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#2950 『資本論』と経済学(13) : 演繹的体系構成 Jan. 31, 2015  [資本論と21世紀の経済学(初版)]

12. <体系構成の原理は四つ>

 
 マルクスの用いた方法は、デカルトの「科学の方法」そのもので、2300年前のユークリッド『原論』とも方法論において共通している。
 マルクスは最初の商品章はヘーゲル弁証法を適用して経済学体系の記述を始めたのだが、資本の生産過程のところでその方法論の間違いにようやく気づいたように見えるが、エンゲルスとともに『共産党宣言』を書いてから20年すでに引き返せないところにいた、苦しかっただろう。
 
わたしたちにとって重要なことは学の体系構成を検討するに際しては、ヘーゲル弁証法は不要なものだということ。当時のドイツ哲学はヘーゲル哲学全盛期であり、プルードンもマルクスもその影響を強く受けている。経済学へのヘーゲル弁証法の適用が 間違いだとしたら、『資本論初版』の20年も前にエンゲルスと共著で出した『共産党宣言』は根底から崩れることになる。 

 ①下向から上向へ
 
②抽象から具体へ
 ③一般的なものから特殊なものへ、そして個別的なものへ
 
④一般的なものから具体的なものへ 

 
四つ挙げたが、全部同じことを言い換えてあるだけ。抽象度を基準にして概念的関係を抽象度降順で不等号を使って整然と並べられることはすでに示した。経済学的諸概念も同じ順に並んでしまう
 マルクスが使うべきはたったこれだけ。ヘーゲル弁証法という夾雑物が混じっているから取り除けばよい。
 
下向分析と上向がセットになっている点が要点である。セットという点ではデカルトの「科学の方法 四つの規則」と同じである。規則2が下降法、規則3上向法である。
第二は、わたしが検討する難問の一つ一つを、できるだけ多くの、しかも問題をよりよく解くために必要なだけの小部分に分別すること。
第三は、わたしの思考を順序にしたがって導くこと。そこでは、もっとも単純でもっとも認識しやすいものから始めて、少しずつ、階段を昇るようにして、もっとも複雑なものの認識まで昇っていき、自然のままでは互いに前後の順序がつかないものの間にさえも順序を想定しえ進むこと。

 価値と使用価値というアンチノミーを媒介にした上向展開論理はプルードンの系列の弁証法そのもの、プルードン『創造』とマルクス『資本論』は体系構成の方法において兄弟であり、ヘーゲル弁証法がその産みの親である。
 
『資本論』からヘーゲル弁証法を取り去れば、下降法と上向法はデカルトと共通している。演繹的な体系構成のお手本は純粋科学である数学、ユークリッド『原論』にあることはすでに論じた


 体系構成の前提条件である、公理・公準を入れ替えれば、11章で示したように別の経済学が立ち上がる。労働が苦役ではない、仕事が喜びとなる、日本の伝統的な的価値観をベースにした職人中心の安定した経済社会の展望が開けるのである。


*#2935 『資本論』と経済学(1):「目次」 Jan. 25, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-25

 #2948 『資本論』と経済学(12) : 「学としての『資本論』体系解説」 Jan. 29, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-30


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