力低下が進む危惧あり >
 根室西高校が廃校になり、根室には高校1校になり、普通科に「特別進学コース」が設置された。ところがその対象と考えられる数学50点以上の高学力層が、2校で1人のみ。A校と郡部を合わせても根室市内で2人だろう市街化地域の中学校で学年トップが50点とれない状況、40点以上が根室市内の同学年に10人いないというびっくり仰天の状況が生まれている
 「高学力層の枯渇現象」がこの14年間で進んだ、「浜焼け」した海に魚がいなくなったような光景だ。根室では高学力層の枯渇化現象低学力層の肥大化現象同時進行している。高校1校体制になったことで、全員入学が保障され、低学力層が勉強をしなくなった。高校2校体制の時には「根室高校へ入学したい」とボーダーラインの生徒たちの多くが必死に勉強していた。インセンティブがなくなったのである。
  なくなって分かったことがある。高校2校体制は根室の中学3年生の学力アップに役立つ装置だった、いまやそれがなくなり、低学力層が「底抜け」してしまっている。だから、根室の中学生と根室高校生の低学力化はさらに進行することになるだろう。

< 学力を挙げる手段はある: 低学力層の半数は救える >
  生徒たちの学力を挙げるのは不可能か?この問いにはノーと答えたい。低学力層の生徒の半数以上は救えるのである。手間はかかるよ。自力救済は無理、大人が手間をかけなきゃ救えないということ。
  我田引水になるが具体例を書く。ニムオロ塾では個別指導をしており、入塾して数学の学力が低い生徒には2-3か月ほど補習体制を組んでいる。低学力層の生徒の3割ほどは生活習慣の改善ができずに成績が上がらないが、7割は学力が上がる。低学力層の生徒でも30-40点くらいなら、3か月の個別補習と普段の授業でアップする。
  過度な部活が癌だ、生活習慣を変えられずに家庭学習時間や補習時間がとれないと無理だ。生活習慣に問題がある場合でも、勉強1時間を最優先することで何とかなる場合が多い。1時間勉強してからスマホやゲームをやる、やらなければスマホを取り上げる。だから、家庭の協力がいる。

< 生徒の力を信じよう >
 教える側が低学力層の生徒たちを見放してはいけない。中高生の学力は突然に、飛躍的に向上することがある。
 ずいぶん前のことだが、2年生11月の学力テストで0点だったので慌てて入塾した生徒が、1か月弱の毎日の補習で88点取った。10点台の成績の生徒が2-3か月後に80点台というのは何度も見ている。定期テストで英語35点の生徒が入塾して半年後に学力テストで90点超をたたき出す。生徒の努力と指導の仕方次第でなんとかなるケースが少なくない。百点満点のテストで0-30点しか取れなかった生徒でも、半年くらいかけて数学と英語両方の科目をそれぞれ30-50点程度成績を挙げてくるのが普通だ。ほとんどの低学力層の生徒たちは自力で這い上がれない、だから教える側の協力、個別補習体制が必要となる。

< まとめ:データから言えること >
  根室の中学生の数学の学力は、いわゆる「箸にも棒にも掛からぬ」者が3割もいる、低学力層は6割を超えている。しかし、その半数以上は救えるのである。根室の未来を担う人材が低学力でいいはずがない、子どもたちの学力と素直な心は地域の未来を変える力だ

<学校の先生たちと保護者の心意気>
  いまはまだ何人かの先生たちが頑張っているのみだが、いつの日か、根室の中学校がこぞって低学力層の生徒たちに救済の手を差し伸べるようになることを祈っている。そのためには過度な部活に手を打ち、当該教科を教えている先生たちが自ら放課後個別補習をする必要がある。それが可能な環境は先生自身と保護者が協力してつくりあげなければならない。

< 根室の大人たちの心意気 >
 市教委や市議会も仕事を通じてやるべきことがあるだろう。
 市議会議員選挙が9月にあるようだ。文教厚生常任委員会の委員長は共産党の鈴木氏だったが、昨年の市議会報告会で名刺を渡して、データに基づく議論をしたいので連絡くれるように伝えたがなしのつぶてだった。市民との対話を拒否する姿勢は長谷川市政と変わるところがないのは残念だ。もっとオープンに市民と議論するようになれば支持が広がるだろう。
  先週土曜日に行われた年にたった一度の市議会報告会では市民から厳しい意見が相次いだと北海道新聞に載っていた。市議たちもまた閉鎖的に見える。
 立候補者が少ないから、9月の選挙でも引退する者を除いて現市議が全員再選される。市議選でも競争がないから、幾度(いくたび)選挙があろうとも根室は変わらない。

 学力問題を取り上げない経済団体も同様だ。人材の劣化が進めば地元企業に未来はない。経営改革ができない水産加工業界は外国人を雇用せざるを得なくなっている。この現象は昭和30年代後半の根室の水産加工業の状況に似ている。道内各地および青森県から女工さんが来なくなり、男工さんたちが根室の企業に見切りをつけ始めたころに似ている。働き手の不足は、経営改革がなされないから生ずる。地元の若い人たちが就職したいと思うような処遇ができる働きがいのある企業に変わらなければじり貧となる。この話は水産加工業界に限らない。

 (経理規程や退職金規程の制定、社員持ち株会の設立、決算の公表、予算制度の導入などオープン経営への切り替え、全国標準レベルの企業になるためにやるべきことはいくらでもある。わからなければ訊きに来ればいい。ebisuは店頭公開、東証2部上場、東証1部上場、業界の異なる企業でそれぞれ上場実務経験があるから、経営改革のやりかたと上場作業手順を知っている。3社4回、こんな実務経験を有する者はおそらく北海道には一人だけ。
 経営改革をした企業は優秀な人材を必要なだけ集められる。)

 それでも根室の大人たちは変わろうとしない。
 心ある大人たちがもっと現れてもらいたい。   

*3547 心意気
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-05-31

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