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#2349 七夕の朝の朗読 「月とウサギ」(仏典童話より) July 7, 2013  [ちょっといい話]

 このところ雨の日が続いていたが、昨日朝から晴れ上がった。今日はA中学校とB中学校の体育祭である。C中学校は数日前に水曜日に順延を決めている。天気予報では土日は雨の予報だったからだろう。C中学校のグラウンドは水がたまってカモメが遊んでいるのだろう。水はけが悪いから数日雨が降り続くとグラウンドが乾くまで数日かかる。
 2校の中学生は日焼けしてマッカッカになるだろうな。(笑)

 日曜日9時少し前のNHKラジオ番組で「月のウサギ」という話しを、『仏典童話』の著者が朗読した。
 著者は「夜間高校」(定時制高校とは言わなかった)を卒業後、しばらく期間があったかなかったか、初期仏教経典に興味があり大谷大学へ進んだ。たまたま経済的に余裕のない家に育ったが、学ぶことをあきらめなかった。
 南伝の初期仏教経典はパーリー語で書かれているから、パーリー語も勉強したという。勤勉な学生であったといえるだろう。こういう素直な向学心を根室の子供たちに伝えたい。学ぶ心を生涯もち続けてほしい。
 わたしも30歳代は原始仏教経典群に興味が湧き、神田の信山社でパーリー語の辞書を見つけたが、後で買おうと思って半年くらいしてからいったらもうなかった。本は出遭った時に買わなければダメなことがある。

 『仏典童話』はジャータカといって、お釈迦様やその弟子の前世の物語の一つである。お月様とウサギの話しを聞いたことのない日本人はいないだろう。
 旅のバラモン僧になにも供養する物をもたぬウサギが、焚き火をたくように告げてその炎の中に自分の身を投ずるのである。お釈迦様の前世譚の一つである。
 もうすこし具体的な話しをすると、天上の世界で地上界になにか瑞祥が現れる予兆が起きる。帝釈天がなんだろうとボロ衣を着て旅のバラモン僧になって出来事を確かめに地上界に現れる。カワウソ、狐、猿そしてウサギがボロをまとった旅の僧に食べ物を供養するのである。何もないウサギは自分を食べてくださいと言い残して燃え盛る焚き火の炎の中に身を投ずる。すると帝釈天は真の姿を現し、ウサギをその掌に受け止めるのである。
 
 もし、旅の僧がほんとうに食うや食わず、腹ペコだったらどうするのだろう。帝釈天ならぬ旅の僧はウサギを助ける術はない。涙を流しつつ食べて自分の命をつなぐことしかできない。ウサギの命を受け止めた僧はその後どのような生き方をすることになるのだろう。じつに厳しい問を発しているようにも読める。
 よく考えてみたら、わたしたちは毎日他の生き物の命をいただくことでしか自分の命を維持できないのだから、食事のたびに感謝と祈りを捧げずには食事をいただくことができない。そして自らにこう問わざるを得ないのである、汝は今日一日他の命の供養を受けるに値する行いをしたかと。

 人生は長くもあり短くもある。まれにこのウサギと似たような場面に遭遇する人があるかもしれない、そういうときに躊躇せずに炎に身を投ずることができるかとこの物語は問うているとしたら、人の生き方に鋭い刃物を突きつける物語である。
 また、命とは何かを問う物語だとすると、一つの命は常に他の命をいただくことで成り立ち、こうして何万年何億年も命がつながってきたのだということに大きな感動を抱かざるを得ない。どう読めるかはそのときの読み手の心次第。

 「月のウサギ」は皆さん知っているお話です。この物語を通して読んだ人のこころに感動の輪が伝わっていく、なんらかの縁を感じた人は本を求め、声に出してお読みください。



仏典童話I

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  • 作者: 渡邉 愛子
  • 出版社/メーカー: 東本願寺出版部(真宗大谷派宗務所出版部)
  • 発売日: 1993/02/08
  • メディア: 単行本

仏典童話II

仏典童話II

  • 作者: 渡邉 愛子
  • 出版社/メーカー: 東本願寺出版部(真宗大谷派宗務所出版部)
  • 発売日: 2003/09/01
  • メディア: 単行本





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