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#3532 統合後の根室高校普通科の学力低下を憂う Apr. 22, 2017 [データに基づく教育論議]

 四月に根室西高校と根室高校が統合された。根室高校普通科の生徒たちの学力はどうなっただろう?
 数学の習熟度別振り分けテスト結果から判断してみたい。

クラス別平均点
 Aクラス           72点
 B~Dクラス 41-43点

  問題の難易度はとても低い。合格書類と一緒に渡されたスタディサポートの数学の問題は30ぺージほどあったはずだが、それを一通りやっていたら80点以上取れる代物。一番最後の問題は、高さ24cm、底面の半径10cmの円錐の表面積を求める問題だった。問題集そのまま。


  Aクラスは「特進コース」であるが、それぞれの事情で特進コースを辞退した生徒数人いる。数学のクラス分けは、合宿研修時のテストと入試の点数から振り分けがなされ、次のようになった。

 ガンマ1       20人
 ガンマ2       15人
 ベータ1       40人
 ベータ2       35人
 アルファ1    25人
 アルファ2    20人
    合計       155人

  特進コースのA組がガンマクラス、BCD組はその下に位置づけられている。

 数年前までは普通科全体の平均点が70-75点であった。平均点から判断すると、A組が数年前の普通科全体の学力分布とほぼ同じと言えそうである。ベータ2以下は根室西高の学力レベルと判断して間違いがない。
 根室高校普通科は今年の新入生から数学の教科書を変更した。2年生と3年生は数研出版の教科書で、新1年生は東京書籍「数1 Standard」とその準拠問題集を使用している。教科書会社は学力レベル別に数種類の教科書とそれに対応する問題集を制作しており、今回採用された教科書はわかりやすく編集されている。準拠問題集の難易度レベルは格段に低下した。最初の因数分解の箇所だけチェックしたが、難易度の高い問題は全く載っていない。中3の生徒に「数1 シリウス」をやらせているが、問題の難易度が比較にならない。
 準拠問題集を数回繰り返しても、進研模試の問題のほとんど(80%)が解けないだろう。

 ベータ1クラスの生徒によれば、問題集をもう一冊購入することに決まったらしい。難易度が低すぎるので、学校ではもう少し難易度の高い問題集で補完するようだ。
 学力差が大きいので、同じ教科書や同じ問題集を使うのは無理だと弊ブログで何度も書いてきたが、高校問題検討委員会はそういう学力差を無視して統合後の高校の姿を決めてしまった。具体的なデータに基づかぬ議論は誤りを犯すと警告したが無駄だった。

 中学校の学力テストで、五科目500点満点で400点を超える生徒が市街化地域の3校で十年前には、それぞれ十数人いた。いま、各校では学年に一人のところが増えている。学力トップ層が激減しているのである。学校の授業は高学力層にまるで対応できていない。授業のレベルは低いところに照準を合わせて、高学力層がスポイルされている。この状況は釧路も同じで、釧路湖陵高校の学力が低下している原因の一つと、釧路の学校教育行政が考えている。

 4月13日に中学校で学力テストが行われた。C中学校の数学の平均点は16点だが、前年4月の同じテストは19点だった。これは釧路市内の14中学校の最底辺校の水準である。60点満点で31点以上は59人中5名のみ。普通に勉強していれば学力が低くても30点以上とれるはず。10点以下が59人中23人、20点以下は40人(67.8%)である。B中も61.8%が20点以下である。この学力層の生徒たちは昨年までの根室高校普通科で採用された問題集は消化できないし、授業内容も理解不能であると言わざるを得ない。
 高学力層は60点満点で51点以上だが、C中学校では学年トップのみ、B中学校はゼロという情けない状況だ。60点満点の学力テストで30点以上の生徒の振り分けテストの平均点は80点を超えただろう。

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新高校1年生の生徒たちの中3の時の数学の平均点を、4月学力テスト・総合ABCの順に並べる。
 光洋中学校 23.9⇒19.2⇒18.4⇒17.6
 柏陵中学校 23.1⇒19.7⇒20.6⇒17.7
 啓雲中学校 19   ⇒  16 ⇒ 16 ⇒ 16

 どの中学校もこの数年間の学力低下が著しいが、釧路の14中学校の最低レベルかそれ以下というのが実態である。釧路の平均値ぐらいはクリアしてもらいたい。5年ほど前はそれくらいだったのだから。
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 同じ教科書でやるのは無理だから、普通科は2クラスか1クラスで十分で、2-3クラスは科を変えるべきだ。統合によって学力差が拡大してしまったので、普通科に準じた科を併設するしかないのである。
 このままでは、根室高校普通科が「学力崩壊」を起こす。教育行政と学校関係者は、根室の子供たちと町の未来のために、学力データに基づいたあるべき姿をもう一度議論すべきだ。

 地元の経済団体は教育問題にもっと発言したほうがいよ。あなたたちが経営する企業の未来に直接かかわる問題だから。

<余談>
 問題なのは数学よりも国語かもしれない。読書習慣のない生徒が増えている、読書習慣があってもアニメのノベライズもの程度の本にとどまっているものが多い。そういう子供たちが高校現代国語に載っている文章を理解すの野は甚だしく困難である。語彙力が貧弱だから、耳で聞いても頭の中で漢字に変換できない。それができなければ、授業は外国語でなされているのと変わらない。数学も英語も世界史も理解科目も授業は日本語でなされている。普通科の1/4は日本語語彙力が著しく劣り、授業内容が理解できないだろう。C中学校社会担当のN先生がやっていたように、語彙解説をしながら授業をせざるを得なくなる。根室高校の先生たちの戸惑いは始まったばかりだ。

#3531 生徒の質問:学力テスト数学問題 Apr. 13, 2017 [数学]

  中学校の学力テストが今日(4/13)実施された。中3の生徒が問題用紙をもってきて、「最後の問題がさっぱりわからなかったので解説してほしい」と要求がありました。面白い問題なので紹介します。

 大問6: 右の図で、Oは原点、2点ABの座標はそれぞれ(3, 9)、(9,3)です。また、点PQはそれぞれ線分OA、AB上にあり、AP:OP=1:2とします。下の問いに答えなさい。
 問1:四角形POBQが台形となるとき、直線PQの式を求めなさい。
 問2:四角形POBQの面積が△APQの面積の5倍になるとき、点Qの座標を求めなさい。

 このテキストエディタでは図が描けないので、各自描いてみてください。
 質問した生徒は問1は簡単に解いています、問2がどうやったらいいのかさっぱりわからなかったそうです。

 問題を黒板に写しながら、条件を整理します。△AOBの面積は計算可能ですが、計算はせずに攻略の道筋をつけることを優先します。
 条件から△AOBの面積の1/6が△APQです。ではAB上のどこにQ点を取ればいいのかということになります。そこで別の条件との組み合わせをやってみます。AP:PO=1:2ですから、APを底辺とするとAOの1/3、ここまで整理してピンときました。高さが半分になれば△APQの面積は△AOBの1/6になります。
 問題を言い換えると、線分ABの中点座標Qを求めよという問題なのです。そのことに気が付くのは数学のセンスの良い生徒です。この種の問題をやったことがあれば解くのは簡単ですが、初めてのタイプだったら案外解けません。同種問題なら次回以降はこの生徒には楽勝です。初見のタイプの問題にもなんとか工夫して時間内に解き切ってほしいと思います。
 問題を解くカギは問題文に示された条件すべてを利用すること

<3項問題>
 高2の生徒が二項定理の章の予習をやっていました。

   (a+b)^n=nCoa^n + nC1a^(n-1) b + nC2a^(n-2) b^2 + ・・・+ nCra^(n-r)b^r + ・・・+ nCnb^n

 二項定理の問題をやり終わった後に三項問題に進んで質問がありました。公式の利用の仕方がわからないというので、具体的に計算して見せるだけです。

 問: (1+2a-3b)^7  の a^2b^3の項の係数を求めよ

 利用する公式は、
      分子:  n!       a^p b^qc^r
      分母:  p!q!r!
        ・・・p+q+r=n
 この式に代入すればいいだけで、あとは計算力の問題。かっこの中の文字にはそれぞれ係数がついているのでそこだけ注意すればいい。答えはー22680です。

 さて、ここからがお遊び。この公式を四項に拡張できるかと生徒に投げかけました。手間暇はかかりますがやってやれないことはないでしょう。宿題にしました。(a+b+c+d)^5 で試してみたらいいのです。a+b=s、s+d=tとして(s+t)^5を計算し、元に戻してさらに計算すればできます。
 三項の公式を二項に縮小してみたらわかりますが、OKです。

 こういうふうに、上下に「拡張」できるかどうかを「遊び」で確認するのは楽しい。三項の公式は二項でも使えることがすぐにわかります。

 こういう遊びは様々な章で見つかるでしょう。遊んでセンスを磨いてください。
 「これを知る者はこれを好む者に如かず、これを好む者はこれを楽しむ者に如かず」です。


#3530 ヒポクラテスの月形(中3教科書より) Apr. 13, 2017 [数学]


  中3の生徒が配られた教科書を見ていたら面白い問題を見つけたという。「数学の窓」と題して「ヒポクラテスの月形」が194ページに載っていた。数学の歴史への興味を引き立てるにはよい題材だ。
 
 教科書がない人は図を描いて確かめてもらいたい。
 円を描いて、直径を結びその両端をBCとする。半円の円周上の任意の点をAとしてBA、CAを結ぶ。AB、ACを直径とする半円を上のほうに描く。そのときに、ふたつの月形の面積の和が直角三角形ABCの面積に等しくなるが、これを証明せよと書いてあった。

  この生徒は中3の数学はすでに学び終わっており、同じ問題を中1のときにやっている。首都圏の有名私立中高一貫校の中学入試ではヒポクラテスの月形は標準問題である。40年ほど前に東京渋谷駅前の個人指導の進学塾の専任講師をしていた時には、有名私立中学受験生は全員この問題をやっていた。それくらいポピュラーなのである。中高一貫校の先生が作問するから、三平方の定理を使えば簡単に証明できるような問題を中学入試で出題する。だから、鶴亀算、相当算、植木算などの和算の知識のほかに中学数学で出てくる問題で、小学生にも解ける問題は要注意である。

 考えたけど証明がわからないというので、黒板に書いたが、ほんとうは1時間でも考え抜いて理解してもらいたい。こういう良問を独力で考え抜くことが頭脳の発達の滋養になる。

<相手を見て教える>
  学習塾の門たたく生徒は、成績中位で学力を上げたいという生徒たち、学校の授業が理解できないので成績が落ち込んでいる生徒たち、学校の授業は難易度が低すぎて物足りないという生徒たちに大雑把に分類できる。議論の都合上、成績順に第一グループ、第二グループ、第三グループと命名しておく。
 第一グループと第三グループに学校と同じ方式の集団授業は必要がないことは自明だろう。第二グループと第三グループはときに分数や少数の計算の基本に戻って教える必要があるが、学校の授業では小学校で既習済みだからほとんどの先生が授業では教えていない。
(学力テストデータを分析すれば何を教えなければならないかは一目瞭然。点数の分布については実データを弊ブログで何度もとりあげている。)
 どこの個別指導塾でも同じだろうが、ニムオロ塾では生徒一人ひとりを見て、どこが理解できていないのか判断し、必要な解説をしている。あとはひたすら問題演習である。5-10分考えても理解できなければ第一段階ではヒントをあげるだけ。それでも理解できない場合は解説をする。最初から完全解説をしてしまったら結果がよくない。自分で考えることをすぐに投げ出し、先生に質問を繰り返すことになる。そういう癖がついてしまう。毎日やることは癖になるから、悪い癖がつかないような配慮が大切だ。
 第一グループの中学生には高校数学を射程に入れた説明をガンガンやって構わない。難関私立中学受験の生徒たちには、三平方の定理を使った証明を教えてもいいのである。高校生にはヒルベルトの「幾何学基礎論」の概要と現代数学の基本を解説したほうがさまざまな数学的概念や操作の意味の理解が深まる。


幾何学基礎論 (ちくま学芸文庫)

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  • 作者: D. ヒルベルト
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2005/12
  • メディア: 文庫


学問の体系構成や概念の展開に興味があって四〇年前に読んだのはこちらの方。内容は高校数学程度の知識で十分読めます。現代数学の枠組みを知るには不可欠の本です。この本を読んだらゲーデル「不完全性定理」も読みたくなるでしょう。ゲーデルは数理論理学の教科書レベルの知識が必要です。ニムオロ塾の塾生は中二の時に、数学syである藤原正彦「国家の品格」を音読トレーニングで読んでいるので、ゲーデルの不完全性定理の名前だけは知っています。
幾何学基礎論 (1969年)

幾何学基礎論 (1969年)

  • 作者: ヒルベルト
  • 出版社/メーカー: 清水弘文堂書房
  • 発売日: 1969
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ゲーデル 不完全性定理 (岩波文庫)

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  • 作者: ゲーデル
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2006/09/15
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#3529 東芝不正会計と原子力政策 Apr. 13, 2017 [東日本大震災&福島原発事故]


4月12日NHK朝のラジオ番組「社会の見方わたしの意見」で東芝不正会計の背景解説があったので、#3528の根室半島への原発移転対話に続いてこの話題をとりあげたい。解説者は慶応大学経済学部教授金子勝氏。

 東芝の3月末決算見込みは1兆円の純損失見込み。東芝不正会計調査委員会の調査に問題がなかったかどうかについて検証作業が必要である。
 東芝は半導体事業を分社化して売却し、資金確保をするつもりだが、日本企業が参加していない。経済産業省が企業連合方式での受け皿つくりを模索しているが、見通しがはっきりしない。半導体メモリー技術の流出が懸念されている。こういう産業基盤を支える重要技術が流出すると日本の電機メーカはますます競争力を失う。

<経営判断の失敗>
 もっと早く決断できていれば、センサー事業や白物家電を切り売りせずに済んだはず。原発ルネッサンスとそれに追随してきた旧経営陣の経営の失敗である。

<不正会計への道>
 不正会計に至るには四つのポイントがあった。一つ目は第一次安倍政権の時に起きた福島第一原発事故トラブルを隠して止まっていたのを再稼働させたこと。
 二つ目は2006年の米国ウェスチングハウス社買収である。2000億円の純資産に4000億円もの暖簾代をつけて高額買収してしまったこと。
 三つ目は、2001年の世界同時テロのあとに、安全基準が上がったこと。それに3基の同時メルトダウンという福島第一原発事故が追い打ちをかけ、さらに安全基準のハードルが上がったこと。WH社が受注した原発が次々に建設中止となったことにより、債務が増大し、それを隠ぺいするために不正会計がなされた。
 四つ目は、2015年にCB&I社の子会社ストーン&ウェブスター社を256億円で買収したが、7000億円の巨額債務が隠されていたこと。
 
<東芝が抱えている損失>
 現在、WH社は7125億円の評価損、米国原発の債務保証7935億円を抱えている。東芝はWH社を清算、半導体事業を分社化して売却することで1.5兆円の資金調達を行い、損失に対処しようとしている。
 
<三菱重工と日立>
 東芝だけでなく三菱重工も原発関連で巨額損失を出している。三菱重工が制作した蒸気発生器のトラブルにより、サンオレフレ原発が廃炉、7000億円の損害賠償請求訴訟を抱えている。そして日本原燃と組んで、実質倒産したフランスのアレバ社に投資を計画している。さらに、Mr ジェット機の納入延期で開発費が膨らみつつある。東芝ほどではないが原発事業からの撤退を選択肢に入れていない三菱重工も経営危機の状態にある。
 日立はGEとやったウラン濃縮事業で650億円の損失発生。英国で受注した原発建設コストが膨らんでいる。

<海外メーカは原発事業から撤退>
 このように日本の重電メーカは原発事業に執着しているが、シーメンスやGEは原発事業から撤退している。情報通信技術を使った列車運行システム、再生エネルギー、医療機器、工場設備建設に方針転換。日本の重電機メーカのみが、原発事業にのめりこんでいる。

<このままでは存続が危うい日本の重電機メーカ>
 小泉規制改革で日本の電機メーカの競争力が落ちた。このまま原発重視でいくと、日本の重電機メーカは存続が危うくなる。

<金子教授の対策案>
  原発は不良債権であるから、これを切り離して国有化し、電力会社の経営を健全化する。1990年代半ばに銀行の不良債権処理で、経営責任を曖昧にし、監督官庁が監督責任を逃れるために問題を隠し小さく見せようとする間に、問題が大きくなってしまった。あの時と全く同じ構図がいま東芝不正会計処理や原発事故処理、原発政策で起きている。
 未償却分と不足している廃炉積立金に充当する資金を国が出して、原発を電力事業から切り離すべき。そして危ない原発から廃炉していく。

<ebisuのコメント>
 東芝の米国企業買収実務は恐ろしく間が抜けており、決算書類の精査と実態調査ができてない。本社管理部門にこういう案件を扱える人材がいなかったのだろう。日本企業には米国企業買収実務をこなせる人材がほとんどいないようで、好いようにカモにされっぱなしだ。
 ebisuは一度だけナスダック上場企業を1億ドルで買収する案件を扱ったことがある。買収後の経営を担える人材が社内にいなかったので、持ち込まれた資料を抄訳し、評価を加えて買収断念の方向で稟議書を書いた。

 廃炉だけではすまぬ、もっと大きな問題は使用済み核燃料の処理と保管だ。再処理して濃縮するのに莫大なお金がかかる。高濃度のプルトニウムは半減期が2.3万年もある。毎年どれほどの管理費がかかるのかどこからも試算が出てない。はっきりした試算が出たら、企業会計上、それらの見積もり費用額に見合う引当金を積まなければならない。廃炉と使用済核燃料の再処理費用や保管費用を稼働期間に案分したら、とてつもない高コストであることがばれてしまう。




 


 


#3528 根室に原発50基を移転したらどうなる? Apr, 12, 2017 [東日本大震災&福島原発事故]

 田代克さんという方が、面白いテーマを掲げてたくさん投稿してくれました。
 福島県双葉町で原発誘致前にこういうリアリティあふれる議論があったらよかった、そういう思いがしたので紹介します。
 田代さんどうもありがとう。

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#1 Ta:
こんにちは。
原発リスクを少しでも低減するため全原発を根室に移すという、根室の方にとっては由々しき案を考えました。
http://agora-web.jp/archives/2024855.html
こんなことを言っているのは世の中で私一人ですので心配には及びませんが、根室の方にはお知らせしておこうと思い、こちらに書かせていただきました。よろしくお願いします。
by 田代克 (2017-04-02 19:36) 
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#2 Eb:

弊ブログへの初投稿ありがとうございます。
面白い提案ですね。

しかし原発増設稼働が必要なほどのエネルギー需要があるとは思えません。人口減少速度が大きいので、原発なしで十分やれるのではないでしょうか。
釧路と根室は使用済み核燃料の廃棄場所として候補に挙がっています。

根室半島には30-40mの津波の痕跡が地層に残っているそうです。5百年に一度の頻度で大きな津波が来ます。根室半島を津波が横断する可能性もあるようですから、50基全部がメルトダウンする可能性があります。地質学者の調査によれば、根室半島は五百年の一度の巨大津波が明日来ても不思議ではないそうです。
そういう事態が起きれば、北海道は言うに及ばず、北方領土全域もアウトです。太平洋が大規模に放射能汚染されます。福島の10倍規模の原子力災害が現実になるのでしょう。

だから根室半島に原発を移転させるとしたら5基くらいの提案のほうがいいのでしょうね。

北海道の食料自給率は200%ですから、そこが消滅するリスクがあります。北方領土周辺海域は世界三大漁場の一つです。わたしは故郷の海で獲れた新鮮で美味しい魚介類が大好きです。お金には代えられません。

福島県の原発周辺の人たちが、避難解除になっても戻らない。原発の誘致で数十年町が潤ったのでしょうが、結果から見ると故郷と引き換えでした。
そういう愚かな選択を道東地区100万人の住民がすることはないと信じたいのですが、補助金が大好きな住民もいるので危うい。あなたの提案の一部が現実になる可能性はゼロではないのでしょう。

でもジョークと受け取りました。(笑)

by ebisu (2017-04-03 00:12) #2 Eb:

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#3 Ta:
コメントありがとうございました。面白いと言っていただけて良かったです。確かに全原発移転後に大津波が襲ったら世界的にも無視できない汚染が起こりますね。またこの案をやるなら漁場も農場もあきらめる覚悟も必要になりますね。日本にとってはそれだけの価値がある可能性もありますが、根室の人たちにとっては生活のすべてを換金するつもりがない限りやるべきではない案ですね。まあ、ジョークと思ってください。この案は誰からも賛成も反対も得られておりません。
by 田代克 (2017-04-03 21:02) 
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#4 Eb:

根室半島の地質調査による巨大地震と大津波の痕跡は日経サイエンスに載っていたデータです。5500年間で15回ありました。

*#1782 北海道大震災:根室・釧路沖 400年に一度の巨大地震の可能性あり Dec.25, 2011 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-12-24

#3270 根室も四百年に一度の大地震が近い:熊本大地震は他人事ではない Apr. 15, 2016 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-04-15

合理的に考えれば、人口密度が低い道東へ原発を移転すればリスクが分散するような気がしますが、そうしたとたんに根室半島を大津波が襲い、全原発がメルトダウンという事態が現実に起きてしまう。
そういうことを証明したのが福島第一原発事故だったと思います。

by ebisu (2017-04-03 23:03) 
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#5 Ta:
根室の津波の可能性は大きいようですね。逃げ場がない地域もあるようですから対策が必要ですね。由々しき案を提案したものの立場としては
・まず先に住民用の津波対策設備を作ること
・40m級の津波による衝撃や水没に耐える設計とすること
・原発内に住民保護施設をつくること
などを条件にして全原発根室移転誘致に動くという手もあるように思いますがどうでしょう。
by 田代克 (2017-04-05 13:18) 
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#6 Eb:
ははは、面白い、ありますね。
40mクラスの大津波が来たら、津波は太平洋岸から根室半島を乗り越えてオホーツク海へ通過していきます。逃げ場なんてありゃしません、全滅です。
それでいいのです。
そのあとに日本人がまた住めます。
農業も漁業も再開できます。

50基の原発があり、大津波で全部がメルトダウンしたとしたら、北海道は数百年間人の住める場所ではなくなります。
根室の住民が楽と得をしたいために補助金につられて、原発50基の移転に賛成したら、北海道内のほかの市町村に甚大なご迷惑をかけることになるでしょう。
道と国の補助金100%でウニの養殖事業を始めたようですから、補助金目当てにそういう提案に乗る根室人は少なからずいるのでしょう。
桑原桑原

面白い提案とは思います、しかし子どもたちとこれから生まれてくる者たちのためにのために、わたしは賛成しかねます。
これからどれだけ命があるかわかりませんが、贅沢も得もしたいとは思いません。故郷でつましく暮らしていけたら十分です。欲深になったらろくなことがありません。(笑)

by ebisu (2017-04-05 22:44) 
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#7 Ta:

そう、補助金補助金と言わないでください。もともとこの案は根室を助けるためのものではありません。原発事故リスクにおびえている人の99%を救い、原発の仕事がなくなることにおびえている人を救い、CO2を出さない電源を増やして地球を救うためのものです。日本と地球のために根室が率先してリスクを引き受ける気概がありますかと問うています。気概が大切でそれで落ちてきたお金は副産物です。ただ、根室にその気概があっても周辺市町村にはたしかに迷惑でしょう。根室だけ暴走するわけにもいきません。また、一度受け入れたら原発関係者の人口の方が多くなりますから後戻りはできません。気概で受け入れても乗っ取られたような状態になります。根室は事故がないうちからお国のために消滅したも同然になってしまいます。受け入れない方が無難なことは確かです。でも逆に先生のような方でも補助金の方に目が向くようなら結構いけるのかもと思ってしまいます。
by 田代克 (2017-04-06 21:44) 
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#8 Eb:

提案が実現した時の様子がどんどん具体的になってきています。こういう仮定の議論が福島県双葉町でも、周辺の町や市でも必要だったのでしょうね。
提案を受け入れた後の根室がだんだん具体的なイメージとして見えてきました。
by ebisu (2017-04-06 22:41) 
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#9 Ta:
原発1基あたり500人は働くでしょうから50基で2万5千人が根室で働くことになります。家族も入れれば5万人くらい住民が増えるでしょう。土地は高くなり、住居もスーパーも道路もタクシーもホテルもコンビニも不足します。外部からの投資が増え工事が増え、サービス業者もやってくるでしょう。根室の人口は10万を超えるでしょう。この人たちが休日は周辺を刊行するでしょうからお土産などもよく売れるでしょう。お店は増えて便利になるが、どこも込み合い、物価は高くなり暮らしにくくはなるでしょう。根室の人口の3/4が原発で稼ぐことになるのでこれまでの立地自治体と違い、原発は政治的に完全に安定します。これまで安全神話や改善工事をしなかったのも地元に危険と見られたくないという理由が大きかったようですがそういう地元への遠慮はもはやありません。なにか問題があればすぐ改善できるし、福島の場合は柏崎の力を活用できませんでしたが、根室の場合は不具合等あれば50基のなかで最適な人材をすぐに送り込むことができます。原発を集積してもかえってリスクは下がるかもしれません。根室には活断層も少ないようですし風は西風が多いです。建設のため高速道路は必須。空港もすぐできるでしょう。さすがに新幹線は難しいでしょうが。原子力の大きな学会や会合も根室で開かれ、会場となるホテルも必要になるでしょう。世界中から学者がやってきて国際都市にもなるでしょう。いろいろ妄想するのは楽しいです。
by 田代克 (2017-04-07 23:57) 
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#10 Eb:

妄想なんてとんでもない、現実に迫るこういう具体的な想像力が福島第一原発の町、双葉町に必要だったのです。
想像力の貧困が根も葉もない安全神話を一人歩きさせ、しまいに取り返しのつかぬ大事故を招く。

立地を集中させたら安全対策が進むという視点は斬新です。
続けてどんどん書いてください。

了解いただけるなら、適当なタイトルをつけて投稿欄での対話をキリのよいところでアップします。面白い!
by ebisu (2017-04-08 08:25) 
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#11 Ta:
根室を舞台にした勝手な妄想を面白いと言っていただけて恐縮です。では続きの妄想。この計画がスタートするということは5000万kWの高圧直流送電線が日本を縦断することになります。その一部、津軽海峡分だけでも渡せば北海道から本州に電力を送ることに支障がなくなります。北海道では風力発電の開発がどんどん進むことになります。また、サハリンと稚内の50kmをパイプラインで結んで液化しない天然ガス火力発電所を稚内に建設しても本州に送れるのでそっちの構想も進むでしょう。北海道は根室原発完成を待たずに日本の電力基地になります。原発建設の方は今すぐスタートしても最初の原発ができるまで10年以上かかるでしょう。東芝・日立・三菱が毎年1基建設しても50基作るには25年はかかるでしょう。一部をアレバやWH、韓国、中国、カナダ、ロシア、インドなどに原発を作ってもらえば多少早く進むでしょう。そうなると根室は原発ショールーム化します。各国の原発の得失が共有され技術開発のスピードもアップし、安全対策も進むでしょう。その成果は各国の原発にフィードバックされ世界の原発がより安全になるでしょう。ただ、北海道の電力基地化が予想以上に早く進むと、せっかく作った原発は稼働する必要がなくなるかもしれません。それでもショールーム化すれば研究基地としての役割は増大します。とうぜんそこでは廃棄物処分技術についても検討が進むに違いありません。その実験は歯舞諸島でできますが、安全検討が進むにつれ、日本で処分することの危険性が各国に理解され、他国への受け入れの可能性も出てくるのではないでしょうか。すいません、だんだん都合のいい妄想になってきました。もちろんアップしていただけるなら大変うれしいです。
by 田代克 (2017-04-08 16:50) 
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#12 Eb:
お金の話をしましょう。原発立地自治体には稼働前の10年で約400億、稼働後の10年で約500億がはいってくるそうです。50基だとそれぞれ、2兆円、2.5兆円。計4.5兆円が約45年くらいのうちに入ってきます。年間約1000億円の収入になります。今の根室の予算の約6倍、今の人口で割ると市民一人あたり年約400万円、45年で1億6千万円です。まず何年かは津波対策や道路などインフラ整備に充てる必要があるでしょう。10億円の避難施設を年100か所建設できます。200億円の防潮堤なら年5か所建設できます。その後は市民に無利子融資をして市民が自身で投資するといいでしょう。根室は風況がいいようですから風力発電所を作ればその売電収入は投資した個人のものです。牛糞を原料としたバイオマス発電に投資すれば、その売電収入は投資した酪農家のものです。漁船を最新鋭化すればその水揚げは投資した漁師さんのものです。こういう収入は原発がなくなってもなくなりません。北海道電力を買ってしまうという選択肢もあるかもしれません。時価総額2000億円くらいなので2年で買えます。買収できたら本社を根室に移転すれば原発の稼ぎにも税金がかけられて根室の収入になります。北海道電力にお金を貸し付け、風力や地熱発電等に投資させれば利息収入も得られます。電力自由化なので風力等自然エネルギーを前面に出して宣伝すればウニ・カニ・ホタテ・チーズなどと同様に北海道産ブランドの電力として全国に売れます。ブランド価値を高めるため泊の移転原発は他社に売ってしまう手もあります。根室に多数原発を抱えて発電しているが、根室に本社を置く北海道電力は脱原発で日本全国に電力を売るのです。原発の話なのでエネルギー中心で考えましたが、お金ですから東京のマンションに投資して家賃収入を得たっていいし、会社に投資して配当収入を得てもいいです。観光地温泉地のホテルに投資して配当収入を得る一方で事故がおきたときはそのホテルを避難場所にする手も考えられます。事故が起きて避難しなくてはいけない場合に避難先が温泉というわけです。
by 田代克 (2017-04-09 22:21) 
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#13 Ta:
今度は熱の話です。50基の原発は1億kWという日本の全電力に匹敵する膨大な熱を排出します。水深の浅い根室湾の水温は確実に上昇するでしょう。結氷や流氷はなくなり水産物も相当な影響をうけるでしょう。その熱を熱水パイプで町に届ければ暖房や融雪に使えます。地域熱供給が実現し、暖房費で悩まされることはなくなります。根室だけでは消費しきれないので周辺市町村にもパイプで運ぶといいかも知れません。原発は温暖化対策ですが、根室は原発の熱で温暖化します。ハワイアンズのような温浴施設を作るのもいいかもしれません。世の中にはラドン温泉やラジウム温泉など、放射能を売りにする温泉施設が結構あります。原発こそ放射能で熱を作っているのでそのお湯を利用した温浴施設は意外にも人気が出るかも知れません。同様に加速器を利用した重粒子線治療施設などを作り、温泉とタイアップした療養施設を作れば放射線治療を望む患者がやってきます。放射線は一般的には嫌われ者ですが、好きな人、利用したい人もいるのでそういう人にとっては根室は聖地となります。
by 田代克 (2017-04-10 13:15) 
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#14 Eb:
田代克さん

集中立地したときに、現在すべての原発立地自治体に支払われている補助金合計額が根室に支払われるという想定は、甘過ぎるように感じますが、いずれにせよ国から膨大な補助金が根室市に排出されることはあるのでしょう。

根室湾は別名芭蕉湾という名前がついています。常盤台から眺めると、根室湾は芭蕉の葉っぱに似た形状をしているからです。その芭蕉湾はとても狭い。根室湾へはせいぜい3基が限度でしょう。熱の排出は湾外まで海底パイプを敷設すればすみます。
オホーツク海側に原発を50基設置したら、排出される熱で沿岸漁業は全滅します。
海水温が上がれば生態系が変わってしまうので、現在取れている地元の魚はほとんどが消滅します。ほかの種類の魚が増えてくのでしょうね。
原発の排熱で無料の公共浴場を運営するなら住民にとっては恩恵かもしれません。各家庭に温水を配給すれば冬の暖房はただ同然、それはうれしいことでしょう。

メリット、デメリットを具体的に検討してみる良い材料になります。好い議論だな。(笑)
by ebisu (2017-04-11 09:43) 
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#15 Ta:
稼働前の交付金は削減もあるかと思いますが、稼働後はほとんど固定資産税ですので特段免除しない限りは入ってきます。既存立地自治体のご機嫌をとるため振り返られてしまう可能性もありますが、だったら受け入れを拒否すればいいだけのこと。原発を動かすならお金は必要です。それは事故時の原資になるからです。根室で原発事故が起こったら別海町や浜中町が飯館村くらいの距離になります。もちろん賠償責任は電力会社や国ですが、根室も実質加害者的立場になるのでできる限り支援しなければなりません。しかし今回の自主避難者への支援問題にしても解決は難しく時間がかかります。そこで、原発事故被災者には交付金や固定資産税を原資とし、無利子・無期限・無条件融資をするのです。融資であって援助ではないので形式的には懐は痛みません。被災者はどこへでもいつまででも逃げることができます。もちろん除染にも使えるし、事業立て直しに使えば融資は返せるかも知れない。牧場がだめになっても融資金を風力発電に投資すれば放射能があっても動くので金が稼げて融資金が返済できます。別海・浜中・中標津くらいまで含めても5万人に対し、固定資産税の2.5兆円で一人5000万円まで支援できます。もちろん根室市民にも必要なので全員それだけ使うと破たんですが、電力会社からの賠償もあるはずなのでそこまではならないでしょう。事故はあってはならないことですが、事故後の避難生活の不自由さが避難をさらに困難にします。無利子融資でお金だけは自由に使えれば避難生活も少しは楽になるでしょう。事故を考えればお金はいくらあっても足りず、できれば投資により増やしていけるようにしなければなりません。それができるようになっていれば原発事故後も新たな投資で食べていくことができるでしょう。事故がありうることを理解したうえで原発を受け入れる場合には、何があってもなんとかするという決意も必要です。
by 田代克 (2017-04-11 13:13) 
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#16 EB:
固定資産税収入と原発災害が起きた時の補償問題への言及ありがとうございます。
大規模災害が起きれば、災害補償が不可能なことは福島第一原発事故で証明されたように思います。

ところで東芝の第三四半期決算ニュースが流れていますね。監査人の意見表明がない決算公表はルール違反ですから、すでに監理ポスト入りしているので上場廃止が検討されることになるでしょう。
2千億円の債務超過となっていますが、年次決算が行われたら債務超過は7000億円に達する可能性が指摘されています。
今朝のNHKラジオ番組「わたしの意見社会の見方」で慶応大学経済学部教授の金子勝が、東芝経営破たんの原因は安倍政権の原発政策にありと解説しています。三菱重工も数千億円の損失を被っているようです。日立は600億円、金子教授の論を別途紹介したいと思います。
by ebisu (2017-04-12 11:56) 
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#3527 「九人会」川湯温泉旅行 Apr. 10, 2017 [ゆらゆらゆ~らり]

  高校時代の同級生が「九人会」という会を作っている。根室人は会が好きだから様々な会が根室にはある、そういうものの一つと考えてもらいたい。恒例行事が年に2回ある。正月2日の新年会と春の川湯温泉旅行だ。
  昨年の高校同期会の折に、散布漁協で仕事をしていたN田が「俺も参加したい」とメンバーの誰かに告げたようだ。もちろん歓迎で今回はゲストだが次回からは「正会員」である。東京から故郷へ戻った私もすぐに受け入れてくれた。
  土曜日のお昼ころに、根室の魚屋さんで刺身や冷凍煮エビを買い込み、酒も仕入れて、A野の車に6人同乗して川湯へ向かう。2時40分に到着した。
  羅臼のD目と釧路のH谷が先に到着して部屋割りを決めてくれていた。自然に役割分担ができている。わたしは根室漁協に勤務していたE藤と同室だ。さっそく風呂に入り、3時から宴会を始めた。
  他のメンバーはビールだが、わたしは北の勝「大海」をいただいた。北海島エビの剥き方下手くそなのを見かねたA野がやり方を教えてくれる。数尾やってみたら少しできるようになった。味噌の部分を落とさない剥き方がある。E藤が見かねてA野を突っつき、小声で「トシに剥いてやれ」と言う。A野が数尾剥いてわたしの皿に放り込んでくれる。胃のない私は十数尾食べたら満腹だ。6時までみんなでワイワイガヤガヤやりながら飲んだ。もう一度風呂に入って6時半から宴会である。
  コンパニオンが2名きた。御馳走が並んでいるが満腹でほとんど食べられない。N田が特別な牡蠣を持参してくれた。養殖の手のかけ方が違うのだそうだが、癖のないうまい牡蠣だった。二つだけいただいた。
  九時少し前に近くのスナックに6人で繰り出した。「ザックバラン」という店名だった。カラオケで歌って騒いで10時半すぎにお開き。店を出てラーメン食べて帰るというので、わたしは寄らずにまっすぐホテルへ帰るからと告げると、A野が一緒に帰ろうと強く誘うので、暖簾をくぐった。醤油味のさっぱり系のラーメンだった。A野が子どんぶりを頼んで、わたしに少し分けて「食え」という。これぐらいなら、明日朝に下痢を起こさずに済みそうなので食べた。優しい奴だ。高校時代から共産党でがんばっている。
  漁協関係者が多いから、牡蠣やウニの養殖の仕方、同じものでも栽培場所が異なれば味も違ってくるし、手のかけ方も千差万別。ウニの養殖には餌として草のイタドリを使うところが多いそうだ。最後に食べさせるのが昆布だ。品質の良い昆布がウニの味を決めるという。道内各地は宮城県の種苗センターから牡蠣の種を買い入れて養殖栽培しているという。厚岸には種苗センターがあり、自給自足できるようだ。厚岸湾の大黒島には固有種が棲み着いており、固有種の保存に努力している。偉いものだなと感じ入ったしだい。知らないことだらけだから、漁業組合関係者であった彼らの経験と知見を聴くのは楽しい。

  来年は夫婦同伴でどうだという提案が羅臼のDからあった。子どもの年齢が同じ友人同士は家族ぐるみの付き合いがあった時期があるが、そうではない者もいる。奥方同氏は友人関係ではないからそのあたりの配慮をどうするか、幹事さんが考えてくれる。女房殿は3人の奥方と付き合いがある。
  初参加のN田が喜んでいた。根室と浜中は離れているから、すんなりと仲間になれるか心配だったのだ。飲み始めたらすぐに高校時代の和気藹々とした気分に戻っていた。

  A野は一人ずつ家まで送ってくれた。往復の安全運転ありがとう。


<余談-1:Y岡>
  九人会は同級生の会と書いたが、一人だけ例外がいる。Y岡である。太平洋石油の根室元支店長といえば根室では大概の人が知っている。彼だけはクラスが違う。しかし、高校を卒業してからわたしのクラスのメンバーと「酒悦会」を毎月のようにやっていたから、クラスのメンバーのようなものだ。Y岡は中学校時代の同級生で、そのときの三人の親友のうちの一人である。
  高校の担任だった富岡先生は50歳を過ぎたころ、ご両親の介護のために教員をやめて東京大田区に戻られた。東京では二年に一度くらい同期会をやったが、富岡先生は毎回出席してくれた。あるとき、先生がこんなことをおっしゃった。
 クラス会に見慣れないやつが混ざっているので、「お前は誰だ?」って訊いた。そうしたらY岡が「ebisuの友人です」と応えた。「みんなも(違和感なく)認めているようなので、お前の友人ならいいかと思って、「名誉市民」として認めた」と笑っておられた。先生はY岡の人柄を一目で見抜いたのだ。
  先生は最初の癌の手術のと数年して癌が見つかり、3度手術をした。最初の手術から数えて二十年ほど、一昨年亡くなられた。好い先生だった。

<余談-2:体調>
  2月から首と右肩から腕にかけてしびれた感覚があり、だるくて重い感じがして睡眠がとれない。神経を痛みが走るので、その都度寝返りをうち姿勢を変えるがダメ。そのうちに疲れ切ってしばらく睡眠がとれる。
  35歳の時に首と左肩から腕にかけて同じ症状を起こしたことがあった。新宿西口のNSビル22階で仕事をしていたから、4階にある東京女子医大循環器センターで治療を受けた。1か月ほど通院治療を続けたが治らなかった。首の神経を切ればよくなると言われたが、神経を切断するのは乱暴な話なのでお断りして、通院をやめた。毎日冷たい牛乳を2L飲んでいたのでそれをやめた。そして肉食を減らしてみたら、徐々に症状は改善を見せて、完治した。対処が適切だったかどうかは不明だ。自然に治ったのかもしれぬ。
  今回はカイロで温湿布すると症状が改善することが分かったので、痛みがひどくて眠れない時にはやっている。東京へ2週間行っていたのでそれもあって、体重が3㎏も減少し、58㎏になった。体力が著しく低下してしまった。
  この旅行で1kg増えた。川湯の水(摩周湖の伏流水?)がおいしくて、宴会の間ずっとちびちびと水を飲み続けていた。少し元気になった、ありがたい。

#3526 花咲小学校新入学児童たった17名 Apr. 6, 2017 [根室の話題]





  花咲小学校といえば道内でも3番目くらいに歴史の古い小学校である。もちろん根室では一番古い学校で、学制が敷かれて2年目くらいに開校している。
  団塊世代のころは1学年360人、総生徒数約2000の大規模校だったが、いまや郡部の学校と変わらない。新入学児童が39人だったのが3年前だっただろうか、10年前までは50人ほどいたから、10年間で1/3になってしまった。15年前に比べたら1/4である。
  子どもの人口減少が加速しているのは、若い人たちが高校を卒業して根室から出て行ってほとんど戻ってこないからだ。地元に優良な働き口があれば故郷で仕事をしたいと思う人は多い。

  2週間春休みをとって東京へ行ってきた。朝食は毎日鯵の開き(干物)を食べた。東京では鮮度がよくて値段が手ごろでおいしい魚がなかなか手に入らない。乳製品も高い。たとえば、ヨーグルトだが東京のスーパーで200円するものが、根室のホクレンショップでは128円の値段がついている。牛乳も北海道産は高い。食生活を考えると故郷根室は断然よい。サンマ、サバ、チカ、コマイ、ワカサギ、鮭、オヒョウ、マツブ、牡蠣、ホッケ、種類が多いカレイ、北海島エビ、カジカなど種類が多い。食べ物がおいしいだけでなく、健康にもよいものが多い。

  子どもの数がこれほど激減していくと、根室から私塾が消えていくことになる。利用者が少ない花咲線と同じ運命だ。しかしネットの塾が増えているし、安くなってもいるから、そちらで勉強すればいいのである。ネットで探せば無料のものもある。利用の仕方の巧拙が学力を分けることになるのだろうか?
若い人たちが働きたくなるような優良な企業が育たなければ、子どもの人口減少はますます加速する。根室の将来人口は、地元企業が経営改革を進めることができるか否かにかかっている。



#3525 臨床検査会社SRLを卒業した者たち Apr.3, 2017 [ちょっといい話]


  元SRL社長だったKさんと8年ぶりに会って酒を飲んだ。その折にSRL社員だった二人の消息を耳にした。一人はペットの臨床検査会社を興したY島さんだが、最近その会社を十数億円である有名企業に譲渡したという。お金の使い道に困っているだろうと笑った。
  もう一人は学術営業部の部長だったK田さんだ。創業社長の支援を得て会社を設立するも破綻。偉かったのはその後だ、めげずに2006年にまた会社を興した。ペプチドリームという、もちろん彼が創業社長だ。ホームページを見たが、経営内容はしっかりしている。東証マザーズに上場を果たし、その後、1部上場も果たす。従業員はたった百名程度だが営業利益率が50%を超える利益率の高い会社だ。業界では超有名企業に成長しつつある。なかなかやるものだ。

 さまざまな才能を持った者たちが集まる会社は面白い、企業には人材の多様性が必要だ

#3524 『証明と論理に強くなる』Apr. 2, 2017 [本を読む]





  東京の書店を散策していたら、面白いタイトルの本が目についた。
  数理論理学の本である。理系の学生は数理論理学は履修科目にあるのだろうが、文系学部で数理論理学の講義はないだろう。

  数学者の藤原正彦『国家の品格』にゲーデルの不完全性定理が出てくるが、その証明方法かいかなるものであるか門外漢のわたしには見当もつかないが、一度じっくり証明に目を通してみたいものだと思っていた。この本はゲーデルの不完全性定理の門の前まで案内してくれる本であるから、数理論理学の入門書と言ってよいのかもしれない。
  門の中へ入るには専門書を読むしかない。著者は教科書として鹿島亮著『数理論理学』朝倉書店2009年 を、専門書として菊池誠著『不完全性定理』共立出版2014年 を挙げている。

  著者によれば、「言語(記号)」と「公理」と「推論規則」がセットになって演繹システムが展開される。命題の真偽は「可能世界」や「モデル」が決まらなければ判定ができない。
  「記号」として四則演算記号のほかに命題を表す記号や述語論理記号(全称量化記号と存在量化記号)が具体例として挙げられている。公理についてはユークリッド平面幾何では「自明なもの」だったが、現代数学ではそうではない。群構造の公理が例として挙げられている。
  演繹システムの中でものごとは演繹的に定義されていく。
 
  自然数の定義が案外難しいことが述べられている。数理論理学ではゼロを自然数の端緒に措定する。そこから推論規則を使って演繹的に定義していくが、自然数は無限である。それを数学的帰納法で一気に倒してしまう。ドミノ倒しの論法である。高校数学で出てくる数学的帰納法が自然数の定義で重要な武器になっている。この方法は案外新しいが、現代数学の証明には頻繁に出てくるという。19世紀、数学者コーシの考案だと書いてあったような気がする。

  「仮定は、考えている世界で真偽が異なることがありえます。例えば、平面の幾何学で導入される仮定集合(平面幾何の公理と呼ばれる)と、球面の幾何で導入される仮定集合(球面幾何の公理と呼ばれる)は異なる集合です。したがって、球面幾何の仮定がすべて真となるとき、平面幾何の仮定はいくつかが偽となります。それゆえ、三角形の内角の和に対して相容れない定理が演繹されても不思議ではないのです。このような公理系(仮定集合の設定された世界)については第3部で詳しく解説します。」 p.184

  平面幾何では三角形の内角の和は180度であるが、球面幾何では180度よりも大きくなる。別の演繹システムということ。第3部のタイトルは「自然数を舞台に公理系を学ぶ」となっている。

  「集合と論理」は高校1年生の数1でやるが、興味にある生徒は視野を広げるために、この本で暇つぶしをしてみたらいい。

(経済学も演繹システムであり、数学と似た構造をもっている。したがって、何を公理に選ぶかで異なる経済学がありうる。カテゴリー「資本論と21世紀の経済学」の眼目はそこにある。欧米の経済学とは全く異なる「職人仕事」を公理に措定した経済学がありうる。日本的情緒や価値観を反映した経済学である。「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」。)

証明と論理に強くなる  ~論理式の読み方から、ゲーデルの門前まで~ (知の扉)

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  • 作者: 小島 寛之
  • 出版社/メーカー: 技術評論社
  • 発売日: 2017/01/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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