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#3547 心意気 May 31, 2017 [塾長の教育論]

  ブログ情熱空間は今日で終了する。リニューアルを考えてのことのようで、一区切りをつけたいのだろう。その教育論と心意気を紹介したい。

 ブログ情熱空間より
http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/8850515.html
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2017年05月29日

プライドとバックボーン

他塾で入塾を断られた生徒を指導させてもらい、ずっとそれを続けてきたこと。

塾人としての私のバックボーン&プライドです。今では考えられないことですが、「主要5教科オール3未満は、入会お断わり」というのが、この地の塾業界の慣習でした。内申ランクでいうとオール3はGランクですから、HIJKLMランクは塾に入れてもらえなかった(現在でも一部はそうみたいですが)。

相対評価のころ。通知表で「5」と「1」は7%、「4」と「2」は24%、「3」は38%と決まっていましたから、学力下位層に相当するおよそ3割の生徒は、塾へ通おうとするも門前払いされたことになります。正直、今思い返しても腹が立ちます。なんと無礼千万なことか…。

とあるレストランに立ち寄った。するとその身なりを一瞥しながら、「あなたは当店にふさわしくありませんから、お帰りください」と言われた。そんなシーンがオーバーラップしてしまいます。

その理由です。学力の伸びが期待できないこと。悪しき生活習慣とセットになっている確率が高いこと。平たく言うとこうです。素行不良の子が多い。教えても伸びない可能性が高い。合格実績に寄与しない。だから排除するんですね。経営方針なのでしょうけれど、やはり私には納得できないものでありました。

振り出しに私が勤務した塾では、創業以来「入会制限」なるものはありませんでした。ですから当時は、他塾で入会を断られた生徒が大挙して集まってきたものです。となると、今のまじめな子ども達とは異なり、なかなか壮絶なものがありました。いやぁ、懐かしい(笑)。

隠れてタバコを吸う子。通塾にかこつけて夜遊びをする子。殴り合いの喧嘩を始めたり。たしかに(学力が)下のクラスは、なかなか大変なものがありました。でもね、思うんです。全員は無理でした。しかし何割かの子、そうですね、およそ半数でしょうかね、だいたい半分の子はですね、それでもグンと良くなるものなんですよ。

塾はいいよね。
やる気のある子、できる子が行くんだから。

そういう学校関係者の声を何度も聞きましたが、学力下位層、オール3未満(オール2前後=IJランクが大半)の一斉指導クラスは別世界でしたよ(苦笑)。そもそも集中力が続かない。授業が上手下手とかそれ以前の問題ですね。手綱を絞めっ放しでは授業が成立しません。絞める。緩める。そうして絞める時間を徐々に長くしていく。

あんたに何が分かる?
塾の人間に何が分かる?

学力向上を唱えると反射的に言われたその言葉、そのまま返したくなります。自分が尋常ではない学力にあること。張本人たる生徒本人が自覚しているんですよ。話を聞いていても、まるで分からない、理解できない。その苦痛の時間を、修行さながら何年もやり過ごしてきた。勉強に関してはもはや劣等感しかない。それなのに、救いの手が差し伸べられることはなかったし、現在もそう…。

少しの時間を割いてあげればいい。最初は嫌がるかもしれない。でも、指導者が自分のためにわざわざ時間を割いてくれたことに対し、感謝の気持ちというものを必ず抱くわけですね。その中にあって、「分かる」「できる」を実感できたならば、変わりますよ、子ども達は。全員は無理ですよ。でも少なくとも半数の子は救い出すことが可能です。

こうしたことを言って、大いに共感を抱いて下さるのは今の時代、いわゆる底辺高校の先生方なのではないかと思います。子どもはね、変わるんですよ。大人はなかなか変わらないけれど、子どもはすぐに変わるんです。たかが子どもの勉強に躓いてしまい、たったそれだけのことで自信を失ってしまっている子ども達。今すぐ救出に向かってあげてください。あなたは、そのためにそこに存在している。

おそらくは、学校の先生がその職業人生を通して生涯に受け持つところの児童生徒数。同じく、学力上位層の人数、下位層の人数。いずれもその何倍かを受け持たせていただきました。中でも、学力下位層の子を数多く受け持たせてもらったこと。それが私のプライドとバックボーンでありました。

終了まで、あと2日。

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  根室でも類似の状況がある。根室の中学校の数学の低学力層はおおよそ6割、60点満点で20点以下の層が該当するだろう。「箸にも棒にも掛からぬ」得点10点以下の層はおおよそ3割にも達する。数学ができないだけでなく、この層の生徒は日本語のボキャブラリーが極端に貧しい層とほとんど重なっている。文章語彙を使用するとトタンに話が通じなくなる。もちろん、数学の文章題も意味が理解できないから、読むことすらあきらめている。高校卒業後を考えると、深刻である。大部分が非正規雇用で年収150万円以下、男なら結婚はできない、女なら生活のために割の良い風俗産業で働くことを余儀なくされる。
 中学生のうちならなんとかなる、大人たちは仕事を通じて生徒の未来を変えるお手伝いくらいはできる。

  成績下位層がどれくらいいるのか、中学3年生の四月学力テストデータを挙げ、弊ブログで次回取り上げたい。

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コメント 2

ZAPPER

ご紹介ありがとうございます。

情熱を込め綴って参りましたが、これ以上続けるとなるとさすがに本業に支障が出そうだし(苦笑)、我が地域の学校教育がしっかりしてきたので、ここら辺で一区切りと思った次第です。
長い間、本当にありがとうございました。
by ZAPPER (2017-06-01 10:19) 

ebisu

ZAPPERさん

釧路は学校も市教委も大きく変わり始めました。やりがいのある仕事でしたね。
長い目で見ると、教育こそが地域を支える力です。素直な心と学力の二つが育っていれば地域の未来は安心です。

根室もいつかそうなる、そうならなければ、痛い目を見てからそうせざるを得なくなります。
最近は、わがふるさと根室のことは、もうほうっておいてもいいような気がしています。
結局のところ、根室の運命、根室の未来は根室に住んでいる根室人が決めているのです。町が衰退していくのは、様々な分野や業界で権限のある根室人が自分の利益だけを追い、町の未来を考えて行動していないからです。

体力に合わせて縮小しながら細く長く授業を楽しみます。授業を通じて勉強の仕方と素直な心の大切さくらいは生徒に伝えることができるでしょう。
by ebisu (2017-06-01 23:21) 

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