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#3690 根室の教員住宅を考える:夢と希望の町づくり Feb. 9. 2018 [魅力のある町に人は集まる]

 カテゴリー「魅力のある町に人は集まる」を新設したので、2番目の議事をアップしたい。

 弊ブログ#3689で鹿の写真をお目にかけたが、昨年取り壊された教員住宅の空き地に群れで現れた。以前から、庭の草や植えているものを5-10頭くらいの小さな群れが食べていた。
 背景に写っているのは教員住宅かどうかはわからないが、古いタイプの教員住宅は似たようなもの。トイレは水洗だと思うが…お風呂がない教員住宅もあると聞く。この教員住宅のある光洋町には光洋湯という銭湯があったが一昨年廃業した。

 光洋町にある5階建てのエレベータ付きの市営住宅はずっと立派だ。坪単価も百万円ほどかかっているから、戸建ての一般住宅よりもさらに立派で断熱もしっかりしているから、冬はとっても暖かいと住んでいる生徒の話を聞いたことがある。もちろんお風呂もついている。それに比べると教員住宅ははるかに見劣りする。
 男の先生が結婚して根室へ赴任とでもなったら、女房殿と住宅でもめかねない。
 「お風呂もついていないところへなんか行きたくない!」
 なんだか声が聞こえてきそうである。たとえ郡部校勤務であっても、教員住宅にお風呂と水洗トイレと本棚造りつけの書斎は当たり前の設備であると言えるようにしたいものだ。もっと先生たちを大事にしていいのではないか?

 教員住宅は共済組合の所有だろうから、根室市のものではないが、根室の子どもたちの教育を担ってくれている先生たちの住宅がこのままでいいわけがない。町の未来は教育にかかっており、先生たちの仕事の責任の重さを考えるとき、それにふさわしい住宅が提供されてしかるべきではないのか?
 たとえば、国が7割負担、根室市が3割負担で市営住宅並みの教員住宅の建設ができないか?こういう提案に反対する市議はいないだろう。市議会文教厚生常任委員会から市長へ提案したらどうだろう?

 市街化地域の中学校が数年後に3校から1校になる、小学校のほうが先だと思うが、仕事の手順が逆になっている。高校は再来年から1校になる。統廃合が進めば、教員の数が減る。
 教員が減少することははっきりしているから、建設する住宅はいまの半分でいいだろう。なんとかしたいものだ。
 「根室へ赴任したい。教員住宅が立派だ、トイレは水洗、お風呂もついている、なによりいいことは造りつけの本棚のある書斎があることだ」
 こういう先生たちの声を聞いてみたい。ほかの地域の実情も根室と変わらないなら、そこから教育問題を考えてみるのもいい。
 北海道の周辺部の市町村に優秀な先生たちに来てほしかったら、それにふさわしい住宅を提供する努力を怠ってはならないと思うが、どうだろう?
 20人分くらい造り、根室市のホームページで宣伝したらいかが?

 写真は2月2日に撮ったもので、鹿の群れが十数頭住宅の前に群れて枯れ草を食べている。ズームアップしたのが2枚目である。

SSCN1375.JPG

SSCN1373.JPG


<家の前で野生のシカに出遭える環境>
 根室の教員住宅は居ながらにして鹿や大鷲、オジロワシが見られる珍しいところ。子連れで赴任してきたら、子どもたちが鹿をみて大はしゃぎするかもしれない。根室への赴任が子どもたちの一生の思い出となれば幸いである。魅力のある町には赴任を希望する先生たちが増える。

<低学力問題も「いい町づくり」の障害の一つ>
 学力が低い地域には先生たちは来たがらない。子どもの教育に困るからだ。全国平均で大学進学が5割程度だが、根室から大学への進学は2割以下だろう。とくにこの5年ほどの中学校の学力低下が著しい。五科目300点満点の学力テストで100-110点の中学校が現れている。今年の4月からの中3は100点を切るところがでそうだ。学力低下に歯止めをかけないと、その点からも子供の教育上根室への赴任を嫌がる先生たちが増えかねない。やるべきことはたくさんある。問題を明らかにして、具体策を考え、一つ一つ潰していこう。

<余談-1:"根室の土になる">
 生徒たちから聞いた話を書こう。昨年、先生が一人教員住宅から引っ越した。どうやら戸建ての住宅を手に入れたらしい。根室に永住を決めてくれたのならその覚悟のほどがうれしい。
 根室高校には郷土史研究会を主宰されていた山田先生がいた。わたしが在学生だった時に生徒会顧問の一人であったので知っていた、でも一度も習ったことがなかった。卒業して20年ほどたって、たまたま帰省した時に港まで散歩に行って双眼鏡で国後島を見ていたら、「双眼鏡を貸して」と声をかけられた。そのあと、誘われて先生のご自宅へお邪魔し、郷土史の資料をたくさん見せていただいた。そのときに先生がこう言われた。
 「ぼくは根室の土になる」
 根室出身の方ではなかったが、こよなく根室を愛しておられた、そして言葉通りに根室の土になられた。あの時に見せていただいたたくさんの郷土資料なかには、歴代の根室高校生たちが手作りしたものが相当混じっていた。誰か託せる人が現れたのだろうか?散逸していないことを祈るばかりだ。
 社会科の先生ではもうひとり大事な先生がいる、柏原先生は西浜町会長だったと思うが、実年齢よりはずっとお若くおしゃれ、先生の話は何度か書いた。歯舞諸島のご出身である。中学校の時に日本史を習った。高校では1時間だけ倫理担当の谷口先生がお休みの時にいらした。やったばかりの普通科の政治経済のテスト問題をもってきてやらせた。習っていない科目ではあったが、満点だったと思う。
 小学4年生から北海道新聞のコラム「卓上四季」と社説、そして1面の政治経済の記事を読んでいた。そして高校2年生からは公認会計士2次試験の参考書や問題集を使って勉強していたし、マルクス『資本論』も読んでいたので、経済学については社会科の先生たちよりも知っていただろう。当時の公認会計士二次試験には7科目(簿記論・会計学・原価計算・経済学・経営学・商法・監査論)あり、その中の一つが経済学だった。もちろん近代経済学である。まるっきり違う学説のマルクス『資本論』が気になったので、図書室の本で読んだ。『資本論』に関連して、哲学者ヘーゲルの著作も1冊だけ読んだ記憶がある、書名を覚えていない、卒業した翌年に許萬元著『ヘーゲルにおける現実性と概念的把握の論理』(1968年9月初版、大月書店)を2度通読しているので、『小論理学』だったかもしれないし、旧版の『歴史哲学』だったかもしれない。とにかく難解だということだけは理解した。(笑)
 商学部会計学科に在学しながら哲学者の市倉宏祐先生の学部を超越した「一般教養ゼミ」の門を叩いたのは、偶然のなせる業だったが、『資本論』との関係でヘーゲルに興味があったからだろう。原価計算の小沢ゼミに入る予定だった。それがある事情で帰省している間に募集が終わっていた。市倉ゼミに応募したときには知らなかったのだが、その当時先生はイポリット『ヘーゲル精神現象学の生成と構造』という哲学書の翻訳をされていた。国学院大学で教えている友人のEさんが、早稲田大学大学院にいたときに、樫山ゼミで市倉先生のこの翻訳書をテクストにとりあげて勉強したということを、メールでやり取りして、偶然7年ほど前に知った。かれはわたしの専攻が理論経済学だったので、学部時代に市倉ゼミだったとは思わなかったのだろう。知っていたら、40年前に話が弾んだだろう。

 教員住宅から引っ越された先生もそのおつもり(根室に骨をうずめる)のようだ。そんな先生は少なくていい、通過して他地域へ赴任していくのが「正常な教員コース」でもあるのだから。
 授業をさぼって戻れなくなりかかった生徒が数人、放課後補習(数・英・社・理・国語)で救われたことをわたしは知っている。その中の一人を教えていて、生徒の変化に気がついていたからだ。自分の担任クラスの生徒たちに1年間を通じて継続的に放課後補習をやる先生は珍しい、負担が大きいのでふつうはできない。自分の心身の状態を顧みるのを忘れるぐらい一生懸命なところが危なっかしい。(笑)
 お願いですから、全力の6割くらいのところで頑張ってください。

<余談-2:2階建て教員住宅>
 光洋町の教員住宅は一部が2階建てのものに建て替えが進んでいる。古いタイプの平屋の教員住宅よりはずっと立派だ。こちらは比較的新しいから全戸にお風呂がついているのだろう。
 教員住宅には造りつけの書棚のある書斎が欲しい。民間企業に勤務していたが、わたしはずっと書斎を確保していた。知的蓄積の継続は独りになれる書斎がなければむずかしい
 


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コメント 7

相川始

おはようございます。ebisuさん。

まさに自然の写真です。眼福ものです!!

ただ私は「鹿」をあまり歓迎していません。
彼らは自分の縄張りで食糧不足し、民家に降りて食事をします。それぐらいであれば問題はないのですが、食糧不足の原因が食い尽くし、枯渇化してしまうことが問題です。
それに彼らは駆除することは資格者以外除外されているため、増加する一方です。
彼ら側から見ると、自然を破壊している人間が悪いと思っていることでしょう。(実際に自然を破壊しているので、文句は言えないが)

人間増加、一部動物の激減、激増などなど
自然界のピラミッドが崩れてきています。

これから天災が起きないかが心配です。

天災が起きても、根室市は既にブラック企業ですですから、崩壊するしか道はないけど、残念です。

市民のためではない政策ばかり
上役職ばかり増やし、高額な報酬
外部意見者を聞かない、大切にしない
権力や権限に弱い、権力や権限を振り翳す

こんな行政に、市民はついて行く訳ではない。
崩壊後も残るのです。
そこに希望があればまだよいのですが。。。
なければ根室市は彼ら鹿などの動物たちに返還されることでしょう。
by 相川始 (2018-02-10 08:41) 

ebisu

相川さん
おはようございます。
根室の人口が減ることは、鹿のほうから見ると喜ばしいことですね。元に戻るだけでなく、オオカミという天敵が絶滅していますから。
繁殖しすぎて、食べ物がなくなり、大量死、そしてまた繁殖を繰り返すのでしょう。

人口が1万人くらいになったときに根室は鹿の楽園になっていることでしょう。それはそれでいい。
鹿にとって根室っ子の「無策」は「最善の策」です。(笑)

根室っ子もいつか気がつきます。それまでは人口減はとまらない。いいではありませんか。
人間がいないところが北海道の自然のよさだと、FBで知ったある写真家さんの感想でした。
京都周辺も自然がふんだんにあるが、名所旧跡のどこへ行っても人間だらけ。
人間の少ないことが北海道の最大の魅力です。よさにますます磨きがかかります。
by ebisu (2018-02-10 10:25) 

相川始

おはようございます。ebisuさん。

明治根室工場、施設老朽化で閉鎖へ
大手食品メーカー「明治」(東京)が、根室市厚床にある根室工場を2020年6月末で閉鎖する方針であることが分かった。今年の年明けには根室市などに計画を伝えたという。根室との約100年に及ぶ関係は、「明治」の歴史そのもので、高杉晋作の“おい”も場長を務めたことがある根室牧場との関わりは深く、赤レンガサイロで知られる「明治公園」や「明治町」に、今もその名を残す。市は3月上旬、存続要請のため上京する。
>>http://www.news-kushiro.jp/news/20180228/201802282.html
by 相川始 (2018-02-28 10:57) 

ebisu

相川さん、おはようございます。

明治乳業厚床工場がついに消えますか、知りませんでした。根室工場も北斗小学校の近く、国道沿いにありましたね。

道路が砂利道、釧路や中標津へは国鉄で行っていた昭和30年代中頃のことですが、厚床駅で食べる明治乳業のアイスクリームがやけにおいしかった。懐かしい思い出です。あれがいつなくなったのかすらわたしは知りません。
明治乳業は明治乳業の都合で工場新設したり閉鎖したりする。それをこちらの都合で維持してほしいなら、費用の負担は根室市民に回ってくるのは当然です。維持費を毎年1万円拠出するから厚床工場を残してほしいという市民が何人いるでしょう?

ただ、「閉鎖しないでほしい」では子供の交渉です。
維持する費用は年間いくらで誰が負担するのか、具体的な交渉をしない限り、明治乳業本社は聞き置くだけです。

花咲線もJR北海道に維持を求めても、費用負担の話が出ないのでは、交渉になりません。「残してもらいたい」「要求はお聞きしました、真摯に検討します」というだけのこと。聞き置くだけです。根室市民でJRを年に10回利用する人がどれだけいるのでしょう。利用者が減少すれば、民間企業ですからいつまでも赤字を出して維持できません。

北方領土返還運動も同じ、「返せ!北方領土」では話にならぬ。奪われたものを奪い返すにはどういう段取りでやればいいのか具体的な戦略がなくてはいけません。

三つの事象に共通するのは、相手に要求するだけではだめだという至極当然の話です。なにがどうなっているのか、いくら費用がかかるのか、しゃんとした資料に基づいて、費用負担の問題を交渉のテーブルに乗せなければなりません。

北方領土返還に関しては弊ブログで「北方領土」カテゴリーで73本アップしています。そのなかに具体論がいくつもあります。数年で実行可能な過激な提案もすぐに見つかります。まだ見ていない方は是非ご覧下さい。
by ebisu (2018-02-28 11:31) 

相川始

ebisuさん。今晩は。

私も今朝の釧路新聞ネットで知りました。
小学生の頃、社会科見学で厚床工場へいった記憶があります。
明治乳業厚床工場を閉鎖するとまた若い人たちの働き口が減る。

北海道とJR北海道の中では、宗谷本線は稚内まで維持確証ですが、根室本線は釧路までで、花咲線は維持の確証までには至っていません。
※上下分離案で維持されそうな雰囲気があるが?

役所職員が率先して、出張などでJR利用するとかを進めないと利用率なんてもう向上されることはない

それだけ根室は国や北海道から「軽視」されていることを市政は理解してほしい。

子供のような「要求」ばかりではなく、「対価」を出していく手法にしないと駄目ですね。
その点、夕張市長は決断が速かったと感じます。

根室の行政の運営や決定手段が悪い方向に進んでいる気がする。「オール根室」の有識者ではなく、別の有識者から情報を得ることを考えるべきです。

想定される未来。
・花咲線は遅くても2040年までに廃止される
・北方領土は現状のまま何も変わらない
・根室市人口、今の半分以下に
・資源保護などによる影響で水産業の枯渇
by 相川始 (2018-02-28 18:59) 

ebisu

こんばんは、相川さん

北海道新聞の記事のURLを貼り付けておきます。
まだ、稼働しているのですね、とっくに生産はやめて施設のみが残っているのかと思っていました。
雪害で幹線道路がどまったときには農協から生乳を全量引き取ったことがあると書いてありました。根室の農業にとっては重要な工場だったのですね。練乳は厚床工場のみで生産していたが、芽室工場へ移管になります。
それにしても、厚床駅の停車時間に食べる明治のアイスクリームはとってもおいしかった。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/167740

【根室】製菓・乳業メーカー大手、明治(東京)は、根室工場(根室市厚床)を2020年6月末で閉鎖する方針を決めた。根室市によると、工場は市内で生産される生乳(年間約4万8千トン)の約4割を受け入れ、冬の幹線道路閉鎖時には全量を引き取ったこともあるといい、市や道東あさひ農協など4団体は3月8日、明治本社を訪れ存続を要望する。
 1957年操業開始の根室工場は道内8工場中2番目に古く、同社工場で唯一練乳を製造する。明治によると生産設備の老朽化が進んでおり、練乳の製造は閉鎖後、十勝管内芽室町の十勝工場に移すという。
by ebisu (2018-02-28 20:43) 

ebisu

厚床工場で働いている皆さんは、明治乳業の道内の各工場へ配置転換になるのでしょう。

事業所の閉鎖や縮小はまとまった人口減少を伴います。
事業所といえば、根室振興局も当面は人数を維持するようですが、釧路総合振興局と分業体制が整えば縮小となりそうです。

人口減少が進んでも、都会で勉強をして10年くらい働いた若い人たちが戻って来たくなるような、生き生きと働ける活気にあふれる町であってもらいたい。

by ebisu (2018-03-01 00:26) 

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